179-参-法務委員会-3号 2011-11-22


2011年11月22日

○委員長(西田実仁君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
議事に先立ち、一言申し上げます。
本院議長の重責を担われておりました本委員会委員西岡武夫君は、去る五日、逝去されました。誠に哀悼痛惜に堪えません。
ここに、皆様とともに謹んで黙祷をささげ、哀悼の意を表しまして、御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。
どうぞ御起立を願います。黙祷を願います。
〔総員起立、黙祷〕

○委員長(西田実仁君) 黙祷を終わります。御着席願います。
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○委員長(西田実仁君) 委員の異動について御報告いたします。
本委員会は、西岡武夫君の逝去に伴い一名欠員となっておりましたが、去る十四日、はたともこ君が本委員会委員に選任されました。
また、昨日までに、はたともこ君が委員を辞任され、その補欠として平田健二君が選任されました。
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○委員長(西田実仁君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に総務省自治行政局選挙部長田口尚文君、法務大臣官房司法法制部長後藤博君、法務省刑事局長稲田伸夫君、法務省矯正局長三浦守君、外務省北米局長伊原純一君及び厚生労働大臣官房審議官金谷裕弘君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(西田実仁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(西田実仁君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。

○松野信夫君 民主党の松野信夫です。
久しぶりに法務委員会に戻ってきた気がいたしますが、今日は質問の機会をいただきました。
二〇〇三年から四年にかけていわゆる司法制度改革が行われまして、次々に新しい法律、制度が創設されました。当時、私は衆議院議員をしておりまして、後半は南野知惠子さんが法務大臣であられまして、いろいろと質問させていただいたことを思い出します。
少し歴史を見ますと、二〇〇一年の六月に司法制度改革審議会の最終意見書が出て、それを受けて〇一年の十一月には司法制度改革推進法が成立、同年十二月に内閣に司法制度改革推進本部が設置されたということでありまして、その後、裁判員制度あるいは法テラスの創設、法科大学院というものをつくって法曹養成を行う。また、会社法も作ったり、あるいは百年ぶりと言われるぐらい、監獄法を廃止して、改正して受刑者処遇法を作るとか、行政事件訴訟法の改正も行うとか、次々に改革が行われたというふうに認識をしております。
こういう制度ができたというのも、やっぱり司法制度改革推進本部というものが立ち上がって、当時事務局長には、もう亡くなられましたけど、山崎潮さんというとても立派な方が就いて旗を振られたということが大きかったかなと思っております。
そういう司法制度改革が行われて五年、六年経過をしておりますので、ここで全体として、その当時のこの司法制度改革がどうであったか、一度振り返ってみて、全般的な総括をする必要があるのではないかというふうに理解をしておりますが、この点、法務大臣はどのようにお考えでしょうか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今、松野委員が御指摘になられました司法制度改革でありますけれども、私自身も初当選が平成十二年ということで、いきなり法務委員会に入って、当時の江田五月民主党法務部門会議の座長さんの下でしっかりとこの司法制度改革に取り組んだという、そういう記憶があります。
今、松野委員が累次御指摘された、いろいろな制度が導入されたりあるいは改革されたりということであるわけでありますけれども、これらの一連の改革によりまして、二十一世紀に向けた我が国の司法を支えるにふさわしい制度の私は枠組みはできたんではないかというふうには思っております。
さはさりながら、やはり改善すべきところも多々あるのかなというふうに思っておりまして、改善すべきは改善しながら、必要な見直しを適宜適切に行いながら、国民の皆さんが改革の成果を実感することができるように改革の成果の定着を図ってまいりたいと、このように考えているところでございます。

○松野信夫君 大臣おっしゃられるように、枠組みとしては大体できたかなというふうに私も思いますが、個々の制度改革についてはまだまだ不十分か、あるいは余りうまくいっていないというところもこれは率直にあるかと思います。
例えば、法科大学院を中心とした法曹養成制度、これについては私はどうも余りうまくいっていないというふうに見ております。そのほか、少年事件の付添人については、一応国選で付くところは付く、あるいは法テラス辺りでしっかり拡充するところは拡充するというふうにしておりますが、まだまだ取組は十分ではないと。そのほか、会社法については、いわゆる公開会社法というふうな大会社向けの法制度も必要ではないか。あるいは行政事件訴訟法についてもまだまだ活用されていないというふうに、個々の制度については私はかなりまだまだ不十分な点があろうかというふうに思っておりますので、是非、例えば法曹養成制度一つ取ってみても、しっかりと取り組んでいただきたい、こう思っております。
また、残された課題の中には死刑の問題もあります。これ、司法制度改革で余り取り上げられているわけではありませんが、既に創設された裁判員制度における裁判、この中では最近ぽつぽつと死刑という判決が下されております。恐らく裁判員裁判の中で裁判員の皆さんも相当に悩んで死刑という判断を下す、こういうことになったんではないかなという気がしております。
この死刑問題については、私はお聞きするところでは、千葉法務大臣の下で勉強会がつくられたと、法務省内で勉強するということになっているかと思いますが、現在どういうような勉強会が進んできているのか、この点についてお聞きしたいと思います。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今、松野委員が御指摘になりましたように、昨年の八月に千葉景子当時の大臣の下に死刑の在り方についての勉強会というものが設けられまして、この趣旨は、死刑の在り方についてより広く国民的な議論が行われる契機とするということを目的として立ち上げられたというふうに承知しております。
これまでに八回勉強会を開催いたしまして、これまでは主に死刑制度の存廃についての考え方について、内部の検討とか、あるいは外部の有識者あるいは死刑廃止を推進している議員連盟の皆さんとか、そういう方からも御意見を伺ったところでございます。
新しい政務三役になりまして、実は十月の十七日に、これは内部の勉強会でございます、関係する資料は公開をしておりますけれども、この内部の勉強会で次のようなことをテーマに勉強を行ったところでございます。死刑制度の存廃論に関する議論の状況、あるいは死刑制度をめぐる国際情勢、あるいは我が国の死刑制度の歴史といったようなことを中心に、これまでの勉強会における議論の状況について説明を受けたというところでございます。

○松野信夫君 死刑については是非幅広の議論を進めていただきたいなというふうに思っております。いろいろな角度から検討する必要があると思っております。
一番新しいところでは、大阪地裁で今年の十月三十一日、死刑の判決が出ております。パチンコ店の放火殺人事件でありまして、ここでは、単に死刑の問題がどうだこうだというだけでなく、現在行われている死刑の在り方についても論議が行われ、現在は絞首刑を採用しているわけですが、絞首刑の合憲性まで問われたというふうに聞いております。憲法三十六条で禁じられている残虐な刑罰にこの絞首刑が当たるんではないかと、こういう問題提起もなされたわけでありまして、判決は、裁判員の意見を踏まえた上で、最善の方法か否かについては議論があるとしつつこれは合憲だという判断でありますが、ここで、土本武司さんという、元最高検の検事であり筑波大名誉教授でありました土本さんが証人として出廷されて、この土本さんは、検事時代に死刑執行に立ち会ったと、こういう経験も踏まえて、絞首刑は限りなく残虐な刑罰に近いという意見も述べておられるわけであります。
実際の絞首刑が残虐な刑に当たるか否か、これについてはいろいろと意見はあろうかと思います。いろいろ意見はあろうかと思いますが、しかし、よくよく考えてみますと、恐らくここにいる誰もその絞首刑の現場を見たこともない、あるいは実際に絞首刑にかけられるそのものを見たことはない。恐らく絞首刑というのは、縄に首を入れて、もしかしたらぱたんと足下のドアが開いておっこちると、そういうことで首がつらされるということなのかなという想像はできますけれども、現実に絞首刑の現場に立ち会ったという人は恐らく誰もいないだろう。見ていない中で、見ていない中で、そういう刑が残虐な刑に当たるかどうか、憲法が禁じるものに当たるかどうかというのを議論しなきゃならないという、何というか、多少もどかしさもあるわけで、千葉大臣のときには刑場を公開するというところまでは千葉大臣は踏み込まれましたが、本当に突き詰めて議論を展開をしていくということであれば、そういうような絞首刑についての公開ということもするなり、あるいは一定の識者、議論をする国会議員に対してそういうところを見せながら、場合によっては本当にこういうやり方でいいかどうか、これは議論を展開する必要があるのではないか。
いずれにしろ、法務省内で議論するだけでなく、国会議員も巻き込んで、あるいは国会全体巻き込んでそういう議論をする場を設けながら、死刑問題についてはしっかり国民的な議論をする必要があると私は思いますが、この点、大臣はどのようにお考えでしょうか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今委員からいろいろな御指摘がありましたけれども、死刑というのは極めて重大な刑罰であるということはもう誰しもがお認めになることだというふうに思います。
そういう意味で、先ほど申し上げました死刑の在り方についての勉強会も、国民の間で幅広い観点から議論がされるような契機となってほしいという、そういう目的でつくられたというふうに思っておりますけれども、この勉強会に限らず、もっともっと国民的な議論ができるような場というのを我々行政の方も考えていかなければならないというふうにも思いますけれども、幅広く政治家の皆さんの中でもそういう議論がされていかれるということについては私は好ましいことだというふうに思っております。

○松野信夫君 それでは、続いて最高裁の方にお尋ねをしたいと思います。
三月十一日に発生いたしました東日本大震災、大変な被災でありました。被災住民の皆さんに対していろいろな形で法的サービス、これをやっぱり滞りなくやっていかなければならないと思っております。
そこで、被災地域の裁判所における裁判手続、これはどういうふうに進められたのか。私は、当事者がこういう事態になったわけですから、例えば、裁判の期日はもう職権でやって延期をするとか、あるいは一定の何らかの控訴期間とか定められている期間等々については多少延期をしてあげるとか、そういうような配慮は必要ではないかな、そういうことで不測の不利益を当事者が被らないような措置というものは是非必要なことだと思いますが、裁判所の方は実際の裁判についてどういうような措置をしておられたのか、とりわけ裁判の当事者、あるいは原告、被告、欠席をすることで不測の不利益を受けるということはなかったかどうか、その辺はいかがでしょうか。

○最高裁判所長官代理者(戸倉三郎君) お答えいたします。
委員御指摘のとおり、被災地における裁判所における裁判手続は、震災の結果、当事者や代理人が被災して準備ができない、あるいは交通事情等が悪化いたしまして期日に出頭できないといった事態が想定されたわけでございます。そのような事態に対応いたしますために、三月十三日付けで最高裁総務局長名で書簡を発出しております。
その内容を申し上げますと、まず、法令の定めにより守るべき法定期間等につきましては、これは当事者の不利益にならないように期間の伸長であるとか、あるいは期限に遅れた訴訟行為の追完等については適切な対応を取る必要があること、また期日の変更等につきましては、震災による郵便事情の悪化、あるいは当事者、代理人が被災されておることを考慮いたしまして、これは場合によっては請求を待つということが不適切な場合もございますので、事情に応じ職権による期日変更を行うなどの柔軟な対応が必要であること、さらに、当事者あるいは代理人が期日に出頭されなかった場合であっても、その来られなかった理由を十分考慮いたしまして、手続上不当な不利益を負わせることがないように配慮する必要がある、こういった点につきまして各裁判体に理解を求めるといった内容でございます。
この結果、被災地の裁判所におきましては、今申し上げたような書簡の趣旨も踏まえた対応が行われまして、被災状況あるいはライフラインあるいは交通機関の復旧状況等を十分考慮いたしまして、職権での裁判期日の取消しなどの必要な対応が行われまして、その結果として、当事者等が期日等に欠席されたため不利益を受けるような事態等は生じていなかったものと承知しております。

