177-参-東日本大震災復興特別委員会-011号 2011-07-28


2011年7月28日

○委員長(柳田稔君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日、川口順子君、熊谷大君、小熊慎司君、荒木清寛君、姫井由美子君及び大久保勉君が委員を辞任され、その補欠として石井浩郎君、中原八一君、桜内文城君、石川博崇君、増子輝彦君及び今野東君が選任されました。
また、本日、大島九州男君が委員を辞任され、その補欠として山根隆治君が選任されました。
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○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案の審査のため、本日の委員会に全国農業協同組合中央会常務理事五十嵐信夫君及び全国漁業協同組合連合会専務理事古関和則君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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○委員長(柳田稔君) 株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。

○加賀谷健君 民主党・新緑風会の加賀谷健でございます。
本日は七月二十八日、実は一九七六年、昭和五十一年に中国で唐山地震が発生をした日でございまして、唐山地震というのはマグニチュード七・二、二十四万人の方が亡くなったという、二十世紀以降最大の地震と言われておりまして、くしくもその日に質問をさせていただくこと、偶然とはいえ何か意義があるのかなと、こんなふうに感じているところでございます。
まさに私ども今、この東北の地震、未曽有の地震と、こういうふうに言っておりますけれども、地球の歴史から見れば、大変長い歴史の中から見れば、こういう地震というのは三十五年前の昭和五十一年のこの唐山地震を見ても、時間的に言えばまさに本当に狭い間にいつも地震が起きている、こういうことが言えるのではないか。私ども地球に住んでいる以上は、そういう中で暮らしていて、それを乗り越えていかなければならない、こんなふうに感じているところでございます。
今日これから、それではテーマであります株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案、いわゆる二重ローン対策法案について質問をさせていただきたいと思います。
発議者の片山さつき先生とは、総務の委員会で理事としていつもいろんな形で意見をやり取りをしているわけでございまして、こういう場面で質問をさせていただけることを大変光栄に思っております。どうか分かりやすい御答弁をお願いをしたいと思います。
昨日、我が党の大久保勉議員が、かなりレベルの高い専門の金融の視点から緻密な質問がされました。私はもう少し分かりやすい質問をさせていただきたいと思います。どうかよろしくお願いを申し上げます。
まず、この法案を取りまとめられました自民党、公明党、たちあがれ日本・新党改革の各会派の発議者の御尽力に心から敬意を表します。この問題に対しては、六月十七日の我が党を含む三党合意で解決に万全を期すことを確認させていただいておりますので、被災地の産業の一日も早い再建と、それによる地域復興を目指すという方向性は全く同じだと思います。しかし、その方法論で最終的な一致を見出せなかったのはなぜか、このような観点から少し質問をさせていただきます。
二重ローン対策については、阪神・淡路大震災のときも必要性が叫ばれましたが、当時の政権は立法措置による事業ローンの買取りによる再生はしませんでした。過去の大震災、あるいは水害や崖崩れなど毎年のように全国各地で起きている災害ではこうした救済策がなかったのになぜ今回だけというバランス論は、現実に今多くの被災者を目の前にして非常に悩ましい問題だとは思いますが、この点に対する考えをまず発議者にお尋ねをいたします。
あわせて、この法案第一条では、被災地域からの産業及び人口の被災地以外の地域への流出を防止するとされております。これは、個人事業主や中小零細企業を救うことにより地域を守ることに主眼を置いたと法案に書いてありますけれども、私もまさに同感でございます。法案の目的も含め、この条文の趣旨について御説明をいただければと思っています。

○委員長(柳田稔君) 答弁は簡潔にお願いをいたします。

○委員以外の議員(片山さつき君) 加賀谷先生には総務委員会で本当に大変お世話になっております。
その総務委員会でも女川地域含めて視察へ行かせていただきまして、先生もそうでしょうが、私自身も九回現地に入っておりますが、阪神大震災のときの状況、これはやはり政令市である神戸が集中的に打撃を受け、火災による被害も非常に大きかったんですね。もちろん港の部分の地盤沈下とかもございました。しかし、それは比較的早い時期に修復されて、火災による犠牲者が非常に多くて、土地自体の価値逸失は極めて限定的でした。今行かれると分かりますが、同じようなところを全部更地にしたところに同じように家と店舗とかが建っております。
しかし、今回の場合は、土地自体の価値も滅失しておりますし、それがいつまでにどのような形で復旧するかめどは付かないし、そこをまさに今後、御党がおっしゃっているような集中復興期間で五年掛けておやりになるんですね。つまり、五年掛けてまずそれをどうするかをおやりになると、まあ五年でできないかもしれませんが。そういうような状況は阪神大震災のときには見受けられなかったし、中越のときにも見受けられなかったと感じております。
また、被害になりました地域が大変に広く、しかも圧倒的に過疎地域が多い、人口流出地域が多いということで、早速各市町村からは、一時的な避難だけではなくて、もう出ていってしまうほかに生活のめどが立たないという声が出てきております。そのような状況は阪神でもなかったし、まあ中越は中越でまた限定的な地域でございますが、違っていたということを非常に重要に考えて、これは東北地域を震源地とする我が国のある意味では一次産業中心地域の危機であるので、地域のコミュニティーの維持という意味も含めて何とかそれを公益として法案の第一条で目的に書くことによって、だから公的支援が要るという形で考えさせていただいております。

○加賀谷健君 何かもう一個ちょっと質問したような気がしたんですけれども、まあいいでしょう。
今ございましたけれども、それでは実際にどの程度産業及び人口の流出を防ぐことができるのかなと、これはちょっと余りにも数字というのは難しいと思いますけれども。また、この法案で言う被災地の定義というのはどこまでを指しているのか。
例えば、私どもの千葉県も実は被災県でございまして、液状化と、そして一部では津波で大きな被害を受けております。被災三県の事業者が被災地以外の場所で事業を再スタートさせようとする場合、政府のスキームでは救済対象となり得ると理解しておりますけれども、野党案ではどのようになっているのか、具体的な御説明をお願いしたいと思います。

○委員以外の議員(片山さつき君) 実際にどの程度の産業及び人口の流出が防げるのかというのは私どもも今の時点では確たることは申し上げられないんですけれども、少なくとも、例えば水産の地域では漁業それからその水産加工、そのコミュニティーを中心とした第三次産業、この辺が一体となって地域の人口を辛うじて維持しておりますので、昨日のお話でもあったように、浜が干上がるとおかも駄目だと、これを少なくとも浜の方が廃業して出ていくことを止めればおかの方も止められるので一定のコミュニティーを維持できると。そこからまた更なる展開が考えられるということで、最低限コミュニティーとして必要な維持は、今現在存在しているコミュニティーの全てにおいて、復興基本方針でここは完全に移転だとでも言われない限りはやれるような形を考えておりますし、昨日の質疑の中でも、委員の皆様から、そういったことを前向きに目標設定したらどうかというお話もありましたので、そういったことも考えてまいりたいと思います。
それから二点目につきましては、加賀谷委員の御指摘のとおりでございまして、あくまでも被災地域の中で事業の再生を目指していただくということが法律上の定義になっておりまして、今現在、被災地域といたしましては、まだこれは決めているわけではないんですが、政令で、一つの参考として、東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律に規定するいわゆる特定被災区域ということが参考になりますので、当然千葉県の方も入ってまいります。
三点目でございますが、もちろんこの被災地域の範囲につきましては、その後も範囲が広がっていくことは幾らでもあり得ることなんですが、いわゆるこの災害に起因するということになれば、例えばお茶の被害の問題も原賠法では認定されますので静岡等も入ってきましょうし、今千葉も含めて二次的な被害がまた原子力関係も含めて出ていますので、その場合はまた広がってまいりますが、その時点で被災地域とこの法律の下で認定されている地域の中ということには確かになります。
以上です。

○加賀谷健君 いろんな形で被災された方たちがいるし、またその人たちも出ていく、いろんなことがあると思います。確かに、一定のコミュニティーを残すということは私は本当に大事なことだと思っております。
政府が考えているスキームは、これは各県ごとに既に再生支援協議会が設置をされておりますし、被災県プラス必要があれば産業復興機構というのが、それぞれの地域実態に応じて再生支援や債権買取り等を行うことになっていることも是非とも御理解をいただければと、こんなふうに思っています。
次、政府のスキームも野党案も農林水産業を支援対象としている点では変わらないというふうに私は思っておりますけれども、大きな違いは第十六条の一項三号で、対象事業者に対する債権の担保の目的となっている財産の取得並びに当該取得に係る財産の当該対象事業者その他の者に対する貸付け及び譲渡を機構の業務として定めている点ではないのではないかと思っております。
この条文によると、機構は、海水が入るなど塩漬けになった、海水漬けになった農地まで取得することになり、最終的には国民からの税金で穴埋めをするリスクが非常に高くなると心配しているのですけれども、農林水産業者が野党案ではどのように再生できるのかも含めて教えていただければと思います。

○山田俊男君 加賀谷先生に大変大事なことをお聞きいただいたというふうに思っております。
沿岸地域の農林漁業者は津波で全てを失ったわけであります。農地も海水につかったままということでありまして、負債だけが残りまして、大変不安な毎日を過ごしております。少なくとも、その負債の担保になっております農地やないしは宅地についてその買取りや棚上げを行いまして、そして負債を消すと。その結果、農業の再建に向けて、新しい融資も受けて取り組むというふうにしなければ到底再建が難しいというふうに考えてこの規定が入っておるわけであります。
先生おっしゃいますように、税金で穴埋めすることになるんじゃないかと、こうおっしゃるわけでありますが、塩漬けになった農地につきましては、一旦機構で買上げないしは棚上げを行うことによりまして、何年か掛けて耕作できるようにもなりますし、地域の土地利用計画の中でその農地や宅地をより有効に活用するという機会が当然訪れてくるわけで、価値を復元することになります。その際に、元の農業者や、さらには他の者に譲渡するなり貸し付けるということによりまして、より有効な活用、価値が生まれるというふうに考えているところでありまして、そういう意味合いからしましても、この規定の意味は大変重要だというふうに考えております。

○加賀谷健君 そうしますと、やはり再生をするということでは確かにそのとおりなんですけれども、結果として私はやっぱりこれはリスクとして残っていく。最終的にはこの機構の損失ということに私はなっていくのではないか。この条文の中では、十八条第一項で主務大臣が支援基準を定めるということになっていますけれども、その基準とはどういうことで決められるのかというのも大きな思いでありますけれども、このリスクをどういうふうに見ていくのか。リスクはリスクとして、後、最後、二十年後ということになりますけれども、法案ではこれは国民の負担ということになるという理解でよろしいのでしょうか。

○委員以外の議員(片山さつき君) この辺りは、昨日、大門委員との間でも大分長いやり取りをさせていただいたんですけれども、こういった債権の買取り機関というのは日本の立法の中では四つぐらい例がありますが、いずれも時限の機関ですので、最終的に締めたときの債務超過分の全部又は一部を政府が補助できるという形になっております。
そして、この機構におきましては預金保険機構と貯金保険機構が出資をすることになっておりまして、その心は、こういった支援を行うことによってこの東日本大震災に関する被災者及びその事業者の経営が最終的に安定して、それがその地域全体の金融システムの安定に非常に貢献があるということで預金保険や貯金保険が出資する意味があるということでやっているわけですから、それと同じような例として、例えば住専、整理回収機構、住専の場合も結局、今年最終的に締めたときには、預金保険機構関係者の全員の了解を得た上で、国会がお認めになって、預金保険の方からのお金を法改正などをいたしまして繰り入れるということが可能になったわけでございまして、これは二十年後の国会の御判断でございますが、当然そういった道があり得るということで、初めから一般会計を出し切るという形にしかならない今の政府の案よりはよほど財政赤字に与える悪影響がないと、場合によっては全くないということになりますので、そこが非常に大きな違いだと思います。
それから、支援基準のお話ですが、もちろん、今農地のお話が出ましたんですが、農地の関係は主務大臣がこの法律の中で所管大臣に初めから入っております農林水産大臣になりますから、ここはもうどういう農地再生計画をやるかを今早急に決めておりますので、そこで地域ともお話合いをした上でこういったものと整合的にやっていく上に、さらに、今、土地家屋調査士の方に御依頼されて国交省の方で地価の割引率も全部決めているのですね。つまり、この地域においては本来あるべきだった台帳価格からマイナス二〇とか、そういうのが決まっておりますので、こういったことも入れて実際に現場が分かりやすいようにしていくというようなイメージを持っております。

○加賀谷健君 昨日も大久保議員からの質問がありましたけれども、まさにこのことについて言えば、二十年後まで飛ばすという言葉を何か使っておりましたけれども、そういうことになっていくのではないかなと、私はこういう感じがしているわけであります。
昨日の答弁で、買取り資金は借入れで手当てをすると、政府保証を付けるよ、機構の解散時に債務超過であれば政府はその全部又は一部を補助すると。まさに二十年後まで、五年たって十五年、それで駄目ならば税で保証しますということになるわけでございまして、私はこの辺はいかがなものかなとちょっと疑問を持っているところでございます。
次に、再生支援機構の必要性と事業開始のめどの関係、ちょっとお伺いをいたします。
昨日の答弁でも、一、二か月以内で買取り開始が可能という片山議員の答弁がございました。そして、さらには、スタート時の体制は二百名体制、そして被災市町村ごとに支店を設置をする、そしてまた業種ごとにあってもいいというようなどうも回答があったような気がしますけれども、この二百人、どのようにして集めるのか。そして、一体どういう支店を、このスキームの説明書といいますか、この絵によりますと、本店を仙台に置いて支店を設けていくというようなふうに書かれておりますけれども、実際にどんなような支店をつくっていくのか。
これだけ大きな二百名体制の組織を立ち上げるということになれば、どんなことをしたって、一か月や二か月で本当にその買取りがスタートできるのか、私は大いに疑問に思っておりますけれども、いかがでございましょうか。

○委員以外の議員(片山さつき君) 実は、この一か月、二か月ということの前に、そもそも民主党も含めてこの三党の二重ローンの協議を始めたのがいつだったか。最初に私どもが自民党としての提言を民主党との間でやり取りし始めた、そのころから私どもは動いておりまして、そのころから何らかの機構で買取りを行って支援をしていかないとこの問題は無理だということを言っておりまして、当然自民党としては法案を出すというつもりで、仮にそれができれば、どういう方をどういうふうにお願いするかということも四、五月ごろから御相談をしております。
そういった、是非この法案をという方、そういう団体、そういうグループ、その一部の方が昨日も参考人としてお見えですが、仮に国会でお認めいただければ、全面的な協力の下に、まさに東京や関東地方から今高額の中小企業診断士やコンサルタントばかり集められているようでございますが、地元のことは地元で、地産地消で、地元のために必死に、自らも被災者として傷つき、しかも地元の状態をよく知っている方々がやれるということで、私どもは大体のめども付けられると思っております。
そういうことでございますし、金融機関の方も既にどういう債権が対象になり得るかというイメージも持っておられますので、早いところからは買取りは一、二か月でスタートが十分に可能ということで自信を持っております。

○加賀谷健君 できるだけ早くやらなければならないというのはそのとおりだと思っておりますけれども。
今政府がやろうとしているスキームといいますかこの考え方もですね、これは会社をつくるということではなくて、今現実にある組織を活用しながら動いていくということになればかなり迅速に対応ができると思いますし、また、今言われたきめ細かな対応も私はできるんではないかなと、こんなふうに思っております。
昨日、片山議員から、手続や審査を簡略化して速やかに処理しますと、こういう趣旨のお話もいただきました。これ残念ながら過去のいろんな形のこういうものを見ますと、これを悪用をする、こういう人たちが必ず出てくるんです。で、結果してその手続の簡素化、早くしてあげたいということが悪い方向に利用する人が出てくる、こういうこともどうやって防いでいくのかなというのはやっぱり難しい問題なのだろうと思います。この辺はもちろんいろんなことでやっていかなければならないと思いますけど、あえて質問はいたしませんけれど、そんな気がしているところでございます。
また、これは株式会社を設置をするということでございますけれども、これも昨日の答弁では、資本金の問題でございますけれども、貯金、預金保険機構から百六十億、二十億、そして中小企業庁の二十億ということで、まあ二百億の資本金というふうに理解をしていいのではないかと思いますけれども、中小企業庁が出資をするということになると、これは株主で、まさに国が全部出資をするというようなふうに読めますけれども、これはそういう理解でよろしいんでしょうか。

○委員以外の議員(片山さつき君) 昨日も何人かの委員の方からお話が、御質問がありましたが、この機構の性格として、特別の非常に公益上の目的を持った時限の株式会社でございまして、預金保険機構、貯金保険機構等の発起設立があればもうそこで設立行為としては法的に完了いたしまして、そこから先に、恐らくは出資が行われるであろうその周辺の御関心をお持ちで、かつ主務大臣が認めるようなちゃんとした方ですね、それが事業会社であり金融機関であり投資資金を持つ機関投資家でありですが、その方々が付いてくることは、あくまでもその主なものがあってのことでございまして、別に国が結果的に一〇〇%になっても構わないと思っております。
なぜかと申しますと、よく投資事業組合の方の話として長年言われてきたこととして、やはり投資を行うのであれば公的資金は呼び水なんだよということで、この投資事業組合を中小企業対策のツールとして産活法で使うときには五割以下の出資比率ということを言われております。それをずっと言ってきたのはどちらかというと財務省の予算当局の方ですから、私もそういう理念をずっとなじんできたわけですが、この私どもの法律に基づく機構は、投資が目的ではありません、あくまでも第一条に書いてあることが目的ですから。投資というのはどういう辞書を引いてもこれは利益が前提なものですから、全くそこの概念が違うのでございまして、ですから、公益的な会社として設立されるときは大体初めは一〇〇%国なんですよ。それを部分的に民営化してきたわけですね、いろんな理由があって。
これは、そうなる前に恐らく時限ですから役割を終えるでしょうが、そういう形であって、特に法理上何ら不都合はないものと考えております。

