郵政特・第4号 2005-07-19


2005年7月19日

【質疑事項】
1.郵政民営化のメリットについて
2.カネの流れは変えられるのか<>○西田まこと君 公明党の西田実仁でございます。
まず、私の方からは、これまでの郵政民営化に関する審議を整理をしていく意味から、民営化するメリット、民営化する、民営化によるデメリット、そして民営化しないメリット、民営化しないデメリット、それぞれにつきまして、国民の視点から竹中大臣にお聞きしたいと思います。
この場合国民というのは、利用者でもありますけれども、同時に納税者という両方の面を持っているわけでございまして、利用者であり、かつ納税者である国民の視点から、今申し上げた4つの視点につきましてお聞きしたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) メリット、デメリット、それぞれを解説すると少し時間掛かってしまうんでございますが、できるだけ簡潔に申し上げたいと思います。
日本の経済社会は、人口減少等による生産活動の縮小とか生産性の停滞とか、そういう懸念もあるわけで、やはり経済の活性化を図るために改革を進めていくことが不可欠であると。そのためには、民間にできることは民間で、経済の活性化を図る上で極めて重要な市場経済社会の根本原理をやはり前面に出して改革を進めるというのが小泉内閣の基本的な姿勢でございます。
郵政事業につきましては、郵便、郵貯、簡保、いずれも民間企業が自由な経営の下で同様のサービスを提供しております。公務員でなければできない事業ではない、民間による運営が十分可能であると考えているところでございます。
そこで、民営化するわけでございますが、民営化するメリットについて申し上げますと、まず、経済全体の観点から、マクロ的な観点からいいますと、巨大な官業を縮小しまして、38万人の公務員を縮減することによって民間の活力が発揮できる領域を拡大する、そして、340兆円の膨大な資金を官から民に流す道を開く、民営化後の新会社が民間企業と同一の条件で公正な競争を行う、そうした観点から経済の活性化が図られる。また、これも経済全体、マクロ的な観点になりますが、新会社が民間と同様の納税義務を負い、従来支払が不要とされていた税金を支払えるようになる、政府保有の新会社の株式を処分すること等により財政再建にも貢献する。そのような効果があると、メリットがあると思っております。
次に、国民生活により近い視点、国民生活の観点から申し上げますと、新会社に対する国の関与をできるだけ控えて経営の自由度を拡大していただく、そうする下で創意工夫が発揮され、質の高い多様なサービスが提供できるようになると考えられる。特に、国民に対する直接のサービス提供窓口となります郵便局におきましては、郵便と郵貯、簡保の商品だけではなくて、他の民間企業のものなど多様な商品、サービスが提供できるようになるということでございます。
そして3点目に、今度は公社の経営の観点から、これは経営的な、ミクロ的な視点でございますが、これは生田総裁の下で皆さん御努力されておられて、現状で差し迫った危機が発生しているという状況にはないわけでございますが、それでもやはり今後の経営見通しは、郵便物数や保険契約の減少など楽観が許されないということ、そして、金融の技術革新や物流サービスの変貌など、やはり現在の郵政を取り巻く環境が劇的に変化していること、そういうことを勘案しますと、業務範囲等に制約がある現在の公社制度の下では改革にやはり限界があるだろう。民営化によって経営の自由度を拡大すれば、こうした環境変化に適切に対応して、将来にわたって郵便事業の健全性を確保して、そしてこれを更に発展させていくことができる、そういったメリットが引き出されて、構造改革全体を一層前進させて国民生活に大きなメリットをもたらすというふうに考えるわけでございます。
民営化のメリットが以上のように要約されれば、そのデメリットというのは、今、民営化、その申し上げた民営化するメリットのある意味で裏返しの部分ということになるわけでございますけれども、民営化するデメリット、民営化しないメリットということでございますけれども、私たちとしては、郵政民営化によって、現在、郵政事業が担っております公共的機能や国民の利便性が損なわれることはあってはならないと考えております。
法案におきましても、この点は与党と政府の真摯な協議を踏まえまして、過疎地を始め都市部においても必要な郵便局ネットワークを維持していく、また、移行期間中における代理店契約の義務付けや社会・地域貢献基金の設置などにより貯金、保険の金融サービスが低下しないようにするなど、そのデメリットを防止するための制度上の工夫をしたところでございます。
そうした点を踏まえまして、この国の将来を考えたときにやはり郵政民営化は避けて通れない改革の本丸であると、是非その点についての包括的な御理解を賜りたいと思っているところでございます。

○西田まこと君 1つ、先ほどお聞きし、お答えいただいていない民営化しないデメリットでございますけれども、この点についてはいかがでございましょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 民営化しないデメリットでございますけれども、先ほどの実は申し上げたことの裏返し、民営化するメリットの裏返しになろうかと思いますが、とりわけ、やはり公社経営の観点から、経営が大変厳しい環境の中でその状況に直面していくということではないかと思います。また、経済全体に関しましても、お金の使途が、運用先が安全資産に運用されること等々その制約があって、経済活性化にやはり340兆円のお金が経済の活性化になかなか生かされない、そうした点も民営化しないことのデメリットとして挙げられようかというふうに思います。