○松野信夫君 今回はそういう不利益な扱いにはならなかったということでありますが、災害はいつどういうところでやってくるか分からないということでありますので、やっぱり災害を想定した対策というものも日ごろから裁判所としても是非行っていただきたいと。今回はありませんでしたけれども、例えば、裁判所自身が火災に遭遇するということで、場合によっては裁判の記録が焼失するということだって考えられなくはないわけでありまして、そういうことは想定外でしたからということでは済まされないこともあろうかと思います。
そこで、そういう震災とか災害に対する対策、これは裁判所として日ごろからどういうふうにしておられるんでしょうか。

○最高裁判所長官代理者(戸倉三郎君) 裁判所におきましても、今般の震災以前にも、震災等の災害の発生を想定いたしました物資の備蓄であるとか連絡体制の整備、あるいは防災訓練等の一般的な準備を行っていたところではございますが、率直に申し上げまして、今回のような震災によりましても裁判所の庁舎の被害はそんな大きいものではないというものでございましたけれども、それにいたしましても、庁舎における執務が一部困難になった庁もございました。さらには、広範囲で交通手段、通信手段が途絶したと、そういった事態もございまして、こういった点を十分想定していた準備ができておったかということは、非常に我々としても十分ではなかったというふうに考えているところでございます。
こういうことを踏まえまして、現在、裁判所といたしましても、今回の震災の結果を教訓といたしまして、非常災害時において裁判所がその役割を十分に果たすことができるような業務計画の見直し、あるいは被災地域の情報を早期に把握するための通信手段の確保、情報伝達体制の構築、防災意識の高揚等の点につきまして改めて検討しておるところでございます。

○松野信夫君 やっぱりこういう災害は日ごろからの対策が必要でありまして、もし何らかの大きな災害があったというときに、通信の確保だとか、あるいは避難のやり方だとか、あるいは真っ先に持ち出さなければならないものは何なのか、その辺を是非裁判所の方としても日ごろから対策を取っていただきたいなというふうに思うところであります。
それから、大震災に対する関係では、平成七年だと思いますが、いわゆる阪神・淡路大震災の後に、民事調停の申立てについては申立て手数料を免除すると、こういう特別の法律が制定されたということであります。
そこで、まあ恐らく阪神大震災の後にも一定程度使われただろうし、また今回の大震災でも使われて、被災者の皆さんは調停を申し立てるときにその申立て手数料が免除される、こういうふうに措置されているかと思いますが、果たしてこの法律がどこまで機能しているのか、どこまで被災住民の皆さんに周知徹底されているのか、この辺はいかがなものかなというふうに思うんですが、この法律の使われ方、利用程度、これは裁判所としてはどういうふうに把握していますか。

○最高裁判所長官代理者(永野厚郎君) お答えいたします。
全国的な統計は取っておりませんけれども、取り急ぎ調査をいたしましたところでは、被災地の裁判所、例えば宮城県の裁判所で見ますと、昨日現在で、仙台簡裁では三十一件、それから沿岸部の石巻簡裁では十件が利用されているというふうになっております。

○松野信夫君 それはあれですか、この特措法に基づいて調停の申立てが免除されているという件数だということでよろしいんでしょうか。

○最高裁判所長官代理者(永野厚郎君) そのとおりでございます。

○松野信夫君 是非、こういう法律がせっかくある以上は、被災者の皆さんが安心して調停申立てできるようにやっぱりきちんと周知徹底はしてもらいたいというふうに思うんですが、例えば被災者の方が簡易裁判所に来られて調停の申立てをされるというときに、そういう法律があることを気が付かないで手数料を納付するということもあるのではないかなと思うんです。そういうときに裁判所の窓口で、いや、これは特別な法律によって民事調停の申立て手数料は免除されていますよ、おたくは免除されていますよ、だからこれは必要ありませんよというようなことを裁判所の受付のところできちんとされているかどうか、その辺はいかがですか。

○最高裁判所長官代理者(永野厚郎君) お答えいたします。
受付の窓口におきましても、この制度について説明する文書を掲載しておりますし、また申立てに来られた方が仮にこの制度を知らずに申立てをされたと、しかしその受付の段階で、申立ての事件の内容からこの免除の措置が該当する事案である場合には、その旨を説明するような扱いを取っておりますので、そういう形で免除の手続を利用していただけるようになっているんではないかというふうに考えております。

○松野信夫君 そうすると、間違ってこの法律を知らずに手数料を納付するということはないだろうということですけれども、まあ本当にそういうことがないように、そこはきちっと受付のところの体制を引き続いて取っていただきたいと、こう思いますので、この点はよろしくお願いしたいと思います。
それから、続いて、これからは滝法務副大臣の方に御質問をしたいと思います。
これは新聞でも報道がありましたが、三月十一日の大震災の後、勾留中の被疑者あるいは被告人を検察官の方の判断で釈放するということがなされました。これは検察官の判断ということかなと思います。警察段階であれば警察官の判断でということになろうかと思いますが、そういうことが許される、釈放することが許されるということのその法的な根拠はどのようになっているんでしょうか。

○副大臣(滝実君) 御案内のとおり、法律的には刑事訴訟法の六十条でございますか、勾留するための要件が掲げられております。したがって、この勾留の必要性ということで、法律に、刑事訴訟法に基づいて判断をしていく。それと、現実にその必要性があるかどうかという検察官の判断ということでございますので、当然釈放する場合にもそういった過程を経て判断をしていかなければいけないと、こういうことだろうと思います。

○松野信夫君 通常、勾留の必要性ということについては、一般的には罪証隠滅のおそれがないかどうか、あるいは逃亡のおそれがないかどうか、こういうことを中心に検察官の方で判断されるということだろうと思うんですが、今回のはどちらかというと、その必要性の判断というものは、捜査の要素というよりも、やっぱりどうしても大震災によっていろいろな被災、被害が発生したということで、恐らく緊急的に釈放したと。通常ならば、こういう震災が発生しなかったならば通常は釈放はしない。だけれども、今回被災があったということで、恐らくやむなく釈放したという側面もこれは率直に言ってあったんじゃないのかなという気がしないではないんです。
そうするならば、単に釈放ということではなくて、例えば、近いところで余り被災を受けていないところの勾留施設に一時的に移すというようなことも検討されてしかるべきではないのかなというふうに思うんですが、その辺は検討はどうであったんでしょうか。もし分かれば教えてください。

○副大臣(滝実君) 当時の状況についてはつまびらかには聞いておりませんけれども、おっしゃるとおり、勾留の場所を移すということは当然検察官としては念頭にあったんだろうと思います。
ただ、何のために勾留しておくかといえば、それは取調べのためでございますから、取調べといっても、勾留者本人、被疑者本人の取調べとともに周辺の事情を聞いてこないかぬ。こういうことで、この福島地検の問題は、仙台地検ですか、その周辺、非常に災害を大きく受けたところは、恐らく周辺の情報を聞くというようなことも恐らくできなかった。そんなことも併せて検察官が判断したんだろうというふうに私は承知をいたしております。

○松野信夫君 法律的には、多分現在まだ措置はされていないと思うんですが、こういう大震災、大災害が発生したというときに、単純に検察官の必要性の判断で釈放しちゃうということでいいのかなという気も率直に思うところでありまして、これはいずれそういう災害なり震災あったというときに、そういう緊急事態が出たときにはこういうふうに判断すると、こういうような措置をするというような緊急措置を想定した法的整理というものも、これは検討する必要があるのではないかと思いますが、この点はいかがでしょうか。

○副大臣(滝実君) 恐らく、最近では、こういう災害時に釈放するといった例は初めてのことだろうというふうに思いますので、そういう意味では、今度のこの事例を一つの資料として判断の基準のようなものは恐らく検討していく、そんなことは必要だろうというふうには思っております。
ただ、それが、法律上位置付けるかどうかというのは、その検討状況の結果によるんだろうというふうに思います。

○松野信夫君 それで、こういう緊急事態のときに刑務所とかあるいは一定の勾留施設から緊急的に釈放せざるを得ないというときに、何らかの措置というものはとっているんでしょうか。釈放するときに、あなたの住所はここに限定するとか、いつには必ず出頭しなさいとか、何かそういうような指揮ないしそういう措置をした上で釈放するというふうにしているんでしょうか。

○副大臣(滝実君) 結果から見れば、当然、釈放した後も検察官が当被疑者と接触しながら、言わばいわゆる在宅での取調べを行ってきたようでございますから、居どころについてはきちんと把握した上で釈放する、それも恐らく釈放する際に検察官から約束していると、こういうようなことであったろうというふうに判断をいたしております。

○松野信夫君 それで、緊急に釈放をするというふうにやむなくなるにしても、どうも今回も、緊急に釈放して、その後その釈放中にまた犯罪を犯したというケースも、どうも私が聞いているところでは二件ぐらいはあるようであります。
他方、緊急に釈放されて、真面目にその後また取調べに応じたり、あるいは裁判所にちゃんと出頭したりということで、真面目に出てきてしかるべく刑を受けるという方もいたようでありまして、そういうところを見ると、場合によっては、真面目に出てきた人について何らかの恩典なり何らかの措置をして、そういうインセンティブを与えて、釈放のときに、それでちゃんと出てくれば、まあ罪一等を減ずるというわけにはいかぬと思いますけど、そういうような措置も場合によっては考えてもいいのかなと。
たしか江戸時代は、牢屋が何らかの理由、水害だとか火災だとかで囚人を外に出さざるを得ないときに、ちゃんと出てくれば罪一等を減ずるぞということでやったというやにも聞いておるんですが、例えばそういうような何らかの恩典なりを考えるということもあってもおかしくはないかなと思うんですが、この点はいかがでしょうか。

○副大臣(滝実君) 先生のおっしゃるように、江戸時代ではございませんけれども、罪一等を減じるんじゃなくて、御案内のとおり、逆に出てこない場合には罪一等を加えるということが、現行法でございますね、出頭しなかった場合には一年言わば懲役刑を科するとか、そういうような建前になっていますので、それを別の角度から措置するということは、あるいは言わば政策的な検討の材料にはなるかと思います。
ちょっと、先ほど、訂正をさせていただきたいと思うんですけれども、私の答弁の中で勾留は取調べ目的と、こういうふうに発言をさせていただきましたけれども、取調べと言ってはちょっとまずいので、捜査のための勾留というふうに訂正をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

○松野信夫君 私もちょっと気が付いていたんで、適切に訂正をしていただいてありがとうございました。
私の質問は以上で終わります。ありがとうございました。
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○委員長(西田実仁君) この際、委員の異動について御報告いたします。
本日、石井一君が委員を辞任され、その補欠としてはたともこ君が選任されました。
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○丸山和也君 では、これから三点質問をさせていただくんですけれども。
まず、通告しています最初の、前にも何度かほかの委員の方からも取り上げられたことがあるんですけれども、いわゆる判検交流ということについて少しお聞きしたいんですけれども、大臣、このいわゆる判検交流の法的根拠ということについてどのように考えておられるのか、まずお聞きしたいと思います。

○国務大臣(平岡秀夫君) 判検交流そのものについて、具体的にこうすべし、ああすべしというようなものがあるというふうには承知はしておりません。

○丸山和也君 ということは、つまり、ああすべき、こうすべきというのが承知していないということは、いわゆる法的には判検交流の法的根拠は特にはないというふうに理解してよろしいわけですか。