○加賀谷健君 政府がそういう形で出資をしていくということであれば、今政府が作っているこのスキームでも私は十分対応できるのではないか、なぜわざわざ法律まで作って機構をつくらなければならないのか、ちょっと私は余りうまく理解ができていないんですけれども、その辺ありましたら。

○委員以外の議員(片山さつき君) それも昨日ほとんど全ての委員からの御質問があったんですが、つまり、私どももこのお話を四月、五月に始めたときに、今存在する道具立てについては全部検討したんですよ。
私は、この中小企業再生協議会ですとかこのファンドができたときに実は経済産業省で政務官をしておりまして、当時地元だった東海地域も含めて、どういう例があるかというのをいろいろ当てはめて、できるだけ使ってほしいという方向で動いてきたんですよ。ところが、金融機関の出資をさせればさせるほど、傷が付くような会社は一つも持ってきません。今まで来たものを全部御覧ください、対象はどんどん大きくなっていきます、リスクもどんどん下がっていきます、そういう会社がこの東日本大震災の被災者に何%いるのか、むしろそのことをお聞きしたい。
つまり、あくまでも靴に合わせて足を傷つけるのではなくて、足に合わせた靴をきちっと作ってあげないとこの目的は達せられないと、その一語に尽きるわけです。よろしくお願いします。

○加賀谷健君 そういうことで会社という形をつくられたというわけでございますけれども。
次に、この法律の中で、先ほども出ておりましたけれども、主務大臣というのがございます。内閣総理大臣、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣及び経済産業大臣とするという定め、さらには主務省庁もこれらの省庁がなって、さらに権限を金融庁長官に委任をするということになっていますけれども、これで本当にうまく回るのか多少不安でございますが、主務大臣、中心になる大臣は誰を置くのかということを、仮に今の菅内閣ということであれば、菅さんがそういうことでいうと主務、中心になるということではなくて、誰か違う人、総理大臣でない人が主務大臣という形になるのだろうと思いますけれども、どんな形を想定されているのか、ちょっと教えてください。

○委員以外の議員(片山さつき君) これ自民党政権だったころと今の民主党中心の内閣は非常にお仕事のやり方が違いまして、私どもは、こういう法律があるなしにかかわらず一定のテーマがございますと関係閣僚会議を制度的にビルトインいたしまして、そこで何か決定をしたり文書を出すときも、全部その閣僚会議決定であり了解であり、そういうものをきちっと打つんですが、今回、二重債務についての三党協議の第一回目の合意ペーパーを出そうとするその朝に、二重債務の関係者会議というのを官邸でお開きになって、そこで全く民主党さんの方がおっしゃっているのと同じ紙を数時間お早く出されたんですよ。その紙に、あて名がというか、出された大臣名がないんですよ。ですから、私どもの政権であればということで伺っていいのであれば、通常は内閣総理大臣が金融担当大臣に下ろして、それを、私どもは一応政治主導ではありますが官僚もきちっと使いますので、担当局長会議かそういったものを組織してきちっと全部に行き渡るようにすぐにやるんですよ。
ただ、これは、私どもがお願いして仮に通していただいても、皆さんの内閣でやるものですから、こういう法律の下でどうやって動かすかは皆さんの内閣がお決めになることです。

○加賀谷健君 そうすると、菅内閣でも、この法律ができると速やかに迅速な対応が行われる、損なわれることがないということで理解をしてよろしいですね。

○委員以外の議員(片山さつき君) 成立させていただいた時点での内閣に国会の総意として、通ったということは国会の意見ですから、お願いをさせていただくところでございます。

○加賀谷健君 ありがとうございます。これで菅さんもますます意を強くして取組をされるのかもしれません。ちょっと皮肉っぽくなりましたけれども。
それでは、発議者にもう少し聞きたいんですけれども、私の持ち時間が少のうございますので、発議者の方についてはこれで終わらせていただきたいと思います。
今日は松下副大臣にお越しをいただいておりますので、信用保証制度の活用ということでちょっとお伺いをしたいと思いますけれども、中小企業の二重ローンの問題のうち古い債務の軽減についてはかなり見通しが付いてきたと思っておりますけれども、同時に、再建するための新しい融資についても更に対策を充実させる必要があると思います。
中小企業に対する融資制度に欠かせない制度として信用保証制度がありますが、政府のスキームでは必ずしも信用保証協会がどのようにかかわってくるのか明確でないように思います。復興保証では無担保枠が既に拡充されておりますけれども、この際、更に信用保証制度を活用して、第三者保証のみならず代表者保証も含めた保証人徴求といいますか、こういうものの撤廃など、思い切った対応をすべきだと考えておりますけれども、いかがでしょうか。

○副大臣(松下忠洋君) お尋ねの件でございますけれども、この新たな機構を設立するために、現在、被災県や地域金融機関と既に具体的な調整を進めております。これには各県の保証協会も参画してございます。この保証協会は、金融機関とともに被災事業者の旧債務の取扱い、それから再建に向けた新規資金の供給に関して関与していくことが考えられています。
信用保証協会におきましては、第三者保証については、これは原則非徴求としておりますけれども、経営者本人保証については、これは経営者自身に一定の経営規律を持たせる、そしてモラルハザードを回避する、そして経営者の資産によって信用力を補完することによって借入れの可能性を高めるといった効果があると考えておりまして、こういう観点からも原則として経営者本人の保証を求めているということでございます。
以上でございます。

○加賀谷健君 そのとおりだと思うんですけれども、やはり現実は、やっぱり保証協会というのは、協会の趣旨からいっても余り厳密にそういうことをしていくとなかなか存在感がなくなっていくような気もいたしますので、やはりこういうことを含めて取扱いについては十分に、緩やかなというのは変ですけれども、扱いをしていただければと思っているところでございます。
次に行きたいと思いますけれども、同じ二重ローンで、ちょっと自治体の抱える二重ローンという言葉に換えさせていただきたいと思うんですけれども、これは自治体も今回の震災で大変な負債を抱えている。この厳しい財政事情の中で企業と同じような問題を抱えていると思います。政府も今一生懸命取組をしていただいておりますけれども、この辺についてお伺いをいたします。
公共施設が壊れた場合、その施設建設に実は旧郵貯やあるいは簡保の資金等を充てている場合がございますけれども、自治体は直ちに債務残高を返済しなければならない、繰上償還をしなければならないということになっているわけでございまして、これは実は私が座長を務める総務部門会議でも、復興基本方針の見直しへの意見として繰上償還の免除ということを上げさせていただきました。
こういうこともあって、今月二十二日の省令でこの部分について改正が実現されたと聞いております。しかし、宮城県を始め多くの自治体からは、さらに被災をした公共施設に係る借入金の免除を求める要望書が出てきております。復興に立ち向かう自治体の実情を考えると当然のことだと私は思いますが、政府はどのように考えているのか、お伺いをいたします。

○大臣政務官(逢坂誠二君) お答えいたします。
今回の被災自治体ですが、財政力が非常に弱いところが多いというようなこと、それから今後の復旧復興に多額の支出を要する見込みであるということ、加えて、今御指摘のとおり、これまで整備した公的な施設、社会インフラの借財を払っていかなければならないということ、更に加えて言うならば、これまで整備したものの機能が損なわれているにもかかわらずそれを払うということで、自治体サイドから見れば非常に将来へ向かっての不安が多い、重圧感が高いというふうに思います。まさに二重ローン状態という指摘だというふうに思います。
しかしながら、そういう中においてこの自治体の債務を棒引き、払わなくてもいいよということが言えるかどうかということでありますけれども、仮に自治体に払わなくていいよというふうに言ったとしても、何らかの形でこの借財というものは解消していかなければならないと。そして、それは税で解消しない限りは民のお金ということになってしまいますので、それはやっぱり現実的なことではないだろうというふうに思います。
そういう観点で見ますと、自治体の借財を棒引きしてしまうと、これ地方債市場に与える影響というものも極めて大きいというふうに思いますので、その点は私としてはそういった方策は取るべきではないのではないかというふうに思っております。
しかし、大変に厳しい財政事情があることはこれ明らかでありますので、それじゃ何をすべきかということについて、今後、復旧復興に掛かるであろう支出、この部分をやはり政府としては大幅に応援をするということが大切だろうと。そのために今回様々な仕組みを通して国庫補助の負担割合を高めました。さらにまた、補助残についても交付税措置をするなどの地方財政措置によって大幅に応援をするということで、実質的な地方負担の軽減というものを図ってまいりたいと、そのように考えております。

○加賀谷健君 確かにそのとおりでございます。国庫負担もかなり増えておりまして、ただ、しかし、まだ地方の負担分というのが五%あるいは一〇%という形で残ってくるということは事実でございますので、是非とも地方の負担を軽減するような御努力をお願いをしたいと思います。
公共施設の中で、仮庁舎、多くのところが庁舎が流されているということで、仮庁舎は何とか今回の補助でできるということになっていますけれども、本格的な庁舎ということになればこれはその自治体独自が造っていくということになるわけでございますけれども、私は、仮庁舎というのは、建物に仮というのはないような気がしますので、ある程度立派なものを造っても、それが十年、二十年ということではなくて、もう少し長く使えるような庁舎を造れるような、そういう指導も私は必要ではないかなと。すぐ壊すような庁舎は造るべきではないような気がしていますので、是非ともこういう面でも配慮をお願いをしたいと、こんなふうに思っているところであります。
最後になりますけれども、液状化、私どもの千葉県は大変な液状化、ディズニーの夢の国も液状化でかなり壊れたわけでありますけれども、この辺についてちょっとお尋ねしたいと思います。被災三県よりも、まだ大きな被害に比べれば液状化というのは小さいのかもしれませんけれども、大変な被害を生んでおりますので、お伺いをいたしたいと思います。
私も、参議院の災害対策特別委員会の質問で関係する市長さんらの意見を聞きながら、当時の松本防災大臣にお会いをしたり申入れをして、基準の見直しをしていただきました。液状化で沈んだ部分、傾いてなくても全壊にみなす、あるいは半壊に当たるというようなことを見直しをしていただいて多くの部分が救われたと、私もそういう声を聞いております。
しかし、なかなか、千葉県の例で、浦安だけでも八千軒余りが傾き、基準の見直しで三千三百軒程度が支援対象になりましたけれども、まだ五千世帯は残っている、救済をされなかったという事実があるわけでありますけれども、地元からも更なる基準の見直しなど支援の強化について再三要望が私のところにも来ておりますし、政府にも来ていると思うんですけれども、この辺について、一層の液状化の対策について政府の見解があればお聞きをしたいと思っています。

○政府参考人(長谷川彰一君) お答えいたします。
お尋ねの住家の被害認定でございますけれども、今回の地盤の液状化による住家被害の実態に即した被害認定が実施できますようにということで、お尋ねにもございましたようにその運用を見直しまして、五月二日付けで地方公共団体に通知したところでございます。
この見直しに当たりましては、現地調査等を行い、また液状化被害の実態を十分把握するとともに、学識経験者の方々の御意見も伺い、十分検討した上で決めたものでございまして、現時点で更に見直すことは当面考えておらないというところでございます。
なお、御参考までにということでございますが、御承知と思いますけれども、被災者生活再建支援法の対象とならない半壊被害を受けた被災者に対しましても、例えば災害救助法に基づく応急修理ですとか、災害復興住宅融資制度による貸付けですとか、税の減免等の支援が行われているところでございます。

○加賀谷健君 時間ですので、終わります。
ありがとうございました。

○赤石清美君 自由民主党の赤石清美でございます。
本日は、質問の機会をいただきまして、大変ありがとうございます。
今日、二重ローンの問題に入る前に、特定避難勧奨地点という問題について一つだけ、今日、松下経済産業副大臣にお伺いしたいと思っております。
実は、今週の月曜日に福島県の伊達市霊山町の小国地区の皆さん、バス三台で百二十名ほど国会に皆さん陳情に来ました。私も夕方から話を聞きまして、これはちょっとほうっておけない問題だなということを感じましたので、この二重ローンの問題の前に一つだけ質問させていただきたいと思っています。
その中で話を聞きましたら、この地点というのは一つの家なんですね、地域じゃなくて。一戸の家ごとにその地点を、これが〇・一マイクロシーベルトの違いでその勧奨地点になるかそうでないかということなんだそうです。それも、玄関のワンポイントを測って、それで決めていると。しかも、その通知が個別に行くと。そのエリアの人は、誰のところがその地点なのかそうじゃないのか分からないと。
しかも、小学校でいえば、この地区は五十七人、小学校にいるそうです。そして、そのうち二十人が対象なんです。小学校で五十七人といったら一学年十人いるかいないかの学校ですよね。そういうところに、二十人だけ対象で、その他は違いますよということになったら、コミュニティーがずたずたになるじゃないですか。
だから、何でこういうやり方をするのかということが、本当に私はこの人たちの話を聞いて、これはやっぱり政府としてちゃんと考えて措置をすべきだというふうに思って、今日は最初にそのことを経済副大臣にお伺いしたいと思います。

○副大臣(松下忠洋君) 大変私どもも心を痛めておりますし、委員を始め関係する議員の方たちにも大変御心配を掛けていること、これはまず私もしっかり受け止めております。また、現に現地本部長も務めましたし、今、まさにこのことの仕事の生活支援、そのことを帰ってこれるまでやっておりまして、心を痛めております。百二十人ほどの地域の人たちがお見えになったことも、その内容もよく承知しております。
この趣旨はもう御承知のとおりですけれども、一昨日も伊達の市長さんに東京までわざわざお越しいただきまして、福山副長官も含めて、しっかりと中の事情もお聞きいたしました。南相馬の市長さんにもお越しいただきまして、同じように問題を共有しております。
御心配でありますこの勧奨地点というところでございますけれども、これは飯舘村やあるいは川俣町のように、広い範囲に一定の高い線量がぴっちりと降りているというところとは全く違っておりまして、私たちも、当初からそういうのがあるということは認識していましたけれども、どういう形であるというのはなかなか分かりませんでした。今回、綿密な調査をすることによってその範囲が分かりました。
一番心配なその地域のコミュニティーが壊れていくんじゃないかということでございますけれども、これは私たちも丁寧に丁寧にしていきたいと考えて、市町村長さんたちやらその地域の長の人たちとも綿密にしっかりと合意を取り付けながら、小集落単位、大きな範囲にしてしまいますと、その地域で余り関係ない人たちも一定に避難しなきゃいけないという、やっぱり川俣や飯舘村のような悲劇も起こりますので、それは避けて、やっぱりできるだけ小さい地域に限って、しかし、子供さんとか妊婦さんがいらっしゃいますので、そこは丁寧に丁寧に範囲を広げながら、学校のコミュニティーも壊れないような形でやっていくということで、市長さん、組長さんたちと十分打合せしながら進めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。完璧ではないかもしれませんけれども、しっかりやりたいと、こう思っております。

○赤石清美君 是非、地元の組長さん、それから地域の区長さん、それからPTAの会長さんも来ておりましたので、そういう方たちの意見を吸い上げて、やっぱりどうしたら地元が将来に希望が持てるかということを真剣に考えていただきたいというふうに思います。ありがとうございました。
それでは、続きまして今日の本論であります二重ローンの問題でありますけれども、今政府は、二重ローン対策として、現行のある中小企業再生機構とか株式会社再生機構と、そういうものを使って、あるいはいろんなファンドを使ってやろうとしているわけですけれども、私も会社の経験を四十年間やってきました。私も十二名という小さい会社から大企業にまでしましたけれども、それ以外に新しい事業を幾つもつくりました。そして、幾つもMアンドAで事業の再生もしました。
そのときに、私は経産省にも東京都にもいろいろお願いしました。しかし、結局は、自分のお金と担保がなければ何もできなかったんです。私は、ですから、今の政府のこの姿で本当に被災者の、しかもマイナスのローンを抱えている人たちを本当に再生できるかということを、本当に経済産業副大臣、そう思っておられますか。よろしくどうぞお願いします。

○副大臣(松下忠洋君) 今一番心を痛めているのがこの問題でございまして、まず一刻も早く国として皆さんをしっかりと支えていきますよというメッセージを出して伝えていくこと、それを実現することが大事だと、誰よりもそのことを強く心に留めてこの問題に取り組んでおります。
以上でございます。

○赤石清美君 いや、もう少し踏み込んで具体的に地域にメッセージが伝わるような回答が欲しかったんですけれども、そういう回答ではないような気がします。先ほどの方の質問でも、どうもその域を超えていないなというふうな気がいたします。
それに比べて、今回新しく株式会社東日本大震災事業者再生支援機構というものが実際に農業者であるとか漁業者であるとか中小企業であるとか個人商店とか、そういう方たちを本当に支援できるような、そういうスキームになっているか、この基本的なスタンスについて発議者からお伺いしたいと思います。よろしくどうぞお願いいたします。

