災害対策特別委員会 第3号 2009-04-01


2009年4月1日

質問要旨
①利根川堤防強化事業について
②小中学校の耐震工事について

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。機会をいただきまして誠にありがとうございます。
私の方からは、まず利根川の堤防強化事業につきましてお聞きをしたいと思います。
昨年、一昨年の当委員会でも質問をさせていただきましたし、また国土交通委員会でも何度か質問をさせていただきました。この利根川の堤防強化事業というのは平成16年度から事業としてのスタート、様々取組が進んでおります。先ほども御指摘が一部ございましたが、内閣府の中央防災会議によります大規模水害に関する専門調査会によりますと、利根川の堤防がもし決壊した場合には、埼玉県はもちろんでございますけれども、東京の東部まで洪水流が流れ出し、最大240万人に浸水被害が生じる、こういう試算もなされております。
今日私が取り上げるのは、堤防強化事業が今進んでおります埼玉県の栗橋町におきます事業についてであります。この栗橋町というのは利根川と渡良瀬川が合流する地点でございまして、昭和22年のカスリン台風は、その手前の大利根町が決壊をして大変な被害になったわけであります。ここにおきまして今堤防強化事業が進められております。当初はスーパー堤防を予定しておりましたけれども、様々な予算の制約もございまして、住民の方にもアンケートを取り、堤防強化事業という形で今進められております。
そして、この堤防強化事業につきましては、昨年12月に関係の権利者に対する説明会が開催をされました。地権者の方は約200名ほどいらっしゃいます。多くの方は高齢者であります。そして、ここは過去においても国が実施しました堤防の引き堤とかかさ上げ工事のたびに立ち退きあるいは移転を余儀なくされた方々もいらっしゃいまして、中には今回の事業で三回目の移転対象という方もいらっしゃるわけであります。
昨年12月に行われました説明会、私はもちろん参加しておりませんけれども、これが一体どのようなものだったのかということをまずお聞きしたいと思います。
昨日、この地権者の皆様から関東地方整備局に対しまして嘆願書なるものが出されております。個別の交渉につきましては、今年4月、今月からというふうに聞いておりますので、この説明会に対して、いまだなぜ嘆願書が出るのかというのが非常に不思議に思っております。
詳細な地権者に対する説明はこれからというふうに私は承知をしているわけでありまして、その前にこうして嘆願書が関東地方整備局に対しまして提出されたということについては、今後の事業の進め方につきまして、それだけ地元の方々が納得されていないんではないかというふうに思われるわけでございます。
この嘆願書を受けまして、国として今後どのように取り組んでいくおつもりなのか、国土交通省にお聞きしたいと思います。

○政府参考人(甲村謙友君) 利根川栗橋地区の首都圏はんらん区域堤防強化対策の状況でございます。
昨年の12月に、地権者の方々に、個別相談会ということで土地・物件調査の確認あるいは補償項目ごとの内容等を御説明したわけでございます。それを受けまして、3月25日には事務所長あて、3月31日には整備局長あて、地権者の方から嘆願書が提出されております。
私ども、土地や建物の補償額につきましては国土交通省の公共用地の取得に伴う損失補償基準に基づいて算定しておりますが、個々の地権者の方々に、個別の補償の内容等につきまして、4月以降、更に詳しく親身になって丁寧に御説明して、御了解を得ていきたいというふうに考えております。

○西田実仁君 昨年12月に開かれました個別の相談会以降、嘆願書が提出されるまで、何かの説明はあったんでしょうか。

○政府参考人(甲村謙友君) お答えいたします。
12月以降、問い合わせがあった方々に対して、随時補足説明などを行ってきたと聞いております。

○西田実仁君 先ほど申し上げましたとおり、ここの地権者の方々は、大変にもう御高齢の方が非常に多いんですよ。しかも、もう三回目に引っ越さなきゃいけないという人もいる。そういう意味で、国の事業に協力をしようという意思は大変強く思っていらっしゃいますけれども、しかし、その分、かなり親切に、また丁寧に御説明をいただかないと様々な不信というものが生まれてきている。
私は、嘆願書って、普通尋常じゃないと思いますよ。こんな嘆願書を個別交渉をする前に出すなんて普通あり得ないわけでありまして、その分、丁寧に今後も説明を親切にしていただかなきゃいけないと、これを申し上げておきたいと思います。
その丁寧な説明の一環として、代替地の情報提供についてお聞きしたいと思うんですけれども、これは既に代替地の情報提供をなされております。しかし、これにつきましても、住民の方からかなり大きな不満を持っておられるようでありまして、もっと積極的に、また丁寧にこの代替地の情報提供もすべきであると考えますけれども、いかがでございましょう。