○西田まこと君 今、この民営化しないメリットにつきましては、公社経営の観点から御指摘いただいたわけでございますけれども、一言で言えば、現状は維持される、もし民営化しない場合ですね、現状は当面は維持されるかもしれないけれども、それは未来永劫にわたっては維持できないだろうということをおっしゃっているんじゃないかというふうに思いますけれども。
ここで生田総裁にお聞きしますけれども、先ほど来お話がございましたが、昨日も、初日のときにも総裁はおっしゃっていました、今後もし公社のままなら相当思い切った公社法の改正をしなければならないと、先ほどもお話ございました。それが難しいならばいい民営化をしていただくことということを繰り返しお述べになっていらっしゃいますけれども、この総裁が言われる相当思い切った公社法の改正ということと民営化と言われることの間にはいかほどの、どういう違いがあるというふうに思われますでしょうか。

○参考人(生田正治君) お答え申し上げます。
申し上げているときに、相対比較して、どっちがいいからそっちの方でお願いするというのはないわけで、経営者の立場で経営をお預かりしている中での問題点を指摘申し上げて、それで政治的に選択と時期と、政治的な高度の御判断をいただきたいと、まずこういうことを申し上げているわけなんですけれども。
その考えの背景は、骨格経営試算で、2017年、10年後でも利益出るんですよ。利益出るんですからね、その意味じゃ健全かも分かんないけれども。それがもう年々ずうっと下がっていって、最後の2017年ごろに出る利益というのは、おおよそ20兆近く売り上げる事業体として見ますと、1%あるいは2%の利益率になりますから、非常に大きな問題点を抱えて、その先に問題が残ってしまうということになるんで、お考えいただければと、こういうことであります。
私は、国民の重要な生活インフラとしてパブリックな役割を果たしていくためには、いずれにしても、どっちの方法を取るにしましても、経営の自由度を付与していただくと。できるだけ経営の自由度を付与していただきまして、民間どおりとは言いませんが、民間に準じた程度の利益が上がるような形にしていただかないと事業がふらつくことになってしまうだろうと、こういうことでございます。
その方法として2つあると、こういうことでございますが、何が違うか。まあそれほど私今その問題に限って頭を整理しているわけじゃございませんけれども、公社のままで改正していただくのと民営化するのでは、多分与えていただく経営の自由度の幅にも多分差が出るのかなと、こういうふうに思いますし、例えばいろんな営業をするときの相対取引等、営業をやるときのフレキシビリティー、弾力性、こういうものにも差が出るのかなと、こういう気がいたしますし、それから税金や諸費用を公社のままなら今のままでいいのかどうかというような問題も出てくるのかなと、こういうふうに思います。
その2つを比較してみれば、公社のままで改正していただけば、それはそれなりに安定的だろうと思いますし、それに慣れ親しんだ方にとっては安心感があるかも分からないけれども、ひょっとするとその効率性の問題で相対比較としてはかなりの問題が出てくるのかも分かりませんね。
それから、もし民営化ということになるんであれば、少なくとも公社の法の改正というやつよりは経営の自由度が増すと思いますし、より一層相対比較においてはお客様本位の立場での事業が行われて利益率は高まるということでしょうが、民間企業としては当然ながら経営としての一応一定の負うべきリスクは負うと、こういうふうな差が出るんであろうと、こういうふうに考えております。

○西田まこと君 この郵政民営化によるメリットにつきましては、また後ほど時間があれば再度詳しくお聞きしたいと思いますが、2つ目の今日お聞きしたい点は、お金の流れが本当に変わるのかどうかということについてお聞きしたいと思います。
特に、この郵貯、簡保の資金、先ほど総裁から公社法の改正と民営化の違いについてるるお話ございましたが、その郵貯、簡保について申し上げれば、当然その公社法の下での郵貯、簡保であれば政府保証が付いたお金であり、民営化であればそうではないという違いがあるんだというふうに私は理解しておりますけれども、その上で、この郵貯、簡保が、これまで政府のいろんな御説明では広義の政府部門に対する資金供給者であったこの郵貯、簡保を、これを民間へ資金を供給できる金融機関に変えていこうと、こういうことではないかというふうに私は理解しているわけでありますけれども、この広義の政府部門に対する資金供給者から民間へ資金を供給できる金融機関に変わるための条件についてお聞きしたいと思います。
特殊法人等の改革、いわゆる入口論、出口論のところでございますけれども、そもそもこの郵貯・簡保資金が悪いのではなくて、その使い方が悪いんではないかと、この使い方を変えればお金の流れも変わるんじゃないかと、こういうような疑問がかなり根強く残っているわけでございまして、その意味でお金の流れを官から民に変えると一言で言っても本当にこの郵政民営化で変わるのかどうか、こういう疑問がいまだに残っているわけでございます。
そこでまず、竹中大臣にお聞きしますけれども、これまでのこの郵貯、簡保の資金の性格について、どういうお金なのかということについてお聞きしたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) これまでの郵貯、簡保の資金、これは言うまでもなく国が集めている、国の機関が集めているお金でございます。そして、結果的にそこには政府保証が付けられております。政府保証という政府の信用を背景に国が集めたお金ということになります。
そこで、どういう性格のお金かということになりますと、そこでのお金をできるだけこれはだれしも有効に活用したいと思うわけでございますけれども、そこはやはり国が政府保証を付いて集めるお金ということでありますので、おのずとその使途が運用されていくという、そういう宿命を持っていると思います。具体的には、安全資産を中心に運用せざるを得なくなる。結果的にこれを安全資産に運用する仕組みとして財投の預託の仕組みがございましたし、ほかには安全資産の代表格である国債を大量に購入するという結果に相なっております。
したがって、結果的にそうしますと財投に、この財投の仕組みはもちろん今変わりつつある、変わってきているわけでございますが、財投にしても国債にしても、結局それは国が使うということになる。結果的に国が集めて国が使うという形になるわけでございます。
これで、そこで何が悪いかという御質問の趣旨もあろうかと思いますけれども、これ、国もお金を必要としている場面がありますから、国に対してお金をしっかりと流すという役割ももちろん重要でございます。しかし、使途が限定されていると、安全資産、国等々の国債等に限定されているというところにやはり大きな問題があって、むしろ経済をダイナミックに発展させる民間にこの国民の有効な貯金がもっと活用されていく道を開くということが大変重要であろうかと思っております。
もちろん、これはすぐにできることではございません。そうした民間企業に対してお金を流すに当たりましてはノウハウも必要でございます。そういうことも考慮いたしまして、私どもはそこを段階的にそういった形で民間にお金が流れていく、そういうような仕組みを考えているわけでございます。