○委員以外の議員(片山さつき君) ありがとうございます。
今回、赤石委員に御質問いただけるということで、やはり企業経営、特に中小企業から起こされて、この企業経営というもので今までの役所の平時のメニューというものを見ると、基本的にはこの戦後のような状態に対応しているメニューはないのではないかというふうなところが我々の出発点でございます。
そこに更に加えて、今までの各省の設置法、そして独立行政法人その他の関係機関の法律ができて、行政改革を乗り越えてのその所掌事務の在り方を見ても、結論としては、各省の設置法で決められていることがあって、それを大幅に乗り越えるようなことをその所管の法人がやることはできないわけでございまして、それはまさに余計な仕事になるわけですから、そういったことを考えますと、全く縦割りを廃して、被災地域で事業を営む者が、たとえその事業をある省庁の所管の事業から別の省庁の所管の事業に変えようとも、その地域でコミュニティーを維持し自分の足で立ってやっていくのであれば必ず債務の面倒を見るということは特別法を書かないとできないというのが我々の到達した結論でございまして、まさに業種については一切の制限がなく、またその業種によっては当然かなり詳細な許認可があったり、再生する場合にいろいろと関係省庁との密接な話合い等がないとできないものにつきましては、初めから所管官庁に入れて、全面的にそこが何らはばかることもなく再生の音頭を取れるようにしているわけでございまして、後ほど山田委員からは農林水産系について、また今日の参考人からも詳細なお話があると思いますし、それから赤石委員は福祉の方の御関係ですが、例えば私も現地で何回かお会いして、診療所、福祉施設、これは公的な融資を受けているだけではなくて、通常の民間機関からもあちこちから借りて、あと十五年、町の赤ひげ先生としてやりたいというときに、事業再構築とか経営資源再利用という目的がなければ投資できない産活法の下の投資でできるかというと、これは明確にノーでございまして、この目的にも全て対応できるように、一切そういった制約なく、被災地において、この災害の被害によって過重債務に苦しんでいれば全てしっかりと対応するということで私たちはやっております。

○赤石清美君 ありがとうございました。おおよその枠組みは分かりました。
それで、実は昨日、私の同僚の熊谷議員が商工関係の方を呼んで意見を聞いておられました。私は今日は、農業者と漁業者の代表の方に来ていただきまして、参考人として、現状とそれからこのスキームについてどのようなお考えか、そしてどのようなことをしていただきたいかということをお聞きしたいと思って参考人として招致させていただきました。
最初に、全国農業協同組合中央会常務理事の五十嵐さんに最初にお願いしまして、次に、全国漁業協同組合連合会専務理事の古関さんにそれぞれお話をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

○参考人(五十嵐信夫君) JA全中常務の五十嵐でございます。お答えいたします。
まず、現況等について御報告をさせていただきます。
御案内のとおり、震災により農業者、JAに相当甚大な被害が出ており、東北三県の沿岸部の十一JAの被害は特に甚大でございました。被害の実額につきましては現在調査中でございまして、九月までには一定判明する予定でございます。なお、そのほか、在庫等の棚卸資産や施設等の固定資産、こういったものについても相当な被害が出てございます。
過去の震災に比べ被害が甚大であること、農業が地域経済社会に高く位置付けられている地域が被災したこと、こういったことを踏まえますと、復興対策を講じる必要がございます。前例にとらわれない思い切った対策が必要となってございます。特に、二重債務対策問題は復興の足かせになっており、マイナス状態の被災者をゼロスタートまで引き上げるということがなければ復興は極めて困難であると考えております。
被災農業者は、被災した農地と併せて借金の今後についてとても不安を抱えている実情にございます。そうした中で、政府や与野党の先生方が二重債務問題について積極的に検討をいただいており、大変感謝をしております。
次に、我々の二重債務対策の基本的な考え方を四点説明させていただきます。
一つ目は、政府方針にあるように、二重債務問題は被災者、金融機関、国、自治体が痛みを分かち合って対応する中で解消すべきと考えております。被災者はもちろん、財源や被災者対応を含め、金融機関の負担が大きいようでは早期解消が図られません。国による思い切った支援が不可欠であります。
二つ目は、二重債務対策の全体像を早期に示す必要があると考えております。政府、与野党の御尽力の結果、私的整理や債権買取り、公的資金の活用等、あらゆる支援策を検討、措置していただけることは大変感謝をしております。しかし、現状は、債務者、債権者の双方にとって使い分けが分かりにくく、今後ばらばらと対策が動き出すようでは現場が混乱する懸念がございます。JAグループは、被災農業者への金融支援等についてしっかり対応していきたいと考えておりますので、そのときに適切な支援策を活用できるよう、早期に環境を整えていただきたいと考えております。
三つ目は、これまでもあらゆる支援を行ってきたJAグループは、復興に向けて国、自治体、公庫等と一体となって体制を構築し、復興計画の策定とその実行の支援等に取り組みたいと考えております。こうした中、懸念されるのが、省庁ごとの二重債務対策において、それぞれ支援体制、相談窓口が設置され、現場が混乱することでございます。農業や地域社会等の復興には、地域コミュニティーに基づき地域が一体となった取組が必要ですので、窓口等も一元化が必要だと思っております。
四つ目は、農地が担保に入っていること、営農再開に必要な被災農地の復旧整備に相当な時間が掛かること、農業者の中には兼業農家もいることなど、農業者の実態を踏まえた二重債務対策が必要であると考えております。例えば、再生計画の期間の長期化ですとか、相談窓口への農業経営、金融に詳しい専門家の配置、農地の扱いを含めた経営再建支援などが必要となります。こうしたことがなければ農業者の利用は困難であります。農業の実態に合った二重債務対策の具体的な仕組み、内容を早期に示していただきたいと思います。
以上の四点につきまして対応ができ、被災農業者にとって希望、期待の持てる仕組みを御提案いただきたいというふうに思っております。
最後に、JAグループでは、昨日成立していただきました改正再編強化法、これを活用しながら一刻も早く被災地の農業、地域の復興に全力を挙げて取り組む所存でございます。
先生方には、これらの取組を加速化させるため、まずは思い切った支援策を措置していただけますよう、重ねてお願いを申し上げます。
以上でございます。

○参考人(古関和則君) JF、全漁連の専務をしております古関でございます。回答をさせていただきます。
まず、漁業を取り巻く被害状況でございます。今回の震災によりまして、全国屈指の豊かな漁場が北海道から千葉にかけまして、漁港それから漁船を中心に大きな被害を発生させました。特に震災地に近い岩手県、宮城県、福島県ではほぼ全域にわたる壊滅的な状況にあります。これまでに把握された水産関係の被害額は、養殖施設、加工施設も合わせまして一兆円を超えまして、当該地区の漁業生産額を上回ると、こういった被害になっております。
こういう被害に対応しまして私どもグループとしましては、まず漁業は被災地域の主要産業でございます。漁業復興が地域住民の生活基盤そのものに直結しておりまして、早期の水揚げ再開が地域復興の鍵になるというふうに考えております。流通、加工を含めまして一体的な取組が不可欠でありまして、このため、国によります第一次補正、第二次補正で手当てをしていただきました事業につきまして、復興計画を地元行政、関係機関で協議しながら今現在進めているところでございます。
このような作業を進めていく中で課題の認識としてお話をさせていただければ、まず組合員にとって漁業は生業であるということでございます。震災により全ての保有財産を失った中で、漁業の集団化、共同化、協業化を図りながら一刻も早い漁業再開に向けて準備を進めてまいりますが、漁業生産に係る漁船の購入、各種生産資材の購入に係る借金、これに加えまして住宅資金に係る借金など、四重、五重の債務を抱える中での再建の取組になるということでございます。この旧債の整理が大きな課題というふうになります。
さらに、漁業の場合、収支が変動も大きく、設備資金が多額になり、また養殖漁業では生産まで三年から四年掛かるといった、そういう特徴がございます。漁業生産が軌道に乗るまで相当の時間が掛かるという状況にありますので、個々の状況に応じたきめ細やかな対応をしていただきたいと思っております。
そういう中で、二重債務問題に関する要望としましては、漁業者にとって使い勝手の良い制度を構築していただき、漁業の特性に配慮した、長期かつ柔軟な再建計画に基づいた漁業者への対応をお願いしたいというふうに考えております。具体的には、債務の買取り等も含め、長期無利子による返済棚上げの期間の設定がございます。また、新たな債務を負わないような十分な支援についても併せてお願いをさせていただきたいと思います。
我々JFグループとしましては、被災圏域にあるサポート体制、今現在構築しておりますが、そういう体制を構築していく中で、全力を挙げて復興、再生に取り組んでいく所存でございます。
今回の震災による甚大な被害を踏まえると、ただいま申し上げたような二重債務の問題の対応も含め、強力な支援策が不可欠でございまして、国におかれましても、引き続き震災に係る抜本的な施策を講じていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。

○赤石清美君 どうも、お二方、ありがとうございました。
発議者の皆さんも、今の意見を聞いて、やっぱりどうあらなきゃいけないかということ、随分参考になったと思います。是非、今の意見を参考にして法案の整備に当たっていただきたいというふうに思います。
私も経営者としていろいろと事業を立ち上げてきたわけですけれども、我々のような事業経験者は、こういういろいろな計画を作ったり、それから申請の書類の整備とか、そういうことできるわけですけれども、今被災地の皆さんが、本当に求められている皆さんは、ほとんど個人事業主、農業者、漁業者、それから個人商店、そしてスーパー、そして個人開業医、そういった方たちはこういう手続を、多分かなり難しいんだと思うんですね。
そうすると、これは私どもだったら、会社でいえば経営コンサルタントを雇ってそしてこれをやらせるとか、あるいは企業診断士を雇ってやらせるとかということをやるわけですけれども、多分そういうことは無理なので、そういうことの申請の助言、そしてやはり経営の助言をしていかないと、これは再生は成らないと思う。
やっぱり私ども、再生するというのは非常に難しいことで、いかにして再生させるかといったら、いかにそういう有識者の助言、サポートをしていくかということが大事なことなので、そうしないと全部不良債権になってしまうということになるわけでありまして、そこの再建に対するサポートのスキームというのは何か考えておられるでしょうか。

○山田俊男君 おっしゃるとおりでありまして、まずもって全国に本部を置きますが、同時に被災地に支店をきめ細かく配置しまして、まずは専門家を配置する、そして相談窓口を開設します。先ほど来御意見がありますように、いかに負債の抵当権の設定されております農地や宅地、これをどう活用するかということがあるわけですから、そういうことにもしっかりと相談できる、そうした体制を仕組んでいくことにしております。

○赤石清美君 ありがとうございます。しっかりとしたサポート体制を構築していただきたいと思います。
続いて、先ほど漁業関係者からもありましたけれども、これは個人、事業をとにかく再生しようという人を全て対象にするということになっておりますけれども、例えば今の漁業者の問題ですと、一人では立ち上げが難しい、農業者もそうでしょうけれども、何人かグループを組んで船を購入する、農機具を購入すると、そういうグループをつくってこれを申請をするということにもこれは対応できるんでしょうか。お願いいたします。

○山田俊男君 そういう場合も、先生がおっしゃいますとおり、個人の事業主が共同で取り組むという場合も当然対象にしていくということで考えております。

○赤石清美君 ありがとうございました。是非、その辺のグループの編成も含めて、先ほどの農協さんと漁協さんと、そういうときにはよく連携を取ってやられた方がいいんではないかなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから、この法律は、大企業は省くというふうに書いてありますけれども、具体的に、じゃ大企業と中小企業、零細企業、個人企業、その差のところはどこなのかということがよく分からないんですけれども、それは普通でいえば、株式会社法でいえば資本金であったり従業員数であったりするわけですけれども、大企業を省くと、省く部分はどこなのかということが明確ではないのでお答えいただきたいと思いますけれども。

○山田俊男君 どうしても一番被害を被って困難を今感じている零細中小企業、そこを中心にしながら対策を是非考えていきたいということでありますので、大企業は大企業の再生のための機構がありますのでそこを活用していただくと。それから、さらに我が方は、第三セクター等はこれは対象にしないということで除いている経緯があります。
ひとえに零細な中小企業を対象にしながらその再生を図るんだという決意でこの法律を仕組んでいるということを御理解いただきたいと思います。

○赤石清美君 今の説明だとちょっと不十分だと思いますので。
私は青森県の八戸の近郊の出身ですけれども、八戸は人の災害は少なかったんですけれども、産業の災害は非常に大きいんです。その中には有名な大企業もあります。しかし、どちらかといえば中企業と大企業の間ぐらいの会社もあります。そういうところは大きな借金を抱えているんですね。ですから、ここの視点を、中小零細というのは分かります、言葉として分かるんですけれども、どこまでカバーしてあげるかということは、少しこれからのスキームの中で考えていただければというふうに思っております。どうぞ。

○山田俊男君 大変大事な視点でありますので、相談窓口をしっかり開いて、その場で徹底して相談させていただいて進めたいと、こんなふうに思います。

○赤石清美君 まだまだ聞きたいことはいっぱいあったんですけれども、そのうちまた時間があったらこちらの党内でもまた議論させていただきたいというふうに思います。
今日はありがとうございました。

○竹谷とし子君 公明党の竹谷とし子です。
昨日から二重ローンに関する当法案が審議されています。私も今、毎週のように被災地に通っております。先週末は帰りの新幹線で片山議員のお姿もお見かけいたしました。現地に通って被災された方々のお声を聞き、関係者と調整しながら法案を取りまとめくださった発議者の皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
被災地で事業や生活の再建を目指すできるだけ多くの人に間口を開き、地震、津波、原発による、自らには何のとがもなく負ってしまった過重債務に苦しむ方々を最大限救済できるようにしようとする野党の法案に比べて、事業仕分で一旦仕分けた事業が残っていたからせっかくだからそれを使おうという政府の御姿勢は、昨日からの質疑を聞くにつけ、被災地の復興に対して後ろ向きとさえ感じられます。残念でなりません。
この二重ローン問題については、民主党、自民党、公明党の三党で協議してきたわけでありますが、最終的に買取り機構の在り方、これについて議論がまとまらず、今回、野党四党から東日本大震災事業者再生支援機構法案が提出されました。この法律案と政府の対応案との比較の上で質問をさせていただきたいと思います。
まず、今回、二重ローン対策として、政府案のように既存のスキームを流用するのではなく、株式会社東日本大震災事業者再生支援機構をあえて法律で設立する意義、理由について発議者にお伺いいたします。

○委員以外の議員(渡辺孝男君) お答えいたします。
今回の大規模な東日本大震災では、平時の対応を超えた臨時、特異的な措置が必要であろうと、そのように考えておるところでございます。
そのような中、政府・与党側は、先ほど委員から御指摘がありましたとおり、事業仕分や独立行政法人評価によって余剰金の返納やあるいは出資の縮小、そしてまた高額な役員報酬や給与の見直しを指摘されておりまして、また、七千億円の累積を抱えている天下り法人で、あくまでも平時の中小企業対策を行っている中小企業基盤整備機構が八割を出資するファンドに、法律改正や中期目標の変更もせずに、この国難で大切な仕事を任せようとしている、大変問題があると、そのように感じております。
しかしながら、今回の東日本大震災によって被害を受けたことにより、自らの経営責任によらないそういう過大な債務を負っている事業者が依然として厳しい状況にあるそういう被災地域におきまして、その事業の再生を図ることを支援するためには、やはり従来の中小企業支援では全く足りないと、そのように感じております。
そういう意味で、私どもは、金融機関等が有する債権の買取り等を通じて債務の負担を軽減しつつ、その再生を支援することによって、被災地からの人口、産業の流出を防ぎ、そして復興を可能とすることを特別の目的とする、そういうための株式会社東日本大震災事業者再生支援機構を設立するためこの法案を提出した次第でございます。

○竹谷とし子君 ありがとうございます。
この野党案に対して、政府案は既存のスキームの流用で対応するということですけれども、その理由について経産省の御見解をお伺いいたします。

○副大臣(松下忠洋君) お答えいたします。
中小機構のことについていろいろ御意見承りました。私は、片山先生を始め皆さん方の提案されている法律案そのものも敬意を持って接しております。とことん、これは全然駄目で歯牙にも掛けられないという、そういう表現は一切使っておりません。それぞれの機構の中でいろんなことが、抱えている問題あるでしょうけれども、それなりの表現をしていただきたいと私は担当している者として申し上げておきます。
現在の御質問でございますけれども、二重債務問題につきましては、既にお話があったとおり、これは非常に深刻な問題で、しかも早急に対応しなきゃならない課題であることは、これは共通だと、こう思っております。その中で……(発言する者あり)静かにしてください。誰も真剣にやっているんです。何かあったら出てきてここでお話しください、お願いします。(発言する者あり)ここで質問してきてください。お願いします。失礼千万です。

○委員長(柳田稔君) 松下副大臣、松下副大臣、答弁をしてください。

○副大臣(松下忠洋君) このため政府としては、法律改正によるのではなくて、既存の組織である中小企業基盤整備機構や中小企業再生支援協議会を活用することとしたわけでございます。今必ずしも完璧ではありません。人数の問題も含めていろいろ御指摘もいただいておりますから、ここは補正予算等をしっかり活用して三十人も増やして、それぞれ強化していくということも含めて専門性を高めていくことにも努力をしております。
加えて、中小企業再生支援協議会は、地域の経済や産業の実情に精通している商工会議所や県の中小企業支援機関等の組織内に設置されております。その中で組織、体制を即戦力として活用していく、それを強化していく、そして被災中小企業の事業再生にとってとにかく迅速に早急に対応していくということを努力していきたいと考えています。(発言する者あり)意見があったらここに出てきてお話しください。私のところに来ていただきたいと思います。

