財政金融委員会・14号 2007-06-05


2007年6月5日

【質疑事項】
1.今後のビジネスモデルについて
2.地域金融機関との連携の今後について
3.66条「検討」について
4.出資先企業の扱いについて
5.承継される財産の価額について
6.コストについて
7.政府系金融機関向け貸出債権の証券化について

本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○株式会社日本政策投資銀行法案(内閣提出、衆議院送付)

─────────────

○委員長(家西悟君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。

○委員長(家西悟君) 株式会社日本政策投資銀行法案を議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言を願います

○西田まこと君 公明党の西田でございます。
前回に引き続きまして、若干補充的にも質問をさせていただきたいと思います。
先般、今いろいろ上場企業における決算短信等発表になっておりますけれども、この三月期の上場しております地銀の決算も発表になっておりました。全部で八十九行だと思いますが、この地銀の決算状況を見ますと、連結純当期利益で一五%マイナスになっていると。その本業の業純ですけれども、業務純益は伸び悩んでいて、不良債権比率がまだ四%と高止まりをしていると、こういう状況でございます。特に、不良債権比率に関しては、地銀の中でも二極化を示している。不良債権比率が二%台のところもあれば、五%以上のところもあるわけであります。こうした二極化している地方銀行の状況のその先には地域の中小企業があるわけでございまして、またいわゆる地元経済というものもそこにあるわけでございます。
今日は、まずお聞きしたいのは、政策投資銀行の移行期間中の在り方という、法案自体がそのものですので、現在政投銀の方でお進めになっていらっしゃる地域金融機関との連携ということについて今後どうなさるお考えなのか、その方針をまずお聞きしたいと思います。
今、政投銀の目的、平成十一年にできたときの、北東公庫と一緒になったときの目的としては地域経済の自立的発展と、こういうのが目的の一つにございました。地域再生ということに言い換えてもいいのかもしれません。そういう意味で、地域経済の自立ということに果たしてきている役割というのは私は大変大きいというふうに思います。
今後、しからばその地域金融機関との連携という具体的なことで申し上げましたら、どうなっていくのか。現状として、政投銀としての地銀とのネットワークあるいは様々な業務協力協定、これ今現状としてはどうなっているのかからまずお聞かせいただけますか。

○参考人(小村武君) 現在、私どもは、地銀等の七十行とMアンドAに関する協定を結んでおりますし、九十三の地銀、信金等とも包括的な業務協力協定を結んでおります。先生御指摘のように、私どもの銀行のフローベースで見ますと、約五〇%は地域再生、地域物であります。私どもとしましては、地銀との関係というのは将来においても大変重要な地位を占めると思います。
ただ、今地域再生で行っている事業も、正直申し上げまして、すべてが採算に合う事業でもございません。そういう意味で、大変悩ましい選択をしなければならない場合はあろうかと思いますが、ただ、今地域銀行が抱えている問題等につきましては、私どもはやはり積極的に連携を進め、また、私どもの資金調達面においても地域銀行の御協力を仰ぐと、こういったギブ・アンド・テークのそういう関係が将来も続くものと考えております。

○西田まこと君 すべてが採算に合わないというお話でございますけれども、(発言する者あり)すべてが採算に合っているわけではないとおっしゃいましたよね。どのぐらい採算に合わないものがあるんですか。

○参考人(小村武君) 私どもの銀行は、地域の問題をとらえるときに、地域の一企業に対して協調融資をしましょうとかお客様の取り合いをするとか、そういうことはいたしておりません。地域全体を面的に見て、この地域をどうやって発展さしていくか、そういう面でアプローチをしております。
したがいまして、すぐさまビジネスになるというものも、ないものも多うございます。いろんな調査研究をして、知事さんや市長さんあるいは地方銀行の方々に情報を提供していく、こうした仕事も多いという意味で、採算性だけ考えれば、必ずしも採算に合う事業だけをやっているわけではなしに、合わないことも今努めてやっているということでございます。

