郵政特・第9号 2005-07-26


2005年7月26日

【質疑事項】
1.郵便局と地域住民のつながりについて
2.郵便局が町づくりに果たしていく役割について
3.郵便局のネットワークを維持する為に
4.民営化後の既存郵便局ネットワークを越えるメリットについて<>○西田まこと君 公明党の西田実仁でございます。
本日は、大変にお忙しい中、4人の皆様方には大変にありがとうございます。
今、るるお話がございまして、まず初めに私の方からお聞きしたいことは、郵便局が町や村の情報拠点であり、また公共サービスの拠点になっているというお話が、るるお話がございました。そういう意味で、情報、公的サービスの中核である郵便局と住民の皆さんとのまずつながりですけれども、その中核たる、地域の中核たる郵便局には今3つの事業があるわけでございまして、郵便と郵貯と、そして簡易保険と、3つあるわけでございますが、それぞれのお方にお聞きしたいと思いますが、郵政3事業のうち、その地域の中核という意味でいきますと、どの事業が一番住民との接点で重要になって、実態としてですね、なっていらっしゃるのかということを、まず4人それぞれの方に具体的な事例も含めてお聞きしたいと思います。

○参考人(谷本正憲君) 恐らく、日々の業務ということからいいますと、やっぱり郵便事業というのは一番ウエートが高いんではないかというふうに思いますね。そして、あと、どちらかというと、地方部というんでしょうか、過疎地域というんでしょうか、そういうところへ行きますと、恐らくもう貯金というのは郵便貯金、保険といえば簡易保険、恐らくもうそんなイメージが私はもう生活実態の中で定着をしているんじゃないかと思いますね。恐らく、民間の保険会社の方々は、そういう過疎地域へ入っていって保険の勧誘をされるというふうなことは実態問題としてはないんじゃないかという感じはしております。
それと同時に、我々自治体の方から見ますと、先ほども申し上げましたけれども、いろんな行政サービスについて、お互いやっぱり提携をしていくという動きがここに来ましてどんどんやっぱり広がってきた。ごみの不法投棄の情報提供なんかもその一例だと思います。これやっぱり、郵便事業のそういうネットワークを我々行政サービスの面でも活用していこう、郵便局サイドもそんな形で何かお役に立っていこうという、私はそんな動きがちょうど合致しているんじゃないかという、そういうサービスの面での動きがどんどん広がってきているというのは特徴じゃないかと思いますがね。

○参考人(末永美喜君) 私も、利用する人、あるいは郵便局が所在する地域によっていろいろと、重要度というんでしょうか、それは増してくると思いますけれども、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんだと公的年金受け取る窓口として非常に大切な機関でありますし、私個人からすると、自分の考えをいつもはがきで、郵便で出していますので、政治家としては郵便の方を活用しているなという思いがします。
それぞれ利用する方によって違うと思いますし、それから、都会の郵便局では、長崎市なんかはごみ袋の販売もやっておる、有料でやっておりますので、もう生活と直結した場所の提供というんですか、そういう事業もやっておりますから、地域とかあるいは利用する人によってそれぞれ差はあるんじゃないかなと思います。

○参考人(渡部英一君) 私も同じような意見でありますが、やはり利用する場所、利用する人によって多少変わってくるんではないのかなと。
郵便事業というのは、やはり一番ベターにといいますか、多くの方々がどちらかといえば利用されているのかな、重要視なのかなというふうな感じはしてきております。
以上であります。

○参考人(田中覚君) 私自身も3人の先生方と全く同じ考えでございます。
3つの事業、それぞれ顧客が、地域住民の方々が選択しながらお使いをいただいているということで、1つの窓口で3つの事業があるということは結構便利にその施設を御利用いただいていると、このように理解をさせていただいております。