○委員長(柳田稔君) 松下副大臣、松下副大臣、答弁だけしてください。

○竹谷とし子君 政府案について御説明をいただきましたが、私はこの政府案について、迅速性、早急に対応ということについては大きな疑問を抱いております。
中小企業再生支援協議会を産業復興相談センターとしてワンストップ受付窓口とするということなんですけれども、そこで再生可能性がありと判断した場合は、投資事業組合である産業復興機構に買取り要請をするということになっています。ワンストップではなくてツーストップなんです。これは一体的であるというふうに資料の方にはうたわれておりますが、的であって、一体的であって、一体ではありません。
買取りについても、センターから機構に要請をして買い取ってもらう、そこでまた判断が入るということだと私は思います。この買取りめぐって、センターと機構の間で、投資事業組合である機構で意見が異なるということもあり得ると思います。
政府にお伺いしますが、政府案による買取り機構である産業復興機構は、投資事業責任組合契約に関する法律により無限責任組合員と有限責任組合員から成るということですが、この場合、無限責任組合員は誰で、有限責任組合員は誰になりますか。

○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。
まず、有限責任組合員でございますけれども、これは中小企業基盤整備機構、そして地域の金融機関、場合によっては県などの地方自治体も参加されるということになると思います。
それから、いわゆる無限の責任社員でございますけれども、これにつきましては、いわゆる再生協議会の方で、復興センターの方でいろいろ議論した結果として一体的に行動するわけでございますけれども、これにつきましては、例えばそういう出資を行う、あるいは買取りを行うについてのいわゆるGPという方々、これを地元なり、あるいは県の御意向あるいは金融機関の御意向によりますけれども、その他の地域の方々にお願いをするということになっております。
以上でございます。

○竹谷とし子君 機構の運営を行うGP、ゼネラルパートナーということですけれども、このゼネラルパートナーは無限責任組合員です。無限責任とは、損失を出した場合に、出資額だけではなく全財産を持っていかれるということになるわけです。
今回の政府案による機構は利益を出すことが目的ではないはずです。利益も出せないのに無限責任のリスクを負うゼネラルパートナーを請け負う人がいるでしょうか、大きな疑問です。もし引き受けたとしても、損失を出さないようにするために買取り額をなるべく低くしようとするモチベーションが働くのではないでしょうか。なぜなら、投資事業組合だからです。将来のリターンを期待して出資者がリスクを分担するというスキームだからです。リターンがある、利益が出ることが前提の組織だからです。野党案との決定的な違いがここにあると私は思っています。
政府案は、今回の震災によって過重債務で苦しむ方々を救うという目的を達成するのにふさわしいとは思えないんです。政府案では、再生可能性の判断は最終的に誰が行い、将来の損失の負担は誰が行うのでしょうか。権限と責任に関する統一的なガバナンスの確保の在り方について政府の御見解をお伺いいたします。

○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。
まず、今回設立しようとしております機構でございますけれども、これは御指摘のとおり投資事業有限責任組合法による組織でございますけれども、いわゆるファンドという言葉から一般的に想定されるような利益を追求するということではございません。むしろ地域の復興のことを主眼とした組織でございまして、この組合法自体は有限責任社員と無限責任社員のその組織の在り方だけを規定をしている法律になっております。
そしてまた、無限責任のことでの御質問がございました。
御質問は、無限責任社員は業務執行を行うので損失が出ないようにどうしても利益を追求するのではないかということでございましたけれども、これにつきましては、機構は借入れを前提といたしておりません。無限責任社員といえども、責任は出資金の範囲内に限定をされます。このため、被災の事業者の方々に配慮した運営は十分に可能だというふうに考えております。
以上でございます。

○竹谷とし子君 今回の法案の名称について次に発議者にお伺いしたいと思います。
今回の法案、事業者再生支援機構と、事業の再生ではなく事業者、人間、事業者の再生を支援するという名称になっておりますが、このようにした理由について発議者にお伺いしたいと思います。

○委員以外の議員(渡辺孝男君) お答えいたします。
事業再生ではなく事業者再生としているのは、震災前の事業にとどまらず、転業による事業の再生も広く含まれることを明確にしようとしたためでございます。

○竹谷とし子君 ありがとうございます。
続きまして、組織のガバナンスということについて、先ほど無限責任についての御答弁ありましたけれども、最終的に誰が責任を負い誰が権限を持つのかということについては政府から明確な答弁いただけなかったなというふうに私は思っておりますけれども、続いて、このガバナンスの確保という観点から野党案の優位性について発議者にお伺いしたいと思います。

○委員以外の議員(西田実仁君) ありがとうございます。
まさにそこが大事なところでございまして、私どもの法案におきましては、いずれもこの主務大臣からの監督あるいは役職員への罰則ということが法定されているわけであります。
しかしながら、今政府案として出されているものについては、その投資事業有限責任組合、先ほど中小企業庁の長官はやや法律上異なるような見解も述べられておりましたけれども、あくまでもこの法律上は執行を担うのは無限責任組合員でありまして、その債務の負担をするのは無限に責任を負うというのが、執行するということを第七条にきちんと規定されているわけでありまして、形上ということでは全くないということをまず申し上げたいと思います。
また、その本質であります。幾ら名前を機構とかあるいはセンターとか変えても、法律上規定されているものはファンド法そのものでありまして、ファンドに対しましては主務官庁からの監督というのが基本的には規定されていないわけであります。また、そこの職員、かかわる者についての罰則規定も全く法律上は規定されていないわけでありまして、何も法律を作らずにそうしたガバナンスが保たれるとは思えないということでございます。

○竹谷とし子君 ありがとうございます。
今、西田議員からファンドについて罰則規定がないと、法律上定められていないという、そういう問題点、指摘されましたけれども、これについて経産省の御見解、伺いたいと思います。

○政府参考人(高原一郎君) お答え申し上げます。
まず、確かに御指摘のとおり、産業復興相談センターでございますとかあるいは機構につきましては、それぞれの設立の根拠となる法律におきましてはいわゆる特段の罰則規定は設けられておりません。
ただ、まず産業復興相談センターでございますけれども、この設立根拠は産業再生法の第四十三条でございます。これにつきましては秘密保持の義務が課せられております。また、業務の運営が適正でない場合には経済産業大臣が改善の命令を行いまして、これに違反した場合には認定の取消しも可能となっております。さらに、中小企業の基盤整備機構が出資いたしますいわゆる投資有限責任組合の組合契約においては、役員などが、収賄、秘密漏えいあるいは虚偽報告といった重大な背信行為でございますとか、あるいは義務の違反行為などございますと、これにみなされる行為を行ったということになりますと、損害賠償請求あるいは除名の対象となるなどの規定が盛り込まれております。
新たな機構におきましても、こうした組合契約を通じて適切な管理体系をつくっていけるというふうに考えております。
以上でございます。

○竹谷とし子君 ありがとうございます。
政府案は刑事罰はないということでよろしいでしょうか。

○政府参考人(高原一郎君) これがもし、例えば背任行為とかそういったようなことで重大な損害があれば、これは刑法に基づく刑事罰が用意されておりますけれども、先ほど御答弁申し上げたとおり、この設置の法律そのものに基づく刑事罰は設けられておりません。
以上でございます。

○竹谷とし子君 続きまして、引き続き経産省にお伺いしたいんですけれども、産業復興機構の業務については、投資事業有限責任組合契約となる、この組合契約によって機構の運営内容が決められることになると思いますが、この契約の中で機構にどのような権限と責任を持たれるかが定義されると思います。これが重要だと思いますが、これはどのような契約になるのでしょうか、既に骨子はできているのでしょうか、公表されるものなのでしょうか、御見解をお伺いいたします。

○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。
新たな機構の設立に当たりまして締結されるいわゆる出資者、あるいは地方の金融機関、あるいは中小機構との間の投資事業有限責任組合契約におきましては、まず組合への出資、業務の遂行、あるいは組合員の責任、組合財産の運用管理、あるいは解散及び清算などに関します事項のほかに、債権買取りやあるいは買取り価格につきまして産業復興相談センターと機構が一体的に迅速な判断を行う、そしてまた買取り価格の算定方法などにつきましてもしっかりと書き込むことといたしております。
現在、その新たな機構の現時点で組合契約の締結でございますとか公表の時期につきまして確定的な時期を申し上げることはできませんけれども、各県あるいは金融機関とも相当細かい議論も行わせていただいておりまして、できるだけ早期にこの契約の締結と公表をさせていただきたいというふうに考えております。
以上でございます。

○竹谷とし子君 できるだけ早急にということでありますけれども、今求められているのはスピード、その迅速性を確保するために今政府案が進められているということですけれども、実際、債権の買取りを開始するその時期はいつを目標とされていますでしょうか。

○政府参考人(高原一郎君) 大変重要な御指摘だと思います。被災の事業者の方々の事業の再建のためには一刻も早く機構を立ち上げること、そしてまた買取りを開始することが必要であることは言をまちませんけれども、とりわけ本年度の上半期に当たる九月というのは多くの事業者の方々にとって資金繰りにとって重要なタイミングだというふうに考えております。
したがいまして、先ほど申し上げたとおり、現時点で具体的な日にちを申し上げることはできませんけれども、可能な限り早急に新たな機構を立ち上げるということが必要でございまして、現在、各県と相当、私どもの各県の課長も毎週のように各県を訪れさせていただいて、金融機関も含めた話合いを進めさせていただいております。
以上でございます。

○竹谷とし子君 御答弁がなかったというふうに思うんですけれども、いつを目標とされているのでしょうか。

○政府参考人(高原一郎君) 先ほど申し上げましたとおり、九月というのが事業者の方々にとっての大きな資金繰りのタイミングになるというふうに考えておりますので、そういったことを踏まえながら至急準備を整えているところでございます。
以上でございます。

○竹谷とし子君 九月ということでよろしいですか、目途は。

○政府参考人(高原一郎君) これは、個別の事業者の方々にとって資金繰りの状況というのは大きく違うわけでございますけれども、依然として全体として見れば九月が一つの大きなタイミングの区切りにはなります。
いずれにしても、その事業者の方々に新たな道を踏み出していただくのに問題のない時期にできるだけ早く買取りを開始したいというふうに考えております。
以上でございます。

○竹谷とし子君 やはりきちんと回答していただけなかったというふうに思うんですけれども、時間が来ましたので終わります。
ありがとうございました。

○桜内文城君 みんなの党の桜内文城です。
今回問題になっております二重ローン問題でありますけれども、私も三月十四日に仙台に行きまして、そのもう直後ぐらいから、この十年来、私、大変お世話になっています仙台で公認会計士をやっていらっしゃる方に親しい方いるんですけれども、もうその時期から、まさに被災をされて、もう急に売上げもほとんどなくなって、この二重債務問題、必ず大きな問題になるからということでメールをちょうだいしました。
特に中小事業者の場合、スピードというものが非常に重要だと考えております。まさに日々の資金繰りにも影響してまいりますし、そして、先ほど中小企業庁長官の御答弁では九月というような悠長な御答弁もあったわけですけれども、実際には、震災発生後もう既に四か月を超えて、もうどうにもならない状況になっている方がいっぱいいらっしゃる中、是非、今回のこの法案はできるだけ早く被災地の皆様のためにも成立していただきたいというふうに考えております。
そして、もう一つ、今回のこの二重債務問題で重要だと考えておりますのは、そのスピードとともに、発議者がお出しになっているこの議員提案の第一条の目的にもございますけれども、債務の負担を軽減しつつその再生を支援すると、このところが非常に重要だと考えております。やはり債務の軽減ということを考えてあげないと、特に旧債務につきましては、阪神大震災のときの例もありますけれども、結局、単なるモラトリアムといいますか、返済期限の延長ですとかそういったことでは抜本的に解決できない、結局、二、三年たってそのモラトリアムの期間が終わった後にばたばたと倒産が増えていく、こういった経験も我々はしておるわけですので、先ほど言いましたスピードとともに、この負担の軽減ということを是非図っていただきたいというふうに考えております。
そういった意味で、まず発議者にお尋ねする前に、中小企業庁に政府案といいますかそちらについてお尋ね申し上げます。
一つ目ですけれども、今回想定されている資金的規模が二千億円程度というふうに言われております。まさに事業仕分で指摘された金額そのままでありまして、これが、これまでも指摘が何度もなされているかと思うんですけれども、こういった二重債務問題の解決のために、債権買取りに十分と考えているのか。誰も十分とは思わないんですけれども、こういった提案をされている理由についてお尋ねいたします。

○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。
昨日の審議の場でも金融庁から幾つかの試算が出されておりました。簡単に要約させていただくと、民間金融機関が被災地の中小企業向けに有する債権の総額が最大一兆四千億円、そのうち実際に今現在のいわゆる約定返済を一時停止した事業性ローンの総額は被災前の債権額ベースで二千五百億円、そして条件変更契約済みが二千億円というふうに伺っております。
また、実際に機構が買い取る場合の価格でございますけれども、今申し上げた数字は簿価でございますので、その簿価であるということと、そしてまた後、新規融資を行うに当たりまして、将来の見通しでございますとか、あるいは被災前の事業の状況がどうだったかとか、そういうところを全て勘案をいたしまして買取り価格ということを決めていくことになると思います。
したがいまして、今現在、現時点におきましては、中小企業基盤整備機構の手持ちの資金で対応すること、対応できるというふうに考えておりますけれども、いずれにいたしましても、今後更に買取りを行う財源が不足をすれば、必要な支援のための財源について財政当局と相談をしながらしっかりと対応していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
〔委員長退席、理事藤原良信君着席〕

○桜内文城君 まず、事業仕分で指摘された二千億円がありきというふうにしか思えない資金規模でしかありません。
特に、先ほども竹谷委員から指摘のありましたGPといいますか、この無限責任組合員ですか、こちらが実際に業務を行っていく上で、今ほど中小企業庁の長官はお金が足りなくなれば財政当局からということで、中小企業庁作成のあらかじめ資料をいただいておるんですけれども、それによれば、例えば復興債の発行により補填するというような言い方をされております。こうなってきたらまさに借金を負うわけですけれども、このGPの方々はそのときどうするんでしょうか、教えてください。

○政府参考人(高原一郎君) 先ほど申し上げたとおり、GPの者が、GPになっている方が借金を負うという形での、債務を負うという形の運営は行いませんので、GPの方々に何か債務が生じるというようなことはございません。あくまでもGPの方々も、先ほど申し上げましたとおり、出資の範囲内での責任ということに今回はなる、運営になると思います。
以上でございます。

○桜内文城君 いや、別に今回のことを聞いているわけじゃありません。復興債を発行して負債をしょったときのことを尋ねているわけです。負債を負うこともあり得るというふうにお答えなされたので、それについてお答えを求めているということです。

○政府参考人(高原一郎君) もし、この先ほど申し上げた中小基盤整備機構の手持ちの資金でこの買取りの財源として不足であるということになった場合は、これは国の財政支出をお願いするということを申し上げたところでございます。
以上でございます。

○桜内文城君 国の財政支出というのが中小企業庁作成のペーパーでは復興債と書いてあるわけですよ。出資と書いてありません。それについてお尋ねしています。いいかげんに答えてください。

○政府参考人(高原一郎君) いわゆる財政支出を行う場合に、国から中小企業基盤整備機構が例えば財政支出を受ける場合の形というのはいろいろなものがあると思います。出資もあるでしょうし、あるいは交付金の形で交付されるということもあると思いますけれども、それはその時点におきまして財政当局とよく相談をしながら私どもは財政当局にお願いをしたいというふうに考えております。
以上でございます。

○桜内文城君 中小機構をかますのはそちらの御勝手ですけれども、そもそもこういった中小機構、私も中小企業庁の御担当の方から詳細にその財務状況、財務諸表等について説明をいただきました。必ずしもこの中小機構、財務状況がいいわけではありません。
特に今回、事業仕分で指摘されております余剰資金といいますか、二千億円程度と言われておりますけれども、結局これ、一般勘定に対する出資金、政府の出資金でありまして、その財源は単なる国債であります。過去に発行した国債の余った、手元に余っている現金なりが二千億円程度あるということであって、この二千億円に縛られて今回のこういった二重債務問題の解決に資するととても思えない。
そもそも、この中小機構ですけれども、財務諸表上、その一般勘定ですけれども、貸付けもいろいろ行っておるわけですけれども、例えば貸倒れの引き当て率が貸付金に対して約一〇%あります。そんな不良債権を抱えた金融機関、そこら辺にいるはずもないんですけれども。そしてまた、貸倒れの債権がまた一〇%程度貸付金に対してあるということであります。
そもそも、こういった債権管理とかがどうもうまくいかない、そういう能力のない機構が今回こういった、特にもっと問題の多いと思われる被災債権といいますかについて買取りを行う、それも規模が非常に小さいということについて、そもそもこれ、中小機構が適切なビークルとなり得るのかということについてお尋ねいたします。

