消費者問題に関する特別委員会 第8号 2009-05-22


2009年5月22日

質問要旨
1.消費者教育の位置づけ

2.消費者行政活性化基金

3.公共料金と利用者

4.消費者委員会の位置づけ

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。本日は、こうした機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
もう随分議論がいろいろとございましたので重なる部分も正直出てきてしまいますけれども、なるべく重ならないところを中心にして質問をさせていただきたいと思います。
最初は、やはり消費者教育の話でございまして、私自身は平成16年に初当選をさせていただきましたが、最初の委員会が財政金融委員会でございました。その最初の質問のときには、当時大変に消費者金融のあふれるばかりの広告、CMがございまして、こうしたことに主体的に判断できる消費者教育、またとりわけ青少年への教育という重要性を訴えさせていただきました。
実はその後、議員立法で預金者保護法というのの方に私自身携わっておりまして、偽造キャッシュカード、盗難キャッシュカードの被害に遭った消費者の方々、利用者の方々、この補償ということに取り組んだわけでございます。そのときに一番感じましたのは、やはり金融行政そのものも、どうしても金融機関を監督指導するという立場からしますと、利用者の方には、なかなかその利用者の、消費者の立場に立った行政というふうにはなっていないなと、こんなこともございまして議員立法で預金者保護法というのは作らせていただいたわけでございます。
その後、多重債務の問題の貸金業法、また先般、昨年、一昨年でしょうか、割販法、特商法の改正についても取り組ませていただき、そうした活動を通じますと、やはり消費者教育ということがいかに大事かということも痛感をしております。
今般、この消費者基本法に基づいて策定された消費者基本計画、これは平成17年の閣議決定でございますけれども、消費者政策の重点として学校や社会教育施設における消費者教育の推進と、こう定められております。現に全国の消費生活センター等に寄せられます消費生活相談というのは子供に関するトラブルが大変に一般よりも多いということもございまして、若い世代への消費者教育ということが大変重要であろうというふうにも思います。
そこで、まず野田大臣にお伺いしたいと思います。
今回、この消費者教育ということについては、間接的ではございますけれども、消費者安全法案第四条六項に「国及び地方公共団体の責務」として「消費生活に関する教育活動」が修正項目として入ったわけであります。これは画期的だと私も思います。ただ、消費者庁設置法案にはこの消費者教育について盛り込まれておらないわけでございます。なぜ消費者庁設置法案にはこの消費者教育が入っていないのか、また消費者教育の位置付けということについて大臣にお伺いしたいと思います。

○国務大臣(野田聖子君) 消費者教育・啓発は消費者庁単独で所管して推進すべきものではなくて、文部科学省等のほかの行政機関も含めて国全体として推進することであると考えられております。ゆえに、所掌事務として消費者教育に関する規定は盛り込んでいないわけであります。
なお、今御指摘のように、消費者行政の司令塔として消費者庁が行う消費者教育に関する事務は消費者庁及び消費者委員会設置法第四条第一号の「消費者の利益の擁護及び増進に関する基本的な政策の企画及び立案並びに推進に関すること。」の規定で読むことが可能となっております。

○西田実仁君 これもちょっと、もう既に出てしまいましたが、一応お聞きしたいと思いますが、消費者教育はやはりこの消費者庁が中心となって牽引をしていくということが大事だというふうにも私も思っておりまして、そういう意味では消費者教育を専門に扱う部署、専管組織の創設ということがやはり必要ではないかというふうにも思っております。
先ほど大臣からも若干これに触れる点はもう御答弁いただいておりますが、この専管組織の創設ということと併せて、消費者教育に関連する予算の拡充あるいは人員の確保ということについて大臣の御決意をお聞きしたいと思います。

