法務委員会・財政金融委員会連合審査会 2006-12-06


2006年12月6日

【質疑事項】
1.中小企業と改正信託法
2.マンション管理と改正信託法
3.自己信託について

○西田まこと君 公明党の西田実仁でございます。
今回のこの信託法の改正におきましては、いろいろな主体が信託というものを利用していく、利用の拡大ということが大きな目的にあるんだろうというふうに存じております。その場合には、当然のことながら、悪用を防ぎながらいかに信託の利用の拡大に努めていくかと、そこの環境整備ということが重要だと思っておりますが、まず初めに、私の方からは、中小企業が今回の改正信託法をどのように活用し得るのかという観点から大きく質問をさせていただきたいと思います。
今日は中小企業庁の方にも来ていただいておりますので、今考え得る今回の改正信託法を使った中小企業の様々な競争力の向上、あるいはほかにもあろうかと思いますけれども、どんなことが考えられるのか、一般論で結構でございますので、お話しいただければと思います。

○政府参考人(近藤賢二君) お答えを申し上げます。
今御指摘の中小企業にとってどういう効果があるかということでございますけれども、例えば中小企業の事業承継に関しても非常にメリットがあるわけでございます。中小企業の雇用確保それから高度な技術の維持ということで、事業承継の円滑化ということは私ども中小企業庁にとりましても最も大切な政策課題の一つでございます。そういう中で、今回の信託法の改正におきましては、中小企業の事業承継につきましても活用できる規定が盛り込まれているわけでございます。
少し具体的に申し上げますと、今回明文化されました後継ぎ遺贈型受益者連続の信託といったものを活用することで、後継者候補でございます長男が若いために、まずは奥様、妻に経営を任せた上で、その死後に長男に事業を承継するといった中小企業経営者のニーズに対応した信託を設定することが可能になるわけでございます。
これは一つの例でございますし、ほかにも資金調達の観点から、今回の信託法の改正が可決されました暁には、中小企業金融公庫の証券化支援業務ということで自己信託が可能になるということもございます。こういったことで、信託会社を利用する必要がなくなるということで中小企業の資金調達コストの軽減に資すると、こういったこともあるわけでございます。
今回の改正の中で、中小企業者の資金調達、企業活動あるいは事業承継の選択肢を広げるということで、中小企業者にとっては非常にメリットがあるものと、このように考えておるところでございます。

○西田まこと君 今挙げていただきました事例で申しますと、正に後継者対策というところにこの改正信託法が活用できるというお話がございました。
例えば、委託者が中古自動車販売業者だったとする場合、後継者が育たない、まあ何の業者でもいいんですけれども、後継者がまだ育ち得るまでの間に、親族ではなくて同業他社に一部事業を信託をする、その間、従業員は雇用関係を維持する、そうした形での信託ということも考え得るんでしょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) 具体的には様々なバリエーションがあり得ると思いますけれども、おっしゃいますように、一定の期間、同業の方にその事業をゆだねるということを意図いたしまして資産を信託する、この間は受益権を得る、一定期間過ぎましたらそれをまた戻していただくというようなことは十分に可能でございます。

○西田まこと君 このほかにも、例えば中小事業者が自分たちのある一部の事業をまとめて、いわゆる責任限定信託ということで、ノンコア事業を集めて、そのトータルで大企業あるいは大規模な事業者に対抗していくというような、そうした責任限定信託を活用した中小企業の競争力向上ということもあり得るんではないかと思いますが、この点はいかがでございましょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) これは、会社法という仕組みを御利用になるか、あるいは信託という仕組みを御利用になるか、いろいろなケースがあり得るわけでございます。
おっしゃるとおり、中小企業者の方が一定の範囲で事業財産というものをお集めになって、それを受託者がある方針の下で目的に従って運用されると。これを特に限定責任信託にされる場合には、その事業自体のリスクというものが受託者の固有勘定から遮断されるという、そういうメリットがございますので、これも新たな信託法が可能にしたことではございますけれども、信託法の利用というのも十分に広がるというように考えております。