○副大臣(松下忠洋君) いろいろ議員から御指摘いただいております。
中小機構には一定程度の破産更生債権それから繰越欠損金が存在することは事実でございます。ただし、これらは中小機構が資力の乏しい中小企業の支援をしつつ融資を行ってきたこと、それから金利等の経済環境の変化などに起因するものであるというふうに考えています。
他方で、中小機構が独立行政法人に移行して以来、これまで中小機構の中期計画や繰越欠損金削減計画等に基づきまして破産更生債権や繰越欠損金を着実に削減してきております。このように中小機構は財務改善に向けた努力をしっかり行ってきておりますし、独立行政法人評価委員会において、財務内容を含めた業務実績についておおむね中期計画を達成していると評価されております。
こういうことを考えまして、今回の機構設立に対しまして中小機構が出資することは問題ないというふうに考えております。

○桜内文城君 答弁は結構ですけれども、一つだけ指摘させていただきます。
小規模企業共済勘定、ここに至っては七千六百億円の累積の欠損がいまだにあります。もちろんいろんな理由はあるとは思うんですけれども、そもそもこういった中小機構が、こういったまさに国難の大事な時期に非常に重要なものを担うような能力がそもそもあるのかということを御指摘させていただきます。
さて、今度は発議者にお尋ねをいたします。
今日この場に来るまでに、後ほど修正動議を出させていただきますけれども、ほとんど精根尽き果てたような状態でここに立っておるんですけれども。私、今回のこの二重債務問題につきまして、先ほど言いましたように、スピードとそれから被災事業者の負担の軽減というのが一番大事だろうというふうに考えておるところなんですが、一方で、過去の経験に照らしますと、こういった被災債権といいますか、その買取りというか償却をどう行っていくのかというときに、例えば関東大震災のときに震災手形というのが大量に出回って、その後の昭和恐慌につながっていったという歴史もございます。
そういった意味で、いわゆるモラルハザードというものを防ぎつつこの買取りの実効をどう上げていくのかというところが今度の制度設計の妙といいますか、非常に肝になる部分だと考えております。言わば被災者がもちろん一番大変な目に遭っておりまして、その救済ということを第一に考えなくてはいけないんですが、一方で、金融機関、そして国と、この三者が三方一両損といいますか、それが必ずしもいいとは言いませんけれども、モラルハザードが起きないような制度設計をしていくということが重要だと考えております。
その点で何点か質問をさせていただきます。
一つ目が債権の買取り価格についてですけれども、お出しになっている法案の二十三条に適正な時価ということで規定がされております。この当委員会でも十分にこれまで御議論なさっているところだと思いますけれども、私どもとしましては、より客観的な規定というものが、あるいは基準というものが必要ではないかと考えております。
というのは、やはり現場で解釈でもめるようなことがありますと、むしろなかなか買取りが進まないという事態も、そういったおそれも考えられますし、そしてまた、この適正な時価という文言自体は、私は会計上の文言として、英語で言うとフェアバリューという言い方したりしますし、一つの考え方で十分いいと思うんですけれども、より客観化するということは法文上も必要だと考えるわけですけれども、その点について発議者にお伺いいたします。

○委員以外の議員(西田実仁君) ありがとうございます。
桜内先生には、もう先ほど精根尽き果てるまでというお話がございました。まさに御努力を本当にいただきまして、今日に至ってこのように御質問いただいて、感謝申し上げたいと思います。
また、冒頭、今回の法律の一番大事な第一条の目的について触れていただきました。まさに、被災した事業者の債務の負担を軽減しつつその再生を支援するという、この債務者の負担を軽減しつつというのは、私どもも今回の法案作成に当たりましてはあえてこれを入れさせていただいたという立場でございまして、ここがやはりなければ、ともすると回収が先になってしまって再生が後ろに回ってしまうと。まず再生が前面に出ていくということが一番大事だということから、この文言を入れさせていただいたわけでございます。
そういう意味では、今の中小企業再生支援協議会というのは、この五月に出されました資料を見ましても、ほとんどが実はリスケジュールしかしていないわけでありまして、まさに先生御指摘のとおり対症療法にすぎない、根治療法をするにはやはり債務の負担を軽減するということをきちんと法律で定めて対応するということが大事だということでございます。
そこで、お尋ねでございますけれども、この適正な時価につきましては、二十三条におきまして適正な時価を上回ってはならない、こういうふうに定めております。昨日も、またただいまも様々な御指摘をいただきました。迅速に、しかもできる限り透明性を持って対応していくには、先生が御指摘のような、この適正な時価を算出するに当たって一つの基準をきちんと設けていくということが必要ではないかというふうに思っております。何らかの基準を設けてより明確化していくということが大事であります。
実際に、震災後、不動産鑑定の業界におきましても、こういう毀損の場合にはこのぐらいの減価率を掛けるという、震災減価率というようなこともその物差しとして設けられておりますので、まず今回は、今御指摘をいただきました適切な時価を算出するに当たりましては、支援基準の中に一定の割合を乗じてそれを算出をし、それをまず基本とすると。その上で、昨日も議論をさせていただきました事業の再生計画、あるいは被災地域の復興の見通し、はたまた再生支援を開始した後の対象事業者の経営状況の見通しや買取り債権の担保となっている財産の価格の見通し等を個別案件ごとに総合的に勘案をしていく必要もあるんではないかということで、ただいま桜内先生また御党から御提案いただいているそうした形にきちんと定めていくことが必要ではないかというふうに思っております。

○桜内文城君 ありがとうございます。
次に、買い取った後のその債権の管理、処分等についてお尋ねいたします。
二十七条にそのような規定があるわけでありますけれども、一項で文言上は、買取りの価格がその債権額、簿価ですね、これを下回る場合においては、その差額につきまして債務免除をするよう努めなければならないという規定がございます。
もちろんこれは重要な規定だと思うわけですけれども、逆にこの差額に相当する額を仮に機構が債務免除しないということがもしありますと、これはむしろ機構が利益をその分出してしまうということでありまして、先ほど言いましたような三方一両損、これ自体がベストなのかといえばそうじゃないと思うんですけれども、そういった意味でいかがなものかというふうに考えるところでございます。そういう意味では、この差額については、せめて債務免除を義務付けるなり、そういったやり方を御検討いただきたいというふうに思っております。
そしてまた、現在のこの二項もそれに準ずるような規定になっておりまして、保証又は物上保証に関しまして負担の軽減に資する措置をとるよう努めなければならない、ここはやはり、単に努力するだけではなくて、先ほどと同様に措置をとるよう義務付けるということが債務者の負担軽減という意味でいえばやはり重要なポイントかなというふうに考えるわけですけれども、その点についてもお尋ねいたします。

○委員以外の議員(西田実仁君) ありがとうございます。
まさに債務者の負担の軽減を図るということにつきましては、いわゆるその差額分、ここはやはり、今御指摘のように、負担を軽減しなければならない、債権を放棄しなければならないというふうに定めた方がより今回の法律の目的に沿うものになるというふうに思います。

○桜内文城君 ありがとうございます。
加えまして、債権の管理及び処分ということでもう一つだけ指摘させていただきますけれども、買い取った後、買い取ったものの、それをすぐにまた回収に走るですとか、そういうことが仮になされますとなかなか被災事業者の再生ということに結び付かないということがあろうかと思っております。
そういった意味で、まずは買い取った後に、その債権の回収については一定期間猶予をしていただく。元利償還につきまして、被災の程度、元々旧債務で取得していた設備なりの壊れ具合といいますかその被災の状況等に応じて、もちろん個々別々の状況はあろうかと思うんですけれども、あるいはそれまでに旧債務をどこまで償還してきたかとか、そういったところもあろうかと思うんですけれども、とにかく弁済を一時的に猶予してあげるといった制度も必要ではないかと考えております。
そしてまた、それと並行しましてというか、その一定期間の猶予の後に、じゃ本当にその企業が再生したのかということをきちんと見極めた上で、これはもうどうにもならぬわということで仮になっているのであれば、最後に残っている旧債務については幾らか機構として免除も行うことができるような、そういった努力をするような規定が望ましいと思うわけですけれども、これについて御意見をお伺いしたいと思います。

○委員以外の議員(西田実仁君) 大変大事な御指摘でございます。
今回の私どもの法案の第十六条の第一項四号の中には、機構が買い取りました債権買取り等に係る債権の管理及び譲渡その他の処分というふうに書かせていただいておりまして、その業務の範囲を規定しております。
このその他の処分というところの中には、まさに今先生御指摘のように返済を猶予するということも含まれております。また、利子補給等もその中には入れようと思っております。さらには、今御指摘のように、先ほどの差額分をカットした後に残った残債、これについても、経営状況等を勘案しながら、最終的にはどうしようもない場合も出てくると思います。これはやはり、今申し上げた十六条の一項四号の中にもその他の処分ということで含まれてはいるものの、これをしっかりと明示をして、そして債務者の負担を軽減するということをやはり明示する必要があるんではないかと。ただいまの御提案、是非とも法案の中に盛り込んでいければというふうに思っております。

○桜内文城君 ありがとうございます。
以上で質問は終わりますけれども、冒頭申しましたように、やはりスピードというものが非常に重要だと思っております。また、法律の形できちっと被災事業者を救済していく、再生させていく、そしてまた、まだ残された問題としては、類似の問題としては住宅ローン等も残っております。我々国会としても、こういった残された問題も含めてなるべく早く対処していくべきだと思いますし、また、参議院での審議、今日はこの委員会で後ほど採決もありますけれども、衆議院でも是非スピーディーにかつ有意義な法律ができますよう、私としても期待し、またお願いいたしまして、私の質疑を終わらせていただきます。
ありがとうございました。

○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。
昨日、自公日改案について何点か確認をさせていただきましたので、今日は政府・与党案について質問をさせていただきます。
今日聞いていますと、何か高原長官ばっかり詰められてちょっと気の毒だなと。本来だったら、もっと政務三役が責任持って、気持ちを持ってこの問題に取り組むべきじゃないかと。先ほどの副大臣の話も何言っているか分からないですね、何か書いたものを読むだけで。そこに全てが現れているんじゃないかなということを思います。
そう思いながら高原さんに質問いたしますけれど、昨日も我が党は、具体的には現場で第三者的な機関が被災事業者の相談に乗って、同じ立場で金融機関ともあるいは調整したり交渉もするぐらいのことがないと入口で救われないということを申し上げて、自公案の方はその点は盛り込んでいくという御答弁をいただきましたけれども、この点で、政府案では今のところ出ておりますが、中小企業再生支援協議会、相談センターが担うということになっております。
まず、中身よりも体制的にできるのかという点なんですけれども、今のところ各県で僅か三十人ぐらいですかね。金融庁の資料によれば、金額の話はありましたが、件数といいますか、債権者の数でいきますと、被災三県で一万八千人ですね。そうすると、岩手、宮城、福島で一万八千ぐらい。そうすると、一県当たり数千、六千オーダーなんですね。僅か三十人で六千人の人たちの相談とか支援とか受けられるのかどうか、この点、まずどうですか。

○政府参考人(高原一郎君) お答え申します。
中小企業再生支援協議会につきましては、二次補正予算で措置をしていただきました三十億円の予算を活用いたしまして、現在三十名程度の増員を念頭に置いているところでございますけれども、各県の実情から更なる体制の拡充ということが必要な場合には、この三十名ということにこだわることなく更に充実ということを考えていかなくてはいけないのではないかと思っております。
さらに、各県の再生支援協議会は、大門委員から累次にわたる御指摘をいただいているとおり、現在まで比較的地域の中堅企業を対象としておる、そういう側面がございます。ただ一方で、この再生支援協議会は、その各地の商工会議所でございますとかあるいは県が設置いたしております産業振興センター、これは名前はいろいろでございますけれども、そういった地域の中小企業者の方々が日常的に出入りをしておられるところ、そこに設置をされておりますので、そういった意味では、日ごろから中小企業の方々との接触が非常に多い場所になっております。したがいまして、そういったネットワークも十分に活用しながら、今委員御指摘のような中小企業者の方々、特に小規模企業者の方々にとって非常に使いやすいものに発展をさせていかなければならないというふうに考えておるところでございます。
以上でございます。

○大門実紀史君 私も今までこの中小企業問題に取り組んできて、高原さんの気持ちは分かるんですけれども、ほっておくとそうはならないんではないかと。それで、そうはいっても、今度はそういうカルチャーも変えていくということなんですけれども、中身の問題で、例えば一番心配されるのは、被災事業者が最初に金融機関に相談に行きます。で、金融機関は、分かったよと、新規融資もしてあげるから機構を使ってやりましょうと、こうなればいいんですけれども、金融機関の段階で、おたくはもう無理だ、支援できない、新規融資できないと、だから廃業なり整理を考えてくれというようなことを言われた場合ですよね。今回の規模からいくとその層を救わなきゃいけないということがあるわけなんですけれども、そこで例えば、これだと相談センターに、そういう場合は被災事業者が金融機関から拒否されても相談センターに行けば、金融機関と本当に駄目なのかどうかとか親身になって交渉したり調整したりしてくれるような相談センターになるんでしょうか。

○政府参考人(高原一郎君) まさにそういった相談センターにしていきたいというふうに考えております。
以上でございます。

○大門実紀史君 私は、高原さんが言われてきていることは、二人でも議論したことがございますので、あなたの気持ちにうそがあるとは思いませんけれども、先ほど西田委員が言われたように、私は思うんですけど、いろいろ今いいことを言っても、法的に裏付けておかないと、人が替わりいろんな人がかかわってくると本当にそれが実行されるのかという点で、さっき西田さんの意見聞いてなるほどなと思ったのは、いろいろいいことを言っても、法的な裏付けがないと担保されないんじゃないかと思うんですよね。
その点、今の政府案というのは、ただ紙に書いた部分と形はありますよね。カルチャーといいますか、今言われたような、今までとは違うんだと、いろんなことやっていくというのは、どこでどういうふうに拘束のある、まあ法律は作らないということですから、どこで担保されるんでしょう。

○政府参考人(高原一郎君) 先ほど申し上げましたとおり、現在、県といろいろな議論を進めております。地域の金融機関の方々からの御意見もいろいろ伺っているわけでございますけれども、そういった形でどういった形になるかでございますけれども、しっかりと今般の運営方針などにつきましてもいろいろな形で内外に明らかにしていきたいと思っております。
まず一つには、先ほど申し上げましたとおり、これは有限責任の組合の契約も結びますので、その契約の中でも、例えば買取り価格の在り方とか、そういったことに関することについても詳細なものを明らかにしていきたいというふうに考えております。
以上でございます。

○大門実紀史君 ちょっと心配な点がまだそれだけだと残ってしまうところでございますが、次の中身に行きますが、先ほどもございましたけれども、昨日も私質問いたしましたが、要するに買取りの規模が小さ過ぎるという問題ですけど、中小企業基盤整備機構が持っている一千五百億と、地域金融機関からも出資させて、要するに二千億に足りない、二千億弱の程度の買取り規模が今言われているところでございます。これではよほど買取り債権の金額を、価格をたたかないと十分買い取れないと。たたけばたたくほど時間が掛かるし、小零細企業は切り捨てられるしというようなことで、支援が遅れるという関係ございますので、最初は思い切った金額でぼんとやらなければ救済はできません。
そもそもこの千五百億というのは一体何なのかと思うんですけれども、私、若干推測するに、簡単に言いますと、中小企業庁としてはこの問題早くからいろいろやらなきゃいけないと思っていらしたのはよく知っております。しかし、財務省に予算要求すると時間が掛かるし、うんと言うかどうかも分からない、だから自分たちが使える一千五百億でまず助けようというふうな、自分たちの管理の中のお金でまずやろうと思われた点と、もう一つ、財務省が逆に、あんたのところ持っているお金でまずやれと突き放したのかと、その程度のことで千五百億が出てきているんじゃないかと思いますが、高原さん、ちょっと言いにくいでしょうけど、いかがですか。

○政府参考人(高原一郎君) これは、先ほど申し上げましたとおり、現在はこの手持ちの資金で対応ができると思っております。
ただ、いずれにいたしましても、今後、更にこの資金で対応できないということになりましたらば財政当局と相談しつつ対応していきたいというふうに考えておりまして、ちょっとこれは申し上げ過ぎになるかもしれませんけど、委員がそうおっしゃっていただいておりますけれども、それは私どもは、そういった何か制約の下で何かを考えたわけではなくて、むしろこういう形で適切に対応ができるというふうに考えたところでございます。
以上でございます。

○大門実紀史君 もう少し思っていらっしゃることを言ってもいいんじゃないかと思いますけどね。
じゃ、ちょっとこだわりますけど、この千五百億そのものを、そもそも中小機構というのは事業資金を二千億円持っていたわけでございますが、例の訳の分からない事業仕分で、あの埋蔵金探しで、ここに金があるんじゃないかと、まず五百億納めろということで二十三年度予算で国庫に五百億納めるということになって、残ったのは千五百億ということで、それは震災前の話ですよね。
私、財務省にこういう被災地を支援する気があれば、その五百億も、最低ですよ、最低、まずこの千五百億、いろいろな話のときに、最低でもその五百億、国庫に納めないで、補正でもやるから被災事業者救うために使えと、中小企業庁、二千億でやれと言うべきだったんじゃないかと、そういう判断をすべきだったと思いますけれども、櫻井副大臣に来ていただきました。そういう判断があったんでしょうか。何で納めさせるんでしょうか、五百億を。

○副大臣(櫻井充君) 答弁書を見ずに分かりやすく答弁させていただきますが、済みません、この点について、まず正直申し上げて通告がございませんでした、なんです。
それで、委員御心配の点に関して申し上げておきますけれども、私も被災地選出の議員でございますから、大門委員が御心配になっているようなことが起こっては本当に大変なことになると思っています。
二次補正、おかげさまで通していただきまして、八千億の予備費がございますから、こういったものを必要であればすぐに使って十分な資金を準備させていただきたいと、そう思っているところでございます。