○国務大臣(野田聖子君) 先ほどの答弁と重なりますので少し割愛して申し上げるならば、専管の課ないしは局を置くべきではないかというお尋ねに関しましては、消費者庁に専管の課を置かなくても、これまでも文部科学省等ほかの関係省庁とは連携して消費者教育の推進に取り組んでいくということをやってまいりましたし、これからも十分可能だと考えているわけでありますが、こうした課題に対応するための組織の整備が更に必要だという状況が生じている場合には、消費者教育を担当する部署の要求を行うということを検討していきたいと思っています。
また、まさに消費者被害の未然防止とか、消費者は自主的にかつ合理的にやっぱり行動できる主体となるための消費者教育というのは非常に重要だと認識する中にあって、消費者庁の予算定員については、今現在、法案に盛り込まれた権限の行使のための必要な経費と定員が措置されているところでありますが、これから予算、人員の拡充につきましては、発足後ですね、関係省庁と連携を図りながら消費者教育に取り組む、その中で新たな行政の需要や具体的な課題への対応が必要となれば、これからの予算、定員要求で対処していきたいと思っております。

○西田実仁君 是非この消費者教育に関連した様々な予算や人員ということについては必要に応じてきちっと手当てをいただきたいというふうに思っております。
今日は大変お忙しい中、文部科学大臣、塩谷大臣にもわざわざお越しいただきましてまたありがとうございます。青少年の教育ということで消費者教育、もう様々議論もございましたけれども、確認の意味も含めまして大臣の御答弁をお願いをさせていただきたいと思います。
消費者教育にかかわるこの文科省内での組織は、消費者政策会議の対応部局としては生涯局になっているわけでございまして、学校教育を所管する初等中等教育あるいは高等教育ということのかかわりということが十分ではないんではないかという声も一部にはございます。こういうことでは、せっかく消費者庁ができても学校における消費者教育というのは本当に進むんだろうかと、こういうような懸念も一部で聞かれてきております。
是非、この機会、文部科学大臣に、そんなことはないんだ、学校におけるこの消費者教育ということをもう是非とも充実させていくと、こういう力強い御決意をここで大臣からお聞きしたいというふうに思います。

○国務大臣(塩谷立君) 消費者教育については、文部科学省としても大変重要であるととらえておりまして、子供たちが消費者として主体的に判断し責任を持って行動できるようにするために極めて重要だと考えております。また、子供たちが将来社会へ出ていろんな場面で消費者として行動するためにも必要だと考えておりまして、このために小中高等学校の学習指導要領においては、社会科や技術・家庭において消費者生活や消費者運動について児童生徒の発達段階に応じた内容を示しておりまして、昨年は小中の学習指導要領を改訂し、また今年も高校の指導要領を改訂しておりますが、その内容を充実してこの周知を図ろうと思っております。
学校現場において、この学習指導要領に示す内容がしっかりと実施されるよう私どももその推進に努力をしてまいりたいと思っておりますが、今お話のいわゆる担当の課があるかどうかというようなことでございますが、これにつきましては、文部科学省専門の各科目のいわゆる担当課というのは置いておりませんので、組織的には特に問題なくしっかりと私ども対応できると思っておりますし、また特に科目としてもそういうものを設けたらよいかという話もございますが、この消費者教育については、あらゆるジャンルにまたがっているところでそれぞれのまた科目で指導することも重要だと考えておりますので、いずれにしましても充実に向けて努力をしてまいりたいと考えております。

○西田実仁君 もう一つだけ大臣にお聞きしたいと思います。
今文科省の中に新たに消費者教育課みたいなのをつくるということではないというお話があったと思いますが、先ほど来から出ておりますが、この次期学習指導要領改訂における消費者教育にかかわる新科目の創設とか、あるいは教員免許状の更新講習における消費者教育科目の必修等、こういう具体的なこともこれからの消費者教育ということで文科省としてどう取り組むのかという表れの一つになるんではないかというふうに思っております。
具体的な今私が例えで申し上げさせていただいた件につきましては、大臣、今どういう御見解をお持ちでしょうか。

○国務大臣(塩谷立君) まず学習指導要領の改訂によって、例えば中学校において消費者の自立支援なども含めた消費者行政について、また新たにこういう明記をしております。また、家庭科において、「自分や家族の消費生活に関心をもち、消費者の基本的な権利と責任について理解すること。」等のまた記述もあります。また、高等学校におきましては、消費生活と生涯を見通した経済の計画等の新設もありまして、消費者としてのいろんな内容を含んだところでございます。
また、10年研修につきましても、当然この消費者教育の内容も含めて今準備をして実施に移しているところでございまして、教員の研修等にも十分にこの消費者教育を反映させていきたいと考えております。