○西田まこと君 今後、移行期間中でございますけれども、そうすると、今お話しいただいた地銀の七十行とMアンドAのネットワークを結んでおられる。また、九十三の地銀、信金等と包括的な業務協力協定も結んでおられる。こうした地域金融機関のいわゆるリレバン強化を側面から支援していこうというこれまで続けてこられた政策目標については今後もやはり続けられる限りは続けていきたいと、こういうふうに考えてよろしいんでしょうか。

○参考人(小村武君) 例えば、PFIの事業等につきましては、私どもノウハウを持っております。地方におけるPFI事業については地銀と協力をしていく。あるいは、今、地方公共団体が財政難に陥っておりますが、この地方公益事業を民営化していこうという動きが多くの地域にございます。水道事業、ガス事業、あるいは鉄道事業から撤退をしていく、民営化する、その際にPPPという新しい金融手法がございます。こういった面において、地銀なり地方公共団体と協力をして地域の案件について取り組んでいく、こういう基本的方向は変わらないと思います。
〔委員長退席、理事峰崎直樹君着席〕

○西田まこと君 そうすると、そうしたリレバン強化を支援していくという姿勢には変わりないと、こういうことだろうと思います。しかし、先ほど総裁おっしゃったように、そうはいってもすべてが採算に合うわけではないので、もしそれを続けていこうと、すべてを続けていこうとするのであれば何らかの政策的な措置というものが必要になってくるだろうという、これも一連の御答弁の中であったとおりだと思うんですね。
そうすると、例えば金融庁としては、こうした地域金融機関のリレバン強化ということに果たしてきた政投銀の役割というのがあると思いますけれども、今後、やはりそうしたことを期待し、またあるいは、場合によってはそうした支援も考えているということになるんでしょうか。金融庁、副大臣、お願いします。──済みません、じゃもう一度します。
金融庁としては、ああ、ごめんなさい、質問通告していませんでしたか。地域金融機関の、じゃ、財務省の方に変えます。要するに、地域金融機関のリレバン強化ということを側面から支援していくという機能を今後も政投銀が移行期間中に持つと、持ち続けるということが必要であれば、これは先ほど来、大臣も御答弁されているように、別途予算措置なり法律を作るなりしてそうしたことが続けられるようにするということになると思うんですね。
今の時点でこの地域金融機関のリレバン強化ということに何らかの措置が必要である、そうしたことが今法律の目的にもかなっていると、こうお考えでしょうか。

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
地域向け融資という場合にいろんなパターンがあると存じます。例えば地域再生事業等が今行われていますけれども、そういうものを含めて、現在、政策投資銀行が行っています政策金融、これは長期、固定、低利でございます。
今後は、来年十月以降ですけれども、長期、固定につきましては、債券市場の、社債市場の発達とかいろんな金融技術の高度化によって一般の民間金融機関も長期、固定については対応可能だと考えています。
低利につきましては、これは政策金融そのものでございますので、それにつきましては、先ほど大臣が申しましたように、それぞれが所管する政策担当役所においてその必要性をよく吟味して、それで必要のある政策手段を具体的に検討していく必要があると考えております。

○西田まこと君 ちょっと私、まだよく理解できていないんですけれども、いわゆる危機対応という業務と、それからそうではなくて、政策関与型の出融資ということとは、これは概念、中身としてはオーバーラップはするんでしょうか、しないんでしょうか。

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
危機対応融資ということですけれども、これにつきまして、例えば阪神・淡路大震災とか新潟県中越地震といったような大規模災害、またBSEみたいな危機時において被災企業の復興が必要な資金、それ今現在、政策投資銀行は設備投資資金として供給しておると思っています。
今後どうなるかということでございますけれども、先般成立しました日本政策金融公庫法におきまして、日本政策投資銀行は新会社となります平成二十年十月一日に株式会社商工組合中央金庫とともに危機対応業務を行う指定金融機関として指定を受けたものとみなすように措置されております。そして、それによりまして、平成二十年十月一日以降、日本政策投資銀行は災害等の危機時に日本政策金融公庫からの信用の供与等を受けまして、これまで同様、被災者等に資金の貸付け等を実施することになっております。
これが危機対応でございまして、もう一つは、先生おっしゃいましたように、それ以外の政策分野におきまして、これにつきましては各政策を所管する役所におきまして検討しまして、政策的対応が必要かどうかということを吟味することになると考えております。