○西田まこと君 その場合に、受託者は業法の規制対象となるんでしょうか。

○国務大臣(山本有二君) 信託業法において、信託業とは信託の引受けを行う営業とされております。ここでの営業とは、営利の目的を持って反復継続して行うことと解釈されております。
したがいまして、御指摘のような事業者につきましても、信託の引受けを営利の目的を持って反復継続して行うというのであれば信託業法の適用を受けることになってしまいます。こうした事業者が多数の顧客を相手方とする場合には、事業者、すなわち受託者と多数の顧客、受益者等との間には情報量や交渉力の格差が生じていること、信託は実質的には顧客の財産である信託財産を受託者が自己名義で管理運用する特質がありまして、事業者側に高い信頼性が求められることなどから、御指摘のような兼業規制等を含めまして信託業法の規制を行っているものでございます。
いわゆる事業信託につきましても、他の信託の、通常の信託と同様にこうした規制が必要であると考えております。

○西田まこと君 現行の信託業法では、他人からの信託財産の引受けを、今のお話ですと営業として行う場合はこれは業法規制の対象になると、こういう御説明だったろうと思いますけれども、すなわちこの業法の適用を受けるかどうかということについては、営業目的か否かというところが一つの論点になろうかというふうに思います。
この今回の改正信託法の大きな目的であるところの信託の利用の拡大というところと、一方で業法の規制対象となって、それがなかなかハードルが高くて、私の今挙げた例でいえば、中小事業者がなかなか利用できないというようなことのどこで折り合いを付けるかというところになろうかと思います。
そこで、大臣せっかく今お答えいただきましたので引き続きお聞きしたいと思いますけれども、この信託業法における営業の概念について、やはりここは例外的な扱いも含めてかなりきめ細かく、またその法解釈そのものを柔構造化していくということがその信託の利用の拡大という点からすると今後大事になってくるんではないかというふうに思われますけれども、いかがでございましょうか。

○国務大臣(山本有二君) 正にそのとおりでありまして、おっしゃるように、その事業者が正に後継者に対して事業信託したり、あるいは限定信託でノンコア事業者を集めて総合的に頑張ろうというような意図を持ってやるときでも、信託という方法を取るとどうしてもそこがネックになってしまうわけでありまして、その意味では、信託でない従来型のトライアルを重ねていっていただくしかないというのもこの業法の改正あるいは信託法の改正の趣旨からしたら少し残念が残るわけでありますし、その意味において、目的というものを一般投資家すなわち顧客の数を減らすような工夫ができないかだとか、あるいは信託財産、委託者と受託者の間のこの関係を営利目的外のようなもので設定できないかというような工夫は、今後やり得る可能性は残っているだろうというように考えております。

○西田まこと君 是非、この改正信託法の趣旨ということも踏まえて、そうした検討を重ねていただきたいというふうに思います。
続いて、事業信託と費用補償ということにつきまして、やや細かい点でございますけれども、確認をさせていただきたいと思います。
この事業信託におきましては、言うまでもなく、資産とともに負債もセットで信託ができるということでございます。仮に債務超過になった場合、信託の資産で負債が支払えなくなった場合、支払えなくなった場合はそれはだれが負担をするのかということについてお聞きしたいと思います。
まず、そういう意味では受託者が支払うということになるんだろうと思いますが、受託者は受益者に払った分費用請求ができるというふうに考えますと、しかし受益者はそんなことは拒否したいと、こうした場合、受益権を放棄しなきゃいけないのか。ただ、特約等が付いている場合、なかなか放棄できないような場合もある。信託の利益を享受既にしてしまった場合には、受益権放棄をしても補償を免れることはできないんではないかというようなことも考えられるわけでございますけれども、そうしますと、受益者はある日突然この請求が来てどういうことなのかというような大変な事態が起きてしまうかもしれないというふうにも思っておりまして、今冒頭申し上げました債務超過になった場合、信託資産で支払えない場合、一体これを、負債が支払えなかった場合にはだれが負担をするのかという点について法務省にお聞きしたいと思います。