○西田まこと君 今大臣からお話ありましたとおり、この郵貯、簡保の資金、正にその運用が、使途が限定されていると、こういうことでございますが、政府保証が付いているということは、もうもっと分かりやすく言えば、元利払いが最終的には国が保証しているということになるわけでございますけれども、私は、この郵貯、簡保の資金の性格は、官の資金であるということに加えまして、もう1つ大変重要な性格があろうかと思っております。それは、この郵貯を正に支えている主力商品が定額郵便貯金であるということでございますし、また簡保におきましては大変保障倍率の低い貯蓄性保険が主力を占めていると、こういうことであります。
ここで確認でございますけれども、これは郵政公社にお聞きした方がいいんでしょうか。郵便貯金におきます定額郵便貯金の、この定額郵便貯金についてですけれども、これがいつごろ何のためにつくられ、その商品設計にはどういう特徴があるんでしょうか。また、現在の郵便貯金残高に占めるこの定額貯金の比率についてお尋ねいたします。

○参考人(斎尾親徳君) 定額貯金は昭和16年の10月に創設されましたが、その当時の資料が残っていないため詳細につきましては明らかでないわけでありますけれども、郵政省の為替貯金事業100年史によりますと、定額郵便貯金制度は、戦時下の当時における財政・経済政策の遂行上、国民貯蓄の増強が要請され、恒久性のある貯蓄の増加を図るとともに、取扱い上の手数を軽減し、用紙類等の節約を図ることを目的として昭和16年10月1日から施行されるとあります。
また、現在の定額貯金の商品の特徴でありますけれども、据置期間が6か月、預入期間が10年、利子計算は6か月複利、預入期間満了後、通常貯金になるなどがあります。定額貯金は全国どこの郵便局でも手軽に貯金できますし、据置期間経過後は払戻しが自由に行えるなど預金者ニーズに合っている商品でありますことから、郵貯のメーン商品となっております。
平成17年3月末におけます郵便貯金残高に占める定額貯金の割合でございますけれども、約68%、残高にしまして約146兆円となっております。
なお、ピーク時、これは平成11年度末でありましたけれども、このときには約212兆円ありまして、郵便貯金全体の残高の約82%でありましたが、最近は低金利の影響もありまして、徐々に残高、割合とも減少しているところでございます。

○西田まこと君 正に、この定額郵便貯金は戦前の戦費調達のために戦前に創設され、戦後もそのまま残ってインフラ整備等のために使われてきたわけでございますけれども、私は、この郵便貯金において定額貯金が主力であること、今7割弱とおっしゃいました。ピーク時に比べれば下がっているものの、依然として七割近くを占めているということでございます。そしてまた、簡保においても保障倍率の低い貯蓄性保険が主力であるというこの2つの特徴は、郵貯、簡保資金が政府保証の付いたお金であるという特徴とともに、民間の金融機関に比べますと大変にその調達コストが高いということが言えるんではないかというふうに思えるわけであります。
この政府保証が付いている、国が元利払いを税金で全額見るという郵貯、簡保資金の特徴、加えてこの資金コストが大変に高いと、相対的にという意味ですけれども、この2つの特徴から、私は、この郵貯、簡保資金というのは構造上、その心掛けとか使い方とかそういうことではなくて、構造上どうしても流れていく方向というのはある程度限定されていくんではないかというふうに思っておりますけれども、竹中大臣、いかがでございましょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 資金の性格で、先ほど来、その政府保証が付いているということで官の資金の制約ということをお話ししたわけでございますが、今の委員の御指摘は、資金コストが高いという表現を使われましたが、その預金の商品の性格上、ALMといいますか資産負債管理をやるに当たってもやはり制限があるのではないかと、そういうお尋ねであろうかと思います。
現在の郵便貯金は預入限度額が限られておる、そして個人預金者の割合が高いということでありますとか、主力であります定額貯金の預入、預入期間が最長10年であること等を背景としまして、これは民間の預金と比較しまして滞留期間が長い、滞留期間が長いという特徴があるものと承知をしております。実は、定期貯金の金利というのは民間の預金を基準として定められておりまして、これは金利は当然期間によるわけでございますので、滞留期間を勘案した場合に、その期間構造からいって必ずしも調達コストが高いとは言えないのではないかというふうな専門家の見方もあると承知をしております。
また、現在の簡易生命保険については、加入限度額が設けられていること等を背景としまして、貯蓄性が高い養老保険が契約の中心となっておる、これは委員御指摘のとおりでございます。
現在の公社におけます郵貯・簡保資金の運用につきましては、このような負債の、お金を受け入れるときの商品の特性に加えまして、先ほど言った国民負担の発生を回避する観点から、やはり国債等の安全資産を中心に長期安定的な運営方針が取られているというふうに考えているところでございます。いろんな自由度を持っていただくことによりまして、より活力のあるダイナミックな資産負債管理、ALMを行っていただくようにするのがやはり方向としては適切であろうというふうに思っております。