○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。
代替地につきまして、栗橋町とも相談して提示をしておるところでございますが、価格的に折り合わないとかいう要望もいただいております。さらに、別の場所につきましても、栗橋町にも協力をお願いしながら可能な限り情報の提供に努めて、委員おっしゃるように、三回目も移転される、さらには高齢者の方々もおられるということで、個別に親切丁寧に御相談してまいりたいと考えております。

○西田実仁君 是非丁寧に、しかもきちんと行ってほしいと思います。
一昨年のこの委員会でも、私は、この地において災害時の避難場所、いわゆる防災公園ですね、これをしっかり確保していく必要があるんではないかということを質問させていただきました。その後、国の努力もございまして、その実現に向けて関係機関との調整が進んでいるというふうに聞いております。
引き続き、地元の意向も確認しながら、避難場所を最大限確保できるよう努力していただきたいと思いますけれども、いかがでございましょう。

○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。
この地区につきまして、平成18年度に実施いたしました住民アンケート調査でも様々な要望をいただいておりまして、昭和22年のキャスリン台風のようなはんらんのときに住民が避難できる安全な場所を確保してほしいという要望がたくさんございました。
それを踏まえまして、今回の堤防の整備に合わせまして、栗橋町と連携して防災公園等避難場所の整備を行うべく協議を進めております。
具体的には、地元栗橋町と調整の上、新利根川橋の上流側に避難場所として防災公園を計画しております。なお、防災公園の具体的な内容につきましては、引き続き栗橋町と協議してまいりたいと考えております。

○西田実仁君 ありがとうございます。
この堤防強化事業が行われる栗橋町というのは、旧日光街道で栗橋宿として栄えた歴史と文化のあるところでございます。今、度々申し上げましたとおり、事業により多くの移転が必要になってまいりますことから、しかも、ほかの利根川の流域の町は、大体堤防強化事業をやっているところは田畑のところが多いんですけど、この栗橋のところだけは市街地なんですよね。ですから、この堤防強化事業によりまして移転を伴い、商店街のにぎわいとか地域のコミュニティーの喪失が大変に心配されているわけであります。ただ、国の事業でもあるので町としては協力をしようと、また、堤防強化事業と併せて、「利根川と栗橋人のふれあうまち」の実現へ向けた提言書なるものも町では作成をしております。
こうした地域の活性化ということについてお聞きしたいわけでありますけれども、埼玉県、また関東地方整備局が主催して堤防強化事業を行っている「強化堤防の森づくり」という、今そういう事業を行っていただいております。利根川に限りませんけれども、江戸川も含めて、堤防に68万本の森を誕生させようという、そういうねらいを持った非常に画期的な事業だというふうにも評価したいと思います。
しかし、それと併せまして、今お答えいただいた防災公園、こういったところを活用して、私は、今水防技術の継承ということが大変に大きな問題になっているわけでありまして、なかなか水防団でやっていただく方も減ってきているということもありますし、いざというときに地域の防災力を高めていくという意味でも、この水防技術の継承ということが大変重要になってくるんじゃないかというふうに思います。
この栗橋町におけます地域の活性化ということに向けて、国としても地域振興に向けた何らかの取組ができないんだろうか。今私が申し上げたこの水防技術の例えば継承を行う研修センターのようなものをこの地に建設していくというようなことも一つのアイデアとしてはいかがなものかというふうに思っておりますが、いかがでございましょう。

○政府参考人(甲村謙友君) お答え申し上げます。
栗橋町では、委員おっしゃるように、利根川の堤防強化対策を契機に、利根川沿川栗橋地区活性化検討委員会を19年7月に設立され、先般、2月25日に「利根川と栗橋人のふれあうまち」の実現に向けた提言書を取りまとめられております。その提言書の中においては、「自然環境を活かしたまち」、「歴史を感じるまち」、「資源のネットワークを活かしたまち」等のいろんな目標を立てられて様々なアイデアが提言されております。
そういう中で、委員おっしゃる先ほどの防災公園を利用した水防訓練、講習会等が積極的に開催され、また私どもも水防専門家派遣制度もございますので、それらも含めまして、先ほどの栗橋町からの提言書、さらには水防訓練等につきまして、国交省として、関係機関と調整の上、可能な限り支援してまいりたいと考えております。