○西田まこと君 今、それぞれの地域によって違うということもありますけれども、基本的にはやはり郵便というものが主となりまして、そこで人と人とのつながりというものがあって、そこに当然、民間の金融機関のないところあるいは手が届かないところには郵便貯金あるいは簡易保険というものがもう本当に主たるものになっていると、こういう実態のお話をいただいたわけでございますけれども。
続いて、田中参考人に、お話先ほどいただきました中で、郵便局と町づくり、地域づくり、地域再生という視点でお話をいただいたわけですが、郵便局と町づくりということについてお聞きしたいと思います。
実際に郵便局の関係者あるいは特定郵便局長さんというのはそれぞれの地域で大変に有力な方であり、また町づくりにも深くかかわってこられている方も多くいらっしゃって、多大な貢献がこれまでもなされてきたということはよく承知しているわけでございますけれども、今後につきまして、郵便局が町づくりに果たしていく役割というのを、特定郵便局長さんだけではなくて、郵便関係者の方々とどういう協力をしていくことが町づくり、より発展させていくことにつながるのかとお考えでしょうか。

○参考人(田中覚君) 今お話しいただきました特定郵便局長が地域の有力な方であるかどうかは分かりませんけれども、私自身が拝見させていただく中で、特定郵便局長の方はいつもにこにことされているなというイメージがとても強うございます。その分、地域に随分と信頼をされているんだなということでございまして、たまにのぞかせていただきますと、そこの地域の婦人会が作りました作品を展示されたり、またその地域の小学校の作品、例えば絵画ですね、写生した絵なんかも展示されたりしております。
そういう、なぜここのところで展示をして、別に学校でもいいじゃないか、公民館でもいいじゃないかということを申し上げましたら、公民館よりも学校よりも広く多くの方がこの施設を御利用いただきますから、そういう発表の場として、地域ギャラリーとして使われているということを例に挙げさせていただいたときに、その郵便局の果たしている役割が大きいものがあるんだろうなということを申し上げたいと思います。

○西田まこと君 先ほど谷本参考人からお話がちらっとございましたけれども、そうした郵便局と町づくりということからしますと、実際は、公社のいわゆる支社と例えば知事さんがお話をする、そういう機会、町づくりに関してとかあるいは地域の発展に向けてですね、そういう機会というのは本当に少ないんでしょうか。どういうふうになっているんでしょうか。

○参考人(谷本正憲君) 正直言って、定例的に何かお出会いするという機会はこれまでございませんでして、ただ、私どもの方から、今ちょっと申しました産業廃棄物の不法投棄だとか道路の損傷に係る情報の提供だとか、そういったことについて少しお話し掛けを支社のレベルでして、それで郵便局も好意的に反応されて、そしてお互い協定書にお互いサインを交わすという、そういうことはありますけれども、今回のこういった郵政民営化も含めてそういうお話をしたということはありませんし、そういう情報提供をいただいたということは私自身は確認してございません、はい。

○西田まこと君 現在のこの郵便局のネットワークが大変重要であるということを先ほど来4人の方、共通しておっしゃっておりました。
今郵便局は、公社の皆様、また地域で支えていただいております皆様方のお力によりまして、これは税金を投入することなくこのネットワークというものがきちっと維持されているわけでございます。
ただ、今後につきまして、この委員会でも生田総裁からも度々御指摘がございましたとおり、今すぐに、3年、5年というところでどうなるというものではないけれども、もうちょっと長く見ると、今のまま行くとやはり事業が先細りしていくんではないか、現時点で、今郵便事業にしましても、あるいは例えば郵貯あるいは簡保にしても、これは今のそのお金の流れ、資金の構造上、なかなかより発展していく方向に行かないんではないか、中長期的には先細りになってしまうんではないかという懸念を現実に経営に携わっている生田総裁から度々御指摘をされているわけでございます。
ただ、仮に民営化されて、この郵政が民営化された場合に、先ほど来御指摘いただいていますように、採算の良くない、まあ不採算地域と言ってしまっていいのか分かりませんが、採算の良くない地域から郵便局が撤退されてしまった場合、それを撤退しないようにするために、あるいは今のまま、公社のまま、民営化されなくても、郵政3事業が総裁が懸念されているように先細りとなってきた場合、いずれにしても、この郵便局ネットワークを維持しようと思えば、採算が合わないわけですからだれかお金出さなきゃいけませんし、今のままでも先細りしていくんであれば、それを維持しようと思えばだれかがそれを負担しなければならないと、こういうことになっていくわけでございますけれども。
この今貴重な、本当に日本の国民にとって最大の資産であるこの郵便局のネットワーク、これを全国津々浦々に維持していくということのために、利用者の利便を考えると同時に、利用者は納税者でもありますので、そのネットワークを維持するために、でもやはり大事だからこれはやはり税金を使って、公金を使ってきちっと、それを投入することによって維持をしていくべきである。そして、その際には当然、納税者が負担をしなければならない。こういうふうに考えられますでしょうか、4人の方にお聞きしたいと思います。