○西田まこと君 実際、官の資金であるということで、ある意味で調達が、1つの特徴としては、リスクを余り意識しないで運用できてしまうということ。もう一方では、長期資金、今大臣御指摘いただいたとおり、長期性の資金であり、金利上昇局面においてはそれが長期化するということでいえば当然資金コストも高くなってくるということになるわけで、この2つの一見相矛盾するというか、いうことから、実際にはこの平成13年度財投改革が行われましたけれども、郵貯・簡保資金はそのときから自主運用に変わっているものの、遮断されたといっても、結局は広義の意味での政府部門にお金が流れてきているということが言えるんではないかと思います。
ここで数字で確認をさせていただきたいと思いますが、平成14年度以降、郵貯、簡保の総資産に占める公的部門向け投融資の比率はどのようになっておるでしょうか。財投改革直前と直近値をお教えいただきたいと思います。郵政公社の方、お願いします。

○参考人(斎尾親徳君) 郵貯など総資産に占めます公的部門への運用割合でございますけれども、この場合、公的部門への運用といいますのは、国債、地方債、それから公庫公団債、預託金、地方公共団体貸付けを指しますけれども、その運用割合が12年度末におきましては92%、そして直近、平成16年度末におきましては95%となっております。
また、簡保の総資産に占めます公的部門への運用割合でございますけれども、郵貯の範囲に加えまして、財政投融資計画に基づく公庫公団債、公庫公団等への直接貸付けも含んでおりますが、この運用割合は、12年度末で73%、平成16年度末で85%となっております。

○西田まこと君 財投改革がなされたものの、いや、依然として公的部門へ流れて、お金というその流れ自体の行動自体はなかなか変わらないと、先ほど申し上げた2つの資金の性格から構造上やはりそういうふうに流れていくものであると私は理解しておりますが、仮に民営化したといたしましても、こうした長期でありまた相対的には資金コストが高いままの民営化であれば、やはりこれは高金利、長期資金を、こうした資金を不良債権をできる限り発生させないで、かつ純利ざやで運用していくためには、やはり勢い公的部門に流れざるを得なくなってしまうんではないかというふうに私は考えております。
その意味では、冒頭申し上げましたけれども、この広義の政府部門に対する資金の流れを民間へ資金を供給できる金融機関に生まれ変わっていくためには、調達資金の短期化と、長期ではなくて短期化とそしてリスクの取れる低い調達コストの資金が必要になってくると思うわけでございまして、今、公社の皆様が生田総裁を筆頭にして大変に御尽力されておられます人件費の削減とかあるいは諸経費の削減等々、様々な御努力をなさっておられますけれども、やはり資金の構造そのものをやはり変えなければ、なかなかこうしたものもより実っていかないんではないかというふうに思っておりまして、民営化ということは、すなわち政府部門への資金供給機関から、民間資金へお金が流れられるような金融機関に変わっていく。そのためにはお金の質をやはり変えなきゃいけないと、長期から短期へ、そしてリスクの取れる資金へということが大変重要であるというふうに私は思っておりますが、大臣、竹中大臣、いかがでございましょう。

○国務大臣(竹中平蔵君) 西田委員の御指摘は、要するに、いわゆる組織としての経費削減だけではやはり限界があるのであって、その資金の流れそのものがもっとダイナミックに変わって、その中で資金の調達構造、運用構造も変わるような形に持っていかないと、この官から民へのお金の有効な流れというのは実現できないのではないかという御指摘だと思います。この点は全く私もそのとおりだと思います。
すなわち、今委員御指摘になられた点で2点申し上げたいと思いますが、1つは、資金の最終的な取り手ですね、資金の最終需要の、最終需要構造をしっかりと変えていかなければいけない。これはもう事実でございます。財政赤字がどんどん膨らんでいって、資金の最終的な取り手としての政府が大きくどんどんなっていけばいくほど、これはやはり官がお金を使っているということにほかなりませんから、そうではなくて、やはり民の最終需要が増えるような、正に経済活性化そのものを行っていかなければいけない。2010年代初頭に、御承知のように基礎的財政収支を黒字化するということを目指しているのもその一環でございますし、同時に、経済全体を活性化させて名目GDPが増える、そして民間の資金需要が増えるというような構造をつくり出すべく今努力をしているところでございます。
その上でもう一つは、資金の調達の話、調達資金の短期化等々の話がございましたですけれども、これはまあ、経済を一方で活性化する中でどのような形で資金の運用する能力を培っていけるかと、そういうことであろうかと思います。
長期で高い運用利回りを確保できるんであるならば、資金を調達する場合もそれに合わせた調達の仕組みを取ればよろしいわけですから、正にそれが民間企業としてのALMということになるわけでございますが、移行期間中に順次新規業務の遂行についての体制整備を図っていただきたい。そして、業務遂行能力の点について金融監督当局がきちっとチェックするような、チェックできるような制度設計としております。その資金調達についても、新たなビジネスモデルに基づくポートフォリオに応じまして、自らの経営努力によって多様な商品性、調達手段を導入するなど、これはあるべき姿を構築していくことが可能であるというふうに思っております。