○大門実紀史君 今大変重要な答弁をされたんですが、三次補正でじゃなくて予備費を活用してこの買取り規模を増やすこともあり得るということでよろしいですか。その一言、確認だけ。

○副大臣(櫻井充君) 繰り返しになりますけれども、三次補正の時期がまだ完全に決まっているわけではございません。そこまでの間に資金がなくなった際に、これは本当に復興を止めることになってしまいますので、そういうことにならないようにするために予備費をきちんと手当てしていきたいと、そう思っているところでございます。

○大門実紀史君 一応それは、具体的にどうやって進んでいくかというのは衆議院の議論もありますけれども、目の前の人を救うという意味では、その努力はやっぱりきちっとしてもらいたいということは申し上げておきます。
せっかく櫻井副大臣に来てもらいましたので、国民の最終負担を最小限にするという問題も昨日議論して、政府案であれ自公日改案であれ、あるいは我が党が思っておる案であれ、最後に機構が損失を抱えて国民負担が生じる可能性は否めないわけでございます。そのときにその国民負担を最小限にする努力をするのも政治の役割だと思いますが、その点で、預金保険機構を自公案は最初から出資に絡ませる、私たちもそう思っておりますし、つまり、預金保険機構のお金を、最終負担のことも若干念頭に置きながら金融機関を支援するという側面もあるわけですから、このスキームにかんでもらうべきだということで、その点は昨日も御答弁をいただいたところですけれども、財務省として、やっぱりこの国民負担の最小化を考える、税金を出すのを最小限に考えた場合、私は、預金保険機構の剰余金が一兆五千億もあるわけですから、こういうものを活用していくということは財務省としても想定しておくべきだといいますか、いざというときはそういうことはあり得るということを考えるべきだと思いますが、いかがですか。

○副大臣(櫻井充君) 預金保険機構のお金を使っていくというのもこれは一つの考え方なんだろうと思っております。ただし、現在の預金保険機構の法律を見てみると、結局、破綻金融機関の際の処理だというふうにこれは全て明記されているわけでございまして、法律条項から見てみると、破綻金融機関でなければ現時点では使えないというふうに判断すべきなことなんだろうというふうに思っています。
大門委員がおっしゃるとおり、国民負担を最小にしていくというのは、これは財務省とて思いは同じでございます。もう一点、その観点から申し上げれば、税金は確かに国民の皆さんの負担になると。それから、預金保険機構の場合には、これは銀行が拠出していることにはなっておりますが、結果的には預金者の方々がこれは負担しているお金でもあるということでございます。ですから、その点から考えてくると、現時点で我が省としてこのお金を使っていくということについては、やや、まあ否定的とまでは申し上げませんけれど、かなり法律上難しい点もあるんではないかというふうに考えているところでございます。

○大門実紀史君 現行の枠組みだと難しいのは十分承知しております。今、預金保険機構の勘定というのは、いろんな法律ができるたびに勘定を設けてきていると、破綻処理とか金融システムの安定ですよね。したがって、今回、例えば自公案が通ったとしたら、それに応じた勘定を預金保険機構で、名前はちょっと分かりませんけど、被災地支援勘定とか設けるだけのことであって、今のスキームにはないのは知っておりますが、それは法律で書けば十分そういう勘定を設けることは可能でございますし、預金者保護という話はよく出るんですよね、この話をすると。預金者のお金を使っていいのかと。これは先ほど、金融機関に対する支援の側面というのは、預金者と借り手両方が入りますので、十分理屈は通るというふうに思っております。実は、櫻井さんも本当は余り考え方は違わないんだと思っておりますけれども、そういうスキームになっているわけです。
せっかく櫻井さんに来てもらいましたので、ちょっと最近、原発の仮払いもそうですし、今回の二重債務もそうなんですけど、財務省とは一体何なのかなというのを改めて、何のために仕事をしているのかと。どういうんですかね、本当に頭のいい方いるんでしょうけど、あらぬ方向に行っているんじゃないかなというふうに幾つも思います。財務省主導でやってきているとは、かといって、思いません。財務省というのは、財務省主導でずっといろいろやってきたならばこんな大借金はつくらなかったはずですから、やっぱり政治に翻弄されたり、いろんなことあったんだと思って、それ過剰に財務省は強いとか仕切っているという意味ではないんですけれども、今のように政治不在みたいな状況になると、どうも財務省はいろんなところに出てくるんですよね。原発の賠償の問題にもそうでした。今回のスキームの議論でもそうでした。最初、中小企業再生ファンドというとんでもない仕組みが出てきたときも、中小企業庁じゃなくて財務省がいました。
どうも、こういうことはやっていていいのかと。やっぱり被災地がこんな状況のときに、財務省はまずできるだけお金を出したくないということで、補正、補正といったって、もうろくでもない、不十分な、間に合わない補正ですよね。国債を発行するんだったら必ず増税とセットだと。何か被災地のことよりもお金のことばっかり考えている、そういう状況が今ありありと出てきているんですよね。これはやっぱり被災地のことを考えると正さなきゃいけないなと、そろそろ財務省本丸の姿勢を正さなきゃいけないということで、余りにも目に余るといいますか、あっちこちへ顔を出しますので、櫻井さん、何とかしてもらえないかと思いますが、いかがですか。

○副大臣(櫻井充君) 半分はそのとおりかなと思っているところがございます。中に入ってみて感じることは、やはりもう少し大きく見せた方が地域の方々が安心するんではないのかなと思う点が本当にございました。
一方で、進まないことを全てが財務省が悪者のように言われている点もございますが、必ずしもそうではないんだと。もう交渉する前から、財務省のところに行くときっとこれは断られるに違いないと、ですからもう最初から財務省を悪者にしてしまった方がいいんだと、これ、僕は両方今あるんじゃないのかなと、そう感じているところです。
ふだんの姿勢と今回の姿勢はやはり僕は大きく変えてもらわないといけないと思っていまして、それは何かというと、医療で例えれば、慢性期の疾患の医療を行っているのか救急医療を行うのかということでは、もう全く違ってきております。そういう点で、当初、やはり従来どおりの査定の仕方などを行っておりましたので、事務次官以下、現地に全員幹部が入りました。そして、その上で被災地の状況を確認してもらって、それで今こういう状況にあるんだから、もう四の五の言わないできちんと出してくれと、今そういう方向でやらさせていただいているつもりでございます。
それで、なるべくお金は早く出すようにということで、例えば、交付税などは四月の今まで四日だったかと思いますけど、四月の一日に六月分の七掛けですけれども、前倒しして出させていただいた、九月分は六月に前倒しで出させていただきましたし、それから、特別交付税、災害の分の、これは今回法律を変えていただいたおかげもありますが、これまでは十二月と三月にしか出しておりませんでした。これは、四月の八日と、ちょっと六月もたしか八日だったんじゃないかと思いますけれども、もうこの時点で特交が地域に支給させていただいているというように、姿勢としては私は大分変わってきたんではないのかと思っております。ただし、大門委員が御指摘されるような出来事があるんであるとすれば、こちらの方できちんと指導をさせていただきたいと、そう思っているところでございます。
以上です。

○大門実紀史君 よろしくお願いします。
今日は討論を行いませんので、法案に対して一言だけ申し上げます。
今回の自公日改の皆さんの提案されたのは、大変被災地にとって希望になる、実際に救済できるいい案だと思っておりますし、修正も含めて賛成をさせていただきたいというふうに思います。是非、政府の方も、自分たちの案がそれでよしということではなくて、いろんなことを参考にしていろいろ取り入れて、被災地の皆様を救うという一点で頑張ってもらいたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。

○藤井孝男君 昨日に引き続き、質問をさせていただきます。
誰に質問しようかなと思って、片山さつき議員にも質問しようかなと思ったんですけれども、私の限られた時間ですと、あなたが答弁すると時間のほとんどを使われてしまうという心配がありますので、大変恐縮ですけど、昨日に引き続き荒井発議者にお伺いをいたしたいと思います。
この法律、一条から第七十一条ぐらいの法律なんですが、幾つかポイントがあると思っています。そこで、今日は二つのポイントをあえて申し上げて質問をいたしたいと思います。
まず、十九条の第二項の一ということで、要するに、このところに、おおよその見通しを記載した書面を含むというふうに云々と書いてありますね。昨日、このことについても西田発議者から答弁が、おおよそについてということで説明がありました。おおよそ分かっておりますが、しかし、私、法律の専門家じゃないんですけれども、法律におおよそという言葉を使われたということはほとんどないんじゃないかな、法制局でもし法案を作った場合、おおよそという言葉はまず使わないんじゃないかなと思うんですが、私のちょっと個人的な感覚として。
ですから、ここであえておおよそというのは、言ってみれば広い意味での救済を、広範囲で救っていきたいという中でのこういった言葉を使ったんではないかと思いますが、また改めて、このおおよそという、用いられたことについてどう発議者は思われているのか、どうしてこう使われたのかということをお伺いいたしたいと思います。

○委員以外の議員(荒井広幸君) 先生の長年の御経験でも初めてだろうという御指摘でございます。
調べさせていただきました。法律用語でおおよそは初めてでございます。まさにそこが今日の審議でも昨日の審議でも先生方共通の思いだと思いますけれども、本当に困っている方々に債務をなくしていただいて、旧債務を、そして再生してもらうと。そのためには、本当にこんな苦労の中でなかなか計画も立たないだろうけれども、一生懸命再生、地域にも貢献する、雇用もつくるんだと、そういう事業者の皆さんの思いをおおよそという計画で出してもらう、みんなでやっていこうと、そういうものの表れを法律に書いたものということでございます。

○藤井孝男君 昨日のことを繰り返してお聞きして申し訳なかったんですけれども、やっぱり今度のこの広範囲な大災害ですから、そして地域も、そしてまた文化も歴史も違うところの中での、そして特に中小企業、また零細業者の皆さん方が対象ということですから、そういった意味では、少しでも救済していこうという趣旨の表れがこの言葉に表現されているんじゃないかと理解をさせていただきます。
それで、じゃもう一つ、もう一条、十八条の三に、昨日もこれやり取りでやりましたが、一生懸命救済して再生させていこうという中で、努力していったけれども結果的には駄目になった場合は、機構が買い取ったものは不良債権みたいな形になるわけですね。債務者としても債務が残るということになりますけれども、そうしたときに、言ってみれば塩漬けにすべきじゃないかというか、私からそういう質問をいたしましたけれども、これも非常に大事なポイントでありますけれども、やはりこの十八条第三項にあるこの支援基準、ここも大変大事な今度の法律の中のポイントだと思うんですけれども、改めてこの趣旨についてお伺いできますか。

○委員以外の議員(荒井広幸君) 先ほどのように、おおよその見通しは事業再生計画でございますけれども、支援の基準がきっちりしていないとモラルハザードになったりあるいは様々な課題が出てまいります。そういう意味で、機構は、再生の支援をどうするかを決定するに当たって従うべき基準、それから債権の買取りなどをするかどうか決定するに当たって従うべき基準、これの総称を支援基準とこういうふうに申しておりますが、これは主務大臣が定めることにしております。主務大臣とは誰かということは先ほど来からお話があったわけでございます。
この支援基準を決めるにいたしましても、東日本大震災復興担当の大臣の意見、そして重要でありますが、被災地を管轄する都道府県知事の意見を聴かなければならないと、このようにしておりますし、また主務大臣が支援基準を定めるときに、できる限り多くの事業者に再生の機会を与えることとなるよう適切に配慮しなければならない。
このように、先ほどと、おおよその見通しと同じように、負債をなくし、そして頑張っていただくんだと、そして再生してくださいと、そういうものをこの法律にそういう気持ちで入れているということでございます。

○藤井孝男君 分かりました。
そこで、こういう今やり取りでは我々分かるんですが、具体的な形でちょっと質問をさせていただきたいと思います。
中小企業、商店でも漁業業者でもそれは構わないんですけれども、例えば商店、一つAという例を置いて、この商店Aさんは、既存債務といいますか、これが、ある銀行、これはB銀行としましょう、銀行に一千万円の債務があったとします。そして、このことについて今度でき上がった機構が買取りをすると。買取り価格はどう査定するかというのはいろいろあると思うんですが、一千万円の債務があって機構が買い取るときに、買取り価格を例えば、これは四百万でも五百万でもいいんですけれども、例えば四百万で買い取ろうというふうに決定したとしますね。そうすると、B銀行は差引き六百万、四百万とすれば六百万の、これは平たく言うといいますか、簡単に言えば、泣くというか損を受けるという形になりますよね。そういった中で再生をどんどんやっていこうと。
〔理事藤原良信君退席、委員長着席〕
結果的にこれがうまくいかなくて、機構の方で四百万の債権が残るわけですよね。ところが、このAさんがまた別な更にいろいろ事業をやっていきたいと、何とかもう一回、更に借金してでも、ローンを抱えているけれども再生していきたいという気持ちがあったときに、どうしてもこの四百万円というものが債務としては残っているわけですから、その点について、そうした場合のときに、この債権機構といいますか、今度の機構はこの四百万の債務をどういうふうに処理していくのか、どういうまた再生の機会をこの商店Aさんに与えることができるのか、その点をちょっと分かりやすく簡単に御説明いただければ。

○委員以外の議員(荒井広幸君) 今のそのAとBという話で、一千万借金があると、四百万と仮にした場合に、六百万は銀行の方で泣いていただくということになります。しかし、これは逆に言えば、本来一千万泣くところ、泣くという言葉がいいかどうか、泣くところを六百万ということになるわけですから、銀行にとってはこれは軽くなるわけですね。
なぜそういう措置をするかと、四百万を機構が買い上げるわけですけど、それはどういうことかというと、本来金融の健全なお金の流れが地域経済全体に潤滑油として血液として流れなければなりませんから、これは金融安定、地域の金融、地域の経済安定の一つの知恵であります。そういう形で、四百万を機構が取っておりますと、それは債権そのものでございますけれども、今回は管理処分という中で、先ほどもみんなの党さんからの御指摘もありましたが、その中のこれは一つのケースですけれども、一例でございますけれども、それをデット・エクイティー・スワップというんでしょうか、私もべろをかむような話でございますが、債権債務を株式化に置き換えてしまいますと、四百万を株にしますと、先ほどはAさんですか、Aさんの会社なりの株を持っていることになるわけです、機構が。ということになりますと、結果的にはAさんは借金はない、応援団はいるけど借金はないと、こういう形になって気分は楽になります。
先ほどのところで、そこで借金をするんではなくて、最初に再生計画をするときに、金融機関などと、それから議論になりました第三者機関、共産党さんからもございましたけれども、そういう機関といろいろ相談しながら、金融機関も含め、金融機関でなくてもいいんですけれども、ニューマネーもきちんとそのときに入るように約束してから入っておりますので、そして再建をしていくということになっていくということになります。
いずれにしても、先生の分かりやすいお話いただきましたけれども、一つの方法としては株式化にするので、ああ、非常にAさんとしては気が楽になってくると、こういうことでございます。
それに付言させていただければ、今回の政府案は、先ほどからGPの話もありますけれども、ゼネラルパートナーというような方々を含めて、それから後ろに財務省も政府もおりますから、余り借金が増えちゃいけないからそれを高く売っ払おうということにならないという保証は全くないんです。ということは、外資に買われるおそれもある。せっかく営々とこの被災地で自分の技術や自分が一生懸命やってきたところ、そういったところが外資に買われるということがあると、こういうおそれが政府案ではどうしても拭い去れません。その中で、私どもは、それは頑張ったそのAさんに、会社に買い戻してもらおうと、適切な価格で、こういうような想定を期待しておるわけでございます。

○藤井孝男君 私が次に質問しようとしたところにもう答えが先に返ってきたわけですけれども。
実は、今、政府の案というか政府の対策では、私もちょっと分かってきたんですけれども、要するに、そういう不良債権なかなか持ちたくないという意識が働くと。なるべくそういうふうにならないものだけを買い取るような話になって、結局うまくそこで、機構の方でうまく運用して、そしてもうかったらそれを、これ私が言った場合は商店のAさんに戻すというふうに買い取ってもらおうというのが今の荒井さんの答弁ですけれども、それをまた、外資かどうかは別として、別な方で、まあ外資も含むかもしれません、そっちへ売ってうまく回収しちゃおうということが最初から懸念されるんじゃないかという私も同じような疑問を持っていたものですから、もう先に答えていただきましたので、ありがとうございました。そういうことの心配ないと、そして成功した場合はそれはAさんの方にむしろ買い取ってもらおうと、そういうことにしてもらうという趣旨だと思っております。
いずれにしましても、昨日も私も申し上げましたように、この法案、非常に、靴に足を合わせるんじゃなくて足に靴を合わせる、言ってみればかゆいところに手が届くようなきめ細かな支援を、救済法を、そして、再生は非常に私は難しいと昨日も申し上げた。本当にこれは難しいんです。数多いですからね、中小零細企業が。そういうことになりますと、余りにもいろんなところに、かゆいところに手が届くような法案になっていることが逆に、大変ですから、下手に運用をしますとかえってこれは自縄自縛ということになるし、非常にバランスの取れないものになってしまうということで、先ほど自民党さんの赤石委員もおっしゃっていましたけれども、そこのところはやっぱり、効果的にこの法律を運用し、そして生かしていくためには、第三者、いろんな方々、今日も漁業組合、農協の方も来ておられましたけれども、昨日は弁護士の方が来ましたけれども、そういったところの第三者の意見を、そういったスキームをしっかりした上でこの法律はしっかりと生かされていくように改めて申し上げて、また期待したいと思いますし、頑張っていただきたいと思います。
これをもって質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。