○参考人(谷本正憲君) 郵政公社のその将来像というのは私もつまびらかによく承知をしておりませんけれども、新聞報道等では、総裁は大変厳しい状況になってくる、先細りというお話もしておられるようでありますが、私は、そういった危機意識というのが本当にその郵政公社の末端にまでに本当に下りているのかどうかという、もしあるとすれば、総裁だけではなくして、恐らくそれぞれの管理職にある立場の皆さん方も同じ危機意識を持って、だから郵政公社は将来こういう形でなけりゃやっぱりいかぬのだという、やっぱりそういう説明があってしかるべきではないのかなという、私、個人的にはそんな印象を強く持っておるわけですね。
そして、郵政公社は今直ちに危機的な状況ではない。これ、非常に改革をやるときに難しいんですけれども、我々も自治体のレベルでいろんな行政改革やっておりますけれども、ずっと先を見通して、これはいずれ大きな問題になるから今やらなきゃいかぬということで、議会も含めて皆さんが納得されるのかどうか。いや、もうそこまでこの問題来ていると。
住宅供給公社などは今団地が分譲できない。なかなかうちを売ることができない。新たな団地造成になったらとんでもないことになる、もう経営破綻が目の前だと、やはり住宅供給公社は何とか整理をしなきゃいけないというような話になると、みんなが危機意識を共有して、やっぱり住宅供給公社はその役目を終えたと。だから、今既存の団地の分譲を終えれば住宅公社はもう解散をするとか、こんな形でこれはまとまるという、そこの全体のタイムスパンとのいろんなかかわり合いというのがなかなか難しいんではないのかなという思いがしています。
ですから、いずれにしても、公社がそういう危機意識を自らお持ちだということであれば、公社自身としてもっと情報発信を私はされないといかぬのじゃないのかという、そんな思いが個人的にはしています。

○参考人(末永美喜君) 先生、先ほど地域の町づくりのことであるとおっしゃいましたけれども、現在の局長さんたちは、例えば五島市出身の郵便局員が長崎市の局長になったり諫早市の局長になったり、いわゆる先生方の世界でも公募制がありますけれども、いわゆる公募をして、試験を受けてやっているのが現実の局長たちの姿です。
私は、将来像としては、いわゆる行政が今一生懸命住民票とかなんかやっております。これを有料でやってもらうことによって郵便局の収入になっていくという形で、今例えば対馬は六か町の町が合併しました。旧それぞれ町には、旧町の中には出張所があったんですけれども、出先が、これは旧役場を中心として本所が1つ厳原というところにあれば、あと5つの役場に支所があってと、その先が廃合していくと、廃止していっているわけですね。その役目を郵便局が果たして、それを行政の、有料、少ない金額でもいいですから、有料でもって肩代わりするということで郵便局の収入を得るという方法も一つの方法ではないかと私は思います。そのことによって維持されるべきだと私は思います。

○参考人(渡部英一君) 私は、今民間でできることは民間でということ、もう1つは、これだけ財政が逼迫しているわけですから、やっぱり自分たちの町は自分たちで何とかしようやというような意識を持つことが今一番大切なんではないかなというふうに思います。それが、そういう国民の意識を持つことが納税者の立場でもあり、民営化の実現に向けてそういう意識改革をしていく、あるいは自分たちの町は自分たちで何とかやろうやというようなことを思っていけば、大分改革も進んでいくんではないかなというふうに思っております。

○参考人(田中覚君) 済みません、よく将来的なこと、勉強不足もございますし、現実の話としてイメージができませんので、うまく先生にお伝えすることができるかどうか分かりません。しかし、ある特定郵便局長がこのようにおっしゃっていました。民営化されてもし大赤字を食らったときに、銀行のように公金、いわゆる税金を投入していただけるんだったら民営化もやむなしと。しかし、税金の投入がないんであれば別に民営化していただく必要はない、今みんなで頑張っているじゃないかと、このように私にお伝えいただいた特定郵便局長がおみえでございました。