○西田まこと君 将来の民営化された場合の民営郵貯並びに民営簡保の進むべき方向ということについて竹中大臣にお聞きしたいと思いますが、今、公社の段階でも行っている国債や投信の窓販でございますけれども、その意義は、私は単なる手数料稼ぎというよりもっと深い意義があるというふうに思っております。それはすなわち、負債である預金残高、これを減少させて運用難を解消していくと、そして適正規模の負債規模にしていく、負債残高にしていくと。郵貯につきましては、過去に投資した分、過去に預託した分の、財投分の預託分がまだまだ戻ってくるわけでございまして、全体の郵貯残高が減っていくという中でも、やはり新たに運用先を求める資金というのはまだ増えてくる段階にあろうかと思うんですね。
そういう意味で、私は、この民営郵貯、民営簡保の将来につきましてですけれども、やはりこの量を追うということと、それから手数料を稼いでいくということとは、決して両方を追うということは、二兎を追うのは難しいんではないかと、このように思っているわけでございますけれども、将来の民営郵貯並びに民営簡保の進むべき方向、その規模と手数料という、この点から大臣に、竹中大臣にお聞きしたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) 今の委員のお尋ねは、預金を、貯金を集めて、預金を集めてそれを運用するストック型の商売と、いろんな金融商品等々を売って手数料、フィービジネスをやるそのフロー型の商売と、それの組合せをどのようにしていくのかと、そのようなお尋ねであろうかというふうに思います。
これは、政府としてあらかじめ一定の規模を示すと、その資金規模がどれだけが適正であるかということを示すということはこれは適当とは思わないわけでございますけれども、基本的には、自らの責任と経営判断によって資金の調達、運用に加えて、金融市場の変化に伴って利用者のニーズに合わせたビジネスを展開していただく。そして、ストックについては、先ほどから申し上げているように、運用能力との兼ね合いでALMを、適正なALMの下で資金規模の最適化に収れんしていくものというふうに思われます。もちろんその規模は、多くの方々が想定されるのは、やっぱり今よりは規模が縮小していくということを考えるわけでございますが、それは恐らく方向としてはそのようになっていくんだと思います。
同時に、一方で利用者のニーズというのはどんどん多様化していくということが考えられますから、その多様化するニーズへ適正に対応していくような商品を販売していく。その意味では、フィービジネスといいますか、手数料収入を更に増やしていくような構造にする。官から民への構造改革の進め方としても、そのような方向が私は適切に展開されていくというふうに思っております。

○西田まこと君 やはり、この郵政民営化の議論につきましては、やはり議論する以上、どういう民営化なのかということがある程度イメージされた形で、賛成の意見を持つ人も、あるいは反対の意見を持つ人も、そういうある程度のイメージというものがないとなかなか意見を持つのは、正確に意見を持つというのは難しいんではないかと常々思っているわけでございまして、今ちらっとお話ございましたけれども、もう少し踏み込んでこの民営化後の郵貯銀行並びに郵便保険会社の目指すべきところについてお聞きしたいと思います。
細かいところはもちろん民営の経営者の判断だというお答えになろうかと思いますので、ただ、それで終わってしまうと聞いた意味がございませんので、もうちょっとイメージを是非お伝えいただきたいと思いますが、私の方からお聞きしたいのは、この民営化後の郵貯銀行並びに郵便保険会社は、今ある銀行とか保険会社とある意味で同じ分野で競って、ある意味で圧迫していく恐竜のような存在になっていくのか、それとも、今、量のお話がございましたけれども、地域分割も含めたスリム化をして、例えばその地域の中小企業あるいは地方公共団体のための金融機関になっていくのかという基本的に大きな方向の違いというのがあるんじゃないかと思います。
是非ここは、民営化する以上、全くそのような方向性すら示すべきではないというお考えなのかもしれませんが、このぐらいのイメージはやはりちょっと持たないと、なかなか良い民営化とは何かということを考えるにも材料がないと思いますので、竹中大臣の方でお答えできる範囲でお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) 委員御指摘のとおり、やはりイメージを持った上で議論をすることは必要であろうかと思います。
これは、詳細、細部については、これは経営者がいろいろこれから考えていかれるわけでございますが、我々が骨格経営試算及び収益等々の試算で想定している姿に関して申し上げますと、これは銀行に関して申し上げますと、民営化、民有民営になる時点で、民営化されてから10年後に預かり資産量というのが140兆程度だろうというふうな想定、これを骨格経営試算等々で示しております。そして、その中で約4分の1、これは35兆円に当たりますけれども、35兆円をいわゆる信用リスク、新たに1%取れるような信用リスクビジネスに入っていく。
この信用リスクビジネスの詳細については、これはいろんなものがございます。貸付けというのは分かりやすいものでございますけれども、ABS、シンジケートローン、これは様々な信用リスクを取れるビジネスがございますけれども、その4分の1程度、35兆円程度そうした分野に進入していくことによって、そうすることによって自らは市場において自立をしていくであろう。
その際に、今イメージとしていえば、私は、民間のこれからノウハウを蓄積していくわけでございますけれども、やはり元々は全国24000余りの郵便局ネットワークを通じての資金の収集、吸収でございますから、やはり地域密着型のビジネスにアドバンテージを持っていると、そういうところを生かしてその信用リスクビジネスの在り方も考えていただきたいと思いますし、その中では、当然のことながら、やはり地元の地方銀行との補い合うような形での提携のようなものも当然のことながら入ってこようかというふうに思っているところでございます。
今、銀行を例に取りまして、1つのイメージ、骨格経営試算等々での想定を申し述べさせていただきましたですけれども、そういうことが可能になるような一つの経営を行っていただけるような制度設計を行ったつもりでございます。

