180-参-予算委員会-017号 2012年04月03日


2012年4月3日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
まず初めに、税収の見積りについてお聞きをしたいと思います。
昨日、二月までの累計も発表になったと思いますけれども、二月までの税収は前年度と比べて累計どのぐらい増えているんでしょうか。

○国務大臣(安住淳君) 三十兆七千五百九十七億ですから、前年比一〇四%でございます。

○西田実仁君 平成二十三年度の当初予算の税収見積りは四十兆九千二百七十億円でございました。補正予算後に四十二兆、まあ約四十二兆に約一兆円増やしておりますけれども、今お話がございましたように、昨年度、二月までですから、十一か月分でプラス四%ということで、あと一か月でありますので、このまま増えますと、二十三年度決算ベースに単純に一・〇四掛けると、税収約四十三兆円台というふうになるんではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(安住淳君) 本当にそうなってほしいんですけど、ちょっとまだ、統計的にちょっと、決してそう順風なだけではないようなので、最終的な取りまとめを今から行いますが、まだ確定した数字ではございません。

○西田実仁君 当然、昨日、二月までですから、確定はしていないんですけれども、十二か月のうち十一か月分見て四%増えているという状態でございますので、普通に考えれば、残り一か月、よほどのことがない限り、もう終わった三月ですから、四十三兆円台になると見るのがごく普通の見方ではないかと思うんですけれども、仮に四十三兆円だとすると、平成二十四年度の当初予算は税収幾らで見積もっているでしょうか、国の一般会計。

○国務大臣(安住淳君) さっきの話は、普通にいってほしいんですけど、私も、ただ、やっぱりタイの洪水等の影響や円高の影響がどう反射してくるか分からないので、ちょっと慎重な構えをしているということです。
それから、お尋ねの件については、四十二・三兆を見込んでおります。

○西田実仁君 そうすると、四%増えるかどうか分かりませんけれども、四十三兆円台になるかもしれない、蓋然性の高い平成二十三年度決算になるかもしれません。二十四年度当初予算はそれよりも少ないということになりますけれども、今年度ですね、二十四年度は前年度よりも景気が悪くなる、税収が少なくなると、こういう見通しでしょうか。

○国務大臣(安住淳君) そんなことではありません。五千億程度法人税のへこみを考えなければなりませんので、そうした点では慎重に対応しておるつもりでございます。

○西田実仁君 昨年度に関しましては、そういう意味では当初予算に比べますと約二兆円ぐらいの過小推計になるのではないかと私は見ております。
その上で、二十四年度のことをお聞きしますけれども、二十四年度のことを考えるときに、やはり昨日発表ありました二月までの法人税収の累計はどのようになっているでしょうか。

○国務大臣(安住淳君) 二月までのですか。さっきの答弁でなくて。(発言する者あり)
済みません。申し訳ございません。
法人税は、ちょっと待ってくださいね。済みません。ちょっと、聞いていませんでした。申し訳ありません。法人税は二十二年度決算現在で四十一・五兆でございます。済みません。

○西田実仁君 法人税収ですよ。

○国務大臣(安住淳君) 済みません。
三十兆七千でございます。

○西田実仁君 法人税収ですけど。

○国務大臣(安住淳君) これは全体の税収ですね。ちょっと待ってください。
法人税収の二月まででしたでしょうか。
いや、実は数字書いてないんです。それで、一〇六%で、四兆、約四兆ちょっとだと思います。

○西田実仁君 全く。ホームページに出ているわけです、今日、八兆。だって、六・六%は正しいですけれども、四兆だと半分じゃないですか、それ。どういう認識しているんですか。(発言する者あり)

○国務大臣(安住淳君) 二月末累計はやっぱり四兆五千ですね。補正修正後の先生は数字、八兆八千とおっしゃっているんじゃないですか。一〇六で四兆、私の今手元に来ました、四兆五千になっています。