○西田まこと君 今の視点ですけれども、末永議長、また田中議長にお聞きしたいと思いますが、意見書を出されるとき、あるいは議会の中で、そうした郵便局のネットワークを維持していくというときに、特に末永参考人は、それを有料で行政が仕事を出して肩代わりしてもらったらどうだろうかと。ということは、すなわち当然、税金によって負担していくということを意味しているんだと思いますけれども、そうした郵便局ネットワークを、じゃ維持していくときには、やはりきちっと、それは大事なものなので税金でみんなで負担をしていこうじゃないかという、そういう話合いが、それぞれの議会でいろんなそういう意見が出る中で話し合われたんでしょうか。その辺の経緯をもし分かりましたらお願いします。

○参考人(末永美喜君) そこもちょっと違うんですけれども、現状では、役場の出先があって、人件費払っているわけです。そして、そこに支所なり出先を維持しているわけです。そこで住民票なり、あるいは印鑑登録証明書なりの交付していたんです。その人たちがいなくなると。で、人件費がゼロになるわけです。その住民票を1通幾らという安い金額、郵便局でやったら、それを有料でやってもらったらどうだろうかという意見なんです。だから、人件費が大きく掛かっていますから、そうすると町村としては、あるいは市としても人件費を落とすために廃止します。その仕事の一部を、仕事を郵便局が代行して一枚幾らでやっていただければ、人件費が大幅に減るんですから税金を改めて投入してどうこうする問題じゃないと私は思っております。

○参考人(田中覚君) 全く末永先生と一緒の意見でございます。
また、その前提に、結構、地方は住民サービス、県民サービスのためになるべく出越していって、出掛けていって身近なところで行政サービスをさせていただこうというふうなことをさせていただいていますし、情報の共有についても、県庁に来いと昔は恐らく呼び付けておりました、間違いなく。しかし、いや、知事も含めて地域に出掛けていって、今、三重県の抱えている課題はこういうことです、ああいうことですと、また皆さん方の御意見を聞かせていただいたということで、いただきたいということを含めて外へ外へ出させていただく。つまり、一番地域に便利な形を行政サービスの中でどう展開ができるのかという観点で、先生、申し訳ないですが、お考えいただきますと、税金を投入するとかしないとかいうことよりも、納税者にとって何が便利かと、こういうふうなことの議論を積み重ねさせていただいております。
そして、意見書の議論のときにはそこまでの議論をせずに、まず今の24700余りのネットワークの堅持と、そしてそのサービスの低下をしないようにというために、是非とも慎重な御議論をいただきたいという意見を集約したということでございます。

○西田まこと君 最後に、渡部参考人と谷本参考人にお聞きしますけれども、先ほどもちょっとお話ありましたが、仮に民営化された場合、既存のこの郵便局ネットワークというものを超えるメリットをどこに見いだすのか、つまり民営化したことによって今よりももっと良くなるというメリットをどこに見いだすのかということについて、もし御意見がございましたらお話をお聞きしたい。

○参考人(谷本正憲君) 一般論としては、意見陳述でも申し上げましたけれども、やはり官から民へというこの方向性は私は大事だろうというふうに思うんです。これは自治体のレベルでも同じです。やっぱり行政の守備範囲をもう一度やっぱり見直しをしていく、そういう取組は私は大変大切だというふうに思いますので、恐らく郵政民営化もその一環としての取組だということであれば私は理解できなくもないわけでありますけれども、今、果たして郵便局のこのネットワークが、ただいま申し上げましたように、非常に大事な大きな役割を果たしているということがあるんで、そことの兼ね合いをどうしてもらうのかという、私はそこが一番のポイントだろうというふうに思いますね、はい。

○参考人(渡部英一君) やはり、1つにはやっぱり大きな政府から小さな政府にする、この民営化によってネットワーク化はもちろん構築することですけれども、もう官がやっている時代ではないという思いであります。

○西田まこと君 ありがとうございました。

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