○西田実仁君 是非御支援のほどお願い申し上げたいと思います。
次に、学校の耐震化につきまして御質問をさせていただきたいと思います。
御案内のとおり、この学校の耐震化につきましては、前倒しをしようということで、平成20年度の一次、二次補正予算、そして本予算におきましてもそれぞれ予算を付けさせていただいているわけであります。1万棟とよく言われますけれども、正確に言うと1万600棟でありますが、この1万600棟の前倒しというのは本当にできるのかということについてお聞きしたいと思います。
この大規模な地震により倒壊の危険性が高いIs値0.3未満の学校1万600棟の耐震化工事は、当初、平成24年度までに完了する予定でございました。しかし、今申し上げました二回にわたる補正予算、そして本日から始まりました平成21年度予算によりまして、その完了を1年前倒しをする予算が付いております。
私が文科省からいただきました資料によりますと、この平成20年度補正予算の一次補正において約2600棟、1,139億円の内数となっております。二次補正においては、これは最終的に3月4日が、財源手当ても含めまして完了したわけでありますけれども、二次補正では1000棟、予算としては500億円の内数と、こういうふうになっております。したがって、この3600棟というのは、補正によって追加的に前倒しをしようということで予算が組まれているわけであります。
この3600棟、平成21年度に前倒しをして工事が完成するのかどうか、お聞きしたいと思います。

○政府参考人(岡誠一君) 先生今お話がありました20年度第一次補正、第二次補正それから21年度当初予算におきまして約2800億の予算が措置されておりますので、私ども、この予算を使いまして学校耐震化が進められるよう、市町村に対しても積極的に促してまいりたいというふうに考えております。

○西田実仁君 地元の市町村に聞きますと、私がよく理解していないのかもしれませんけれども、地元の市町村も結構戸惑っていることが正直言ってあるようであります。
平成20年度の補正予算による耐震化工事というのは、補正予算ですので基本的には1年以内に使わなきゃいけないと、こういうことになるわけでありまして、平成21年度中に実施をしなければならないと、基本はまずこういうことですよね。
しかし、補正予算が通ったのは昨年の9月、また今年3月ですので、当然、耐震化工事をする場合にはまず設計がなされていなきゃならない、設計してから工事をしなきゃなりませんので。設計もまだできていない。設計にどのぐらい時間が掛かるのか、いろいろ市町村によって違うとは思いますけれども、聞くところによると大体半年ぐらい掛かると。設計もできていない段階で追加の補正予算で前倒しをするといってもなかなか手を挙げるわけにはいかないという嘆きを聞くわけであります。
平成20年度補正予算に盛り込まれた耐震化工事のための国費は、平成21年度中に使い切るというのではなくて、22年度にも繰り越して使えるようにしてもらうと市町村としても手を挙げられるんだという話もございます。しかし、単年度主義でやっていく以上なかなか難しいのかもしれませんが、こうした市町村、現場から上がってくる、耐震化工事の前倒しという国が考えていることと受ける側の市町村が今受け止めているこの違い、これを乗り越えていくのにどうするかということをやはり考えなきゃならないと思っております。
財務省にお聞きしたいと思いますけれども、平成20年度の補正予算に盛り込まれたこの予算はやはり21年度中に全部使わなければならないということになるんでしょうか。22年度にも繰り越して使えるということは難しいでしょうか。

○政府参考人(真砂靖君) 繰越しについての御質問でございます。
20年度補正予算に計上いたしました学校耐震化経費につきましては繰越明許ということになっておりまして、この繰越明許というのは財政法上翌年度への繰越しが認められるという制度でございます。したがいまして、その場合、先生御指摘のように、21年度中に執行していただくのが原則ということになっております。
21年度の執行に当たりましては、自治体においては、私ども聞いておりますのは例えば簡素な工法を講じるとか、あるいは地元負担につきましては、同じく補正予算で地域活性化等の交付金ということで、地方負担の軽減策も講じられているところでございます。なお、その上で、21年度に工事が開始はしたけれども何らかの事故によって年度内にその支出が終わらないという場合には財政法上、別途、事故繰越しというのが認められておりまして、この場合には平成22年度への繰越しが認められるという制度になっておるところでございます。