○政府参考人(寺田逸郎君) ちょっと複雑になりますけれども、できるだけ簡潔に御説明申し上げたいと思います。
まず、その事業信託そのものでございますけれども、これは俗に事業信託というように言われて、今回初めて可能になったというように報道はされているわけでございますけれども、ここの信託法での信託の対象になる財産というのはあくまで積極財産、プラスの財産に限られておりまして、しかし、これまで債務がその財産に関して生じていた場合にそれを同時に引き受けられるかどうかということが議論になっていて、これが仮に引き受けられると事業そのものが信託されるのと同様の効果になるわけでございますので、それを今回、解釈を明らかにするために債務を引き受けられるという明文の規定を設けたために、事業信託ができるかのごとくこう言われているわけでございます。
しかし、今申し上げましたように、正確に申し上げますと、債務の引受けでございますので、これは一般的には重畳的な債務引受けということで、元々の債務者であります委託者も、その新たな債務者である引受けをした受託者と重畳的に履行の責任を負うということになりますから、第一義的に、おっしゃるように受託者が責任を負うわけでございますけれども、同時に委託者もこの債務については責任を負っていると、こういう関係に立つということがまず一つございます。
もう一つは受益者との関係でございますが、元々受益者というのは、費用が生じた場合にその費用の請求を受けるというのが現行法の規定でございます。しかし、これはむしろ、委員が御指摘になられましたように、受益者に費用の負担請求が直接来るということはむしろ適切ではないんでないかという指摘が前からありまして、そのために受益権を放棄するというような事態にもなっていたので、今度の新たな信託法におきましては、その四十八条の第一項で、原則はその支出した費用というのは信託財産に掛かっていくということになっておりまして、五項で、受託者が受益者との間に合意があるという場合には受益者に掛かってくるという、こういう二重構造になっております。
したがいまして、原則としては、受益者はこの観点からは保護されているということに今度の新しい信託法ではなるわけでございます。

○西田まこと君 つまりこの受託者、今の四十八条第五項のところでございますけれども、受託者と受益者との間で特別の合意がなければ、仮に事業信託で払い切れない債務超過に陥っても受益者は支払う必要はないと、こういうことでよろしいでしょうか。確認です。

○政府参考人(寺田逸郎君) 受益者との関係では、そのような債務を受益者が直接負担するということはないわけでございます。

○西田まこと君 続きまして、このやはり信託の活用ということで、マンションの管理ということと信託ということについて若干お聞きしたいと思います。
今後、これから、分譲マンションでございますけれども、分譲マンションについてはかなり高齢化というものがどんどん進んでいく、そうしますといわゆる管理組合も、なかなか役員等を引き受けようとしない人も増えてくる、そうした社会的な背景があります。また一方で、分譲マンションといいながら賃貸化が進んでいるというような問題もよく指摘されているところでございまして、この分譲マンションの区分所有者全員がすなわち委託者であり受益者になりますけれども、マンションに居住しつつ、その有する区分所有権及び敷地利用権をマンションの管理業者、これが信託の受託者というふうになると思いますけれども、に信託をすると、こういうケースが今後様々、この改正信託法でもやはり活用、利用できるんではないかと思いますけれども、いかがでございましょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) これは、どれぐらい御利用になられるかはまだ何とも判断しかねるところでございますけれども、そういう利用が信託法上可能かという御質問でございますれば、それはそういうことも十分に考えられるということでございます。

○西田まこと君 その場合に、この区分所有者全員とマンションの管理業者との間で、今言われたようにこの改正信託法を使って信託契約が成立した場合、これは民事信託になるのか、それとも信託業法に定めるところのいわゆる管理型信託になるのか、どちらになるんでしょうか。

○政府参考人(三國谷勝範君) 信託業法の適用問題かと存じますので、私どもの方からお答えをさしていただきたいと思います。
御指摘のようなマンション管理業者につきましても、そのマンション管理業者がその信託の引受けを営利の目的を持って反復継続して行うのであれば、信託業法の適用を受けることになると考えております。