○国務大臣(平岡秀夫君) その点について言えば、例えば裁判所の判事というのはどういう人でなければならないのかという、そういう資格要件みたいなものがあるわけですね。あるいは、検事というのはどういう者でなければ就けないのかというようなものがあります。それは裁判所法とかあるいは検察庁法にあるわけでありまして、そういう資格をしっかりと備えていなければそういうポストには就けないという意味においての法的な枠組みというものは存在はしております。

○丸山和也君 私がお聞きしたいのは、それは当然、判検交流をする場合はそういう資格が必要だと思うんですけれども、そもそも今問題視されているのは、そういう判事、検事の交流ということが司法の仕組みの中で行われているということが果たしていいのか悪いのか、あるいはメリット、デメリットいろいろあると思うんですけれども、そもそも法的根拠がはっきりないまま長年にわたって行われてきているということが一種の判事と検事の癒着につながって、裁判の公正さをやっぱり阻害しているんじゃないかと、こういう観点からの問題提起だと思うんですね。
ですから、これ、その点について、そもそも私はやや、長年法的根拠もなく行われてきているということですけれども、やはり一度本格的に廃止も含めて見直す必要があると思うんですけれども、こういう観点から大臣はこの判検交流についてどのようなお考えをお持ちなんですか。それと、また、当局でもいいんですけれども、実際どのような規模で行われているか、その二点についてお聞きしたいと思います。

○国務大臣(平岡秀夫君) 委員の御指摘については、今年の四月にも当委員会で議論をされておられましたので、私もその議事録を読まさせていただきました。問題意識そのものについては、私もそういう指摘があるということについては承知しているところでございます。
他方、この判検交流について言えば、司法制度とか、あるいは民事、刑事の基本法令の立案であるとか、あるいは訴訟事件の遂行等の法律的な知識、経験を要する法務省の所掌事務を適正に行うためには、法律の専門家である裁判官の実務経験を有する者を任用するということについては効果がある、あるいは有益であるという点もあるというふうに承知しております。私も役所におりましたときに、検事の方あるいは裁判所の方おられましたけれども、そういう方が持っておられる専門的知識というものがいろいろな行政の中で生かされているというような点については、まさにそのとおりだというふうに思います。
しかしながら、他方で、丸山委員が御指摘になっているような、訴訟にかかわるような部分、訟務検事の部分については国側の訴訟代理人として訴訟遂行に当たるということでありますけれども、これについては当事者的な立場となることから、裁判官の配属先として余り多くなるのは問題ではないかというような指摘があるということもまた聞いているところでございます。これも、四月の当法務委員会での丸山議員と江田大臣とのお話の中にもありましたけれども、そういうような状況も踏まえて、訴訟検事の占める裁判官の割合というのを次第に少なくしていくという見直しについては今進めているところでございます。
ちなみに、先ほどどれぐらいの交流の規模があるのかということについて御質問がありまして、平成二十二年度については、裁判官から検察官に異動した者については五十六人、それから検察官から裁判官へ異動した者については五十三人。この検察官から裁判官への異動というのは、むしろ裁判官であった人が検察官として出向してきた者が裁判所へ帰っていったというようなものが大宗を占めているというふうに思っております。

○丸山和也君 かなりの人数で実際行われているということなんですけれども。それと、これは日本の全裁判所というか全検察庁というか、特定の地域というんじゃなくて全国的に行われているというふうに考えていいんですか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 全国的という意味がちょっとあれですけれども、たしか法務局というような単位の中では散らばって異動が行われているというふうに承知しております。

○丸山和也君 いや、私が聞いたのは東京と大阪とか大都市だけで行われているか、そういう地裁管轄ですね、検察庁、そういうんじゃなくて、いわゆる北海道から沖縄までそういう満遍なくというと変ですけれども、そこら辺は実際はどうなんでしょうか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 法務局に裁判所出身の方が検事として配属をされているという状態があるというふうに承知しております。

○丸山和也君 まあちょっとよく分かりませんけれども、その点はまた私が調べますけれども。
問題点に関してですけれども、いわゆる大臣も役人であったときに、そういう検事の方ですか、判事の方が来られて非常に交流もあってそういう体験もしたとおっしゃっているんですけれども、いわゆる、何というか、役所内部の交流というのは進んで、それでこれが本当の法曹界全体の交流ということであれば、法曹一元とかちょっと違った観点からそれなりの評価もできるんですけれども、いわゆる判事と検事だけが中心になって交流を長年にわたって営々とやっていると、こういうことの、お互いにまあいろんなことを知り合って仲よくもなったり人的交流もあるでしょうし、それから懇親も深まるでしょうし、そういうことが、それぞれの役目が峻別される場面にあって、むしろまずいんじゃないかという指摘だと思うんですね。
それで、これは結構法曹だけじゃなくて、実際に裁判を受けた方からも、訴訟指揮の在り方とか、いわゆる証拠の採否、いろんな訴訟指揮を含めて、何となくいわゆる判事と検事は意思疎通が非常によくできているんだけれども、弁護、被告人、あるいはその代理人側がやや疎外されていて、公平な裁判が本当になされているのかなという疑念が結構裁判を受けた方からも出ているんですね。
そういう雰囲気がやっぱり現実の法廷の中であるわけですから、そして、そういう観点から、僕はやっぱり何らかの改善というか廃止も含めて、本格的にこの成果とそれからありようについて検討する必要があると思うんですけれども、将来的には、若干先ほど減らしていくということもあったんですけれども、抜本的には少し検討される、あるいはしていただくような、そういうお気持ちはないんですかね。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今、丸山委員が御指摘になった、判事と検事さんたちの間が、例えば判事と弁護士さんとの間の関係よりも何かより密着しているというか、より仲がいいというような、そういう印象を持たれているというお話だったんですけれども、それはあれでしょうか、判事さんが、判検交流で検事という立場で行政府の中で仕事をしていたような人についてそういう御指摘があるということなんでしょうか。私が質問をするのも変ですけれども。

○丸山和也君 もちろんそういう場合も含まれるんですけれども、特にそういうことじゃなくて、そういうシステムがあるという中で、やっぱり一体感が、役人同士というと変ですけれども、役人じゃないにしても、いわゆる一種の国側の大きな意味での、広い意味での権力側の一員のようになると、司法の独立ということもやっぱりゆがんでくると思うんですよ。
だから、何となく、それは前の法務大臣もおられますけれども、非常によく分かって、見識の高い方ですからやっぱり感じておられると思うんですよ。私の言っていることにも、そうだそうだと腹の中で言っていただいているかどうか分かりませんけれども、やっぱりこれ、かなり日本特有の制度じゃないかと思うんですよ。それで、アメリカ人が日本の司法を分析した中でも、日本には特異な制度があるということで判検交流というのをやっぱり掲げているんですよね。それで、そういう国際的な目から見ても、やや特異な制度だと思うんですね。
それで、日本というのはやっぱり村社会と言われるように、同じところでは結構群れ合ったりするんですよね。だから、そうなると、証拠の採否とかいろんな訴訟の進め方についてもやっぱりややバランスを欠くような場合が、私も感じたし、あるんじゃないかと思うんですね。
ですから、特別その判事と検事が交流があったというんじゃない場合、一般に仕組みとして問題があると私は思っているんで、そういう意味から、観点からの質問なんですけれども。

○国務大臣(平岡秀夫君) ある程度分かりましたというか、よりちょっと根源的な問題なのかなと。判検交流そのものがある意味では場面場面でそういう問題を更に大きくしているというところはあるのかもしれませんけれども、まさに裁判官と検事との関係がどうあるべきなのかというような根本的な問題も私は潜んでいるんじゃないかなというような印象を受けました。
そういう点でいけば、例えば最高裁なりがそれぞれの裁判官に対して、検事、弁護士との対応についてはどうあるべきなのかというようなことについても、やはりそれなりの考え方あるいは方針というものもおありになるんだろうというふうにも思います。
今委員が御指摘になった点については、少し最高裁とも、こんな問題意識があったけれども、どういうようなことが起こっているんだろうか、あるいは改善すべき点がないんだろうかというような点については、私もちょっと問題を提起してみたいというふうに思います。
他方で、ちょっと私も、これ言っていいのかどうか分かりませんけれども、今委員が言われたような問題、判検交流のような問題で物事を取り出しますと、例えば裁判所の裁判官を辞めて弁護士になった方とか、あるいは検事を辞めて弁護士になった方、そういう方々が裁判官と弁護士という立場、あるいは検事対弁護士という立場の中で、そういう過去の経歴というものがどれだけその裁判に影響を与えているのかというような問題もある意味では発生してくるのかもしれません。ただ、ここの点については、従来から皆さん方の議論の中でも出ていますように、法曹資格を持って十分な勉強と経験を積んでこられた方々は、やはり本来自分が与えられている立場でしっかりと役割を果たしていくということについては、もう教育の中でしっかりと私はある意味ではDNAのように埋め込まれているのではないかというようなところもちょっと感じるところです。
ちょっと後半の部分は、少しは私見でございまして、お許しをいただきたいというふうに思います。

