185-参-財政金融委員会-005号 2013年11月28日


2013年11月28日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
先日の参考人への質疑に続きまして、これだけ社会的にも大きな問題となっておりますし、なかなかおっしゃりにくいこともあろうかと思いますけれども、可能な範囲でお答えいただければと思っております。
まず今回のみずほ銀行に対する追加調査でございますけれども、大体いつごろまでに終了するというような想定されておられるのか。また、先日の参考人質疑でも申し上げましたが、検査の対象についてでありますけれども、今回浮上してきておりますのは、提携ローンによります、言わば一件一件は小口の融資だと思いますけれども、もっと大口の取引等が、不動産担保融資とかあるいはFX取引とかあるいは株式投資とか等々であろうかと思います。そうした関連会社も含めての対象を検査の対象とされているのか、これについてお聞きしたいと思います。

○政府参考人(森信親君) お答えいたします。
みずほ銀行に対する検査につきましては、十月二十八日に同行から提出された業務改善計画の十分性や提携ローンについての同行の対応などにつきまして検証を行っておりますが、立入検査の期間につきましては、銀行とのやり取りの状況とか検査の中でどのような事実関係が把握されるかなどにより影響を受けるものでございますので、コメントを差し控えさせていただきたく存じます。
また、みずほ銀行への検査と並行いたしまして、三メガバンクグループに対する検査も現在実施中でございます。これは、金融モニタリング基本方針に基づきまして、三メガバンクグループに共通する検証項目について横断的に検証を行っております。反社会的勢力への対応状況を含むグループの法令等遵守体制などにつきましても三メガグループに共通する項目として検証を行うこととしておりまして、連結対象となっている子会社を含めて、持ち株会社を通じたグループベースでの反社会的勢力への対応の体制がどうなっているかとの観点から検証を行うこととしております。

○西田実仁君 あわせまして、生保また損保の反社取引の排除システムがどう現状なっているのか、その認識を問いたいと思います。

○政府参考人(細溝清史君) 生損保各社で反社取引排除のための体制、これは個々に構築しておりますが、保険につきましては、被害者救済も含めた保険契約の内容、あるいは個々の取引状況等を考慮して検討されるべきものと考えております。
一般的に、各社は反社勢力への対応を総括する部署を設置して、個々の契約に応じて、契約の締結時あるいは期間中、あるいは保険金の支払時に反社データベースを活用して反社検証を行っているものと承知しております。
それから、業界、生損保の各協会におきましても情報を集約し会員に提供するなど、各社の対応を支援しておると承知しております。

○西田実仁君 ありがとうございます。
今回、参考人の方からお聞きしたときには、基本的には入口の段階では反社取引であることは認識されず、取引の途中でそれになっていたとか、あるいは紛れ込んでいたというような発言が大変に多かったし、またその説明に終始していたと思いますけれども、本当にそうなのかということについてはなかなかこれ証明しにくいんじゃないかというふうに、正直言って、疑ったら切りがないのかもしれませんけれども。
そもそも本人確認の体制がどういうふうになっているのか、また金融庁といたしましてもこういう説明に基本的には納得しているのかどうかという点についてお聞きしたいと思います。

○政府参考人(細溝清史君) 本人確認につきましては、金融機関は犯罪収益移転防止法に基づきまして、種々の取引を行うに際して顧客等の本人特定事項、これは自然人の場合は氏名、住所、それから生年月日等でございますが、や取引の目的等を確認することが求められております。
そうした結果、金融機関が収受した財産が犯罪による収益である疑いがあると認められる場合には、犯罪による収益の移転防止の観点から、疑わしい取引の届出を提出するということが求められておると思っております。
ただ、反社データベースでのチェックも、当然、反社勢力との取引の未然防止のためにデータベースも活用しつつ未然防止に努めていると認識しております。