○西田実仁君 前年比六・六%の法人税収ということになりますと、前年の二十二年度の決算は八兆九千六百七十億……(発言する者あり)約八兆、いや、決算ですから八兆九千六百七十六億だと思いますけれども、これを二月まで、やはり累計でありますので、残り一か月であります。まだいろんなことがあるかもしれないということはおっしゃるとおりではございますけれども、単純に六%強を、これを伸ばしますと九兆五千億ぐらいになるわけでございます。
そこでお聞きしますけれども、二十四年度、上場企業の経常利益の予想は、民間企業あるいは会社四季報や証券会社等の予想でございますと二割ぐらい増益というのを基本的には見ているわけでございます。そうしますと、二十四年度の法人税収というのは、これの二割増しということになれば十二兆円近くまで膨らんで、当初予算の八兆八千億円を大幅に上回るんではないかと思いますけれども、平成二十四年度の税収はかなり過小推計になっていませんか。

○国務大臣(安住淳君) ええ。念のため、もう一回言いますけれども、二月末現在で四兆八千億でございます。それで、一〇六パーでございます。
それで、先生、今お話は、経済成長率が、名目を含めて民間も、大体公的な部分でいっても二%ぐらいの成長が見込めるんではないかと。ですから、税収が本当はもっと増えるんでないかという予測でございますが、私が先ほど申し上げたのは、法人税の減税分もありますので、そうした点を差しおいて、また経済全体の中で法人税収は、そういう意味では手堅く見積もって今私どもとしては数字をはじいておりますが、大きければ、それはそれで決してそれにこしたことはないんですが、そういう見積りで、見立てで今私は数字を出させていただいたということでございます。

○西田実仁君 大きければいいというものじゃないんですよ。なぜならば、今、税制改正をやろうとしているわけでしょう。過小推計になれば、当然、そこから財政再建の考え方が変わってくるのは当然じゃないですか。ですから、大幅に違うような過小推計をするということは大変大きな問題なんですよ。税収が過小推計されると、財政の健全化に向けた必要な増税額が過大になるんですよ。結果として、景気回復の芽を摘むことになるんですよ。だからこんな細かい数字を今言っているわけでありまして。
そこで、消費税増税法案についてお聞きしたいと思いますけれども、ここは、岡田副総理に今日はお出ましをいただいております。
今回の消費税増税法案、これについてはいろいろ我が党も言いたいことはいっぱいありますけれども、今日はもう時間がありませんので、絞って申し上げたいと思います。
この今回の消費税増税法案は、平成二十二年六月に閣議決定されました財政運営戦略で示された財政の健全化目標の考え方は盛り込まれているんでしょうか。

○国務大臣(岡田克也君) 今回の一体改革は、社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成の第一歩を踏み出すものでございます。これを通じて、二〇一五年度段階での財政健全化目標、基礎的財政収支、赤字対GDP比半減の達成に向かうことになります。まずは、その目標を達成した上で二〇二〇年度までに基礎的財政収支を黒字化する、健全化目標を達成するという観点に立って更なる検討、議論を行っていくということでございます。

○西田実仁君 では、この財政運営戦略を、考え方が盛り込まれているということでありますが、平成二十二年の財政運営戦略の中には、「財政健全化の道筋を示すに当たっては、慎重な経済見通しを前提とすることを基本とすべきである。」と閣議決定でも定められております。しかし、今回、国会に提出されましたこの法案を見ますと、いわゆる附則の十八条のところを見ますと、いわゆる成長シナリオですよね。慎重シナリオではありません。なぜ違うんですか。

○国務大臣(岡田克也君) まず、この附則十八条の意味でありますが、第一項と第二項の関係ですが、第一項で、確かに名目で三%、実質で二%という、そういった積極シナリオの数字を書いております。しかし、この一項は二項の条件付けになっているわけではございません。これはあくまでも目標として、やっぱり目標は慎重というよりはより積極的な数字を掲げると、そういう趣旨で書かれているということでございます。

○西田実仁君 それはおかしいと思いますよ。
二月十七日に閣議決定された社会保障・税一体改革大綱については、今副総理も言われたように、財政運営戦略に定められている健全化目標も社会保障の改革とともに一緒にやると言っているわけで、その財政運営戦略そのものは慎重シナリオでやると決めているわけですよ、閣議決定しているんですから。ところが、今回の法案の中には成長シナリオで書いているんです。おかしいと思いませんか。

○国務大臣(岡田克也君) この十八条の一項の意味でありますけれども、ここは、あくまでも名目三、実質二という数字を掲げて、それを目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずるというふうに書いているわけでございます。
ですから、目標としてはそれを掲げ、そのためにいろいろな措置を講じていくという政府の姿勢を示したものでございます。