○西田まこと君 今後そうしたことがどのぐらい増えるのかという、いろんなニーズというものがどのぐらい増えるかということによるのかもしれませんけれども、いろんな社会的な背景を考えるとこうしたことも必要になってくるんじゃないかというふうに私自身は思っております。
そうしますと、今の営利を目的として反復継続された場合には業法の規制対象になるということになりますと、やっぱり先ほどの中小企業がこの改正信託法をどう活用するのかという観点とある意味では同じでございますけれども、様々なこと、実態を踏まえながら、いかに活用できるかということも、一方で悪用を防ぐということと同時に考えていかなきゃいけないと、こういうふうに私は思っております。
ちょっと具体的なことでございますけれども、仮にこの信託契約が成立した場合に、大規模修繕を行うというケースがございますね、マンションですから。その場合には、信託契約が成立していれば受託者、すなわちここの場合でいえばマンション管理業者というふうになりますけれども、受託者の裁量のみでこうした大規模修繕を行うことが可能になるのか、それとも委託者、受益者、すなわちそこの居住者ですけれども、その多数決あるいは全会一致によって行うことになるのか、この点はいかがでございましょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) 御承知のように、共用部分の変更に当たるわけでございましょうけれども、そういう場合には、区分所有者の頭数と議決権のそれぞれ四分の三以上の多数による集会の決議でもって事を決するということが区分所有法上の規定になっておりますが、この場合の区分所有者の頭数、議決権というのをどうやっておっしゃるように信託に付されている場合に数えるかでございますけれども、これは基本的には、その信託が行われている場合には全部管理権というのは受託者に属しておりますので、受託者が単独で決するということが原則でございます。
ただ、この点は、もちろん信託行為、つまり契約でございますけれども、それでいろいろな定めをすることが可能でございますので、最終的にはその定めに従う、つまり例えば区分所有者の意見を聞いて決めるというようなことも十分に可能でございます。

○西田まこと君 じゃ、その信託契約の中身によるということですね。
委託者や受益者が亡くなった場合、その地位の承継というのはどう考えるべきなんでしょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) 委託者が死亡した場合は、これは規定がございまして、遺言信託の場合を除いては、それは委託者の地位がその相続人に承継されるということになります。
それから、受益者が死亡した場合には、これは受益権は、むしろ当然のことでございますけれども、受益者の相続人に承継されるわけでございます。

○西田まこと君 いろいろとこれから活用されていく中で、先ほど申し上げましたとおりでございますけれども、業法の参入規制等もいろいろ見直しも必要になってくるんじゃないかというふうな視点でちょっと質問をさせていただきました。
残り、最後でございますけれども、自己信託ということについて、倒産隔離ということ等を含めてちょっとお聞きしたいと思います。
まず、法務大臣に最初お聞きしたいと思いますが、これまでもいろいろ議論がございましたけれども、自己信託は施行を一年遅らせるというふうに修正されたわけでございますけれども、その一年を待って何をどう修正していくのか、対策等を講じていくのかということについて、概括的にまずお聞きしたいと思います。

○国務大臣(長勢甚遠君) 自己信託は今回初めて設ける制度でございます。これについて十分に制度の趣旨、内容、周知徹底をする必要がございますし、またこれに関連して、債権者保護の措置等について十分な周知徹底を図ると同時に、会計、税制の関連制度を整備をする必要がございます。そのために、御案内のとおり、施行を一年間猶予をしておると、延期をしておるということになっております。
現在、会計につきましては、会計基準の設定主体である企業会計基準委員会におきまして、本年十月二十四日にこの自己信託を含めた信託に関する会計基準の処理について検討を進めていくということが正式に決定をされ、既に議論がスタートしておるというふうに承知をいたしております。
また、税制につきましても、現在、この自己信託を含めた信託に対する課税の在り方について、財務省において平成十九年度の税制改正の中で十分な検討がなされた上で適切な措置がなされていくというふうに思っております。
自己信託について、この税務、会計の取扱いということについて慎重にきちんとした整備を行う必要があるため、このような制度としておるところでございます。