○丸山和也君 それぞれが立場でしっかりやるということは当然大臣おっしゃったとおりと思いますけれども、それがそういう交流によってゆがめられたり十分に発揮できなくなることがあるんじゃないかという観点から申しましたんで、是非、将来に向けて、批判的観点から検討をしていただきたいと思います。
時間が余りありませんので、次にいわゆる指揮権発動という問題についてお聞きしたいと思うんですけれども、なぜこれを私が取り上げるかというと、前の委員会でも若干言ったんですけれども、いわゆる昨年の中国漁船船長釈放事件というのがございました。それで、あれについて、いわゆるマスコミ、それから識者、いろんな法律家も含めて、あるいは実際に、官邸側が政治介入、いわゆる裏指揮権発動によって那覇地検をして釈放せしめたんだと、もうそれ以外あり得ないという世論が沸騰していたわけでありますけれども、もちろん政府なりはそういうことはないと。検察庁の独自の判断であって、それを聞いて当時の官房長官はそれを了としたと、こういうことをおっしゃっているんですけど、まあどう見たってあれはうまく取り繕ったというか、下手に取り繕っておるんですけど、格好を付けたとしか思えないと思うんですね。
しかし、そういう当時の熱い政治的沸騰、熱は一応別にしても、やっぱり指揮権の発動というのは大きな法治国家の根幹にかかわる問題であって、そういうことが疑われたということ自体が既に大きな問題を提起していると思うんですね、在り方として。だから、こういう点については、前にも申しましたけど、是非やっぱり我が委員会というのは根本的に重大な問題だという意識を持って取り組む必要があると思って私は孤軍奮闘しているんでありますけれども。
大臣、指揮権発動というのは、昭和何年でしたかね、一九五四年ですか、造船疑獄事件、もちろんよく御存じだと思うんですけれども、このときに戦後初めて、現在まで初めてですけれども公式に指揮権が発動されまして、当時の自由党佐藤栄作幹事長の逮捕をストップさせたと。犬養健法相でしたかね、法務大臣が検事総長を指揮して逮捕を止めたと。それで、当日、大臣は辞任したと。その一か月後でしたかね、吉田内閣もこれも一つの理由になって総辞職をしたという、こういう経過があるんですけれども。
やっぱり司法とですね、政治の介入というものは、この事件だけじゃなくてもっと大きな、我々は歴史で勉強したんですけれども、大津事件というのがございましたね。これは戦前の事件ですけれども、一八九一年、明治二十四年ですよ。当時のロシア帝国の皇太子ニコライ二世が大津の方に来たときに、津田三蔵という、警察官でしたかね、これが刃物で切り付けたという事件がありまして、これはもう御存じで言うことないんですけど、このときにやっぱり当時の政治は、あれはいわゆる日本の皇室に対する犯罪として旧刑法百十六条で死刑にすべきだという、盛んに、裁判官の中でもそういう意見を述べていた人がいたようですけれども、すごい圧力が掛かったんですけれども、児島大審院判事ですか、大審院長は、いわゆるこれは、この規定というのは日本の皇族に対する罪を定めたものであって、外国の皇族、皇族と言うかどうかは別にして、外国の皇太子とかそういうのは含まれないんだ、あくまで日本の皇族に対するものであって、一般刑法でしかこれは処罰できないと、幾ら政治が死刑にしろと言っても、やっぱり一般刑法だということで無期懲役にしたんですよね。
これはやはり当時も、ロシアの皇太子に傷つけたような、そういうことをした以上はロシアが何するかも分からないと。外交上の問題なんですよ、まさに。どんな、戦争になるかも分からないと。国益を配慮した場合は津田三蔵は死刑にすべきだというすごい圧力があった。伊藤博文なんかもそう言っていますよ。すごいそういう政治的介入があったんですよ。もう公然とあった。でも、当時の大審院長は、やっぱり法律は法律だと、政治の介入は排除したということで、これは司法の独立を守ったということで、いまだに語り継がれている。我々も司法試験を勉強するときにもこういうことも背景として勉強しましたけれども、そういう事件御存じだと思うんですけれども。
それに比べ、昨年の尖閣諸島の事件、まさに国益が絡んだ、一つの国益、中国がどんなに、例えば日本人を拘束した、あるいはレアアースメタルは、レアアースですか、ストップしたとか、あるいは暴発するかも分からないと、こういう一触即発の似たような状況が起こりました。そのときに、事もあろうに、法律に従って粛々とやるべき立場の検察官がですよ、起訴独占主義を持っている、国際情勢を判断して釈放するなんてことはあり得ないことですよ。検察官も頭が狂ったとしか思われない、もしそうだとしたらですよ。
したがって、あの苦渋の会見を見ていても、これはもうマスコミ全てが、九九・九%のマスコミがこれはおかしいと。やっぱり政治的介入を疑わせる、もう断定しているような新聞もございましたけれども、まさに政治の介入によって司法が、司法の一環ですよね、検察というのは。司法が自ら、どれほど強い圧力だったかは分かりませんけれども、当時に比べればはるかに弱い圧力だと思いますよ。司法が自ら自分の尊厳をかなぐり捨てて、政治判断というか政治に妥協して釈放してしまったと、こういうことは歴史的に見るとほっとけないことだと僕は思うんですよ。
それは、あの船長の釈放が良かった悪かった、これは政治的判断で、僕はいろいろあっていいと思うんですよ。釈放するなら釈放する。ただ、手続としては、骨格をやっぱり踏み違えてはいけないと。こういうことをやり出すと国の本当の営々と築いてきた三権、法治国家、この骨格がいいかげんになるというか、やっぱりゆがんでくると思うんですよね。そこが僕一番気にしている点ですよ。
指揮権がどうだと、発動するのはこういう理由で発動すると、日中関係、アジアの安全考えたら、こういう戦争、幾ら相手が不法であっても戦争は避けなきゃならぬという判断で指揮権を発動したというなら、あとは政治的評価の問題ですから、国会なり世論でその当否を判断すればいいと思うんですけれども、ややこそくに、非常にこそくにそういう政治的なプレッシャーの中で司法自らが政治に歩み寄って妥協したと思わざるを得ないんです。
この点について、私は前回も取り上げたんですけれども、当時の内閣官房参与、そのときは参与じゃなかったんだけれども、直後に参与になられた松本健一さんが今年の九月二十六日の産経新聞で克明にそのやり取りをインタビューに答えられている。これを見たら、もうほとんど当時の内閣官房長官含めて言い逃れできないと思いますよ。
若干一か所だけ引用させてもらいますけれども、釈放は菅氏と仙谷氏の二人で決めたのかと。それに対して、少なくとも官房副長官くらいはいるかもしれないが、政治家が決めたと。官邸側の誰が法務省、地検側に釈放しろと命令したのか。少なくとも菅氏はしていないでしょう、仙谷氏の可能性が高い、こう言っているんですね。官邸側の指示で検察が動いたと言えるのかと。それはそうですねと。
こんな、爆弾というより、これは歴史に対して彼が誠実であろうとした、自分の人生を懸けたこれインタビューですよ。これは彼の内閣官房参与という、官邸の中にいた一員でありますけれども、やっぱり自分は歴史に対してどう証言しておこうかというところから出た僕は証言だと思いますよ。
だから、この彼は、僕から見るとやっぱり、僕から見るとと言うと失礼なんですけれども、はるかに第一級の見識を持った人物だと私は評価しているんで、会ったことは一度もございませんけれども、その後国会図書館から彼の図書を二十冊ぐらい借りて、今ずっと全部いろんなあれを読ませていただいておるんですけれども、何度も読んでいるんですけれども、やっぱりなかなか見識の深い方だと私は思いました。
彼は、やっぱり、釈放したのはいけないと言っていない、必ずしもね。こういうやり方でやったということについての大きな問題提起をしていると私は見ているんですよ。
大臣、ちょっと私がるる述べてしまいましたけれども、どう思われますか。こういう事実が、指揮権発動という問題の重大性と、それからそれをかなり裏付けるような証言がなされている。この時点に立って指揮権発動という問題についてどのように考えられるか、一言、前回よりは少し進歩したお答えをお聞きしたいと思っています。

○国務大臣(平岡秀夫君) 指揮権発動の重大性ということは、今るる委員がお話しになられたことについては、私もまさにそのとおりだというふうに思います。
検察権というものが、一方で行政権に属しながらも、他方で司法権の独立を確保するために司法権とある意味では密接不可分な関係であるために、やはりそこの独立性ということについて言われていると。その中の調和を取るということの中でこの指揮権の問題があると。確かに、指揮権の発動については法律にのっとってやって、それについての評価というのは、政治的な評価というのはしっかりと受けるべきだと、私もまさに委員の御指摘についてはそのように思っております。
他方で、今回の今委員が御指摘になった事件の問題について言えば、我々も、委員が、松本参与がインタビューの中で言われているようなことについては、お尋ねのような事実はないというふうに承知しているところでございますので、それ以上のことは私から申し上げれるような状況にはないということで御理解をいただきたいというふうに思います。

○丸山和也君 じゃ一言。前より大して進んでないけど、進みそうで余り進まなかったんですけど、大臣としては、そうだとすると、那覇地検が判断をしたということに、政治的状況を見て判断したということなんですけれども、こういうことについて、やや遺憾だなと、踏み込み過ぎているなというふうに思われませんか。それとも、そういう政治判断は、もうこれから前例になるわけですからね、それがそうとすれば。その点についてはどのようにお考えですか、検事が政治的判断をするということについて。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今委員の方から那覇地検の判断についてということでありましたけれども、私が承知している限りにおいては、那覇地検が判断するに当たっては、最高検も含めて検察全体として考えた、判断をしていったというふうに承知をしているところでございます。
そういう状況の中で、個別の事案について、私がこれについてどうであったかこうであったかということについてコメントすることは差し控えさせていただきたい、このように思います。

○丸山和也君 残念ながら真実が明らかになりませんので、この委員会に松本前参与を参考人として招致していただきたいと思います。

○委員長(西田実仁君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をさせていただきます。

○丸山和也君 それでは次に、もう一つの、いわゆる公職選挙法とマスコミ報道の在り方ということについてちょっとお聞きしたい。
これは、なぜこれを今聞くかということで若干理由を言いたいのは、実は、若干私事にかかわるんですけど、大阪府知事選というのが今選挙期間中ですけれども、あれに関する報道がございまして、それで、結論から言うと、私は一度も出馬するとも断念するとも言っていないんですよ。いや、正直なところね。
答えは一般論の問題で結構なんですけれども、取り上げた動機として、その問題の意味じゃなくて、出馬するとも断念するとも言わないけれども、出馬、それで三日後に、三日後でしたかね、断念と、こう出ておるんですよね。私がニュース見てびっくりしたんですよ。
それで、いろいろいきさつは、若干打診されたりいろいろなことがありましたから分かるんですけれども、やや選挙に関してはすごい行き過ぎというか、私が断念というのを見たときもびっくりしたんですね。誰が、また、相手方が流したのかなと思った、維新の会がね、そう思ったんですよ。どうもそうでもないと。打診してきた側が流しているみたいだとか、よく分からないんですけど、それにしても、やや、関係者がこう言っているとか、擁立を断念したとか打診しているとか、こういうことならいいんですけど、本人の、出馬だとか本人が断念したかとか、私がインタビューに応じたかのような形でテロップでぼんぼんぼんぼん出てくるということは、誠にすさまじい状況なんですね。
それで、これは動機なんですけれども、そこで、公職選挙法とマスコミ報道、いわゆる憲法第二十一条で当然、報道の自由がありますし、新聞、テレビ等も選挙に関して報道する自由があると思うんですけれども、やや、非常に乱暴であるということで私がちょっとお聞きしたいんですけれども。
公職選挙法の百四十八条一項があるんですね。ここには、報道の自由を妨げるものではないと。それで、ただし書がございまして、「但し、虚偽の事項を記載し又は事実を歪曲して記載する等表現の自由を濫用して選挙の公正を害してはならない。」と、こういう規定があるんですよ。それで、これは罰則もあるんですね。
それで、端的にお聞きしたいんですが、本人が出馬すると言わないのに出馬と書くこと、本人が断念もしていないのに断念と断定的に報道するということはこのただし書に触れるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(田口尚文君) お答え申し上げます。
総務省といたしましては、個別の事案につきましては具体的な事実関係を承知する立場にございませんのでお答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、その上で一般論として申し上げますと、ただいま委員御指摘のとおり、公職選挙法百四十八条第一項ただし書におきまして、「虚偽の事項を記載し又は事実を歪曲して記載する等表現の自由を濫用して選挙の公正を害してはならない。」という規定がございます。
そして、それに対しましては同法二百三十五条の二第一号で罰則の定めがございますが、そこで言いますところの虚偽の事項を記載するとは、事実無根のことを記載したり詐偽の事項を記載することなどを言い、また事実を歪曲して記載するとは、殊更に重要事項を秘匿し虚偽の事実を付加しあるいは著しく誇張し潤色する等、意識的に事実をゆがめて記載することを言うと解されているところでございます。また、選挙の公正を害するという要件につきましては、その報道、評論の内容が候補者の得票に影響を及ぼすおそれのある程度のものであることを要すると、かつ選挙人の目に触れることを要すると解されているところでございます。
いずれにいたしましても、個別の事案につきましては個別の事案ごとにこうした要件に該当するか否か判断されるべきものと考えてございます。

○丸山和也君 個別の事案ですから、またもう時間のたったことですからそれはどうこう言わないんですが、ここのいわゆる虚偽の事項、事実を歪曲する、選挙の公正を害する、ここなんですよね、核は。
それで、結局、選挙というのはやっぱり結構現在進行形といいますか、どんどん状況が変わっていくものですから、その中での報道というのはすごいやっぱり選挙をリードするといいますか、世論形成をするというか、投票結果も左右するわけですよね。ですから、やや、どうしてもヒートアップするんですけれども、ここら辺をかなり、やっぱりしっかり監視しないと、もちろんマスコミに自粛を自らやってもらうのが当然でありますけれども、放置しておくことのやや危険性というのがあると僕は思うんですね。
出馬の意向とか、どうやら断念するらしいよとか、あるいは擁立はしないとか、こういう推測なり他者の評価ならいいんですけど、本人に確認をしないで本人の言として勝手に出しまくるというのは、これはもう濫用も甚だしいし、場合によっちゃ他陣営が悪意的に利用するとも思われても仕方がない。また、それによって選挙の公正を害することは十分あると思うんですね。
ここら辺についてはどのような問題意識を持って、あるいは選挙にいろんな選挙があると思う、国政選挙、地方選挙、いろいろあると思うんですけれども、そういう何らかのチェックなりそういうことはされているんでしょうか。あるいは、そういうことについて問題となったケースとかはあるんでしょうか。