○西田まこと君 分かりました。
具体的にお聞きした方がいいと思いますので、例えば政投銀で進めてこられたベンチャー企業向けの知的財産権担保融資というのがいろいろ先駆的にやっておられたと承知しております。こうしたことは、今のお話ですと、決して危機対応ではなくて政策関与型の融資ということになるんだと思いますけれども、例えばこうしたことを今後も続けていくのかどうか。しかし、これは採算に合わないからやっぱり、例えばこれだったら経産省なら経産省が何らかの政策的な意味合いで続けるべきだということであれば何か予算措置をとって利子補給なりをするのか。そういう整理でいいんでしょうか、ちょっと確認ですけれども。

○参考人(小村武君) ベンチャー向けは大変御指摘のように難しゅうございます。十分採算の合うベンチャー投資についてはそういう政策的な支援は必要ございません。ただ、もっと多くの日本の技術について幅広く今やっているようなものについて何か知恵を出せということでありましたらあるいはそういう事態になるかもしれません。これは確たる答弁を私もするだけの考えはまだございません。
〔理事峰崎直樹君退席、委員長着席〕

○西田まこと君 地域金融機関の話に戻しますと、その不良債権処理というのは、先ほど申し上げましたとおり二極化していますので、有力地銀のところは二%台になっているけれども、それ以外のところは五%以上という、かなり二極化の中で地銀の再編も起きつつあるというふうに思います。そうした地域金融機関の不良債権処理がまだ続くということが想定される中で、こうしたことへのかかわり、先ほど地域再生ファンドの話もされましたけれども、この辺についてはどうお考えでしょうか。

○参考人(小村武君) 御指摘のように、地銀のレベルは確かに二極分離をしつつあります。その中にあって、私どもは非常に調子のいい地銀の皆さんとも新しいビジネスで協力関係を結ばなければならない、それから不幸にして大変な不良債権を持っている地方銀行に対してはその不良債権の処理のための支援をしていく、これはビジネスとして十分成り立つ分野であろうと思うんですが、私どもは、いろんなファンドを使うなり、自らその地銀との提携をしながらその処理をするなり、いろんな手法があると思いますが、そういった問題についても積極的に取り組んでまいりたいと、こう考えております。

○西田まこと君 政策金融ということでずっとこの改革がなされているわけでありますけれども、次のテーマです、政策金融というのは必ずしも政策金融機関だけではなくて、政策金融類似業務を実施している独立行政法人というのが幾つもあろうと思います。この実態につきまして、まずお聞かせいただければと思います。

○政府参考人(大藤俊行君) お答えいたします。
先生御指摘の独立行政法人の行っております融資等業務でございます。これいろいろ多様でございまして、例えば日本学生支援機構の学生等に対する奨学金貸与でありますとか、福祉医療機構の医療関係施設の設置等に必要な資金の貸付けなど、多様でございますけれども、ちなみに、十六年度末の貸付残高は十兆一千七百三十六億円といったような規模になっているところでございます。

○西田まこと君 こうした政策金融類似業務を実施している独法の今後の役割についてお聞きしたいと思います。
政策金融機関の改革が行われていく中で今政投銀の議論をしているわけですが、この移行期間を経て完全民営化すればもちろん、移行期間中につきましてもいわゆる政策金融として行うものではないという答弁はずっと大臣からございました。そうすると、その政投銀が持っていたいわゆる政策金融的な役割というものはどんどん減らしていく、一方で、じゃその役割を担うのはそれぞれの個別の省庁の予算措置なり法的な措置、法律を作るなりして対応していくということです。
こうしたいわゆる独法が行っている直接融資、政策金融類似業務ですけれども、ここが今後、政策金融機関が担ってきた政策的な金融を担っていく新たな担い手となっていくというふうなことがあり得るんでしょうか、それともどんどん縮小していくということになるんでしょうか。