○西田実仁君 ありがとうございました。
委員長のお許しがございましたら、もう文部科学大臣に御質問ございませんので。

○委員長(草川昭三君) 文部大臣、どうぞ御退席ください。

○西田実仁君 ありがとうございました。
続きまして、地方消費者行政活性化基金につきまして内閣府にお聞きをさせていただきたいと思います。
各地方での消費生活相談センター等の人員等に充てる人件費等の範囲、まあ細かいことでございますけれども、実は地方議会におきましてはもう6月議会が目の前に来ておりまして、できるだけ詳しく確定をしたいというか知りたいと、こういう御要望もございます。したがって、私の方で、もう確認も含めてですけれども、お聞きさせていただきたいと思います。
まず、この基金で使える人件費の範囲につきましてお聞きしたいと思います。
今後三年間、集中育成・強化期間に増大する業務ということを前提といたしまして、新規相談員についてはこの本給、残業代、社会保険費、このすべてを同基金から賄うことができるんでしょうか。

○政府参考人(田中孝文君) 御指摘の点については、国会での御議論を踏まえて、基金の支援対象を集中育成・強化期間において増大する業務に係る人件費等に充当すべくということで検討しているところでございまして、今先生のおっしゃったように、その増大した業務に充てるために新規に雇用する方の人件費、もちろん、その方が規定以上働くということを前提とすれば、社会保険等に係る費用というのも当然の経費だというふうに考えてございます。

○西田実仁君 増大する業務というのが前提になっておりまして、これが何を意味するのかということを大変気にしている方がいらっしゃいます。具体的には、増大する業務としては具体的にどういうことを考えていらっしゃるんでしょうか。

○政府参考人(田中孝文君) 典型的には、今度の消費者庁の体制ができることによって様々な報告業務等の義務が発生する等がございます。それから、当然のことながら、私どもの意図としましては、相談窓口の充実強化ということでございますから、一人相談員であったところを二人にしていくといったようなことが、なおかつその集中育成期間で窓口の強化の整備のために必要になってくるということだと思います。
非常にそこのところを誤解されていただくと困るのは、これまで地方の自主財源として支出されていた経費を肩代わりするものではないということだけ御理解を賜りたいと思っております。

○西田実仁君 これは、一元化することによって相談員が、増大する業務ですから一人から二人という話がありました。しかし、実際には相談員がゼロのところも自治体としては多いわけですよね。こういう相談員がゼロだった自治体が一人相談員を増やす場合にも、その相談員の人件費にこの基金は充てることができるんでしょうか。

○政府参考人(田中孝文君) まさに、そのように窓口を増やしたいと、新増設をするというのが基金のメニューにございます。したがいまして、そうした新規に窓口をつくっていただく、拡大していただくというのを維持するために雇用される方の給料というのは、当然にそれに当たるものだと考えられます。

○西田実仁君 では、既存の相談員についてはいかがでございましょうか。残業代、社会保険費等、この基金ではどこまで賄えるんでしょうか。

○政府参考人(田中孝文君) 繰り返しになりますが、既に地方においてこれまで御手当ていただいた部分を肩代わりすることでなく、業務が多煩になり、もちろん、窓口等が設置されることによって相談件数増えると業務が多煩になり、まず残業代でありますとか、あるいは、窓口を充実するためにその方が今まで週3日で働いておられたというのが4日になられるということに伴いまして増加する部分というのは、当然これに当たるものと考えてございます。

○西田実仁君 そうすると、社会保険費も入りますね。

○政府参考人(田中孝文君) 違法な状態でということではございませんので、これが、3日働いていたのが週5日働くということで、月に20日働いていただくというのであれば、当然に発生してくる経費であろうと考えてございます。

○西田実仁君 続きまして、この活性化計画の出し直しにつきましてお聞きしたいと思います。
既に国に対して計画を出している自治体が、この新しい運営要領に基づきまして計画を出し直すことはできるんでしょうか。