○西田実仁君 証券検査についてお聞きしたいと思います。
証券取引等監視委員会におきましてもこの本人確認ということについては相当の問題意識を持ってこれまで取り組んでこられたと思います。証券検査基本方針の中でも、重点検証分野として反社勢力との取引の未然防止体制の整備状況ということについて検証をしていくということに、既に平成二十二年ですか、そういう方針も出ていたかと思いますが、その証券検査におけます本人確認については、その後、どういう改善等がなされているのかお聞きしたいと思います。

○政府参考人(大森泰人君) お答えいたします。
監視委員会の証券検査におきましても、ただいま先生御指摘いただきました基本方針に基づきまして、顧客の口座開設時に取引目的や職業を確認しているか、また成り済ましが疑われる場合に再確認しているか、また疑わしい取引の届出を的確に行っているか、さらに、こうした本人確認業務を適正に行うための体制を構築しているかについて検証しているところでございます。

○西田実仁君 こうした口座開設時あるいは成り済ましの疑いがある場合に適切な本人確認を行うために、最近はネット上での取引等もあろうと思いますけれども、そうした検査についてはどうなさっておられるのか。また、こうした証券検査におきましては、やはり一罰百戒方式で取り締まるというのはなかなか難しいわけで、地道にこうした取引を排除していくという体制が必要かと思いますが、そうした検査官をもうちょっと増やしていくべきではないかというようなことも含めまして、今後の改善策をお聞きしたいと思います。

○政府参考人(大森泰人君) 御指摘のように、やはり相応の体制を組んでカバーする業者の数も増やしていくことが必要でございますし、ネット取引の増加に対応した検査手法の改善、さらには一人一人の検査官の資質の向上が重要と考えておりますので、先生の今の御指摘、私どもに激励をいただいたという意味で取り組んでいきたいと思っております。

○西田実仁君 先日の参考人質疑でも申し上げましたが、アメリカにおきましては、国際組織犯罪に関する戦略ということが二〇一一年の段階でオバマ大統領の下、署名をされております。ここでは、日本のやくざ、暴力団を薬物取引あるいは人身売買に関与する国境横断的犯罪組織に指定をして金融制裁を科すというふうになってございます。そして、米国内にある日本の暴力団組織の資産は凍結をされるというふうにもなっておりますし、また、アメリカの個人や団体が日本の暴力団と取引を行うことも禁止をされていると、こういうことでございます。
ここは是非、大臣にお聞かせいただきたいと思いますけれども、なぜアメリカが日本のやくざ、暴力団を国境横断的犯罪組織と指定をして金融制裁を科すというような状況にまで、これは初めてこういう形になりましたけれども、どのような認識をお持ちになっているのか。あとは、もう一つの質問は、資産の凍結がどのぐらいになっているのかということが、もし事務方からお答えいただければお答えいただきたいと思います。

○政府参考人(室城信之君) お尋ねの米国大統領令による指定につきましては、指定を受けた重大な国際犯罪組織に係る資産であって米国内にあるもの又は米国人が所有、管理するものを凍結し、米国人が当該国際犯罪組織と取引を行うことを禁止するものと認識をしております。
米国においては、指定暴力団、六代目山口組及び同組幹部、住吉会及び同会幹部、並びに稲川会及び同会幹部をその活動実態に鑑みて重大な国際犯罪組織と判断し、制裁対象に指定したものと認識をしております。
お尋ねの資産凍結の規模というようなことにつきましては、専ら米国の国内法令の運用の問題でありまして、お答えする立場にはございません。どうか御理解いただければと思います。

○西田実仁君 こうしたアメリカの対応と今回の組員融資の件でございますけれども、日本の巨大な金融機関に対しまして、今回の問題と今のお答えいただいたアメリカでの大統領令の関係等についてはどういう認識をお持ちでしょうか。