○西田実仁君 事故繰越しならばということでございます。
もう一つ、設計が終わっていなくても、大体このぐらい掛かるだろうということで耐震化工事の概算を申請して、この平成20年度補正で出たものを耐震化工事に使えれば非常に使い勝手がいいと、こういう話がございます。設計が終わっていない。とにかく、二次補正は3月ですから、設計を今から急いでやったって、そもそも耐震化工事は学校の場合夏休みしかできないわけですからね、ほかの時期にできればまだいいんですけれども、とても間に合わないということで、設計がまだできていないけれども取りあえず概算で申請をするという形での学校の耐震化の前倒し、これはどうなんでしょうか、文科省。

○政府参考人(岡誠一君) 学校施設の耐震化ですけれども、学校施設の安全性の確保は非常に重要でございまして、そのため、文部科学省では、公立小中学校の設置者である各市町村において耐震化が早期に図られるよう耐震化事業の前倒しの検討を要請するとともに、前倒しのための必要な支援を行っているところでございます。
また、平成18年度から、耐震関連事業を中心に安全・安心な学校づくり交付金を創設したところでございます。この交付金におきましては、各市町村において効率的な執行が行われるよう、事業費について概算の段階であっても交付申請をしていただいているところでございます。

○西田実仁君 確認ですけれども、そうすると、補正で前倒しに付いた耐震化工事は、今おっしゃったような概算で申請ができるということですね。

○政府参考人(岡誠一君) そのとおりでございます。

○西田実仁君 細かい話でしたので事務方の方にお聞きし続けてまいりましたけれども、是非大臣にも御答弁、御発言をいただく質問をしなければならないと思っておりまして。
この改正地震防災対策特別措置法は議員立法で改正されたわけでありまして、耐震性が不足している公立小中学校の建て替え費用の8割までを国庫補助をするという形になって、地元の負担、これをできる限り少なくしようということで改正をされました。
しかし、これは議員立法なので大臣にお聞きするのもあれかもしれませんが、この措置は平成22年度までですね。そして今、学校の耐震化で早めてやろうといって、23年度まで、1年前倒しをしようということでありまして、やはりここをもう延ばしてもらいたいという要望は大変に市町村から強く上がってきております。
感想というか自由な御意見で結構ですけれども、お伺いします。

○国務大臣(佐藤勉君) 御指摘のとおり、公立小中学校の耐震化につきましては、地震による倒壊の危険性の高い施設を平成23年度までに耐震化をすることとしておりまして、地震防災対策措置法のかさ上げ措置は先生おっしゃるように平成22年度までとなっております。
おっしゃられるように、地震防災対策特別措置法でありますけれども、議員立法により制定をされまして、また過去、二回延長のための改正が行われているところでありまして、児童生徒等が一日の大半を過ごす活動の場でありまして、避難場所等として活用される学校の耐震化は極めて重要だというふうに認識をしております。
大変恐縮ですけれども、議員の一人として、耐震化が促進されるよう、かさ上げ措置の延長も含め、万全の措置を講じていくことが私自身は必要だというふうに感じております。

○西田実仁君 無理な御質問でありましたけれども、お答えいただきましてありがとうございます。
先ほどちょっと私、申し上げましたけれども、学校に限らず病院などもそうですけれども、とりわけ学校についてお聞きしたいと思いますが、学校の耐震化というのはやはり授業を行いながらするわけにはなかなかいかないわけですね。ですから、先ほど申し上げたとおり、夏しか工事ができないという非常に制約がある。ですから、補正で予算を付けても実際にはなかなか市町村、手を挙げられないと、こういう事態になっていることを先ほど幾つか御質問させていただきました。
しかし、学校の授業を行いながら耐震工事をすることが可能になる、そういう施工法も幾つか出てきているようであります。こうしたことがもし可能になれば、夏だけではなくて、かなり工事自体は平準化して、前倒しをするということももっとしやすくなるんじゃないかというふうにも思います。
そこで、文科省にお聞きしたいと思いますけれども、こうした学校の授業を行いながら可能な耐震工事の施工法の開発あるいは紹介、こうしたことに国としてもうちょっと情報提供も含めて行っていくべきではないかというふうに思うわけでありますけれども、その点どのようにお考えでしょうか。