○西田まこと君 この35兆円の信用リスクを取る分について、いろんな事業というか、貸付けとかあるいはシンジケートローンとか私募債、株式、クレジットスワップとか、もうたくさん並んで例示されておりまして、これは何か、これをすべてやるということなんでしょうか。35兆円というときに当然いろんなことを積み上げておかれたんだと思うんですけれども、たくさん並んでいる保証業務まで含めまして、幾つも並んでいるこの業務についてはどういう、内訳みたいなのがあるんでしょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) これはいろんな可能性でございますので、そのような積み上げの計算を内訳としてやっているわけではございません。
これは、その時々の金融情勢等々にもよるものでございますし、ただ、これだけの資金量を持ち、そしてこれだけの人的資源も持っている会社でございますから、大体資産の4分の1、35兆円ぐらいにつきましては、このような信用リスクビジネスに新たに進入して、進出していただきたい。そうすることによって、ある程度の収益基盤、財務基盤を持つことができるというふうに試算をしているわけでございます。

○西田まこと君 郵政民営化の大義として、官から民へというときの、民といってもいろいろありまして、家計なのか大企業なのか中小企業なのか零細企業なのか、はたまた政府部門なのか、いろいろ、民は民で違いますけれども、民と一言で言ってもいろいろあるわけでございますけれども、先ほど地域密着型、あるいはそういう意味では地域金融機関との提携というような一つの方向性が今大臣から示されたわけでございますけれども、そうしますと、やはり、整理をいたしますと、民営化後の郵便貯金銀行あるいは郵便保険会社というものは地域密着で、規模は自然と縮小されていって、スリム化されていって、そして地域の、どちらかというと中小企業とかそちらの方にお金は向いていくと、こういうイメージなんでしょうか。ただ、報道では、例えばシンジケートローンで大企業に融資するのを一緒になってやるとかということが非常に出ているような気もしまして、どういう方向を目指しているのかについてもう少しお聞かせいただければと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) それは、その10年後のノウハウの蓄積の度合い、金融市場の状況等々を総合的にやはり勘案して決定されていかれるべき問題だと思います。
ただ、一般的な方向としては、やはりこの郵政というのは、これまでも地域密着型でいろんな貢献をされてきましたし、ノウハウを持っていらっしゃるんだというふうに思います。そういうようなところを生かした郵政らしい、新郵政らしいビジネス展開をしていかれるということを考えますと、通常の都市銀行がやっているような大企業への融資というようなものが中心になるというのは、これはちょっと想定し難いのではないだろうかと、そのように考えております。

○西田まこと君 ちょっと細かいところでございますけれども、若干お聞きしたいと思います。
民有民営に移行する期間中、いわゆる移行期の民業圧迫ないし公正競争の阻害に関しまして4つの条件を挙げられているわけでございますけれども、移行期、まずこの新たな郵貯、郵便貯金銀行並びに郵便保険会社につきましては、郵政公社の業務範囲からスタートすると、こういうふうに記されているわけでございますけれども、これはその全く同じ商品あるいは運用からスタートするということになるんでしょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 御指摘のように、日本郵政公社のその業務の範囲からスタートをするということを考えているわけでございますけれども、ここでそのスタート時点での公社と同様の業務範囲といいますのは、制度設計上の基本的なコンセプトは公社と同じにすると、そのように御理解をいただきたいと思います。
と申しますのは、民間企業を監督する業法である銀行法、その銀行法の下で今度は事業を営むわけでございますが、銀行法における業務規定の仕方が非常に概括的なものであるわけでございます。これは民間ですから、そんなにぎりぎり縛っていない、概括的なものなわけでございますが、郵便貯金法等々は官業でございますので、これは限定列挙で非常に細かに規定をしております。このような規定ぶりの違いというある種の技術的な問題がございますので、民営化前後の業務範囲が寸分たがわず全く同じだということは必ずしもそうならないかもしれないわけでございますが、しかし基本的なコンセプトとしては、運用対象を含めまして業務範囲は公社と同じにするということで、これは具体的には政省令で定めるということにしております。また、定額貯金については、民営化後にこれを同一の商品性として取り扱うどうか等々、これは経営判断によるところではありますけれども、制度的にはこれは同じような状況で扱うことが可能であるというような形にしております。
お尋ねの趣旨は、同じかということでございますので、基本コンセプトは同じである、ただし法律の立て方が少し違いますので、寸分たがわずということではない、しかし基本的なコンセプトは同じだということでございます。