○政府参考人(田中孝文君) できます。
既に現在ある要領におきましても必要に応じて事業計画を見直すということができることになってございますが、今度、メニューを増やす、その他ございますので、運営要領等を見直しますので、当然それに伴って計画を出し直しなさるという自治体も少なからぬと思いますので、それはそのようにさせていただきたいと思っております。

○西田実仁君 この基金は3年間ということなんですけれども、したがって、この3年間、毎年同じように使わなきゃいけないというような誤解があるようなんですね。
ですから、まず確認ですけど、一年目は基金から人件費に全く充てていない場合でも、二年目以降、新しいルールに基づいて人件費に充てることはできるんでしょうか。

○政府参考人(田中孝文君) そのとおりでございます。
まさに3年計画で全体のプランを出していただいた上で、その後、毎年事業計画ということを出していただくということにしておりますのも、その3年間の間で弾力的な運用がなされる、とりわけ人材を育成するというのは一朝一夕にできることではございませんので、例えば研修の業務などというのは進捗に応じて深度を深めていただくということが必要になってくるかと思います。

○西田実仁君 この基金について最後ですけれども、PIO—NETについてお聞きしたいと思います。
PIO—NETの設置については、週4日相談窓口を開設したところにしか設置できないというふうに聞いておりますが、そのとおりでしょうか。

○政府参考人(田中孝文君) PIO—NETの設置に当たりましては、限られた予算の中で費用に見合った効率的な御利用を、御活用を図っていただくということから、現在、内閣府においての、その設置基準というのを作っておりまして、そこでは、消費生活相談員を配置した相談窓口を週4日以上開催している消費生活センター、消費生活相談窓口等であることと規定しております。
ただし、これ増やしていこうということで考えておりますので、ここのところも弾力化していくことが必要であろうということで、一方で効率的な利用というのをにらみながら、今般、平成20年度の補正予算に基づくPIO—NET端末の追加配備におきましては、3年以内に消費生活センターとなることを目指す市町村、そういう計画をお出しいただけるということであればそのPIO—NETを設置するということで、先般、国民生活センターで第一回の募集をしたところでございますが、その中でも既にそのように私たちの考えに呼応していただきまして、今は4日開いてないけれども3年以内にそのようにするので是非配置してくださいということで申請されてきている自治体も少なくございません。

○西田実仁君 細かくいろいろとお聞きしましたが、いずれにしても、できるだけ早く情報を自治体に、きちんとした、確定した情報を流していただきまして、6月定例議会でも様々な取上げがなされると思いますので、お願いしたいと思います。
次に、公共料金と利用者ということにつきまして、今日はお忙しい中、金子大臣にもわざわざお越しいただきまして、まことにありがとうございます。
鉄道の運賃改定についてお聞きしたいと思います。
鉄道の運賃改定は運輸審議会におきまして審議をされます。国土交通省設置法第六条には、審議、答申、勧告を行う機関としてこの審議会が位置付けられているわけであります。その一般規則第一条には、「運輸審議会は、事案に関し、できる限り公聴会を開き、公平且つ合理的な決定をしなければならない。」とされております。しかしながら、この公聴会の開催を要求できるのは利害関係人でございます。利害関係人しか申請ができない、これが運輸審議会におけます公聴会でございます。
運輸審議会におきまして、利用者、すなわち消費者は利害関係人に当たるんでしょうか、国土交通省にお聞きしたいと思います。

○政府参考人(大口清一君) 先生の御指摘にお答え申し上げます。
御指摘のように、国土交通大臣が鉄道あるいはバスなどのいわゆる上限運賃の認可を与えるに際しましては運輸審議会に諮問をするわけでございます。それで、運輸審議会はその諮問を受けて、先生御指摘のように、公平かつ合理的な決定を行い答申し、さらには必要な勧告を行う、そういう常設の機関でございます。
それで、この審議会は、この審議に当たりまして、審議会が必要と認めるときは職権で公聴会を開催できるようになっております。また、先生御指摘のように、利害関係人の請求があったとき、あるいは国土交通大臣の指示によりまして開催をしなければならないと、こういうようなことになっております。
この場合の利害関係人でございますけれども、事案の申請者、それから事案の申請と競合関係にある者というようなことになっておりまして、一般の利用者は、鉄道でいえば乗客でございますが、利害関係人には直接の該当にはなっていないということでございます。