○委員長(塚田一郎君) どなたに。大臣ですか。

○西田実仁君 大臣。

○国務大臣(麻生太郎君) このみずほ銀行の今回の検査は今実施している最中でもありますので、米国についての連絡の内容等々についてはコメントを差し控えさせていただきたいと存じます。
いずれにしても、これはみずほ銀行と、米国でみずほ銀行を監督するのはこれはニューヨーク連銀だと思いますが、ニューヨーク連銀との間では日ごろから当局間で情報交換というのはかなり密に行っていると思っておりますので、今後とも適切にその点は対応していかねばならぬところだと思っております。
いずれにいたしましても、みずほ銀行におきましては、九月の二十七日に業務改善命令を受けた後、海外当局に対してもみずほ銀行自身で報告を行っていると承知をしておりますが、現時点で米国を含めまして海外の当局関係から特段の指摘を受けているということはないと承知いたしております。

○西田実仁君 終わります。

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
今日は、前回、十一月の七日の日に当委員会におきまして大臣にも様々お聞かせいただきましたことを基にして、更に発展させて御質問をさせていただければということでございます。
お手元に資料をまず配らせていただいておりますのは、輸出数量と前年同月比が左上で、その下が輸出数量と生産の関係であります。そして、右側には日本の輸出シェアと円レートというのを書かせていただいております。
右側の日本の輸出シェアというのは、これは世界におけます日本の輸出シェアでございまして、円・ドルレートは最近、左側が円・ドルですので、円安に向かっているというのがよく分かるわけであります。円安というか円高是正というかはともかくとして、方向として円安に向かっているにもかかわらず、この青い棒グラフは世界における日本の輸出シェアでありますから、傾向的に下がっているということは、あるいは回復はまだしていないということは言えるんだろうというふうに思います。
前回、十一月七日の日に当委員会では私は、このアベノミクスをいかに持続させ成功させるかというときに課題となるべき点を幾つか指摘をさせていただきましたその一つに、国際収支の天井が五十年ぶりに日本の経済の課題として浮上してきているという指摘をさせていただきました。その際、大臣からは、日本はもう輸出依存度はそんなに高くないんだと、貿易立国というのはもう昔の話で、ここに来て随分変わってきた、こういう御指摘がありました。それは私も全くそのとおりであるというふうに思っておりますが。
しかしながら、そうは言っても、やはり輸出が景気の足を引っ張るということにもなりかねないというのが左の図でございます。左の上の輸出数量と前年同月比を見ていただきますと一目瞭然であります。これは二〇一〇年を一〇〇として数値化したものでございますが、赤い線は輸出数量でございます。輸出数量の、二〇〇〇年からただいま現在までの一番輸出数量が前年同月比で伸びたのは、二〇〇八年の三月で一二五・三なんです、二〇一〇年を一〇〇といたしますと。それが直近二〇一三年十月では、今は九三・四という数字でございまして、すなわち、ピーク時から比べますと二五・五、輸出数量は減っていると、前年同月比で減っているということが言えると思います。
それに対しまして、問題は、輸出数量がこうしたまだなかなか回復し切っていないという中にあって、それ自体が問題、まあ問題といえば問題ですが、それ以上にそれが生産と連動しているというところが最大の問題であります。
その下を見ていただきますと、輸出数量と生産、鉱工業生産指数でありますけれども、これを比較をさせていただいておりまして、この赤い方は輸出数量で青い方は生産ということで、傾向としては連動しているということが見てすぐ分かる話であります。生産、青の方の一番のピークは二〇〇八年の二月、一一七・三という実は数字でありますが、直近は九月で九八・三と、一六・二%減っております。これも二〇一〇年を一〇〇として数値化したものであります。
私がここで申し上げたいのは、やはりこの輸出数量と鉱工業生産指数というものの相関関係があるということであります。したがって、日本は確かに内需が支えている、決して韓国のような輸出依存度の高い経済ではありません。しかし、一定の輸出が伸びないと生産が伸びないという関係がございますので、やはり輸出が不振で生産が停滞をすると景気の足を引っ張っていくということは言えるんだろうというふうに思うわけでございます。