○政府参考人(田口尚文君) お答えいたします。
この百四十八条が制定されました経緯、趣旨につきましてちょっとお話を申し上げたいと存じますが、昭和二十三年に選挙運動等の臨時特例に関する法律というのがございまして、その中で新聞、雑誌につきまして一般の文書図画と同様に選挙運動の制限を加えたために、憲法の保障します表現の自由を害し、社会の公器としての新聞紙、雑誌の使命を無視するものであるという批判が強く行われたところでございました。
そうした中で、昭和二十五年の公職選挙法の制定に当たりまして、社会の公器としての新聞紙、雑誌がその本来の使命であります報道、評論によりまして国民に対して正しい批判のための資料を提供することを期待しまして、この規定が設けられたという経緯がございます。
個別の事案につきましては、先ほど申し上げたとおりお答えは差し控えさせていただきたいと存じますが、私どもといたしましては、常に公職選挙法全体の規定につきましてはその周知啓発には努めているところでございますし、今後とも努力をしてまいりたいと考えてございます。

○丸山和也君 個別の事案についてはおっしゃるとおりで、私もちょっと腹が立ったものだから、誰が断念という報道を流したのかと言ったら、それはニュースソースで言えませんといってマスコミは言うんですよ。だから、私もそれ以上言わないけれども、一般論としてこれからも選挙どんどんあるわけですし、是非いわゆるマスコミの報道の在り方、今回、まあここで答弁は結構ですけど、今回の私の報道に関してでもいわゆる調査をしていただいて、各マスコミがどういう形でああいう報道をしたのかということも含めて、今後の選挙の公正、公職選挙法の趣旨が貫徹されるように十分注意して改善に努めていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。

○魚住裕一郎君 公明党の魚住裕一郎でございます。
昨日、オウム事件の裁判がございました。遠藤誠一被告の上告棄却というものでございますが、新聞報道等でも十三人目という形になったわけでございまして、共犯者がこれでいつでも死刑執行できるという状況になったわけであります。
松本サリン事件が平成六年ですか、そして地下鉄サリン事件が平成七年。平成七年というのは参議院選挙があった年でございまして、よく覚えております。三月二十日が地下鉄にサリンまかれたと。今日の報道によれば、あのオウムはサリン七十トンだと、あるいは自動小銃千丁だというような、国家転覆も可能だみたいな形で書いてあったわけでございますけれども、公の秩序を維持する、そういう使命を担っておられる法務大臣、このオウムの一連の判決の終結という状況を受けて、対テロに対してどういうような御所見をお持ちなのか、お伺いをしたいと思います。

○国務大臣(平岡秀夫君) 遠藤誠一被告人に対する裁判が上告を棄却するという形で判決が言い渡されたことによりまして、オウム真理教関係者による係属していた一連の事件の公判が終結したということでございますけれども、これらの一連の事件については、一般市民を大量無差別に殺傷するなどし、国民に多大な脅威と不安を与えた類例のない大事件であったというふうに認識しております。
これまで法務省としても、まあいろいろな顔があるわけでありますけれども、検察当局においては、厳正な司法判断を求める国民の期待にこたえるべく全力を尽くしてきたものというふうに思っております。
また、治安や法秩序の維持等を任務としております法務省としても、国民生活の安全、安心を確保するため、警察等の関係機関と連携し、このような悲惨な事件が二度と起こらないよう不断の努力を重ねていかなければならないと思っております。
また、御案内のようにオウム真理教に、根源としている団体については、団体規制法に基づいて現在観察処分に付されているところでございますけれども、この期限が来年の一月末にはやってくるということでございまして、公安調査庁の方でも鋭意その後の状況をどうすべきかということについては国民の安心、安全という観点から今取り組んでいるというふうに承知しているところでございます。

○魚住裕一郎君 平成七年当時、新進党という政党がございまして、私もそこに入っておりましたけれども、今そこ、席を外しておりますけれども、江田先生とも一緒に富士の裾野のサティアンまで、現地まで行きました。えらいことをやっているなという状況であったわけでございますが。
しかし、こういう事態に対してどうサンクションを掛けていくか、法秩序を守るかというのはやっぱり刑事罰という形になるわけで、先般、前回も死刑制度についてるる質問させていただきましたけれども、このオウム事件の被害者から見ると、十六年半たっていまだに死刑制度について勉強していますという、そういうので釈然としますかね、納得しますかね。その死刑制度云々の勉強というのはいつ終わらすんですか。もう執行できるわけですよ、オウム関連は。

○国務大臣(平岡秀夫君) まず、死刑制度に関する勉強会ですけれども、これは先ほどの松野委員の御質問にもありましたように、死刑存廃を含め死刑の在り方について広く国民的な議論の契機となるというようなものとして進めてきているものでございます。
この勉強は勉強として、制度をどうするかということについての勉強は一つあると思います。これも私、委員会でもるる申し上げておりますけれども、個々の死刑執行についてどうするのかということについては、この勉強会そのものが何らかの結論を出すという性格のものでない以上は、個々の問題については私なりに、まあ勉強というのはこっちでも勉強をつくっているのでちょっと混乱しているのかもしれませんけれども、その事案についてしっかりと慎重に検討をしていく中で判断していかなければならない問題であるというふうに思っております。
ただ、この死刑というものが非常に厳しい刑罰であるということを踏まえて、これまでも個々の案件について今どういう検討をしているのかとか、どう考えているのかということについてはコメントを差し控えさせていただいているというのが現状でございます。

○魚住裕一郎君 では、次に行きますが、最近、大手企業といいますか、著名な企業の不祥事というのが相次いで報道されているわけでございます。懐かしい、飛ばしなんというのが懐かしい言葉だなというふうに思っておりますけれども、あるいは会社のいわゆるオーナーの特別背任といいますか不正借入れといいますか、あるいは損失隠しということでずっとやってきたわけでありますが、バブル崩壊時の損失をよくまあ隠し通してきたなみたいな国民感情だと思っておりますが。何でこの不祥事が相次いでいるのか、その理由あるいは原因、法務大臣は基本的にどういうふうに認識をされているのか、お伺いをいたします。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今、魚住委員の質問の中には最近起こっているいろんな事案を念頭に置いての御質問だというふうに思いますけれども、個別の事案については私の方からコメントすることは差し控えさせていただきたいというふうに思いますけれども、ただ、企業統治の在り方については法務省としても問題意識を持っておりまして、企業統治の在り方を含む会社法制の見直しについては昨年の二月に法制審議会に対して諮問をさせていただいているということでございます。現在、法制審議会の法制部会において具体的な論点についての調査審議が進められているというふうに承知しているところでございます。

○魚住裕一郎君 先般、経済界のある人と話したときも、十年単位で津波のように波を打って事件が起こってくるなんて言っておりましたけれども、確かに十数年前は何か大手証券会社の不適切な団体との関係とか、この場で私も質疑をさせていただいた記憶があるんですが、今回は、でも、いわゆる世界的企業も含めたものでありまして、何か日本の会社の不透明性といいますか、これだけの海外の投資家が多くいる中で、日本の企業の中では企業統治が十分できていないのではないのか、日本の企業やマーケットは信用できないというふうになっていると、本当に日本全体として大損失だなというふうに思っておりまして、早急に是正をしていかなきゃならないと思いますが。
民主党は、この政策集、インデックス二〇〇九で、健全なガバナンス、企業統治を担保する公開会社法制定を検討しますというふうに言っておいでになりますけれども、どうなりました、その点は。

○国務大臣(平岡秀夫君) 民主党の中で今どういうことになっているかということについては、ちょっと私からお答えする立場ではないのかもしれませんけれども、私が聞いている限りにおいては、やはり今回の問題も含めて、公開会社法の在り方については検討を進めていかなければならないということで検討を進められつつあるというふうには聞いております。
他方で、それを、じゃ政府としてどう受け止めるのかということについて言えば、直接この公開会社法という位置付けではありませんけれども、先ほどの法制審に対して諮問している中には、企業法制の在り方ということで当然含まれるものもあるでしょうし、若干、会社法という仕組みの中ではなくて、金融商品取引法の方で受け止めるべき問題もあろうかというふうにも思います。
そういう意味で、会社法制の中で取り組めるものについてはしっかりと取り組んでいくということになろうかというふうに思います。

○魚住裕一郎君 会計の中では、いわゆる国際会計基準、IFRS、これを本当にどういう形でどこまで適用していくか、あるいは税制の関係ではどうなっていくのかという議論になっていくと思うんですけれども、本当に国際基準に、国際的な同じように基準を、準則を設けて世界に通用するものにしていこうと、こういう時期になって、今一連の事案が、事件が出ているわけでございます。
いろいろ報道等で、実務家の中には、社外取締役の設置を義務付けようとか、あるいはその社外取締役の独立性を確保する仕組みが不可欠ではないかと、こういう指摘もなされているところでございまして、本当にそのとおりだなと思いますが、この点について大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今委員が御指摘になられた社外取締役等の問題についても、法制審議会の会社法制部会において審議されている論点に含まれているというふうに承知しております。
しかしながら、これはいろんな形で議論の模様が公表されている部分もありますけれども、かなり激しい議論が行われているというような状況になっているのでございまして、これから中間的な取りまとめを十二月ごろにして、そしてパブリックコメントにも付していくというような作業で進められていますので、私の方からこれらの個別の問題について今どうあるべきかというようなことについてのコメントは差し控えさせていただきたいというふうに思います。大変申し訳ありません。

○魚住裕一郎君 いわゆる会社のオーナーなりあるいは会社経営者が、損失を掛けてもあるいは勝手に会社のお金を使っても、もう知らぬ存ぜぬみたいな形になってしまったらいかぬわけですから、是非その点もしっかり詰めていっていただきたいと思っております。
次に、取調べの可視化の問題についてお聞きしたいと思います。大臣は、全事件、全過程の可視化が理想であるというふうにお述べになっているようでございますけれども、一方で、国家公安委員長は慎重だということでございます。
今後の協議、あるいは国家公安委員長をどう説得するかということでございますが、その点につきましてどういう日程感を持ってお考えなんでしょうか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 現在、法制審議会の新時代の刑事司法制度特別部会において、取調べの可視化の導入を含めた新たな刑事司法制度の構築についての審議をお願いをしているところでございます。その中では、法務省の方でいろいろ取り組んできた勉強会の取りまとめ結果であるとか、あるいは検察で現在行っています取調べの録音、録画の試行に関する検証結果等を踏まえて、具体的な取調べの可視化の在り方について審議が行われることになっているわけであります。
他方で、今委員が御指摘になったように、国家公安委員会の方でもこの取調べの可視化については重大な関心を持っておられるということで、国家公安委員会委員長主催の外部有識者から成る研究会において検討が行われているというふうに承知をしております。主要な捜査の部分が警察によって担われているという現状からするならば、この研究会における検討の結果というものもしっかりと議論をしていかなければならないという状況にあろうかと思います。
現在、この法制審の中では、この国家公安委員会委員長が主催する研究会の検討結果といったようなものも随時発表がされておりますし、それから次回に行われる特別部会でも警察でこういうものを担当してきた方々のお話を直接お聞きするような機会も設けているようでございます。
いろいろと事実関係等についてしっかりと、委員の皆さんあるいは関係者の皆さんで議論がもう少し深まっていくことをまずはしていただきたいと。その上に立って、また必要に応じて国家公安委員長ともこの問題について率直な意見交換をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