○西田実仁君 ありがとうございます。
つまり、利用者は料金の引上げに関して利害関係人でないんですよね。これ、私、別に専門家じゃありませんけど、普通に考えると、鉄道の運賃が上がるということを、利害関係人って、利用者は物すごい利害関係人だと思うんですよね。素朴な疑問なんですけど、なぜ利用者は利害関係人にはならないのか、大臣にちょっとお願いします。

○国務大臣(金子一義君) 利害関係人の範囲というのが、利用者個人すべて含むと非常に人数が多くなり過ぎてしまうということで、判例として、これを利害関係人と含めないという判例に出ているようでございます。
しかし、今、大口政策局長が話をしましたように、実態として職権で公聴会を開いておりまして、そこでは実態として消費者の代表に来ていただいて、そして幅広く、これは学識経験者、マスコミも含めて一般の利用者に来ていただくという実態的な運用は行われております。
それからもう一つは、大きな運賃の決定といったようなものについては閣議決定、こういうような場合には、また野田担当大臣からお話があると思いますけれども、一般利用者に入っていただくような枠組みを政府としては持っております。ちょっとこっちに聞いてください。

○西田実仁君 他の公共料金で、例えば電気・ガス料金については一般の消費者は利害関係人として公聴会が開かれた場合に意見を言うということができるんではないかと思いますが、ちょっと簡単に、ちょっと時間がないものですから、電気・ガス料金、また水道料金についても、引き上げる場合の消費者のかかわり方ということについて簡単に御説明いただきたいと思います。

○政府参考人(西山英彦君) 電気や都市ガス料金を値上げをしようとするときには経済産業大臣の認可を受けることが必要でございます。事業者から認可申請があった場合には、行政が審査要領に基づいて審査を行うほか、並行いたしまして申請内容について一般の方も含む公聴会を開催いたしまして、消費者を始めとする一般からの意見を広く聴取することとなっております。こうしたプロセスを経まして、法令に基づく基準に適合していれば認可を行いまして、周知するための10日以上の掲示を行った後で値上げが実施されることになります。

○政府参考人(細田隆君) 私から水道料金について申し上げたいと思います。
水道料金につきましては、水道法及び地方公営企業法の規定に基づき各自治体において個々に決定されることとなってございます。
総務省としては、料金等の改定に際しては、住民の理解と協力が得られるよう、常に公営企業の経営状況等に関する幅広い情報について積極的な広報活動を行う必要があると助言しているところでございます。そこで、水道料金の改定に当たっては、地方公共団体の判断によりまして、有識者や消費者代表から成る審議会等を活用するなどの取組を行っている団体もあると認識しております。
ただ、いずれにいたしましても、公営企業の水道料金につきましては条例で定めることとされていることから、料金改定には条例改正が必要でございまして、利用者たる住民の代表から成る地方議会での審議が行われております。

○西田実仁君 お聞きいただいて分かるように、電気・ガス料金、水道料金における消費者のかかわり方と鉄道運賃の引上げにかかわる消費者の、利用者のかかわり方というのは手続上も違うというふうに思います。
そこで野田大臣にお聞きしたいと思いますけれども、消費者が運輸審議会における審議に際しては利害関係人ではないということに対しまして、大臣はどうお考えになりますでしょうか、感想で結構ですが。また、消費者庁ができた場合には勧告でも出してこうしたことを改善をした方がいいというようなおつもりはおありになるでしょうか、お聞きしたいと思います。