そのためにも、やはり輸出をいかに伸ばしていくのかということが、輸出に依存しているわけではありませんけれども、生産と連動しているという点から大事ではないかというふうに思って前回指摘をしました。ちょっと時間がなくてそこまで前回は質問をできなかったものですから、改めてそういう認識について大臣にお伺いしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) 御存じのように、先般発表されました七—九のいわゆる実質成長率、名目じゃありません、実質成長率は、プラスの年一・九%というものだったんですけど、その内訳というのを分析してみますと、いわゆる内需の寄与率は三・七%であったんですけれども、外需は輸入が増加、輸入の増加というのは、主に石油代金が上がったとかいろんな輸出の額でそういうことになりますので。一方で、輸出の方の対象者になります新興国等々が減速をして輸出が落ち込んでおりますために、これでマイナス〇・六ということになっておりますので、年間寄与度で計算しますとマイナス一・八ということになろうと思っております。
したがいまして、御指摘のありましたように、日本の経済というものを今後考えてまいりました場合においては、やっぱり外需が堅調というのは極めて大きな要素であることはもう間違いございません。確かに、絶対量は、GDPに占める輸出の比率が日本より少ない国という方が少ないぐらい、今、多分アメリカとブラジルぐらいしかちょっとG20の中ではないと思いますが、あとの国はみんな輸出の比率が高いんですが。
ただ、御指摘のように、いわゆる、今後とも、日本の外需を考えた場合でも、やっぱり日本のこれまで十五年間ぐらいデフレであったために設備投資を控えてきたとかいろんなことがありまして、設備投資の新しいもの、先端的なものに対する投資というのがかなり抑えられてきたために競争力が落ちておるということも事実です。人件費がほかの国は上がったのに、こっちは下がったわけですから、そういった意味では過去と状況は大分違ってきているということも考えて、やっぱり優れた外国企業が、治安がいい、安定している等々、日本の国内に投資してもらう。そういったことも、投資を呼び込んでいくということも我々としては今後国際競争力を引き上げていく上にも必要なものなんだと、私どもはそう思っております。
加えてもう一点、やっぱり原発が停止しておりますので、その分だけやっぱり化石燃料への依存というのが急激に高まって、その分が輸入の額に、約三兆、四兆マイナスに働き、その金は全然、国外に丸々出ますので、その四兆円は。そういった意味では、輸入額が急激に増加しているということもありますけれども。
これはエネルギーの安定供給というだけではなくて、やっぱりコストの低減ということを考えた場合におきましても、やっぱり貿易収支の改善ということは、これはエネルギーの安定とともに極めて大事なところだろうと思いますので、これは企業も、こういうエネルギーが安定しない若しくは安くないというところで生産設備を増やすかといえば、その安定のないところで設備投資をする人はいないと存じますので、そういった面でもやっぱり私どもは今後考えておかなければいかぬ。等々を考えますと、今後やっぱり、外需につきまして大変御心配をしていただいているんだと思いますが、これは需要と供給というより、外側、外国からの需要というものは一定にというのはなかなか、世界百九十三か国に我々は商売しておるわけなので、なかなかそこらのところが安定した方向というのを期待するのはなかなか難しいとは存じますけれども。
いずれにしても、一番大事なのは、他国に比べて円高になろうとも、我々としては、品質がいいから、物がいいから、壊れないから等々、いろんなものの理由によって私どもはこの外需というものを維持し続けられて今日まで来ておりますので、私どもとしては、今後ともこの面はきちっと、技術とかそういったものを維持し、生産できる物づくりを含めまして、きちんとそういったものは、ソフトももちろんですけれども、きちんと従来からのそういった物づくりというものに対する品質とか、またそういったものに対する、納期どおりに物が納められるとか、いろんな意味での私どもの持っている長く続いた信用というものを維持し続けるというのは、結果として輸出の増につながっていくものだと考えております。