○政府参考人(大藤俊行君) お答えいたします。
今回の政策投資銀行を含みます政策金融改革は、政策金融の民業補完という観点から、現行政策金融機関の担っている機能を抜本的に見直しまして、完全民営化、廃止される機関の機能を政策金融の外に切り出すとともに、必要最小限の業務を一つの新たな政策金融機関に担わせることとしたものであると承知しております。
独立行政法人の行う融資等業務についても、このような政策金融改革の趣旨を踏まえまして、民間でできることは民間でという考え方に基づきまして、平成十八年度から平成二十年度までに中期目標が終了する全部で十四法人でございますけれども、十四法人の行う融資等業務を対象に、昨年横断的に見直しを行いまして、五十九の融資等業務のうち半数以上に及ぶ三十二の業務を廃止、縮小することとしたところでございます。
また、その見直しに当たりましては、十八年度以降当面の独立行政法人の見直しの基本的方向についてというものを取りまとめてございますけれども、これに沿いまして、今回の政策金融改革で政策金融機関が撤退した業務につきまして、独立行政法人がその業務の安易な受皿にならないように徹底した検討を行ったところでございます。したがいまして、一般的に独立行政法人は、これまで政策金融機関が担いまして、今回の政策金融改革で政策金融から撤退した業務を代替する性格のものではないというふうに考えておるところでございます。

○西田まこと君 そうすると、その受皿にはならないというお話でございました。しかし、やっぱりどうしても危機対応も含めて必要な場合には各省庁が予算措置なり法律を作るなりして対応すると、こういうことだと思うんですね。
再三大臣からも、そうした担当の官庁が政投銀を活用するんであればそれなりの措置をすべきであると、することが想定されるというお話でした。そうすると、結局、でも最終的には財務省がそれをコントロールするんでしょうか。各省庁がそれぞれ、こうしたい、ああしたいといろいろ言ってきて、みんなが政投銀使いたいと言ったら、結局全く元の政策金融と変わらないぐらいになるのか、それとも、そうした政策的な金融あるいは危機対応も含めてですけど、総資産の中でこのぐらいだという上限みたいなものを、何らかの目安を設けていくのか、各省庁が言ったことがもう、まあそれは政府がという主語に法律ではなっていますので、だれかが多分コントロールするんだと思うんですけど、そこのところはどうでしょうか。

○政府参考人(勝栄二郎君) これまで日本政策投資銀行が政策金融として行ってきました分野におきまして、引き続き政策金利での低利融資等の政策的誘導が必要であると判断される場合には、当該分野を所管する各府省がそれぞれの所掌事務に基づく新たな立法措置をとる必要があるものと考えております。
仮に、先生おっしゃったような様々な分野における政策的誘導に係る措置を例えば一つに束ねる、束ねて対応するということは、逆に申しますと新たな政策金融を立ち上げることと同様なことになると思っております。したがいまして、財務省としてはそのような対応は考えておりません。

○西田まこと君 しかし、どこかでそれをコントロールしないといけないんじゃないでしょうか。束ねて新しい機関をつくれと私は言っているわけじゃ全くありませんで、それぞれの各省庁がそれなりの予算措置なり立法措置をとろうとするときに、それをやはり最終的にどこがコントロールしていくのかということが、その機能として必要ではないかというふうに申し上げているんですが。

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
まず、その政策的対応が必要かどうかにつきましては、各省庁が検討し判断するものだと思っています。また、それに基づきまして、仮に財政上の措置が必要だということであれば、当然ながら財政当局と相談することになると考えております。

○西田まこと君 最終的には、そういう意味では財務省のところで予算措置のところはコントロールするということに当然なるんだと思います。
その際に、先ほど内閣府の方からも御説明いただきましたけれども、いわゆる政策金融類似業務を実施している独法は今後安易な受皿にならないと、縮小していくんだというお話でございました。しかしながら、今残高としては十一兆円ぐらいあるわけでございまして、しかし、この独法が行っている直接融資に関して、金融庁としてはどのような監督体制になっているのかということについてお答えいただきたいと思います。