○魚住裕一郎君 今の答弁聞いていて、本当にもうがっかりするんですね。
大臣はもう野党時代、可視化、可視化とずっと言っていたじゃないですか。大臣になると何でも、さっきからそうですよ、全て審議会任せですよ。どこに政治主導があるんですか。言ってきたこと、まるでやらないじゃないですか。さっきの会社法の関係でも審議会でやっていますみたいな。今だって審議会だと。だから、審議会やったって、国家公安委員長とどうやって協議していくんですかというふうに言っているわけだから、それは積極的にやっていきますという、そのぐらいの迫力があっていいんじゃないですか。
新時代の刑事司法制度特別部会、新しい捜査手法、そんな云々と言っていますけれども、しかし新しい捜査手法といってもフロッピーディスク改ざんするわけじゃないわけで、大体決まっているわけですよ、こんなものは。その中でも先行してこの可視化を一歩進めれば、新しい、それに不具合が出れば捜査手法も出てくるんではないか、そういう思いがあるんですが、一歩先行させて実現を図るべきと考えますけれども、審議会任せじゃなくて、大臣の御見解を承りたい。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今委員が御指摘になった新しい捜査手法との関係についてもいろいろと議論があったところでありますけれども、私自身はこれとセットでなければ取調べの可視化ができないというふうには考えておりませんで、できる限り早急に取調べの可視化というものができる範囲で実現していけたらいいという、そういう気持ちは持っておりますけれども、やはりある程度専門的な有識者が集まった場で議論しているということについては、これもまた尊重していかなければならないというふうに思っております。
そういう専門的な場で検討している中にいかに我々の考え方というものを吹き込んでいくのかということについては、また大きな私は課題だというふうに思いますので、そういう点についても十分考えながら行動してまいりたいというふうに思っております。

○魚住裕一郎君 今日はこの程度で終わりたいと思います。

○桜内文城君 みんなの党、桜内文城でございます。
前回、十月二十七日のこの法務委員会で尖閣事件について若干お聞きしましたが、その際、大臣の御答弁、やや意味不明な部分が残っておりますので、まずそこから、続きから質問を始めたいと思います。
先ほど丸山委員からも尖閣事件について質問がありました。一つお国自慢をしておきますと、大津事件の当時の大審院長児島惟謙というのは宇和島の生まれでございまして、宇和島には銅像が建っております。日々そこを私通って事務所に通勤しておるものですから、常に司法の独立ということを思い返しながらこうやって国会に来ておるわけでございます。
というわけで、その司法権の独立に大変な危惧を抱かせるような尖閣事件の処理だったと思うわけですけれども、私が前回お尋ねした中で、刑事訴訟法二百四十八条の検察官の裁量の範囲ということを私、常々お尋ねしております。犯罪後の情況ということについて大臣の御答弁の中で、これには社会一般の状況の変化、あるいは起訴、不起訴等の処分が社会に与える影響が含まれるという御答弁をいただいておりますが、しかし、この社会に与える影響というのを限りなく広くこういった外交関係にまで広げることが本当に検察官の裁量権の範囲として許されるのか、そのことを問題視しておるわけでございます。
先般、私がそういった外交関係と言いますと、大臣からはこれは日中関係ですよという御答弁があったわけですけれども、その日中関係とは一体何なのか。外交関係じゃないというふうにも読み取れるような御答弁をされているわけですけれども、具体的に大臣のおっしゃる日中関係というのは何なのか。
もう一つ大臣の御答弁の引用をしますと、これは那覇地検の記者会見にもあったと思いますけれども、引き続き被疑者の身柄を拘束したまま捜査を継続した場合の我が国国民への影響や今後の日中関係を考慮いたしますとという、そういうくだりがあります。これをどういうふうに検察官が裁量の範囲として考慮したのか、全く意味不明です。
検察官が考慮すべき事実というのは、犯罪後の情況といえども、証拠によって確認、推認される事実ということだと思うんですけれども、そこでいうと、この日中関係、何を意味していらっしゃるのか、お答えください。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今委員の方からるる刑訴法二百四十八条の解釈について私たちの答弁も踏まえた御説明がありましたので、その部分については省略させていただくとしまして、本件に当てはめた場合には、起訴、不起訴等の処分が社会に与える影響というような状況の中で、本件については、引き続き被疑者の身柄を勾留したまま捜査を継続した場合の社会一般の状況の変化や社会に与える影響等を考慮したということでありまして、具体的には、日中間において現に生じ又は今後生じることが予想される様々な状況が与える社会的、経済的影響を考慮したものであって、この限りにおいては政治的判断を行ったものではないというふうに承知をしております。

○桜内文城君 社会的、経済的影響という言葉を使われました。これ、政治的なものではないということが意味不明だと思うんですけれども、政治的判断あるいは政治というのは、こういった社会、経済に対する影響を考えるのが政治的判断ということだと、一般的にはそのように文言を使われると思うんですけれども、大臣の御答弁納得がいきません。単なる言葉遊びのようにしか見えません。
そもそも、こういった刑事訴訟法二百四十八条でこのように起訴便宜主義と申しますか、検察官の裁量というものを規定しておる趣旨に鑑みますと、これはやはりその中から、趣旨から解釈が導かれてくると思うんですけれども、犯罪後の情況について起訴、不起訴等の処分が社会に与える影響、これは通常、別の事例でいいますと可罰的違法性について、このぐらいのことであれば今回の事案であれば公務執行妨害罪ですとか器物損壊罪だと思うんですけれども、その犯罪の構成要件の一般的な認識というものに対して社会がどう考えるのか。そういった犯罪事実あるいは犯罪構成要件というものから全く懸け離れた、我が国国民への影響ですとか今後の日中関係というものを考慮することができるような、そのような御答弁、やはり私おかしいと思うんです。
この二百四十八条という、刑事訴訟法二百四十八条の趣旨を踏まえますと、今大臣がおっしゃったことはむしろ法律違反をあたかも認めるかのような開き直りの答弁に聞こえるんですけれども、いかがでしょうか。
先ほどおっしゃいました社会的、経済的影響というものが政治的判断というものと全く関係ないかのような言い方されておりますけれども、その訂正をお願いいたします。

○国務大臣(平岡秀夫君) これは、釈放とかあるいは不起訴にしたときに、検察当局が自らの判断でこのようにして判断をしたということでございますので、私としてはまず検察当局の判断というものを尊重してまいりたいというふうに思っております。

○桜内文城君 検察当局の判断がそもそも刑事訴訟法違反じゃないかという指摘をしているわけです。それを大臣が追認するというのがおかしいということです。
少なくとも、先ほど丸山議員もおっしゃいましたけれども、この釈放の判断というものがいいか悪いかを問うているわけじゃないんです。それよりも、検察庁法十四条ただし書というものがありながら、それをきちんと適用せずに検察が専ら判断したというふうに去年から官房長官あるいは法務大臣、ずっと御答弁されているわけですけれども、それが疑われるということなんです。法律の専門家である検察官僚、検事総長以下の皆さんが、このようにわざわざ記者会見などにおいて我が国国民への影響や今後の日中関係という言葉をわざわざなぜ使うんですか。そこがおかしいということを言っているわけです。
法務大臣としてその判断をまさに検察に丸投げするような今の御答弁、納得いかないんですけれども、もう一度お尋ねいたします。

○国務大臣(平岡秀夫君) この件についてはちょっと手元に今ないんでございますけれども、当時の法務大臣がいろいろな報告を受けている中で、これについては法務大臣としてどうあるべきかということを考えながら進めてきたといいますか、考えながら対応してきた話であるというふうに言っております。
その大臣の私は判断というものは、その当時においては適切に行われていたものというふうに考えているところでございます。

○桜内文城君 当時の大臣の判断を問うているわけじゃないんです。これ、刑事訴訟法二百四十八条に関してそれが違反じゃないのかということを、平岡法務大臣の御判断をお尋ねしています。お答えください。

○国務大臣(平岡秀夫君) 私は、従来からずっと答弁しておるとおりでございまして、当時の検察の判断というのはこういうものであったと。それに対して私は異を唱えるものではないし、先ほども申し上げましたように、当時の法務大臣もいろいろな報告を受けながら対応されてきたということでございますので、その限りにおいては私は妥当な対応であったというふうに考えております。

○桜内文城君 あくまでも二百四十八条違反、検察官の裁量権の逸脱とはお認めにならないということでしょうか。確認いたします。

○国務大臣(平岡秀夫君) そのとおりでございます。

○桜内文城君 このような前例がつくられるのは、本当に司法権の独立、あるいは検察官だったら何でもできるということになるわけですよ。
今検察改革が叫ばれている中、その検察官が外交関係にまで介入できるということが本当に法治国家として正しいのか否か、今の御答弁は大変重いものだと私は受け止めます。今日時間が余りないのでこの辺で切り上げますけれども、この点については引き続き質疑を重ねてまいりたいと思っております。
もう一つ、最後、これ委員長といいますか、私ずっと去年から、当時の検事総長をこの委員会にお招きするということを求めております。重ねてその点をお願いいたします。

○委員長(西田実仁君) ただいまの件につきましては、後刻理事会において協議をいたします。

○桜内文城君 では、次の話題に移ります。
法テラスが発足して数年たってきておるわけですけれども、この法テラス、非常に重要な役割を担っておると思います。日本全国でなかなか法律サービスを受けることのできない皆さんに身近に法律サービスを、それも非常に安価に提供するという意味で、大変重要性の高い、また意義のある仕事だと思っております。
ただ、これ、設立が言わば認可法人として設立されておりまして、認可法人なんですが、最高裁判所が設立や運営に関与しているという理由もありまして通常の独立行政法人とは別の特別法によって設立されたものなんですけれども、そこでほぼ独法会計基準に基づく財務諸表が開示されております。ちょっと細かいところなんですが、その中身について幾つか御質問させていただきたいと思っております。
特に、ぱっと見非常に違和感を覚えるのが、この貸借対照表の中で、長期の資産といたしまして破産更生債権等九十五億円少しというのがありまして、それと全く同額の貸倒引当金というものが設定されております。あらかじめ法務省の方にお伺いいたしましたところ、この破産更生債権というのは、一年以上なかなか入ってこない収入、民事法律扶助立替金等の中で一年を超えて返ってこない分があるとこの破産更生債権等に振り替えられて、振り替えられた瞬間に貸倒引当金が同額立っていくという形で、そういう処理が絶対駄目だというわけじゃないんですけれども、非常にこれ違和感があるんですね。
というのは、これ、独法準拠の法人ですので法人税払う必要はないわけですけれども、非課税といいますか免税になっておるんですけれども、基本的に、これもし法人税が課税の法人でありますと、そもそも一年たったからといって破産更生債権等にすぐに振り替えられるわけじゃないんですね。税法上、これ、その分の貸倒引当金というのは損金不算入になりますので、否認されてその分余計に税金払えよという形になるわけですけれども、そういった意味では、ややこれ実態に懸け離れた表示、開示になっておると思うんですけれども、その点についてお尋ねいたします。