○西田まこと君 この預け入れ限度額についてですが、限度額の撤廃期限である2017年度前であっても特例規定の規制が解除されるケースというものは一体どういうときなのかということで、持ち株会社による株式の処分が相当進んでいる場合というふうになっているわけですけれども、この相当というのはどのようなイメージになるんでしょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 郵便貯金銀行、保険会社につきましては、これは全額処分までは政府出資の形で国の信用、関与が残るということになって競争上優位に立つことになりますので、移行期間中は限度額や業務範囲の制限などの規制を課して、そして株式処分の進展等国の関与の度合いが低減していくのに応じてこの制限を段階的に緩和していくというふうにしていくところでございます。そして、全額処分によって民有民営が実現すれば、特例的なその規制を解除して、銀行、保険会社は一般の銀行、そして保険会社と同様の経営の自由度を有することになるというふうにしております。
お尋ねの件でございますけれども、これは実は経緯がございまして、諮問会議におきまして、民有民営の実現は内外の金融コングロマリットの状況など金融情勢等を踏まえて、これは現実的にといいますか、実態的に判断すべきであるというような御議論がございました。これを受けて基本方針において、民有民営化実現の際には新会社全体の経営状況及び世界の金融情勢等の動向のレビューも行うとされたわけでございまして、これを受けて法案では、全額処分前であっても、レビューの結果、民有民営実現と判断して特例規定の規制を解除できるようにしているところでございます。
この具体的には郵政民営化法の第105条で、これは銀行でございますけれども、次に134条、これは保険でございますけれども、この105条決定というのがございます。内閣総理大臣及び総務大臣は、郵政民営化委員会の意見を聴取の上、郵便貯金銀行あるいは郵便保険会社について、内外の金融情勢を踏まえて、そして郵政、日本郵政株式会社の郵便貯金銀行あるいは郵便保険会社に対する議決権割合等、他の金融機関との間の競合関係に影響を及ぼす事情を考える、考えて、そしてさらに、各民営化会社の経営状況及び他の民営化会社と郵便貯金銀行あるいは郵便保険会社との関係を考慮して、その上で、特例規定の適用を解除しても、他の金融機関あるいは生命保険会社との適正な競争関係や利用者への役務の適正な提供を、適切な提供を損なうおそれがないと認めるときには、郵便貯金銀行、郵便保険会社に対するこの特例規定の適用を解除する旨の決定を行って民有民営を実現するという、この105条決定の規定をしているわけでございます。
実際には、株式処分等、民有民営が相当実現した段階で、その金融情勢を踏まえて、イコールフッティングとの動向の状況を見て、また各会社の自立の状況を見て、このような状況に照らして、特例規定の適用を解除しても問題ないと認められるときにこの決定がなされるわけでございます。
このように、法案においては主務大臣の決定に係る判断の大枠を定めているところでございまして、この大枠に沿って正に適切に判断が行われるということを想定しているわけでございます。

○西田まこと君 次に、この貸付け等が段階的に拡大されると、こういうことになっているわけでありますけれども、その監督、推進をする民営化委員会に対しまして、この貸付けを拡大するかどうかを決めていくこの監視委員会に対しまして、立法府としては何らかの意見をする余地というものはあるんでしょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 貸付け等、段階的に拡大をして自由度を発揮していっていただく。その際に、その判断が、行政の判断が有識者の中立的、専門的意見を踏まえたものになるようにこの民営化委員会というのが設置されるわけでございます。
委員のお尋ね、そこで立法府がどう、どのようにかかわるのかというお尋ねでございますけれども、郵政民営化委員会が意見を述べるに当たって立法府の意見を聴取するということは制度的には義務付けられておりませんけれども、民営化委員会が意見を集約するに当たりまして、各委員は判断するに当たって勘案すべき様々な事情を勘案すると。当然その中には、国民の代表から成る立法府における御意見を始め国民各層の様々な意見も踏まえて、そして判断をするということになる、そういったことを考慮しながら、有識者としての専門的な知見を生かして意見を述べることとなるというふうに思っております。

○西田まこと君 この金融のユニバーサルサービスにつきましてお聞きしたいと思います。
地域貢献基金から資金交付を受ける際に、この交付に関しまして何らかの期限というものは設けられるのでありましょうか。また、交付が停止される場合、もう交付しないと、こういう場合に地域住民の意見はどのようにそこに反映されるのでしょうか。これにつきまして、竹中大臣でしょうか、よろしくお願いします。