○副大臣(大村秀章君) お答え申し上げます。
金融庁は、預金の受入れ、そして決済の業務を行う銀行等の民間金融機関を預金者保護や信用秩序維持の観点から監督をしているものでございます。したがって、現在、そういう意味で預金者保護という観点から金融庁が監督している独立行政法人はありません。
今後も、仮に政策投資銀行のこの政策金融類似業務を独立行政法人に継承させたとしても、その独立行政法人が預金の受入れとか決済業務といったものを行えないということであれば、預金者保護の観点とか信用秩序維持の観点から私ども金融庁としてこれを監督をしていく必要性はないというふうに考えております。

○西田まこと君 分かりました。
次に、出資先企業の扱いということで前回お聞きしたときに、ややちょっと私も聞き忘れたことがございましたので、お答えいただければと思います。
出資比率が今、政投銀では二割以上、二〇%以上の会社は七十八社ほどあるという前回お話を申し上げました。その際に、移行期間中は五%ルールが適用されない出資業務を行う事業体みたいな形態を取ると一五%ルールは適用されないという、要するに、いろんな、どういう形を取っていくのかという、移行期間中の話として、金融機関グループ会社であれば一五%は掛かるけれども、ノンバンクのような形を取ればそれは一五%ルールは掛からないという話でした。
しかし、それどちらを取るのか分からないわけでありまして、仮にというお話になりますけれども、銀行の持ち株会社グループ形態を取る場合に一五%ルールが適用されますよね。そうすると、残った五%なり一五%以上の出資分はどうするのかという御質問だったわけなんです。その点はいかがでございましょうか。

○参考人(多賀啓二君) お答えいたします。
先生の御指摘のとおりでございまして、銀行本体につきましては五%ルールというのがございますし、それから銀行持ち株会社ということでございますとグループについて一五%ルールが適用されるというのはおっしゃるとおりでございます。
それで、私どもにつきましては、今先生の方で移行期間というお話がございましたけれども、移行期間につきましては特別な措置をいただいて、こういった五パーとか一五%とか、そういったルールの適用の除外になっているというふうに理解をしているところでございます。
それでは、完全民営化後はどうするのかというのが先生の御質問の本旨だろうと思いますけれども、もちろん、今段階で、完全民営化時点でどういう形態になるのかというのはまだ全然決まっておりませんで、これからの話ではございますが、仮にもし銀行持ち株会社という形を取ればおっしゃるように一五%ルールの適用になりますけれども、例えばそういう形ではなくて、例えば事業持ち株会社というような形でございますとか、あるいはそういった銀行から離れて、ノンバンクの下に、例えば融資機能と投資機能を持つとか、そういう形を取れば先ほどの一五%のルールの適用の除外になるのではないかと、こういうふうに認識をしておりまして、そういうことも含めて今後業態を選択をしていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。

○西田まこと君 そうすると、じゃ一五%ルールが適用されない形態をできる限り取ろうという、そういう御意思でしょうか。

○参考人(多賀啓二君) 移行期間の間に私どものビジネスモデルがどういう形になっているかということにもよりますけれども、基本的にはなるべくそういうふうな制約を受けないような形の方が望ましいかもしれません。
ただ、これは今後の検討課題ということでございます。

○西田まこと君 では、財務省さんにお聞きしますけれども、仮に適用除外にならないような形態を取った場合という仮の話で恐縮ですが、その場合、その一五%を超えた分は国が承継をするというようなことも考えられるんでしょうか。

○政府参考人(勝栄二郎君) ビジネスモデルに即しまして最適な業態を検討するということは今申しましたとおりでございます。その場合に、当然のことながら、出資業務を一つの重要な柱としてやる場合には、いろんなグループ形態の形があり得ると思っています。
なお、先生がおっしゃいました円滑な遂行に必要でない資産を国に承継するということでございますけれども、現実に今想定していますのは、例えば使用していない不動産等が想定されております。今のような、先生おっしゃったような一五%以上のものについては今のところ想定していないと考えております。