○西田実仁君 ありがとうございます。まさに私自身も大変そのことには共感をいたします。
この間の質問でも、日本は所得収支というのは黒字に急激になっているのは事実、そういう御指摘がありました。しかし一方で、貿易・サービス収支は赤字になっておりますので、経常収支そのものが直近でもこの九月はマイナス二百七十四億になっているという、これが国際収支の天井が五十年ぶりに日本にやってきているということであります。
それを克服するというためには、今御指摘いただいたようなエネルギー政策を確立するでありますとか、あるいは当然為替は適正でならなければなりませんが、一方で国内投資のこの誘導策ということが必要。法人税についてもこういう点でも考えなきゃならないのかなと私は問題意識を持っております。
経常収支が赤字になるということは、対外投資を急激にしていくときに国内で資金が賄えるかどうかということにもつながってくるわけでありますが、もう一つ、裏側のグラフを見ていただきますと、これは日本のフローの貯蓄率でございます。これを見ていただいてすぐ分かるように、日本のフローにおけます貯蓄率というのはもう既に日米逆転をしているという。日本は、昔はよく、これも貿易立国と並んで貯蓄が好きだという、東洋の志向だというような言い方も昔は随分していましたけれども、最近ではもうそうではなくなってきておる。まあ高齢化とかいろんな原因が当然あります。
ストックにおきましては一千五百九十兆というようなものがございますけれども、これも、しかし金融機関を通じて既にもう国債とか直接投資とかも含めまして使われているわけでありますので、問題は、このフローの貯蓄率がここまで下がってきているというのは、今後の金融政策を考えても、例えばまだ今はその段階じゃ全くありませんが、いずれ出口戦略を考えなきゃいけないときが来ます。そのときに、国内で懐の浅い、貯蓄ができていない経済であれば、もしかしたら金利が急騰してしまうということにも、そういうリスクも抱え込みかねないということから、やはりこのフローの貯蓄率については、せめてこの二年ぐらいの間に五年前ぐらいには戻さないときついんではないかなというふうに、日本経済全体のことを考えますと私は認識をしております。
そのためには、やはり賃上げ等をして可処分所得を上げていくということが大事でありましょうし、消費税の引上げに伴って、特に中間所得のところの家計支援ということも大事になってくるのかなという問題意識を持っているわけでありますが、このグラフを見ていただきながら、日本の貯蓄率ということについて大臣の御所見を承りたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) 貯蓄率が上がるということは、いい面もありますし、悪い面も考えておかないかぬと思っております。貯蓄率が上がるということはそれだけ消費が進んでいないということでもありますので、そういった意味では、かつて我々は一〇%、一五%やっていた時代からだんだんだんだん落ちて今二%ぐらいということになって日米逆転と。アメリカの場合は、逆に昔かつて低かったものですから、そういった意味ではだんだん上がるようになっていったということは、アメリカのことを考えたら、これはアメリカの庶民というか国民は、極めて対応としては、リーマン・ショック以後ばあっと貯蓄率が上がっているというのを見ていただければ分かりますように、やっぱり借金より借金の返済を優先した方がバランスが良くなるということなんだと思います。
他方、我が国の方は、これは個人預貯金総額一千七百兆という薄気味悪いほどの金を持ち、そのうち、御存じのように、これはフローで見ておられますけど、ストックで見た場合はやっぱり個人金融資産が一千七百兆なんという国はありませんし、そのうち現預金が八百何十兆ぐらいございますので、そういったものが更にたまっていくということはそれは消費に回らぬということを意味しますので、やっぱり景気対策上は、ある程度借金してでも物を買おうかとか、借金してでも家建てようかとか、借金してでも車を買おうかというマインドに変わらない限りは景気が上がることはありませんので、私どもとしては、今現在この数字を見てどうかと言われれば、消費の方に金が回っているとするならば、それはそれなりによしと思わないかぬなとは思っております。
ただ、おっしゃいましたように、長期的にどうかと言われれば、長期的に見ればこれは程々のところにしておかないかぬのであって、マイナスになっても具合悪いですし、そういった意味では常に目を向けておかねばならぬ大事な先行数値だと思っております。