○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合の吉田忠智でございます。
冒頭、発議者に確認をさせていただきます。
機構が債権を買い取っても、全額を放棄しなければ債権としては残るわけであります。将来、機構により債権の執行、債務の履行請求がなされて、そしてそれによって破綻するような事態が生じることはあってはならないと考えますが、どのような手だてを講じていかれるのでしょうか。

○委員以外の議員(西田実仁君) お答えいたします。
吉田先生にはもう大変にこれまでにも御尽力いただいておりますが、まさに今回の法律の第一条に目的規定をしておりますことは、被災した事業者の債務の負担を軽減しつつその再生を支援するということが目的でありますので、この債務の負担を軽減するということが何よりも大事であります。再生をするということがやはり前面に出なければ、回収というのはやはり下がらなければならないと、こういう立て付けになっております。
その意味で、今御質問いただきました、例えばA社が一千万の債権を、債務関係を銀行と結んでいて、この機構にそれを三百万円で売りましたと。そうすると、残りの差額の七百万につきましては、これはやはり私どもの法の十六条にも定めておりますけれども、また二十七条のところにも定めておりますけれども、きちんとこれはカットしていくと、まずこれをするべきであるというふうに思うわけであります。
しかし、そうはいっても、三百万円という債権は残っていると、債権債務関係は残っているわけでありまして、この三百万円の債務、これも、その企業の経営状況等をしっかりと勘案しながら場合によってはこれも免除するように努めていくということが、やはり債務の負担を軽減しながら再生をいち早く行っていくというのは大変重要ではないかというふうに思って、法の第十六条ではその他の処分というところにそうしたことも盛り込ませていただいているということでございます。

○吉田忠智君 ありがとうございました。了解をいたしました。
以上で発議者に対する私の質問を終わりまして、あと、この債権買取り、それから私的整理、それから法的整理といういろいろな方法があるわけですが、やっぱりこれはパッケージとして行政、政府がしっかり責任を負わなければならない、サポートしなければならない、そのように考えております。
昨晩の質問通告からややかみ合わないところがあるんでありますが、答弁の前にあえて申し上げますけれども、そこはやっぱり、そういうことをしっかりこの委員会で議論をして、政府の責任をしっかり担っていただくという思いで質問をさせていただきますので、それはそういう思いで是非答弁をいただきたいと思います。
被災者は、事業再生の見込みがあり、そして被災地での再生を図るという場合は、本法案、あるいは政府の予算措置による再生支援協議会、あるいは産業復興機構の債権買取り機構のスキームに乗るわけでありますが、そうではない場合は私的整理か法的整理をするということになるわけであります。国の責任で被災者を支援するという買取りスキームの趣旨、基本的な理念は、私的整理、法的整理についても負うべきだと私は考えております。
昨日参考人として出席された日弁連の新里副会長も、個人版私的整理ガイドラインを画期的と高く評価をされていました。ガイドライン自体は多くの専門家の意見を入れて良い内容のものができたと思いますけれども、これの運用がどのようになされるかということがやっぱり大きな今後の課題だ、そのように考えています。
そこで、政府にお聞きしますけれども、個人版私的整理ガイドラインに沿った被災者からの私的整理の申立ての時期、申立て件数はどの程度を見込んでおられるのか、この期間に申立てを尽くすことが可能なのかどうか、お伺いします。

○大臣政務官(和田隆志君) 吉田委員にお答えいたします。
今冒頭おっしゃいましたとおり、昨日御質疑をいただくという通告をいただいてから幾つかやり取りさせていただきましたが、少し概念整理として私の方から今の政府が置かれている立場を全体として御説明したいと思います。その上で、今の御質問にお答えしたいと思います。
今委員おっしゃいましたとおり、いろんなツールをとにかく用意して、最大限国として、自分の責に帰すべきでないことで大変な思いに、苦境に至っていらっしゃる被災者の方々を救うということがあらゆるツールの共通のコンセプトであろうというふうに思います。実際に、三月十一日の発災以降、金融機関に対しまして政府からは、元々お貸出ししていたお金について返済を迫ることのないよう、金融円滑化法の趣旨等にのっとりまして債務の返済猶予や条件変更に応じてくれという要請を再三再四繰り返してまいりまして、これには現在までのところ、金融機関としても非常に真摯に対応してくれているものだというふうに思っています。
さあ、これから数か月が過ぎまして、実際に個々人の事業者の方々、法人事業者の方々、そして住宅ローンにあえいでいらっしゃる方々、もう一回復帰を、再興を期していただくというためにどのようなツールを用意すべきかということになってまいりますが、そのときに、今御審議いただいております政府が提案した予算上の中小事業再生ファンドを組み替えて機構にする案や、そして今提案者が要するに発議されました買取り機構を実際につくってそこを要するに軸としてしっかりと被災者の方々の御要請へこたえるプラン、こうしたものがあろうかと思います。
そして、さらにはそうしたその買取りを行っていただくというようなこと以外にも、実際に当事者同士でできるだけ早く話し合ってけりを付けようというところが私的整理、法的整理なんだと思います。法的整理につきましては、当然今までの世の中でも使われてきたわけでございますが、そこに至りますと、諸々のその法律の枠組みの中で制約も非常に掛かってくると、実際いろんなリストに名前が載ってしまったりして実生活上要するに非常に困難を極めると、そんなこともあるものですから、当事者同士でそこに至る前にそれぞれの了解の下に整理を完了させようという意思の下に作られたものでございます。
そうした意味におきまして、政府が被災者の方々のお役に立てるよう総合パッケージとして御提案申し上げる中には、買取りの仕組みもあり、そして先ほど御議論には少し出ておりましたが、債務をほかの形に変えるデット・エクイティー・スワップなどの手法もその機構の中に取り入れていく。それ以外に、更に私的な整理の部分まで今回いろいろと整備を図っていただければ非常によろしいのではないかというところまで御提言申し上げてきたところでございます。
しかし、昨日御質疑いただく際にやり取りさせていただいたのは、この私的整理ガイドラインは、あくまで作るのは民間の方でございまして、それを強制する権限は政府のどこにもないということでございます。作られるからに、こういった視点でこういったことがあればいいですねという御提言までは一生懸命やってきたつもりでございまして、日弁連に私自身も通わせていただきました。先ほど御紹介いただきましたように、今回日弁連からもこの私的整理ガイドラインの出来については結構高く評価いただいているところだと思いますが、今後はこれを一つのツールとして使いやすいものに最大限仕上げていただくことを私たちとしても願っておりまして、是非私たちの方から御提言申し上げられることはしていこうと思っています。
昨日もどこかの御質疑でお答えしたのですが、そうした関係にある中で、実際に私的整理ガイドラインにどれだけの被災者の方々が窓口をたたかれて案件が成立するだろうかということを、当事者として国が要するにそこに入らないものですから、そこは今のところ責任を持ってお答えする数字がないということでございます。
しかし、実は先生にお答えする手前に事務方と随分協議をしたんでございますが、総合パッケージとして御提言申し上げている以上、私たちもこれができるだけ使われてほしいというふうに思っておりますので、そうした意味におきまして、これから先の進捗状況をできるだけオープンに国民の皆様方、またこの国会にもお示しした上でその進捗状況を監視していただきまして、もっとこういうふうな改定が必要じゃないかという御提言をいただきながら、当事者である民間の方々に考えていただくということの橋渡し役を仰せ付かっていきたいというふうに考えているわけでございます。そういったところが答弁になります。

○吉田忠智君 予想された以上の積極的な答弁をいただいたと、そのように思っております。ありがとうございます。
一方で、中小企業庁などは二次補正における予算措置で二重ローンに対処することは可能だと言われているわけですから、やはり問題の全体像、そのうち予算措置の機構に乗ってくるもの、あるいは私的、法的な整理に行くもの、何らかの推計はあってしかるべきだと、そのように思っています。
昨日の質疑にもありましたが、私的整理では債権者の同意が必要ですが、金融庁の監督指針にガイドラインの遵守を盛り込んで金融庁が金融機関による遵守状況をチェックすべきであると、そのように考えますが、この点はいかがでしょうか。

○大臣政務官(和田隆志君) 一歩進んで監督指針の中に何かを盛り込んで、それを金融機関に守らせるようにするべきではないかという御質疑でございます。
しかし、大変恐縮ですが、元々の私的整理ガイドラインの性格が、民間の方々が協議し合って、これでいけば債権者も債務者もやりやすいのじゃないかということを前提に成り立っているものですから、私どもがそれに上乗せして監督指針に盛り込んで、こうすべし、ああすべしというのは、少し行政権限として行き過ぎているのじゃないかというふうに考えておりますので、あくまで進捗状況を見守りながら、こういったことを考えていただいた方がよろしいのではないでしょうかという提言機能を果たしていきたいと考えています。

○吉田忠智君 なかなかそこがちょっとかみ合わないところがやっぱりあるんですけど、いずれにしても、個人版の私的整理について過去に例のない膨大な事務処理が必要になってくると思われます。円滑な被災者支援を進める上で専門家らの人員確保が大きな課題となるわけでありますが、それについてやっぱり国として責任を担う必要がある。だから、どのような措置を講じていかれるかというのはやっぱり聞かざるを得ないんですね。
また、弁護士や公認会計士などで組織をする第三者機関、個人版私的整理ガイドライン運営委員会が設立されるということなんですけれども、被災者に寄り添った適切な人材を確保していただきたいというふうに考えております。運営委員の選任過程の透明性を確保するためにどのような手だてを検討していかれるのでしょうか。あわせて、専門家に対する報酬等も含めた事務処理費用について財政的な支援も検討すべきと考えますが、この点はいかがですか。

○大臣政務官(和田隆志君) 今委員に御指摘いただいたように、私的整理ガイドラインに定めてあるのが、この運営委員会を設立して、そこに公認会計士、税理士、弁護士等の専門家にお入りいただきまして、公正中立な立場から私的整理の在り方について個々の案件について御審査いただくということになっています。
今のお尋ねは、そのまずメンバーの選定についてどうやって公正中立を保つのかということだろうと思いますので、ちょっと繰り返し的な答弁で恐縮ですが、行政権限としてこの者を入れなさいということを私どもから申し上げる権限はございませんものですから、あくまで今御質疑のありました内容は、しっかりとこの私的整理ガイドラインをおまとめになった当事者の方にお伝えしまして、世の中から見てしっかりと公平中立なさばきができるようなメンバー選定を行っていただきたいということをお話ししておきたいというふうに思っています。
また、この委員会は、東京に中央本部を置きながら、各県にそれぞれ地域の実情に応じてさばきができるように支部的なものを設けてまいりますが、そこにも弁護士や公認会計士、税理士の方々、また債権銀行も含めまして入っていただくことになります。
先ほど、実は質疑の御答弁を申し上げる前に事務方と協議してきたんですが、確かに、私自身が被災地に入ってみまして、その方々からお聞きした御意見として、今の吉田委員のお言葉にありました、被災者に寄り添って考えることのできる方々、つまり、御職業としては弁護士や公認会計士、税理士という会計の専門家でいらっしゃらないとなかなか債権整理できませんものですから、そこは必要でございますが、その方々の中でも特に地域の被災者の方々の心情をよくよく熟知されていて、その方々であればこういうふうなところが一番妥当な線であるということを考えていただける人材を各県におけるこの委員会メンバーにも配置しておくべきだろうということに議論が達しましたので、そういったことも加えまして、しっかりとこの民間ベースの方々にお伝えしておきたいと思っております。

○吉田忠智君 最後に質問しました財政的な支援はいかがですか。

○大臣政務官(和田隆志君) 済みません、最後の部分を申し忘れました。
この私的整理を進めていく中で諸々の手続が発生するとすれば、そういったことこそ、今回は、整理の主体となられる債務者の方々は、自分の何か責任に帰すべきような事由があってここに至っているわけではないということもありますものですから、私どもとしては財政当局と掛け合いながら、できるだけおっしゃるような公的支援が打てる方向で検討してまいりたいと考えています。

○吉田忠智君 前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございました、最後のところは。
被災者支援のために事業者の二重ローン対策は国が責任を持つが、被災者個人の私的整理は民間金融機関と債務者の話合いに全て委ねるというのは私はやっぱりバランスを欠いているというふうに考えます。
そういった意味でも、ガイドラインが被災者救済の趣旨にそぐわない場合はガイドラインの見直し、さらには、ガイドラインでは対処し切れない場合は個人債務についても買取りスキームの創設も視野に再検討すべきではないかと考えます。その点については要望にとどめたいと思います。
冒頭述べましたように、事業者に対する買取り、私的整理、法的整理が二重ローン対策の大まかな全体像となるわけであります。法的整理についても被災者支援の視点は必要であります。
法務省にお伺いしますが、現在、ガイドラインに沿った私的整理の関連費用については政府部内において費用を免除する方向で検討している、そのように聞いておりますけれども、今回の震災を原因として法的整理をする場合、申立て費用や弁護士費用等は減免されるのでしょうか、伺います。

○政府参考人(後藤博君) お答え申し上げます。
法的整理ということでございますので、裁判所の手続を利用するまず手数料について御説明いたします。
今般の震災に起因する紛争につきまして、民事調停の申立て手数料を免除する特例措置が既に実施されております。したがいまして、支払不能に陥るおそれがある債務者等の経済的再生に資するためのいわゆる特定調停につきましても、この特例措置が適用されることになります。この措置の利用によりまして、今般の被災により債務整理が必要となった方々についても、実情に即した円滑、迅速な解決を図ることが期待できると考えております。
なお、破産法に基づく破産の申立て、あるいは民事再生法に基づく再生手続開始の申立てなど法的整理の申立て手数料の減免につきましては、これらの調停制度の利用状況を注視しつつ検討してまいりたいと考えております。
それから、弁護士費用の関係でございますけれども、特定調停を含む民事調停、民事再生手続や自己破産事件につきましては、法テラスによる民事法律扶助の対象となりますので、資力の乏しい方について弁護士費用の立替えが可能でございます。法務省としても、民事法律扶助が適切に運用されるよう、法テラスの取組を支援してまいりたいと考えております。

○吉田忠智君 是非、二重ローン問題を抱える被災者の間に不公平感が生じないように、金融庁、法務省、政府としてもしっかり前向きに取り組んでいただきたいと、このように考えております。
るるお聞きをしていただきましたように、政府の現状の二重ローン対策は問題の全体像から出発していないというふうに私は見ざるを得ないと思っています。各部署ごとに最善を尽くしているのでしょうが、いかんせん、省庁の縦割りを引きずっています。
今回、質疑を通告した際に、既存府省だけではなくて内閣府の復興担当からも、うちの所管ではないというふうに言われました。当委員会では、周知のとおり、ワンストップの復興庁が設立されるまでは、未曽有の被害に対して、とにかく被害者の生活再建、被災地の復興に寄り添って、最後どこにも行きようがないような問題については内閣府復興対策本部が引き受けましょうというのが基本法の趣旨だと、そのように思っています。こうした基本法の原則、趣旨が早くも忘れられている、そのことが大変残念でございます。
今回、二重ローン問題を含む買取り機構設立を含む特別立法、私は、この種の、今回のことはやっぱり議員立法でないとなかなか対処できないと率直に思います。民主党さんも含めて超党派で勉強会をしてきたわけですけど、それが一緒にできなかったことが誠に残念でありますけれども、いろんなるる御意見ございましたけれども、そうしたことを踏まえて、是非、そうしたことも含め、どのように対処すべきかというのが本当に明らかになってくるのではないかと、そのように思います。そのことを申し上げまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。

○亀井亜紀子君 昨日に続いて質問したいと思います。
独立行政法人中小企業基盤整備機構についてですけれども、今回皆様が法案提出されるに当たって、結局、この独法では駄目なんだと、この独法では十分な仕事ができないから新機構が必要なのだということでこの法案を提出されたんだと思います。
それで、事業仕分のことですとかいろいろと昨日から皆様の御答弁や質問などに上がっていて、今日私、事業仕分のときの資料ですとか中小企業基盤整備機構のヒアリングしたときのパンフレットですとかいろんなものを持ってまいりまして、もう一度この機構のことなどもちょっと見てきたんですけれども、皆様、結局どちらの仕組みであればより被災者を助けられるかという、もうその一点だと思うんですね。
なぜこの独法ではいけないのか、そして、御答弁の中に最初二百人体制でスタートするというようなお話ありましたけれども、これどのようにして人材を集めるのか、そして本社、支社、その支社はたくさんつくられるようなイメージがあるんですけれども、それは大体幾つぐらい、どのぐらいの期間でつくられるのか、ちょっと私は余り質問に書き込みませんでしたけれども、御説明いただきたいと思います。