○国務大臣(野田聖子君) 運輸審議会の話は、金子国土交通大臣の諮問機関でありますから、あの在り方について私は所管外の立場で、直接コメントすることは控えますけれども、一般論として申し上げるならば、公共料金の改定については、消費者利益の擁護、増進の観点から、消費者の意見が広く聴取され、これが適正に反映されることが重要だと思っております。
このため、認可手続等の迅速性、効率性にも気を付けながら、可能な限り審議会において消費者の意見聴取が行われることが望ましいとも考えています。ただし、このような意見の聴取等は必ずしも審議会に限る必要はなくて、多様な機会を通じて実施されるよう努力していくべきことと思います。
さらに、消費者庁が設立されたらということでありますけれども、消費者庁は実はこの度、物価に関する基本的な政策を所管することになっております。ですから、消費者庁が設立された後には、消費者庁は、消費者の利益の擁護及び増進の観点を任務とする立場から、公共料金の制度改革等について自ら企画立案を行っていくとともに、所管大臣が公共料金の改定について認可等を行おうとする場合には幅広い消費者の意見を踏まえつつ協議等を行っていくことになります。
さらに、消費者委員会は、物価に関する基本的な政策に関する重要事項につきまして自ら調査審議をして関係各大臣などに建議することができるとされておりまして、各種の公共料金の水準の決定に当たって、適切に消費者の目線が反映されているかどうかという観点から各省庁の取組をチェックしていくことになると考えられます。
このように、消費者庁は消費者委員会とともに連携しまして、様々なレベルで所管大臣が行う公共料金の改定に消費者の意見が反映されるよう関与していくこととなると考えておりまして、この仕組みがしっかりと機能するよう体制の整備に努めてまいります。

○西田実仁君 これは料金の引上げということだけではなくて、この運輸審議会においては軽微な事案というのがございまして、軽微な事案というふうに認定をされますと審議会の審議もされないというのが運輸審議会における軽微な事案の扱いでございます。したがって、審議もされませんから公聴会も開催をされないということになります。公聴会が開催されないということは利用者の声も全く反映されないということになるわけであります。
そういう事例が全くないかというとそうではなくて、結構あります。有名な例では1998年の10月、京浜急行空港線の羽田空港までの延伸に係る運賃認可につきまして、延伸部分の利用について通常の区間キロ数運賃に170円特別加算することが同社より申請されました。しかし、これについて審議会は軽微な事案というふうに認定をいたしまして、審議がなされませんでした。翌日、当時の運輸大臣がこの申請どおりに認可をしたということがございます。したがって、品川駅から羽田空港駅まで、本来230円のところが特別加算で400円になると、こういうことが軽微な事案として消費者の声が反映されることなく認可をされたという事実がございます。
こうした軽微な事案ということについて、本来、私は、利用者は利害関係人であるというふうに思いますけれども、その声が全く反映されないというこの仕組みについては野田大臣はどうお考えになりますでしょうか。それこそ消費者庁ができた暁には何か改善の勧告等をなさる御予定はあるんでしょうか。

○国務大臣(野田聖子君) 消費者行政を担当する立場としましては、軽微な事案かどうかということにかかわらず、やっぱり様々な機会を通じて消費者から意見を聞くということはとても重要だと考えております。
先ほどの繰り返しになりますけれども、消費者庁ができました折には、幅広い消費者の意見を踏まえつつそれぞれの担当の役所と協議を行うことが可能になってまいりますので、そういう形で取り組んでいきたいと思っています。

○西田実仁君 金子大臣、本当にお忙しいところ申し訳ございません。
最後に一言、一言というか、お聞きしたいと思いますが、こういう、まあ仕組みとして理解できないわけでもないんですが、素朴に、やはり利害関係人に利用者の声、いろんな形で反映できるというふうにおっしゃったのかもしれませんが、特に今申し上げた軽微な事案というのが、今の具体的な事例を一つ申し上げましたけれども、これはやっぱり利用者からすると230円が400円になることが軽微なというふうにはどうも理解できないわけでございます。ちょっと御所見を最後、お聞かせいただければと思います。

○国務大臣(金子一義君) そういう事例が具体的にあったというのが、今お伺いいたしまして、軽微な事項かどうかということも、消費者庁ができましたものですから、うっかり、従来の運営だけでなくて運輸審議会にですね、運営を、何が軽微かということについて注意するように、この審議会を担当します私としてもそこはよく気を付けてまいりたいと思っております。