○西田実仁君 ありがとうございます。
ここからはちょっと地方税、地方の方で、今日は政務官にお見えいただきました。ありがとうございます。地元の首長さんからも様々な御意見あります。まず一つは、個人住民税の納期の増設ということについてお聞きしたいと思います。
地方税法におきましては、例えば給与所得者の普通徴収、四期課税ということになって、他の固定資産税等と重ならないように六、八、十、一というふうに年四回というふうになっております。なぜこういう話をするかというと、サラリーマンで退職した方が住民税を納めるときに、もう翌期は当然収入がない中で前期の収入に基づいて、所得に基づいて課税されますけれども、なかなか四回で払うのが大変だといって十二回にしますと、当然これは延滞税が掛かってくるわけでありますので、そういうことがなるべく少しでも少なくするためには、四回を六回ぐらいにしてもらうと少しは、もちろん十二回もできるんですけれども延滞税が掛かるわけですから、そもそも今の四期納税を六期、固定資産税と重ならないようにするためには例えば九月、十一月というふうに法律で定めてもらえるといいんだという要望があるんですね。
しかし、法律を読みますと、これは特別の事情がある場合においては、今申し上げた四期納税じゃなくてもできると書いてあります。しかし、実際には、この特別の事情というのが災害時とかそういうときしか適用されないんじゃないか。もちろん、そうでないのであれば条例を作れば六期にできるわけでありますけど、この特別の事情というのがそれほどハードルが高いものかどうか、是非政務官にお答えいただきたいと思います。

○大臣政務官(伊藤忠彦君) ただいま委員がおっしゃって、もう既によく御存じだと思いますけれども、個人住民税の普通徴収に係りましては市町村の条例で定めることとされておるわけでございまして、確かに特別の事情がある場合においては市町村はこれと異なる納期の条例を定めることができるということになっておるわけでございます。
特別な事情としての納期を増やしている例が全国にどんなふうにあるのかということなんかは、まだ私ども総務省として一括して把握をしているわけではございませんが、例えば当該地域が農業所得者の占める割合が多くて、例えば農業所得の収入時期等を考慮して法定納期とは違う時期に徴収をするとか、こうしたことについての配慮をして条例を定めるようなことはできるわけでございますけれども。
申し上げておかなければなりませんのは、一つは、今先生御指摘のとおり固定資産税なんかと納期が重複を避けるようにしなきゃいけませんし、もう一つ重大なことは、一部の住民についてだけ適用されるような特別な納期を定めることができないのは当然でございまして、だから、したがいまして、地域の経済事情でございますとか住民の所得状況を踏まえながら、市町村の判断において対応していただいておる現状でございます。