○西田まこと君 この信託のメリットは幾つかあると思いますけれども、その一つとして強調されるこの倒産隔離ということですけれども、倒産隔離ということについては、委託者の債権者からの倒産隔離という視点と、それから受託者の債権者からの倒産隔離ということが両方あろうかと思います。
受託者が倒産した場合には、受託者の債権者は信託財産を差し押さえて債権の弁済に充てることはできない旨が第二十五条において規定をされております。委託者の債権者からの倒産隔離については法文化されておるんでしょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) これはむしろ法文化はございませんけれども、当然のことでございまして、この場合に委託者から見ますと自分の財産が第三者に譲渡されるということになります。で、不動産ですと当然登記もされることになるわけでございますけれども、そうしますと、委託者から見ますと他人の財産になるわけでございまして、その財産をその債権者が差し押さえることができないというのは、これはむしろ原理原則でございますので、それは信託においても変わりがないということでございます。

○西田まこと君 委託者がその債権者を詐害する目的で信託した場合には信託行為を取り消すことができるというのが第十一条で規定をされているところでございますが、では自己信託の場合にどうなるのかということですけれども、ややちょっと話が複雑というか私の頭ではなかなかよく理解できないんで是非確認をしたいわけですが、自分で自分に信託をして、自分が倒産をしてしまった場合に、ここでいう自分の債権者はこの自分が信託した財産を差し押さえられるのかどうかということについてはいかがでございましょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) これは今申し上げたことの言わば応用問題になるわけでございますけれども、先ほど委員もおっしゃいましたように、二十五条で当然その受託者としての倒産隔離は図られているわけでございまして、これに対しまして先ほど申しましたように委託者としての倒産隔離ということについては、いろいろな考え方があろうかと思いますけれども、ここで具体的に自己信託を考えた場合には、やはり二十三条の第一項で信託財産責任負担債務を除いては信託財産に対する強制執行はできないということになっておりますので、これによって倒産してもその債権者からの執行を免れることができることになるわけでございます。
一つ問題は、そういたしますと、詐害的に信託がされて、委託者の債権者にとっては言わばつかみ切れない財産が新たにつくられてしまうではないかと、これは自己信託についてそういうことが懸念されるわけでございますけれども、それにつきましては二十三条の第二項で、委託者と、この場合には受託者も同じ人になるわけでございますけれども、自らの債権者を害することを知って信託をした場合には、委託者の債権者が一般の場合のように詐害行為の取消しを裁判所に求めなくても直接に信託財産に属する財産としての差押えをすることができるというわけでございますので、この場合の元々の委託者の債権者としての立場というのは保護されているわけでございます。

○西田まこと君 つまり、これ自分が自分に信託する場合というのは、その信託したことが真正なる譲渡なのかどうかというところが問われてくるということでしょうか。

○政府参考人(寺田逸郎君) おっしゃるとおり、債権者を害する意図の下に行われますと今のような結果が生ずるというわけでございまして、これにつきましては、今のような手当てのほかに、元々この自己信託そのものが言わば財産の移転というのは分かりにくい制度でございますので、公正証書その他の確定日付のある書面でなされなきゃならないということにもなっておりますし、また当然先ほど申しましたように不動産の場合にはこれは登記が必要になってくると、そういう外形的な行為というのも同時に要求をいたしまして、全体として自己信託が行われたということをできる限り外部にも明らかにし、債権者を害することのないような手だてもつくっていると、こういう関係になるわけでございます。

○西田まこと君 今回の改正信託法につきましては、利用の拡大ということ、いろんな形で利用できるという可能性が広がったというふうに思います。同時に、今いろいろと自己信託に関しては御質問させていただきましたけれども、様々な問題も含んでいるところも事実でございますので、できる限りの悪用を防ぎながら、この利用の拡大が図れるような形での今後の検討をお願いして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。

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