○西田まこと君 この新会社に組織替えするときに出資金の毀損が起きている場合どうするのかということについてお聞きしたいと思います。
前の質問の御答弁では、新会社が承継します資産、負債の再評価に当たっては、途中飛びますが、特殊法人等の独法化に伴う承継資産及び負債の時価評価の方法につきまして、そういうものを参考にしながら云々と、こういう御答弁がございました。
平成十四年の特殊法人が独法化される際に、政府出資を、資産と負債をネットで計上することによって実質的にいわゆる損切りをしたということをこれは指しているのかなというふうに思ったわけですけれども、そのような理解でよろしいんでしょうか。

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
先生おっしゃいました不良債権でございますけれども、現在資産の大半を占めています貸付け等の債権ですけれども、これは現在、企業会計原則にのっとりまして、自己査定を行った上でリスクに応じて必要な貸倒引当金を適切に計上しております。
また、監査法人による監査や金融庁の検査を受けておりまして、既に適正な評価がなされているものと承知しておりまして、仮に債権の償却を行う場合には、これまで積み上げてきました貸倒引当金の取崩し等により適切に対応を行うことができるのではないかと考えております。
会社が将来にわたり業務を円滑に遂行する上で必要ないと認められる資産につきましては、先ほど申し上げましたように、使用していない不動産等を想定しておりまして、不良債権はそういう意味では想定しておりません。

○西田まこと君 じゃ、そうした不良資産は国が承継することはないと、こういう御答弁でございましたので安心をしました。
それでは、最後に附則の六十六条、六十七条の「検討」というところで若干確認をさせていただきたいと思います。
この六十七条にございます、「政府は、会社の長期の事業資金に係る投融資機能を」「活用する場合には、他の事業者との間の適正な競争関係に留意しつつ、」とございまして、その上でお聞きしたいんですけれども、「対等な競争条件を確保するための措置」とは具体的にはどういうことを意味しているんでしょうか。

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
先生おっしゃいました「対等な競争条件を確保するための措置」ということの具体的な中身でございますけれども、これにつきましては、移行期間中の新会社も含めて他の民間金融機関を活用する観点から検討を行う必要がありまして、今度「投融資機能の活用に必要な措置」というふうに書いてありますけれども、これを行います各省庁において検討が進められると考えております。
そして、これらの措置についての具体的な例でございますけれども、例えば日本政策金融公庫法に基づきます危機対応スキームにおける指定金融機関制度のようなものが想定されるのではないかと考えております。

○西田まこと君 そうしますと、この「必要な措置」の中には、例えば完全民営化の猶予とかいうようなことは全くないということで、一応確認です。

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
そういうことは想定されていません。

○西田まこと君 その上で、完全に民営化されたとしても、これは政府保証債とか財融資金が当然借入残があると思うんですね、五から七年たっても当然あると思います。こういうことを指して、これは対等な競争条件と言えないんじゃないかとかいう指摘が当然あると思うんです。
だとすれば、例えば移行期間内に認められる政府保証債の返済期間等何らかのキャップを与えるべきではないか、あるいは財融資金の借入れもその対等な条件ということを考えればそれなりの上限等が必要ではないかという議論も出てくると思うんです。この辺はどういう考え方の整理なんでしょうか。

○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
移行期間中の会社でございますけれども、これにつきまして、出資と融資を併せて業務を行います。その意味で、例えば金融機関との比較でございますけれども、金融機関は預金受入れ又はその範囲が全く限定されていません。また、小口預金や決済預金も扱うことができます。その意味では、今後、移行期間中の政策投資銀行ですけれども、大口の譲渡性預金を扱うということで、全くイコールフッティングの観点からも違う業務を行うというふうに考えておりますので、その意味で対等な競争条件ではないということはなかなか言いにくいと思っております。
もう一つは、上限を課すべきじゃないかということでございますけれども、この財政融資借入金また政府保証債の発行ですけれども、これはあくまでも自力で資金調達するまでの激変緩和措置でございますので、当然、その期間中に漸減していくものだと考えております。

○西田まこと君 この移行期間中に資金調達がなかなか難しい、今の勝さんのお言葉をおかりすると、自立するまでの激変緩和、こういうことでそういう考え方の整理をしているということであることを理解いたしました。
少し早いですけれども、終わりたいと思います。ありがとうございました。

TOP