○西田実仁君 時間がないのでこれ以上詰めませんけれども、特別な事情というのは、そうすると、市町村が判断をして条例を定めることができるという解釈をしたいと思います。
次にもう一つ、最後ですけれども、指定管理者制度における応募資格につきましてお聞きしたいと思います。
今、来年度から三セクの大変厳しい改革をしていかなければならない、そのためには民間の事業者の方々に様々もっと活躍してもらわなきゃならないということで、指定管理者制度、平成十五年ですか、もうできて十年たっているわけでありますけれども、ここにおけまして、指定管理者制度で指定取消しになるケースというのがございます。これは法律の二百四十四条でございましょうか、そこの二の第十一項にございますけれども、こういう法律に基づきまして何か悪さをしてしまった場合に取消しになるケースがあります。
これはこれで仕方ないことでありますが、再チャレンジする規定というのが、これは各自治体によってかなりまばらになっているわけでございます。私も随分と全国から資料を取り寄せまして、このぐらい、それぞれの各市町村におけます応募要項を見ました。そうしましたら、二年、要するに悪さをして二年間は申請できないけれども、それ以降はできるというケースが多々あります。五年というケースもありました。しかし一方で、一回取消しになるともう永久にできないという、要するに何年という指定期間が区切られていない、そういう意味では、一回何かのことがあって指定を取消しになりますと、ずっといつまでたっても、どう改善しても、企業が努力しても、その申込みができない、応募資格がなくなってしまうという、そういう募集要項になっているところが結構あるんですよ。
これは、法律上も、先ほども読み上げました二百四十四条の二の第十一項におきましては、その指定を取り消すときには、「又は」以降でありますけれども、「期間を定めて」と書いてあるんですね。ですから、ここで言っているのは、期間を定めないでずっと取消しなんです、応募できないと。これは、今後、三セクの改革や、あるいはそういう民間の方々をもっと生かしていこうという指定管理者制度の精神からすると余りにも行き過ぎではないかと。
これはむしろ国の方が助言はできるわけでありますし、過去も平成二十二年にそういう助言をした通達も出しておられます、自治行政局長名で。そういうことをやはりして、助言をして、民間の方をもっと活用できるような、悪さをしたらしっかりと直してもらわなきゃいけませんけれども、それを正したらまた応募できるという、民間企業を育てる方向での改革ということが必要ではないか、改善が必要ではないかと思いますけれども、政務官、いかがでしょうか。

○大臣政務官(伊藤忠彦君) ただいま委員がおっしゃいましたとおり、指定管理者制度というのは、これは民間の知恵を使って合理的に何とか進めていく方法でということでございまして、特に公募方式を使っている以上は広く多くの方にチャンスを求めていくと、これが一方でございます。もう一方で、やはり当該施設を適正にそして安全に管理を確保するという意味では、ある意味で必要な応募資格の制限を設けることも一般的だなということは御案内かと思います。
そこで、その不正を理由にした指定の取消しがあった後の再チャレンジということでございますが、これはでき得る限り地方自治体において適切に定める方法でやっていただきたいと思うわけでございますが、公の施設の応募資格でもございますので、これは是非、具体的には各地方自治体においてそれぞれの施設の性質に鑑みながら適切にやっていただきたいと。一律に例えば文書で助言してはどうかということなんだろうと思いますけれども、ちょっとこれはなじまないところではないかと私どもは判断をしているところでございます。

○西田実仁君 そうすると、法律の二百四十四条の二第十一項、私が読み上げましたけれども、期間を定めて一部停止を命ずることができるというのはどう解釈されるんですか。

○大臣政務官(伊藤忠彦君) これは、当該自治体の皆様方が適時適切に御判断を願いたいというふうに私どもとしては考えているところでございます。

○西田実仁君 しかしながら、平成二十二年の総務省自治行政局長の通達、十二月二十八日に出ておりますけれども、ここでもサービスの提供者を民間事業者等から幅広く求めることに意義があるということが強調されているわけでありますね。
ですから、一回いろんなことがあっても、しかしそこで改善をしている、で、応募はできる、それではじけばいいだけの話ですから、中身を見て。応募もできない、永久にしかもできない、これはいかにも行き過ぎではないか。そんなに物すごい犯罪があるのかどうか知りませんけれども、永久にできないというのは本当やっぱり行き過ぎではないかというふうに政治家として思いませんか。

○大臣政務官(伊藤忠彦君) 大変、くどいことを言ってはいけないんですけれども、そこのところの判断は私は市町村に委ねてまいるところだと思っております。
それから、議員のおっしゃっております期間を定めるというところにつきましては、多分業務停止の部分ではないかというふうに思うわけでございまして、再度再チャレンジをするというところについて、決してそれをさせないということではないと私どもも承知をいたしております。

○西田実仁君 もう時間ですからあれですけれども、ちょっと伊藤さんらしくない答弁だなというふうに思って、終わります。

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