○政府参考人(岡誠一君) お答えいたします。
学校施設の耐震化工事の実施に当たりましては児童生徒等の安全及び適正な学習環境の確保に配慮する必要がありまして、学校設置者は各学校の実情に合わせた工事期間及び工法を選定しております。教室内での補強工事の必要のある場合などは、先生おっしゃいましたように、授業への支障を避けるために、実態として夏休みを含む期間に行われる傾向がございます。
一方、耐震化工事につきましては、様々な工法が現在までに開発されており、必要となる補強方法によっては、学校施設を使いながら夏休み以外の期間に工事を実施することが可能な工法もあると承知しているところでございます。
このため、文部科学省では、学校設置者が耐震化工事を図る際の参考となるよう、平成20年3月に学校施設の耐震補強についてこれら様々な工法を紹介した事例集を作成し、周知を図っているところでございます。

○西田実仁君 是非その施工例を、様々情報提供をもっと強くしていただくと。市町村、なかなかよくまだ分かってないところが随分多いようでありますので、周知徹底をお願いしたいと思います。
もう一つ学校の耐震化についてお聞きしたいと思いますけれども、これ国庫補助を受けた場合に、どのような場合に返還を求められるかということについてであります。
国庫補助を受けて一定期間が経過しないままに統廃合等で廃校となる場合、また、解体あるいは用途変更した場合には、本来は国庫補助金は返還しなきゃならないと。しかし、昨年6月に通知がなされておりまして、ほとんどの場合は納付不要になる、納付しなくてもいいと、こういう財産処分手続の改革がなされております。ただし、国庫補助事業完了後10年未満、10年たたないうちに無償ではなくて有償で処分をした場合についてのみ国庫納付金を返還することが求められております。しかし、その場合でも、耐震補強事業等の場合には、個別の審査の上、当該地方公共団体の公立学校施設整備のための基金に積み立てることを条件にして免除されると、こうされております。
しかし、この個別の審査というものがどういう審査なのか、どういう場合が免除され、どういう場合が免除されないのか、ここがちょっといま一つ不明確でありますので、その点、できる限り文科省の方にお答えいただきたいと思います。

○政府参考人(岡誠一君) 今先生のお話にございましたように、国庫補助事業完了後10年未満の有償による処分の場合につきましては、補助金の適正な執行を確保する観点から国庫納付金を求めることとしておりますけれども、耐震補強事業等の場合、個別の審査を行った上で、当該地方公共団体内の公立学校施設整備のために基金を積み立てるということを条件にいたしまして国庫納付金を免除することを可能としております。
具体的ということの先生の御質問でございますけれども、一例でございますけれども、まだ実際の耐震補強事業で国庫納付を免除した件数というのは1件しかございませんけれども、考えられるものといたしましては、例えば国庫補助完了後10年以上経過した学校施設を有償処分する場合に、10年未満の経過の耐震補強部分が同一棟に入っているとか、あるいは、個別の審査になるんですけれども、国庫補助事業完了後5年を経過したものについて、その個別の審査の上におおむね補助効果を達成したとみなせるようなものであれば、今言った基金を積み立てるということを条件に国庫納付を免除しているということが考えられるというふうに思っております。

○西田実仁君 学校の耐震化を進めることの障害というか障壁というのは、今幾つか申し上げさせていただいたわけですけれども、学校の統廃合ということによって国庫補助金を返還しなきゃならないということも一つの障害というか壁にもなっているということも聞きますので、是非、より明確にしていただいて、とにかく学校の耐震化、せっかく予算も補正も付けたりして前倒しをしているということでありますけれども、現実に現場に行きますと、国はやっていると私たちは宣伝しますけれども、市町村に行くとなかなかこれは使い勝手が悪いという声もあって、是非、これは進めるように予算が立てられているわけですから、運用も含めて学校の耐震化工事が、より市町村が使いやすいように運用もお願いをしたいと思っております。
以上で終わります。

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