○政府参考人(後藤博君) 委員御指摘のとおり、法テラスにおいては、破産更生債権等ということで、監査法人の了解の下で一年以上償還のなかった債権を破産更生債権等に当たるという扱いで処理をしております。
独法会計基準によりますれば、経営破綻又は実質的に経営破綻に陥っている債務者に対する債権というのが破産更生債権等ということでございますが、その解釈として法テラスにおいてはそういう取扱いをしていると。当初はそういうふうに定めたのは、サンプル調査をいたしましたところ、一年以上償還が滞っている債権についてはその後償還されることはほとんどないという実態が分かりましたので、監査法人の了解を得た上でそのような処理をしていると、これが今の実情でございます。

○桜内文城君 その監査法人の監査なり指導というのがどうかなというところを指摘しておるわけですけれども。
これ、普通の公認会計士がぱっと見ると非常に違和感を覚えるわけですよ。破産更生債権等といっても、全額、それも小さい額じゃないんですよ、九十五億円、これが全額立っているという処理が本当にこの法テラスの実態を表していると言えるのか。
別途、じゃ、どのぐらいそのうち返ってくるんですかと聞きますと、キャッシュ・フロー計算書では民事法律扶助立替金の償還等による収入百五億円というふうに一方であるんですが、そもそもこれが損益計算書に全く載っかってこないわけですよ。一体幾ら法律サービスを提供して、それに対して幾ら実際に返ってこなくて、あるいは返ってきたのかというものがこの財務諸表を見る限りでは分からない。要は、実態を適切に表示していない財務諸表ということが言えるかと思うんですけれども。
もちろん、独法準拠ですので、上場しているわけでもないので、よっぽど投資家に対する影響というのはあるわけじゃないんですが、やはりこうやって国が、最高裁も関与して設立した法人の、そのお金というのは元は税金ですので、これを国民に対して開示していくというアカウンタビリティーというのはすごい大事だと思うんですけれども、運営の実態がむしろ今の会計処理方法では分かりにくくなっている。この点について今後改善していくおつもりはあるのか否か、お尋ねいたします。

○政府参考人(後藤博君) 今の会計処理の在り方自体は、立替え償還制という現在の民事法律扶助の制度、それから不良債権の計上に関する独法会計基準のルールの下ではこのように処理をすることはやむを得ないものと私ども思っておりますが、委員の御指摘のとおり、法テラスの財務状況あるいは活動状況を国民に分かりやすく公表することは極めて重要であると考えております。
法テラスにおいては、毎年作成している業務実績報告書等においてその活動状況を分かりやすく公表するよう努めているものと承知はしておりますけれども、私ども法務省担当部局といたしましても適切な助言をしてまいりたいと考えております。

○桜内文城君 同じ財務諸表の後ろに、附属明細表の中に民事法律扶助立替金等に対する貸倒引当金の明細というのがあります。設立といいますか、活動を始めて五年ぐらいですかね、たっているかと思うんですけれども、この立替金の残高が、私これ手元に持っていますのは二十二年度末の財務諸表ですけれども、期首が二百八十八億円から期末には三百二十六億円、三十七億円残高が増えているわけです。それに伴って、貸倒引当金も二百九億円から二百四十七億円、三十八億円の増加となっております。
規模が小さくないんですよ。非常にこの、何といいますか、全ての総資産が百七十五億の法人でこういった大変大きな、総資産百七十五億だと思うんですけれども、そういった意味で、大変大きな金額の貸倒引当金がこんなふうにばあんと立って、それが実際幾ら立替金があって、それに対して貸倒引当金が幾らになって、どれだけ返ってくるのか全く状況がつかめないわけですよ。これは改善を早急にしていただきたいと思いますけれども、重ねてその点お尋ねいたします。

○政府参考人(後藤博君) 先ほども申し上げたとおり、財務状況、活動状況を分かりやすく公表することは極めて重要であると考えております。
財務諸表の作り方自体は、現在の制度の下でこれ以外の方法を取ることができるかというのはなかなか、いろいろ検討しなければならないと思っておりますけれども、分かりやすく公表するための努力というのは必要だと思いますので、私どもも適切な助言をしてまいりたいということでございます。

○桜内文城君 時間がないのでこれで終わりますが、こんなのやる気になればすぐに検討できるはずですので、監査法人とよく相談して早く改善していただきたいということを述べて、質問を終わります。ありがとうございました。

○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。
前回の質問で、公務中を理由に日本で不起訴になったアメリカの軍属がアメリカ最高裁の判決によってアメリカの軍法会議にかけられないと、誰からも裁かれないということを指摘をいたしました。
その際、この公務中の軍属犯罪のアメリカにおける処罰の状況について明らかにするように求めて、法務大臣は検討を約束をされました。まずこれを明らかにしていただきたいと思います。

○国務大臣(平岡秀夫君) 検察当局におきましては、軍属による公務中犯罪のうち日本国民に対して犯されたものに関して、米軍当局に懲戒処分の結果を照会して回答を得ているところでございます。
その回答結果によりますれば、平成十八年九月から平成二十二年までの間に第一次裁判権なしを理由に不起訴処分とした六十二件については、米軍当局から懲戒処分が行われたと回答を受けたものが合計で三十五件、処分なしと回答を受けたものが合計二十七件であると承知しております。

○井上哲士君 お手元に法務省の資料を配付いたしましたけれども、軍法会議にかけられた者はゼロ、そして六十二人中二十七人は懲戒処分も受けていない、四四%が何の処分も受けていないわけですね。驚くべき実態であります。
私、大臣にちょっと受け止めを聞きたいんですが、この問題は各紙が報道いたしました。特に沖縄の新聞は、命軽視だと、米軍犯罪野放し、逃げ得だ、こういう見出しで県民の激しい怒りの声の広がりを報道をしておりますが、大臣はこの怒りの声をどう受け止められるでしょうか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 沖縄県民のみならず、基地を抱えた地域の住民の皆さんの声は真摯に受け止めていかなければいけないというふうに思いますけれども、ただ、米軍属のこの犯罪に対する処分については米軍当局が米国の法令にのっとって行った処分にかかわる事柄でありまして、私が法務大臣としてお答えする立場にないということで御理解賜りたいと思います。

○井上哲士君 理解できません。
提出された資料は、二〇〇六年九月以降の数字であります。注一にありますように、この月からアメリカに照会をし始めたという理由でありますけれども、なぜ二〇〇六年の九月から照会をするようになったんでしょうか。

○政府参考人(稲田伸夫君) お尋ねの報告につきましては、まず、検察当局において米軍当局による懲戒処分の結果を適切に把握するために、軍属による公務中犯罪で日本国民に対して犯されたものに係る事件のうち、平成十八年九月以降に第一次裁判権なしを理由に不起訴処分としたものについて、不起訴処分の都度米軍当局に照会し、回答を得ているというものでございます。
お尋ねの中で、なぜこの時期からかというようなこともございましたが、これにつきましては、このころから米軍当局においてこの軍属による公務中犯罪について公務証明書を発給して、ということは、すなわち第一次裁判権を行使するという意向が示されたことを踏まえまして、このような対応をするようになったと承知しておるところでございます。

○井上哲士君 そうしますと、確認しますと、複数の報道によりますと、平時に軍属を軍法会議にかけるのは憲法違反だという一九六〇年のアメリカ最高裁判決を受けて、米軍は軍属犯罪についての公務証明書を発行しないと、こういう運用を続けていたけれども、この平時に軍属が起こした犯罪についてアメリカ国内で裁くことができるといういわゆる法律、軍事域外管轄法、MEJAとも呼ばれていますが、これが二〇〇〇年に制定をされていた、それを受けて〇六年から公務証明書が発行されるようになったと、こういう報道をされておりますが、こういうような運用がされてきたということで確認してよろしいですか。

○政府参考人(稲田伸夫君) まず、私の立場からお答えを申し上げる限りで申しますと、私どもに残っております資料で確認する限りでは、平成十六年以降しか資料が残っておりませんので、その後、平成十八年八月までの間に、検察当局が軍属による犯罪について公務中であるとして第一次裁判権なしを理由に不起訴処分にした事案は承知していない、すなわちなかったと思われるということでございます。
なお、米軍当局におかれてその公務証明書をどういうふうに扱うかということでございますが、これは、その被疑者が所属する部隊の指揮官が犯罪が発生した地の検事正に対して提出されるものというふうにされているところでありまして、これを発給するか否かは米軍当局が判断する事柄でございますので、お答えすることは困難でございます。

○井上哲士君 それでは、この一九六〇年から今資料で出ています二〇〇六年の八月まで、軍属に対するアメリカからの公務証明書の発行状況を資料として提出いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(稲田伸夫君) 先ほど申し上げましたとおりでございますが、私どもの資料により確認できるのは平成十六年以降でございまして、その後、平成十八年八月までの間においては、このように、公務中であるとして第一次裁判権なしを理由に不起訴処分にした事案がないということから、この間につきましては公務証明書が発給されていないというふうに考えられますが、それ以前につきましてはお答えをすることは困難であるというふうに考えております。

○井上哲士君 前回の答弁で、この公務中軍属について、日本に第一次裁判権なしとして不起訴という取扱いになっている理由について、大臣は、いろんな経緯もありとしつつ、具体的には先ほど紹介しましたアメリカにおいても平時における軍属の起こした犯罪について国内法で裁くという法律も制定されているということだけ答弁をされました。
では、これまで日本で公務中を理由に不起訴となった米軍属のうち、このアメリカの軍事域外管轄法が適用された例はあるんでしょうか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 米国政府が軍属による日本国内における公務中犯罪について、MEJA法、すなわち軍事域外管轄権法を適用した事例があるとは承知をしておりません。

○井上哲士君 ですから、それを理由にしながら、実際にはアメリカは国内法では裁いていないんですね。何でそういうことになっているのかと。
このアメリカの軍事域外管轄法は重大な弱点を持っております。例えば、二〇〇六年に発表された論文でアメリカの陸軍大学のケバン・ヤコブソン大佐というのが書いておりますが、外国で起きた事件をアメリカ国内で裁こうとしても、外国から証人を呼ぶことは極めて困難で身動きが取れなくなる可能性があるということを書いているんですね。その下で、アメリカの検察官が訴追を判断するときに、外国での軍属の事件よりも責任を持っている国内の方の事件の解決に限られた資源を充てるだろうということをこの大佐が述べております。
要するに、外国での軍属の犯罪というのは、そういう困難がある中で実際にはほとんど訴追をされていない、その結果、日本における軍属の犯罪は軍法会議でもアメリカの国内法でも裁かれずに、そして四割以上が処分すら行われていないと、こういう実態になっているんですね。
政府のように公務中軍属について第一次裁判権がアメリカにあるという立場に立ったとしても、地位協定の十七条三項(c)には放棄の要請というのがあるんですね。こう書いています。第一次の権利を持つ当局は、他方の国がその権利の放棄を特に重要であると認めた場合において、その他方の国の当局から要請があったときは、その要請に好意的考慮を払わなくてはならないと、こう規定をしております。
外務省に来ていただいておりますけれども、この規定に基づいて、裁判権が現に行使をされていない米軍属の公務中犯罪について日本がアメリカに放棄要請をした例はあるでしょうか。