○西田実仁君 それでは、この成長シナリオは本気でやろうとしていないということですね。

○国務大臣(岡田克也君) この名目三、実質二というものを目指して全力を挙げていくということを一項で明記したものでございます。

○西田実仁君 成長シナリオを前提とした消費税率にすべきではないんですか。

○国務大臣(岡田克也君) 目標として目指すものと実質的に消費税の全体の税収を見込む場合と、それらの考え方が違うということは、それは当然あってしかるべきだと思っております。

○西田実仁君 そんなの国民納得できませんよ。本気でやろうとしているかどうかが問われているわけですよ。単に党内をまとめるために、成長シナリオを持ち出したんじゃないんですか。
二〇一五年時点での成長シナリオ、慎重シナリオで、それぞれどのぐらいプライマリーバランスの赤字、差額があるんですか。

○国務大臣(岡田克也君) 今手元に数字は持ってきておりませんけれども、それは数字の話ですから、事前に御通知いただければお答えできるんですが、今手元には数字ございません。

○西田実仁君 失礼しました。
二・九兆円だと思います。とすれば、それに合わせた消費税率の修正を図るべきじゃないんですか。

○国務大臣(岡田克也君) これは、政府としてもちろんある程度高い成長を目指すというのは当然のことでありますが、要は、それは積極的なシナリオであります。しかし、そのことと税収を見込むときのその成長率というものに違いがあっておかしいわけではありません。
目標として目指す高いものと、それからより慎重に見たもの、そういう二つの考え方があるからこそ、そもそも二つのそのシナリオを元々お示ししているわけでございます。

○西田実仁君 附則十八条の第二項には施行の停止ということが盛り込まれております。成長シナリオの達成によって経済が好転した場合、増税政策の施行の停止はあり得るんですか。

○国務大臣(岡田克也君) この二項の意味は、経済状況が、まあいろんな要素を考えなきゃいけませんが、悪化した場合のその停止、先送りというものを規定したものでございます。

○西田実仁君 ということは、経済が良くなって消費税率をそんなに上げなくてもいいという状況になっても必ず上げるということですね。

○国務大臣(岡田克也君) まず、それだけ経済成長率が高くなって、かつ金利が上がらないという事態というのは非常に想像しにくいわけであります。成長率が上がれば当然金利も上がるリスクも高い。そうすれば、歳出、国債費も増えるということになるわけであります。
ですから、税収が増えたからといって、それだけ物価が上がれば歳出も増えるし金利も上がるということも総合的に勘案していかなければいけないことだと思います。

○西田実仁君 これから議論を深めますけれども、元々、平成二十二年、自分たちで閣議決定した財政運営戦略には慎重シナリオに基づいて消費税を設計したはずなんですよ。ところが、法案出てきたら成長シナリオになっているんですよ。おかしいじゃないですか。
ですから、先ほどの税の過小推計のことも含めて、政府が財政収支計算をもう一度行って必要増税額を計算し直して、それでも想定外の好転があった場合には施行時期を遅らせると、そういうことにした方がいいんじゃないですか。

○国務大臣(岡田克也君) いずれにしろ、この二〇一五年という数字は一里塚であります。つまり、プライマリーバランスの赤字を半減するということであって、そこで終わりではなくて、このプライマリーバランスを黒字化するというかバランスさせなきゃいけない、あるいは、今これだけ膨大な、ずっとできてきた借り、借金をこれどうするかという問題は更にあるわけであります。そういうことも考え合わせてやっぱり判断していくべきものだというふうに考えております。

○西田実仁君 私が懸念しておりますのは、税の過小推計とかそうしたいいかげんな決め方にして、かえって景気回復で税収が上がるということを妨げてしまうんではないかということを懸念して質問しているわけであります。
官房長官、この後記者会見でありますので、御質問を急いでさせていただきたいと思いますが、昨今の原油高騰で大変に各、運送業を中心とした中小企業事業者や農業、水産、福祉施設、現場で大変に悲鳴が上がっている状態であります。省庁に我が党もヒアリングをいたしましたけれども、特段危機感も感じられないような内容でございました。
この度の原油高騰に関しまして、政府といたしましてはどのような認識を持っておられるのか、お聞きします。