○西田実仁君 大変にありがとうございます。委員長のお許しがございましたら、金子大臣もお忙しいと思いますので。

○委員長(草川昭三君) もう大臣結構です、どうぞ。退席お願いします。

○西田実仁君 官房長官にも、大変お忙しい中、誠にありがとうございます。
この消費者委員会の位置付けについてお聞きしたいと思います。内閣府増原副大臣にお聞きしたいと思いますが、例えば、特商法におきまして、指定商品の指定等に関する政令の制定、改廃を行う場合には、消費者委員会及び消費経済審議会に諮問しなければならないとございます。消費者委員会と審議会で意見が異なる場合にはどのように調整するのか。また、同じようなことでございますが、貸金業におきまして、金融庁が登録貸金業者の処分を行う場合、あらかじめ、消費者庁長官に協議しなければならないというふうにもございます。これも、その協議が調わない場合、その調整はどのようにされるのかということについてお聞きしたいと思います。

○副大臣(増原義剛君) ただいまの御指摘でございますが、消費者庁は購入者の利益の保護の観点から企画立案を行う。一方、経済産業省も商取引一般の観点から企画立案を行う。共に、これは政令委任事項の企画立案というところに係ってまいる部分でございます。
それぞれの観点からのその見方は違うというところもありますけれども、それぞれ諮問いたしていきますが、その結論が違う場合はどうかというふうな御指摘だろうと思います。これにつきましては、それぞれの省庁、とりわけ新たに消費者庁ができて消費者安全法もできるわけでございまして、行政の向かう方向性は内閣として一致をしているということでございますから、これはしっかりその間で、我々、その調整を図ってまいりたいというふうに思っております。
とりわけ、それぞれ意見が大きく食い違うという場合などはどうするかということでありますが、実は、既に環境省の中央環境審議会とそれから経済産業省の産構審辺りは合同で審議会を開催するようなこともいたしております。それで一定の結論を得るということもやっておりますので、場合によっては合同のこういう審議会、消費者委員会、合同でやるということも考えてもいいんではないかというふうに思っております。
それから、次に貸金業でございますけれども、これにつきまして、金融庁が処分をする場合、あらかじめ、消費者庁長官に協議をしなければならないということでございますが、その協議をする場合に、消費者庁が行政処分をするなというような方向で協議を受けることではないんだろうと思います。恐らく、もっと重くすべきではないかとか、そういったような方向でのこの協議だと思います。そういう意味で、方向性は同じでございますので、委員御指摘の御心配も分かりますけれども、そこはしっかり十分にその両省庁が協議をしまして、同じ内閣府の下でございますので、きちっとそこは意見調整を行ってまいりたいと、そのように考えております。
なお、これは衆議院の審議でございましたけれども、与謝野金融担当大臣の方から、「金融庁、消費者庁の役割分担を踏まえつつ、十分な連携協力を行い、適切な対応となるよう考えてまいりたい」という答弁もいただいております。それを踏まえてしっかりやってまいりたいと思っております。

○西田実仁君 官房長官、大変にお待たせして申し訳ございません。
消費者庁長官のことで、一応確認ですけれども、当然だとは思いますけれども、消費者庁長官は事務次官等会議に正規メンバーとして出席をすることになるんでしょうか。

○国務大臣(河村建夫君) お尋ねの、消費者庁長官が事務次官会議の構成員になるかどうかというお尋ねでございます。
これは、消費者庁、ただいま御審議いただいております三つの法案が成立し、いよいよ消費者庁の発足に向けて検討するわけでございます。ただし、消費者庁の構成員は官房長官決定事項と、こうなっておりますので、私の考え方を述べさせていただきますと、消費者庁が消費者行政の一元化を図るために設置をされ、専任の特命担当大臣を置いて当該事務を掌理させると、こういうことになるわけでございます。内閣府の外局の長官がほかに構成員となっておる例に、金融庁長官、警察庁長官、いずれも所管大臣を置いております。それから考えましても、消費者庁長官は正規の構成員になるに足りると、このように考えております。

○西田実仁君 官房長官、大変にありがとうございます。
この消費者重視の政策ということが叫ばれてきているわけでございます。消費者庁長官がしっかりこの事務次官等会議におきましても正規のメンバーとして発言もいただき、そして、先ほど運賃の改定の話もさせていただきましたけれども、消費者がこの政策決定に実質的にきちんと参画をできるということをしなければ、なかなか消費者重視の政策と叫んだだけでは実現ができないと思っておりますので、そこを是非私も取り組んでまいりたいと思っております。
大変にありがとうございました。以上でございます。

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