○政府参考人(伊原純一君) 今先生御指摘の十七条三の規定に従って、日米当局のいずれも裁判権を行使する第一次の権利の放棄を要請したことはこれまでございません。

○井上哲士君 実際には日本側が、公務証明書が出れば全部放棄をしているということになっております。そして、こういう事態になっている。アメリカが第一次裁判権があると主張して、実際には裁判権、何の行使もされていない、できない状況なのにもかかわらず、日本は何のそれに対して放棄要請もしていないと。現に国民の安全まで脅かされているんですよ。命軽視だという声が沖縄から上がっているんですね。何もしていなかったということですよ。
私、司法を預かる法務当局の大臣に聞きますけれども、やはりこういう問題について、現に何の裁かれていないということに対して、日本が私はこれは放棄要請をするべきだったと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 先ほどの、地位協定の十七条三項の(c)に基づいて相手国に対し第一次裁判権の放棄を求める場合には、要請国が相手国による権利の放棄が特に重要であると認めることが必要とされているというふうに承知しております。その判断に当たっては個別の事件ごとに適切に判断されるべきものであり、一概にお答えすることは困難でありますけれども、諸般の事情を総合考慮して、相手国が第一次裁判権を有するという原則の例外とすべき事情の有無を判断する必要があると考えておるところでございます。

○井上哲士君 相手は行使していないんですよ。その結果、四割を超える人が何の処分もされていないんですよ。それに対して何も物を言わなくて、どうしてそれで国民の安全が守れるのかという問題なんですね。
外務省にお聞きしますが、一九六〇年にアメリカの最高裁判決が出て、それから四十年もたってからこの軍事域外管轄法が制定をされ、そして二〇〇五年に国防総省が施行細則を決めているわけでありますが、なぜこの時期にこの法律が作られたと承知をされているでしょうか。

○政府参考人(伊原純一君) 今先生御指摘のとおり、この軍事域外管轄権法というのは二〇〇〇年に成立したアメリカの連邦法でございますけれども、この法律によって、平時において米国外において連邦刑事法上一年以上の刑に該当する犯罪を犯した軍属等の文民を米国に移送してアメリカの連邦裁判所で刑事裁判にかけることが米国内法上可能となったということだと承知しておりますが、これアメリカの法律でございますので、その立法趣旨、どうして二〇〇〇年に成立したのか等について、私どもとして御説明する立場にはございません。

○井上哲士君 アメリカの法律とは言いますけれども、日本国内で日本人が犠牲になっている事件についてもこれ適用できるとなっているんですよ。だから、日本国民の安全と主権にかかわる問題なんですね。それでどうして守れるんですか。何もしていないということですよ。
この法律の背景にはアメリカの海外軍事活動の変化があります。イラクやアフガニスタンで警備や軍事活動を民間軍事会社に請け負わせるようになりました。その会社の雇われている人が地元のトラブルを起こして、殺人事件とか、それから様々な人権侵害も起きました。刑務所内でも起きました。しかし、彼らの身分は軍属なんですね。国際的な批判があったけれども軍法会議でも裁かれない、これではおかしいということで、国際的な批判の中、あった。ところが、アメリカの攻撃によってそれらの国は統治機構が破壊されておりますから、司法制度がまともに機能していないと、そういう国の裁判を受けさせるのはいけないということをアメリカ側は考えたわけですよ。だから、言わば例外的にそういう国家での軍属の犯罪をアメリカ国内法で処罰できるようにするということでできた法律なんですね。
ですから、そういう法律を、いろいろ問題はあっても日本のようにきちっと司法制度が機能している国に対して適用することがそもそも間違いなんです。しかし、アメリカ軍はなるべく自分の関係者を他国の法律で裁かれたくないので、言わば立法趣旨から外れているにもかかわらず、この法律を理由に軍事公務証明書を出すようにしてきたということが行われたんですよ。
私は、この法律を理由にアメリカ側が公務証明書を出してきた時点で、これはおかしいと、そんな法律が日本に適用されるのはおかしいということをきちっと言って、これを唯々諾々と受け取るべきでなかったと思います。これは前政権時代からの対応でありますけれども、こういう対応間違っていたと、法務大臣は思われませんか。

○国務大臣(平岡秀夫君) 今委員が言われたように、前政権時代から起こっている事象でございまして、その時々にどういう判断がなされたのかということについては私もつまびらかにしないところでございますけれども、ただ、委員が言われている問題意識というのは今回の事件を契機といたしましてもいろいろと検討をすべき点があるという問題意識に立って、現在鋭意協議をさせていただいているということでございます。

○井上哲士君 アメリカ側と協議しているということですか。

○国務大臣(平岡秀夫君) これ自身は、法務省の立場として見ればアメリカと直接ということよりむしろ外務省とやっておりますけれども、外務省の方では多分、多分というよりは、当然のことながら協定にかかわる問題でありますから、アメリカ側ともやっているというふうに承知しております。

○井上哲士君 先ほど紹介したアメリカ陸軍のヤコブソン大佐の論文では、恐らく最も重要なのは軍事域外管轄法が一般に接受国が自らの裁判権を行使しない決定をした場合のみ有効であるという事実だと、こういうふうに言っているんですね。つまり、日本が第一次裁判権を放棄するということをするからアメリカがこの法律を適用する余地が生まれるんですよ。しかし、先ほど言っていますように、その結果軍法会議にもアメリカ国内法にも裁かれないと、こういうことが起きているわけですね。
そもそも、法の一般原則からいっても、裁判というのは属地主義で行われるものなんですから、仮にアメリカが公務証明書を出してきてもアメリカの軍法会議にも国内法にもかけられないわけですから、裁判権はこれはきちっと日本が行使すると、こういうことを言えばいいわけでありまして、国民の安全と主権を守る立場からそういうふうにするべきだと、日本が裁判権を行使するとするべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(平岡秀夫君) これ自身は、先ほど来から申し上げているように、いろんな経緯があってこういう状況になってきているということでございまして、できる限り日本国民の皆さんも納得がいけるような、そういう解決策を外務省とも一緒になって今協議をさせていただいているということでございます。

○井上哲士君 国民が納得できる解決策というのは、軍属の公務中犯罪については日本が裁判権をきちっと行使すると、そういう毅然たる態度を取るべきだと思いますが、現行状況でもそれはできると思います。
同時に、やはり地位協定の改定ということも必要になってくるわけですね。地位協定の十七条に関しては、公的行事で飲酒した上での自動車運転による通勤が公務として扱われるという日米合同委員会の合意の見直しも全く進んでいない状況がありますが、今朝の報道では、来日中のシャーマン・アメリカ国務次官が、この問題は二国間で協議しており、解決策が見付かりつつあることを喜ばしく思うと、こういうふうに述べられておりますが、この飲酒の問題、そして今言いました公務中軍属の裁判権の問題について抜本的是正をするべきだと思いますが、外務省、いかがでしょうか。

○政府参考人(伊原純一君) 今先生御指摘の、公の催事で飲酒した上での自動車運転による通勤が公務として取り扱われ得る余地を残しております、以前からございます日米合同委員会の合意につきましては、これは玄葉外務大臣からも早期に見直すよう強い指示を受けておりまして、今、日米間で協議を加速化させているところでございます。
それからもう一方の、軍属の裁判権に関する問題については、今大臣からも御指摘がありましたように、現在日米間で協議をしているところでございまして、現時点でまだ御報告できる段階ではございませんけれども、できるだけ早期に結論が出せるよう、これも私ども事務方として政治レベルからの指示も受けておりますので、今鋭意努力をしているというところでございます。

○井上哲士君 報道では、この公務中軍属の犯罪について一定の条件の下で日本側が裁判権を行使できるようにアメリカ側と合意し、近く合同委員会で確認されると、こういう報道もありました。事実であれば、国民の声が動かしたものといえると思います。しかし、アメリカ側に第一次裁判権を認めた上で例外的に日本が裁くという、こういう曖昧なことにするべきではないと。
この問題については、軍属については日本側に裁判権があるんだということを明確にするような取扱い、改定をするべきだと、このことを強く申し上げまして、質問を終わります。

○委員長(西田実仁君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
─────────────

○委員長(西田実仁君) 刑法等の一部を改正する法律案及び薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
まず、両案について政府から趣旨説明を聴取いたします。平岡法務大臣。

○国務大臣(平岡秀夫君) 刑法等の一部を改正する法律案及び薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案について、その趣旨を便宜一括して御説明いたします。
近年、我が国においては、犯罪をした者のうち再犯者が占める割合が少なくない状況にあることから、再犯防止のための取組が政府全体の喫緊の課題となっており、効果的かつ具体的な施策を講ずることが求められています。この両法律案は、犯罪者の再犯防止及び改善更生を図るため、刑の一部の執行猶予制度を導入するとともに、保護観察の特別遵守事項の類型に社会貢献活動を行うことを加えるなどの法整備を行おうとするものです。
この両法律案の要点を申し上げます。
第一は、刑の一部の執行猶予制度の導入であります。
現行の刑法の下では、懲役刑又は禁錮刑に処する場合、刑期全部の実刑を科すか、刑期全部の執行を猶予するかの選択肢しかありません。しかし、まず刑のうち一定期間を執行して施設内処遇を行った上、残りの期間については執行を猶予し、相応の期間、執行猶予の取消しによる心理的強制の下で社会内において更生を促す社会内処遇を実施することが、その者の再犯防止、改善更生のためにより有用である場合があると考えられます。他方、施設内処遇と社会内処遇とを連携させる現行の制度としては、仮釈放の制度がありますが、その社会内処遇の期間は服役した残りの期間に限られ、全体の刑期が短い場合には保護観察に付することのできる期間が限定されることから、社会内処遇の実を十分に上げることができない場合があるのではないかという指摘がなされているところです。
そこで、刑法を改正して、いわゆる初入者、すなわち、刑務所に服役したことがない者、あるいは刑務所に服役したことがあっても出所後五年以上経過した者が三年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受ける場合、判決において、その刑の一部の執行を猶予することができることとし、その猶予の期間中、必要に応じて保護観察に付することを可能とすることにより、その者の再犯防止及び改善更生を図ろうとするものです。
また、薬物使用等の罪を犯す者には、一般に、薬物への親和性が高く、薬物事犯の常習性を有する者が多いと考えられるところ、これらの者の再犯を防ぐためには、刑事施設内において処遇を行うだけでなく、これに引き続き、薬物の誘惑のあり得る社会内においても十分な期間その処遇の効果を維持、強化する処遇を実施することがとりわけ有用であると考えられます。
そこで、薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律を制定し、薬物使用等の罪を犯した者については、刑法上の刑の一部執行猶予の要件である初入者に当たらない者であっても、刑の一部の執行猶予を言い渡すことができることとするとともに、その猶予の期間中必要的に保護観察に付することとし、施設内処遇と社会内処遇との連携によって、再犯防止及び改善更生を促そうとするものです。
この刑の一部の執行猶予制度は、刑の言渡しについて新たな選択肢を設けるものであって、犯罪をした者の刑事責任に見合った量刑を行うことには変わりがなく、従来より刑を重くし、あるいは軽くするものではありません。
第二は、保護観察の特別遵守事項の類型に「善良な社会の一員としての意識の涵養及び規範意識の向上に資する地域社会の利益の増進に寄与する社会的活動を一定の時間行うこと。」、いわゆる社会貢献活動を行うことを加えるなどの保護観察の充実強化のための法整備であります。
保護観察対象者に社会貢献活動を行わせることにより、善良な社会の一員としての意識の涵養及び規範意識の向上を図ることは、その再犯防止及び改善更生のために有益であると考えられることから、更生保護法を改正して、社会貢献活動を義務付けることを可能とするほか、規制薬物等に対する依存がある者に対する保護観察の特則を定めるものです。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、刑法等の一部を改正する法律案及び薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案の趣旨であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに可決くださいますようお願いいたします。

○委員長(西田実仁君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
─────────────

○委員長(西田実仁君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
刑法等の一部を改正する法律案及び薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(西田実仁君) 御異議ないと認めます。
なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(西田実仁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後零時二十一分散会

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