○国務大臣(藤村修君) 足下の原油価格は上昇傾向にあると、このようにまず言えると思います。
その背景には、イランの情勢、中東・アフリカ情勢をめぐる様々なリスクの増大、それから欧州債務危機懸念の若干の後退がございます。そして三番目には、原油市場へのいわゆる国際投機的資金の流入の増加と、こういうことが要因として存在し、これは、今はもうガソリンでいうと百五十七円ぐらいになっているようでありますが、相当の高い水準であると、このことを認識しております。

○西田実仁君 相当高い水準の原油価格に対して、例えば関係閣僚会議を緊急で開くなど、そうした措置を行っていらっしゃいますか。

○国務大臣(藤村修君) かつても、百六十円に近づいてきたときに関係閣僚会合、開かれておりました。そのタイミングがぼちぼちなのか、その辺、今判断をするところでございます。
御党からも様々提案をいただいているところで、まず、投資資金が国境を越えて活発に活動しているという中で、商品先物市場の透明性を高めること、これは国際的に非常に求められていることだと思います。
政府としては、不公正な価格操作等に対する市場監視を強化するため、市場監督あるいは法執行上必要な情報の相互交換を可能とするという多国間覚書への署名など、各国規制当局との連携を今推進しているところでございます。その上で、これは時期を見てということになりますが、必要になれば、関係閣僚会合等の開催を検討することを含めてしっかり対応してまいりたいと存じます。

○西田実仁君 ただいま官房長官は、投機的な問題も多いという話をされました。そういう意味では、投機を抑制するための国際社会への働きかけということが必要になると思いますけれども、日本政府は欧米と連携して戦略備蓄の放出等については検討すべきではないかと思いますけれども、経産大臣。

○国務大臣(枝野幸男君) これについては、我が国が単独で判断できる性質というよりも、IEAなどを通じて国際的に協調しながらやっていく必要があろうというふうに思っております。原油価格の高騰のこの間のペースを踏まえて、米国などとも問題意識は共有をしているというのが現時点でございます。

○西田実仁君 欧米との連携が必要だと思います。今月、G20とかもございますので、そうした国際会議で、例えばガソリン価格の高騰にやはり直面している中国を始め新興国、ここが実需の部分で多いわけですから、こうした国に呼びかけて省エネに取り組む、そういう働きかけをかつての自公政権時代にも行ったことがございますけれども、そうした呼びかけを行う思いは、財務大臣、おありですか。

○国務大臣(安住淳君) G20の主要なテーマになると思いますので、特にアメリカの場合は消費の割合が非常に高うございますから、GDPに対するですね、アメリカの方が多分危機感をかなり持っていらっしゃると思いますので、先生御指摘のようなことで、私どもとしても問題提起をさせていただきたいと思います。

○西田実仁君 こうした国際社会への働きかけとともに、国内ではこの原油高騰にどのように対応していくのかということについて経産大臣にお聞きしたいと思います。
原発停止による夏場の電力不足対策として、原発再稼働を前提としない節電、省エネ対策についての検討を行うべきではないかと思いますけれども、経産大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(枝野幸男君) 電力を中心とする省エネの問題については、原発の再稼働のいかんにかかわらず、相当の原発が停止をしたままこの夏を越えるということは間違いありませんので、まさにそうした中で、いかに産業活動やあるいは生活の快適さを損なわない範囲、やり方での省エネができるか、あるいは、もしそれに、産業活動や生活の快適さに影響を及ぼす場合でもいかに小さな影響で省エネを進めていただくかということについての検討は進めているところでございます。
また、ガソリン等の価格についても、現在、様々な情報の収集と、産業や国民生活に与える影響などについて情報を収集、分析をしているところでございますが、あえて申し上げると、過去の原油対策、二〇〇七年、二〇〇八年等に行われた原油高騰対策については、そのかなりのところが一種恒久対策であるとか、あるいは様々な他の要因で既に施行されているという状況になっているという側面がございまして、そうした中で、この動向を見ながら、更にできることがあるのかどうか検討を進めているところでございます。