○山田俊男君 亀井先生にはこの問題につきまして深い理解をいただいておりまして、大変感謝申し上げます。
今先生がおっしゃいました、独法ではなくて新機構がなぜ必要かという点については、三点あります。
第一点は、これは今もお話がありましたが、中小企業基盤整備機構は、亀井先生も評価委員として参加されました事業仕分の中でその対象であったわけでありますが、その業務の運営や多額の繰越欠損金を抱えた財務状況について多くの指摘がなされていたわけでありまして、資金の国庫返納も求められているという組織だったわけであります。このため、この独法の仕組みでは思い切った業務運営ができないということが第一点であります。
第二点は、既存の中小企業を対象にした仕事の展開ということであればそれはそれでお仕事をきちっとされているということでありますが、農林漁業や医療関係の仕事については何とこの独法のその他の業務の中で仕事を展開するということになっておりまして、これでは本当にそれぞれ農林漁業や医療関係が求めておりますその専門性や、さらには農地、宅地等の買取りやその他につきましてもノウハウを本当に業務として持っているのかどうかということについて疑問があります。
三点目は、最終的にはいかに、場合によりましたら出てくる多くの損失をどんな形で処理するかということが大きな課題になるわけであります。この新しくつくりました機構では、法律で必要な資金についての政府保証を裏付ける、法律があるから裏付けられるという仕組みを持っているわけでありまして、そういう中で必要なしっかりした業務が展開できると、こんなふうに確信をしております。
なお、先生おっしゃっていただきました二百人どう集めるかということにつきましては、例えば農林漁業団体につきましても早くやってくれという切なる希望が被災地からいっぱい出ておるわけでありまして、大いに協力するという声が上がっておりますから、確実に確保できるというふうに考えております。
以上です。

○亀井亜紀子君 じゃ、この後から政府に対して質問をしたいと思います。
この中小企業対策について、ずっと政府、また高原長官にも直接要望しながら、政府案の方は対応していただいてまいりました。
それで、今までの質問の中で、ファンドはけしからぬと、被災地の企業を相手にもうけようと考えるのはけしからぬというような御指摘もあったんですけれども、実はこれ、国民新党の提案でもありまして、ちょっと御説明をしたいと思います。
被災地の方から中小零細企業向けのファンドをつくってほしいという要望が党の方にありました。それはなぜかというと、もう融資である限り返さなければいけないと。けれども、二重目のローンを、一重目をなしにして二重目を借りてももう返す自信がないんですということだったんです。
それで、金融機関というのはやはりその預金者の保護という目的を持っているので、やはりそういう意味でファンドの主体にはなり得ないのだと。だから、国主導でファンドをやって、借入れではなくて中小企業に資本注入という発想で支援をしてほしいのだと。そうすれば、返済を気にせずに経営に専念できるからという要望が上がってきていたんです。それで、国主導のファンドをつくってほしいということを経産省の方に、中小企業庁の方に申し入れて、出てきたものが国八、金融機関二という八対二の出資比率のファンドなんです。そういう発想で政府案はでき上がっています。ですから、皆さんもそれは御存じなかったんだと思います。
それで、今被災地の企業ですとか金融機関の関係者から聞こえてくることは、やはり、昨日も質問したように、買取り価格を誰が評価するのか。果たして企業のために、零細企業まで救うような形になるのかどうかという、もう全て人材の話なんですけれども、この政府の機構の場合は例えばどういうところから人材を確保してくるんでしょうか。地場の信用組合の既存人材ですとか企業の目利きですとか、こういう外部の力を入れて対応していただきたいと思うんですけれど、その構想についてお教えください。

○政府参考人(高原一郎君) お答えを申し上げます。
今回のいろいろな仕組みは、まず、その地域にそれぞれございます、各県に、全県にございますけれども、再生支援協議会の中に今所要のワンストップとなる相談組織をまず設けるところから始めるわけでございますけれども、ここには、これは先ほど申し上げましたけれども、商工会議所ですとか、あるいは名前は違いますけど県の産業振興センターの中に今ございまして、こういった組織の中には実はもういろいろな専門家の方が言わば出入りをしておられるわけでございます。
したがいまして、今回の二次補正予算で三十億円の予算をいただいておりますので、そこの中でこの再生支援協議会の常駐の専門家の方々の数を、今は確かに先ほど申し上げたとおり非常に少ない方で、かつ地域の中核的な企業の再生のところをやっておりますものですから、これを抜本的に拡充した上でこの再生支援センターでございますとかあるいは商工会議所のネットワークを十分に活用して、そういう方々の中からまず多くの専門家の方々なりあるいは地域の経済に精通した方々、こういう方にこの今回の新しい組織に加わっていただこうというふうに思っております。
以上でございます。

○亀井亜紀子君 人材が全てだと思います。そして、やはりどうしても大きな企業しか助けないのではないかと。被災地にそれほど大きな企業はないわけですけれども、中小企業でも比較的大きめのところしか助けないのではないかという懸念は実際にありますので、そこのところは本当に零細企業まで救うというお気持ちでやっていただきたいと思います。
事業仕分で指摘した二千億についてですが、二千億返してくださいと言った中で返ってきたのは五百億と。たまたま千五百億残っているわけです。あのとき返せない理由として、確かに小規模企業共済事業に多額の繰越欠損金が存在していますということも言われていましたし、また不測の事態に対応したいと。例えば、阪神・淡路のときの六百八十五億円、新潟県中越沖地震で三百二十億ですとか、宮崎県の口蹄疫で二百億円、こういうふうに使っているので、この二千億円は必要なのですというのが基盤機構側の言い分でして、その中で、財源がなかなか厳しい中で、取りあえず返してくださいといって初年度は五百億円で、まだ千五百億円残っているということなんです。
ですので、機構としては元々これはそういう災害のために使うお金ではあったわけなので、それであれば、今状況変わったわけですから、私仕分人として、もうそれは使っていただいて結構だと、どんどん使って中小企業を助けてほしいと思っているんです。ですので、足りなければ予備費で対応という御答弁もほかの方からありましたので、これは積極的に対応していただきたいと思います。
一次補正のときに中小企業対策として付けた中で好評だったのは仮設店舗等への助成事業でして、これを二次補正でさらに二百十五億円程度付けました。一次補正のときにこれ使い切ったわけですけれど、各県でどのような配分をされたんでしょうか。また、何件くらいの利用があったのか、教えてください。

○政府参考人(高原一郎君) まず、御要望いただいた件数でございますと、これは六県にまたがっておりますけれども、御要望は二百九十七件、四十三市町村にまたがっております。そのうち、七月の二十七日時点でございますけれども、五十二件、これは基本契約という形で市町村の方々と契約を結ばせていただくんですけれども、五十二件の基本契約を締結しておりまして、例えば青森二件、岩手は二十一件、宮城が十九件、福島が九件、茨城が一件となっております。
具体的な事例は、一番目立つのは、例えば漁協の方々の事務所でございますとか水産加工の方々の工場とか、もちろん製造業とか小売業ございますけれども、現地の産業の状況を踏まえて反映する形で、今申し上げたようなものが状況としては多くなっております。
以上でございます。

○亀井亜紀子君 大体私といたしましては質問は終わっておりまして、簡潔な御答弁ありがとうございました。
今回のことにしても、やはりもう少し与野党が話し合えればよかったんじゃないかなというのはつくづく思います。結局、どちらの機構がより迅速に対応ができるのかということで、私も法案提出者の気持ちは受け止めておりますけれども、まだちょっと、かといって、政府案も一緒に作ってまいりましたので、やはりそちらの方ももう少し私ども説明できることもありますし、やはり中小企業を救おうという姿勢でやってきたことは確かです。
時間が余っているのでもう一度伺いますけれども、発議者の方々に、やっぱり何が一番政府案で問題なのか。この独法を何か基本的にやはり余り信用しておられないというイメージがあるんですけれども、どうしてそう思われるのか、御答弁いただけますか。

○委員以外の議員(片山さつき君) ありがとうございます。
独法制度自体を信用していないということも全くございませんし、独立行政法人のこの中小基盤機構法がその根拠法となっているもの、その根拠法で認められている限りにおいて何ができるかということも、我々はこの震災が起きた後相当前向きに真剣に検討し、私自身経産省で一年弱政務官をしておりましたときに、これから地方の不良債権問題も大変だから、再生協議会を地方につくって、受皿としてこの独法のところから産活法を使って、限定列挙の四つの事情に縛られるけれども、そういう形で何とか進められないかというのをつくって説明できるときに説明して回ったことがある側なんですよ。
それで、その後の結果も聞いてきたんですけれども、やはり真剣に、損切りも含めて、債権放棄も含めて、金融機関が出資するということがあればあるほど進んでいないんですよ。それは、今回二日間の議論でずっと申し上げてきましたように、我が国の金融の今までの流れなんですね、銀行融資の制度も含めて。
それをただ、何十年やってきたものを一遍に全部ここで変えることができないので、緊急避難として何ができるかというと、やはり新しくこの目的を特定した法律を書いて、一切縦割りのものに縛られることなく全てのものを最初から、全ての分野の官庁も最初から入ってもらって、時限ではあるけれども、特定目的で債権の負担を軽くするんだと、債務負担を軽くするんだと。そして、地域を再生し、人口、産業を流出させないんだということを書いてやるのが王道で正当だと思ったんでそれをやってまいりまして、その間もずっと三党協議で乗ってくださいと、我々も全面的に協力しますからと、一緒に助けましょうと言ってきたんですが、初めにこの千五百億円ありきの議論になってきた、非常に早い時点からなってきたというやり取りを私自身担当者として感じておりますので、それは非常に残念です。
でも、それがあっても、これからもずっと話合いはやってまいりたいと思いますので、これからは是非亀井議員も御一緒に入っていただいて、前向きな展開をやってまいりたいと思います。
以上です。

○亀井亜紀子君 じゃ、時間ですので、これで終わりたいと思います。
中小企業庁の方には、とにかく債権放棄も含めたこれまでにない対応をお願いいたします。
以上です。
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○委員長(柳田稔君) この際、委員の異動について御報告いたします。
本日、佐藤正久君、石川博崇君及び藤田幸久君が委員を辞任され、その補欠として渡辺猛之君、西田実仁君及び姫井由美子君が選任されました。
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○委員長(柳田稔君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
本法律案は予算を伴うものでありますので、国会法第五十七条の三の規定により、内閣から本法律案に対する意見を聴取いたします。平野国務大臣。

○国務大臣(平野達男君) 被災事業者の再生支援につきましては、現在、政府において二重債務問題への対応方針を踏まえ、被災県の要望に応じ、被災県ごとに産業復興機構を設立し、再生可能性のある被災事業者の債権の買取りなどを通じた再生支援の枠組みを構築すべく調整しているところであります。
一方、株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案では、全国に一つの機構を設置すること等から、地域の実情に応じた迅速かつ適切な再生支援がなされない可能性があると考えております。
したがって、株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案については、政府としては反対であります。
以上であります。

○委員長(柳田稔君) 本案の修正について桜内文城君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。桜内文城君。

○桜内文城君 私は、自由民主党、公明党、みんなの党及びたちあがれ日本・新党改革を代表して、株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案に対し、修正の動議を提出いたします。その案文は、お手元に配付されておりますとおりでございます。
提案の内容及びその趣旨について御説明いたします。
修正案は、法案により設立される株式会社東日本大震災事業者再生支援機構の行う債権買取り等の業務に関し、買取り価格及び債権の管理及び処分に関する修正を行うものであります。
本修正は、いわゆる二重ローン問題の解決が不十分なものにならないよう、法案の債権買取り等のスキームの実効性を高めるために必要な修正と考えております。例えば、金融機関が機構に対し債権を手放しやすくするとともに、機構は積極的に債務免除を行うよう義務を課すものであります。
何とぞ、委員各位の御賛同をいただきますようお願い申し上げます。

○委員長(柳田稔君) これより原案並びに修正案について討論に入ります。
御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

○森まさこ君 私は、自由民主党を代表して、株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案、いわゆる二重ローン救済法案につきまして、賛成の立場から討論いたします。
本法案は、いわゆる二重ローンや過剰ローンから中小企業者を救済する法案です。本年三月十一日の東日本大震災発生から既に四か月以上が経過しておりますが、被災地域の多くの事業者の方々が、地震や津波及び原発事故等の被害により損壊した資産及び立入禁止により営業不能になり、一方で債務を抱え、事業の再生に向けた第一歩すら踏み出せない厳しい状況の中におられます。これらの事業の再生には、被災者の方々の生活、ひいては東日本大震災からの地域の復興が懸かっております。そのためには、被災事業者の方々に必要な事業資金を円滑に供給するとともに、負担となっているこれまでの債務について、債権買取りスキームを早急に創設し、二重債務問題の解消に万全を期する必要があります。
福島、宮城、岩手の三県の金融機関の自己申告分による返済猶予等の債権だけを見ても、五月時点で五千五百億円に達しています。また、民間信用調査機関による東北被災県の被害が甚大な地域に存在する企業数は約三万社、雇用者は約三十六万人、売上高合計は九兆八千九百六十二億円です。被災の影響等により集計できていないもの、これも併せて考えますと、債務の額は極めて大きなものになると想定されます。本法案により創設される支援機構の資金調達に対する政府保証枠は二兆円と想定されており、対象を限定しない大きな買取り枠を明確に安定的に提示することは、被災者の方々の安心のために極めて重要なことと考えております。
一方、政府は立法をせず、独立行政法人中小企業基盤整備機構の出資ファンドを活用するというスキームですが、その買取り規模の面で全く不十分である上に、地域に根差した農林水産業者の方々や医療法人、福祉法人の方々に対する再生支援についても単に平時の対策をやっているにすぎない出資ファンド等が行うことになり、政府の施策では本当に苦しんでいる中小企業者を救うことができるとは思えません。しかも、この中小企業基盤整備機構は民主党の事業仕分の対象になった機関であり、その点でも様々な懸念があります。
また、みんなの党及び原案発議者が提案した修正案は、債務者支援により実効性をもたらすものであり、賛成です。
昨日、全国都道府県議会議長会議は、福島県、宮城県、岩手県の被災三県議長が提出した菅総理の退陣を求める緊急決議を採択しました。何も決められない菅政権下にあって、被災地域から人口や産業が流出してしまい復興の前提が成り立たなくなる取り返しの付かない事態になる前に、本法案に基づき早急に債権買取りを開始することが今後の最優先課題であり、遅々として進まぬ政府・与党の対策を待っているわけにはいかないということを申し上げて、私の賛成討論といたします。

○吉田忠智君 社会民主党・護憲連合を代表し、株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案並びに修正案に賛成の討論を行います。
賛成の第一の理由は、本法によって特別の立法措置がなされ、法的根拠をもって債権買取りがなされることです。これは、政治から、国会からの、被災者、被災地とともにあることのメッセージでもあります。
もっとも、緊急避難的に法的整備を後回しにして予算措置をとることも政策手段として否定するものではありません。しかし、既に発災から四か月を経過しており、法治主義国家における当然の原則として立法措置をとるべきと考えます。
第二の理由は、本法のスキームによって、災害による二重ローン問題という個人の責任に帰すことのできない理由による債務の幅広い救済が確保されることです。
おおよその再生の見通しのある事業者は対象とするなど、できる限り多くの事業者に再生の機会を与えることが法文上明確にされました。また、期間も十五年と長期の復興を支援するものとなっています。このような幅広い、息の長い支援が被災者の生活再建、被災地経済の復興には不可欠であります。この点、政府の予算措置によるスキームでは、利益追求のファンドを基にすることから幅広い救済にならないのではないかとの懸念を払拭できません。政府は口約束ではなく法的な裏付けを提示すべきでした。
なお、従来政権にあって、ややもすると自己責任論を主張してこられた自民党等の発議者からも一定の反省が表明され、また、今後の災害に対しても本法同様のスキームの可能性が答弁されたことを我が党としても了としたいと思います。
今後の課題として、事業再生を支援するため、被災地の実情に精通した専門家や多様な人材が確保されなければなりません。とりわけ、これまで事業再生の知見が豊富とは言えない農林水産業、社会福祉法人、医療法人等については人材確保を重点的に支援すべきです。
また、本法においても、個人の住宅ローン、自動車ローンは個人版私的整理ガイドラインに基づく私的整理や、裁判所を経由する法的整理に委ねられました。事業再生の可能性あるいは被災地での再生の有無で本法による支援対象となるか否かが線引きされますが、個人の責任に帰すことができない二重ローン問題の本質に照らして、債権買取り、私的整理、法的整理の支援に格差が生じないよう、私的、法的整理に対する財政支援も含めたトータルな政策対応を要望いたします。
なお、地域の金融機関等には被災地の復興、地域経済循環の核としての役割が期待されますし、本法によりその責任はこれまで以上に大きくなります。地域金融機関が被災地域とともに歩むことをどう確保していくか、今後とも政治の場からしっかりと助言していかなければなりません。
最後に、本法案に対し与党から賛同が得られないのは、政治に対する国民の期待に照らしても、本当に残念であります。衆議院では、本法が政争の具とされることなく、さらには、財務省の目線ではなく被災者の目線で真摯に修正協議に取り組まれることを与党、発議者、双方に強く求めます。
社民党は、人間の復興の実現を求め、これからも被災者とともに歩んでいく決意を明らかにして、本法案に対する賛成討論といたします。
ありがとうございました。

○委員長(柳田稔君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
それでは、これより株式会社東日本大震災事業者再生支援機構法案について採決に入ります。
まず、桜内文城君外四名提出の修正案の採決を行います。
本修正案に賛成の方の起立を願います。
〔賛成者起立〕

○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、桜内文城君外四名提出の修正案は可決されました。
次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部の採決を行います。
修正部分を除いた原案に賛成の方の起立を願います。
〔賛成者起立〕

○委員長(柳田稔君) 多数と認めます。よって、修正部分を除いた原案は可決されました。
以上の結果、本案は多数をもって修正議決すべきものと決定いたしました。
なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後四時十四分散会

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