○西田実仁君 電力会社の使う重油、原油、またLNG等、日本の電力十社を見ても相当増えているのがこの十一か月、十二か月の話だと思いますけれども、その中で石炭はむしろ減っているんだというふうに思うんですね。
石炭につきましては、原油価格の高騰に対する対応として一時的にこの安価な石炭にシフトをして、いろんな新しい技術も生まれているようですけれども、そうしたことも有効な措置ではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(枝野幸男君) 現状の電力需給の逼迫している状況の中では、石炭火力についても最大限その能力を発揮していただくという、そういう想定、前提で様々な需給見通しを立てているところでございます。また、中期的には、従来、石炭はCO2の排出等の環境への影響が大きいということを言われてまいりました。しかし、御指摘のとおり、最近の我が国の低炭素化技術等を用いますと、他の燃料と比べてどうかということはまだ残るかもしれませんが、従来と比べれば相当大きく環境への負荷を小さくできる技術を我が国は持っておりますので、中期的にはその安価な石炭を、少なくとも中期の中の短期においては活用するということも選択肢の一つとして検討しておりますが、最終的にはエネルギー・環境会議で環境の観点ともすり合わせをしながら方針を定めていきたいと思っております。

○西田実仁君 いずれにいたしましても、今、原油価格も高騰して、電力料金も値上げされてと、それで消費税まで掛かってくるというような状況で、かなり国民また事業者の皆さんからは、こういう今の政権のやり方に対しても異様に映っているというふうに一言言わせていただきたいと思います。
次の質問ですけれども、中小企業向けの為替デリバティブについて御質問したいと思います。
一昨年の十一月のこの予算委員会で私が指摘をさせていただきまして、金融庁がこの中小企業向けの為替デリバティブ被害について一斉お調べをされました。裁判に至る前のADRで解決されるケースも一挙に増えてきたことは誠に喜ばしいことでございます。ただ一方で、この金融ADRについてその運用改善を求める声も大変高まってきておりまして、まだ一昨年十月に始まったばかりでありますので、様々な試行錯誤もあろうかと思います。
そこで、自見担当大臣にお聞きしたいと思いますけれども、全銀協がやっているADRでは紛争解決のための協議は原則一回で終わらせる方針と聞いておりますけれども、これは金融庁が言っている利用者の納得感のあるトラブル解決から程遠いと思いますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。

○国務大臣(自見庄三郎君) 先生、今御質問ございましたように、為替デリバティブですね、これのことに関して金融ADRのあっせん委員会が、全銀協の中にこのあっせん委員会がございますが、一回の調停、この紛争解決委員会がございますが、一回の和解案で解決すること、一回を原則にしているんじゃないかという話でございましたが、実は今言われたように、為替デリバティブのいろいろな案件がこの紛争解決委員会、いわゆる金融ADRに持ち込まれておりますけれども、約五%は二回ほど実際に和解案を出しておりまして、そして大体、もう先生御存じのように、この為替デリバティブ、七〇%以上は実はここで、ADRで解決していただいているということでございますので、決して一回だけで和解案を出して全て和解しているというわけではございません。

○西田実仁君 今大臣五%とおっしゃいましたけれども、九五%は一回ということですか。

○国務大臣(自見庄三郎君) 九五%は一回でございます。

○西田実仁君 だから、そこが問題だと言っているんですけど。

○委員長(石井一君) もう一度質問をよく吟味してお答えいただきたいと思います。
簡潔に質問を、西田さん、お願いできますか。(発言する者あり)
自見金融担当大臣。

○国務大臣(自見庄三郎君) お答えをさせていただきます。
何回の手続を経ることが適切なのかについては、あくまでやっぱり個別事案ごとの紛争解決委員会の判断によるべきもの、ケース・バイ・ケースだというふうに考えておりまして、また、あっせん手続を一回にとどめることについても、これは実はメリットもございまして、利用者の方にですね。御存じのように、手続の迅速性の確保に加えて、申立人の出席負担の軽減など利用者利便にも資する面があると承知をしておりまして、いずれにいたしましても、利用者の納得感を得ることが重要でございまして、更に適切な運用に努めるように監督してまいりたいというふうに思っております。

○西田実仁君 特別調停が一回もないことはこの委員会でも指摘されました。これについては、やはりあっせん委員会そのものがその本来の機能を果たしていないんじゃないでしょうか。

○国務大臣(自見庄三郎君) 全銀協等の金融ADRの機関の中には、御指摘のように、特別調停案を提示した実績がないものが存在するということは認識いたしておりますが、金融ADR制度の本格施行、先生も申し上げましたように、一昨年十月以降でございますが、一年間で生損保協会には二十七件の実績がありますが、他の機関にはないと。
ここからでございますが、特別調停案の提示に至らない理由は、各々の事案の事情により異なりますが、一概に本来の機能を発揮していないとは言えないというふうに考えておりまして、為替デリバティブ案件における最近の和解率は比較的高水準で七割超にありまして、当事者の納得感が得られる努力の解決がうかがわれるということでございます。
いずれにいたしましても、もう先生御存じのように、特別調停制度というのは、金融機関と利用者との間で金融サービスに対する情報、知識、あるいはトラブルの対応能力に大きな差があることに鑑み、いわゆる情報の非対称性があるわけでございますから、そういった中で利用者保護の充実を図るために金融ADR制度に認められた制度でございますから、こうした制度の趣旨に沿って運用が適切に行われるように、金融ADRをしっかり監督してまいりたいと思っております。

○西田実仁君 全銀協のあっせん委員会の構成はどうなっていますか。大臣にお聞きします。

○国務大臣(自見庄三郎君) これはもう先生御存じのように、金融ADR制度のイメージでございますが、これは、紛争解決委員が利用者、これは紛争解決の申立てをする人と、それからもう一方は当然金融機関でございますが、紛争解決委員として弁護士さんだとかあるいは消費生活相談員だとか司法書士等の方があっせん委員として入っておられるわけでございまして、そういったもう先生御存じの仕組みになっております。

○西田実仁君 小委員長に就く弁護士が所属する事務所が全銀協あるいは金融機関の顧問弁護士に就くようなケースはありませんか。

○国務大臣(自見庄三郎君) こういうあっせん機関でございますから、私はやっぱり中立公平なことが非常に大事だと、こう思いますので、だから、全銀協のあっせん委員の弁護士には全銀協の顧問弁護士はおりません。それから、個別行の顧問弁護士は、信託銀行一名を除き存在をしないというふうに承知をいたしております。

○西田実仁君 このADRではアンケートを顧客に出しておりますけれども、大臣がしきりに大きな声で強調されている納得感、利用者の納得感があるというアンケートの結果になっているんでしょうか、お聞きします。

○国務大臣(自見庄三郎君) そのアンケートについては、御質問いただいておけば御用意させていただいたのでございますが、そこまでちょっと私は承知いたしておりませんが、そういったアンケートを配って、納得感がどれくらいあるかどうかと。できるだけ、始まってそれぞれでございますが、金融ADRをしっかりやっぱり納得感のあるようなものに育てていきたいというふうに思っております。

○西田実仁君 今、この和解の中で、これから払うものについては分担されることがありますけれども、過去のもう既に払ったものについては一切この損失分担というのが金融機関と利用者の間ではないんですけれども、やはり契約時点の時価評価というものをそもそも知らせていないケースが大変に多いという現状に鑑みれば、必ずしもそうしたかたくなな運用ではなくて、既に支払った部分につきましても金融機関と利用者の間で分担するようなことがあってもいいんではないかと私は思いますけれども、大臣はどのようにお考えでしょうか。

○委員長(石井一君) それじゃ、金融大臣、締めくくって答弁をお願いします。

○国務大臣(自見庄三郎君) これも、全銀協から過去に支払った損失を含めて和解に至った案件も存在すると聞いておりまして、例えば平成二十三年の二月から二十四年の三月中旬までの和解案約三百件のうち十五件は、既に払った分を含めた負担割合が記載されております。
いずれにいたしましても、損失の負担割合等は紛争解決手続のうち重要な部分であり、既に払ったお金を含めて、当事者にとっても納得感のある解決が図れるように監督していきたいと、いくべきだと思っておりますし、しかしながら、既に払った分を損失負担の対象とするかどうかは、紛争解決委員が個々の事案においてケース・バイ・ケースですね、判断しているものであり、一概に対象外とする傾向があるというわけではないというふうに私は、やっぱりいろんなこれはケース・バイ・ケースがあるわけでございますから、そういうふうに認識いたしております。

○西田実仁君 金融ADRは大変にいい制度だと思いますので、これを本当に指導監督するお立場として育てていただくようお願い申し上げて、終わりたいと思います。
ありがとうございました。

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