○国務大臣(竹中平蔵君) 期限が設けられるかというお尋ねは、これ、いつまでということでございますか。
これは、地域貢献計画そのものは3年に1度作られるという内容になっておりますので、その3年間についてその貢献の仕組みをつくるということになるというふうに思っております。
そして、もし受けられなくなったときにその地域の意見どうなるのかということでございますが、これは新しく地域貢献計画を作るに当たりましては、これ定めによりまして、地元、地域の有識者の意見を聴取するということになっております。そして、その聴取した貢献計画につきましては主務大臣が本当にきちっとそういった意見を反映しているかどうかを見ながら認可をするということになっておりますので、そういう形で地域の意見はしっかりとくみ上げられる、そしてそれを総務大臣がしっかりと認可に当たって見ると、そのような仕組みを考えております。

○西田まこと君 この郵便局会社が計画を作る際に、今御説明いただきましたとおり、地域の有識者等による計画が作られると、そこに地域住民の声は十分に反映されるんだという、そういう御説明だったわけでありますけれども、とはいっても、いろんなこういうスキームというか仕組みというのは随分といろんな形で、例えば交番の配置とかそういうことについても、こういう地域住民の声を吸い上げていくということで、統廃合等が決まっていきながら、後からやはり地域住民から何でなくなるんだというようないろんな御意見というのは我々もいただくわけでございまして、仮に異議申立て等があった場合に、総務大臣でしょうか、に対する異議申立て等ができるような何か制度的な担保というものはお考えになっておられるんでしょうか。総務大臣にお聞きします。

○国務大臣(麻生太郎君) 総務大臣への異議申立てができるかという御質問だと思いますけれども、当然できるということになろう、なります。
いわゆるそこの郵便株式会社法第六条の第2項というところにそれが定められておるんですが、いわゆる識見のある有識者というものをえらく尊重していることになっておりますが、それを人選するに当たっては当然その地元に詳しい特定郵便局を含めて郵便局の方々がいろいろ有識者の人選をされてまずはそれにゆだねられるんだと思いますけれども、その地域の事情というのは離島もあれば山村もあれば実にいろいろ多岐にわたっておりますので、それを考えた上、計画を練られたということになって、それで上がってくることになるんです、だと思いますが、その段階で、当然のこととして、これ他の村に比べておたくの事情はといって比較できる立場におりますので、そういったようなことから、他の同様な地域との比較というのも可能という立場におりますので、私どもとしては、これはきちんと審査ができるという、同時に担保ができるということになろうと存じます。
また、かつ、それに対してこういう廃止されることになったことに関しては疑義ありと、かくかくしかじかで疑義あるというようなことに対しましては行政処分の不服審査ということになろうかと思いますけれども、そういったことは総務大臣に対して申立てができるか、できます。

○西田まこと君 この基金の原資につきましては、郵便貯金銀行あるいは郵便保険会社の株式の売却益並びに配当収入等をもって充てると、このようになっているわけでありますけれども、仮に、思うようにこの株式の売却等が進まない場合等、この基金の原資については何らかの財政措置あるいは売却益を担保にした財政措置等についてはお考えになっているんでしょうか、竹中大臣。

○国務大臣(竹中平蔵君) 貯金銀行、そして保険会社の株式の処分につきましては、これは経済情勢でありますとか証券市場の変化によって影響を受けるわけでございますけれども、10年間という長い期間にわたりまして段階的に処分を行うことを考えておりまして、過去の民営化時の売却事例から見ましてもこれは十分に可能であろうというふうに思っております。
また、株式の処分でございますけれども、この売却規模が大きくなると考えられますことから、市場で売却することが基本になると考えられますけれども、国の関与を断ち切るために行うものでございまして、処分の方法としましては、これはブロックトレードでありますとか、自社株買いといった売却、さらには委託者が議決権行使について指図を行わないような有価証券処分信託等、これは様々な手法を含み得るところでございます。仮に、株式市況等が売却に適さない状況であったとしても、10年のうちに全株式を処分することは可能であろうというふうに考えております。
基金の原資につきましては、この銀行、保険会社の株式の売却益、そして配当収入等も充てることにしておりますけれども、企業一般の配当の動向を考慮して積み立てたとしても、これは骨格経営試算や同業他社の株式時価等を考慮しますれば、移行期間が終了するまでには1兆円の基金を積み立てることはこれは可能であろうと考えておりますので、国による財政措置というのは予定をしておりません。

○西田まこと君 先ほどちょっと細かいところで飛ばしてしまったところがあって、それでちょっともう一度確認ですけれども、郵便貯金銀行につきましての預け入れ、預入限度額でございますけれども、これは昨年九月の閣議決定におきまして、当面、この預け入れ限度額につきましては現状が維持されると、このようになっているわけでございますけれども、この当面というものはどのくらいの期間を想定をしておられるのでありましょうか。
○国務大臣(竹中平蔵君) これ、預入限度額をどうするかということに関しては、この議論をする過程でいろんな議論がございました。
これは、移行期当初から一般企業と同様の税負担を負うのに限度額は現状水準のままというのはいかがなものかというような御意見もございました。また、政府出資による実質的な政府保証が残る間は、民業圧迫のおそれがあるので、株式が売却され民営化が進んだ時点で限度額が外されてしかるべきではないかというような御意見もございました。また、株式売却がどの程度進んだところで民有民営になったかを判断するかについては、これはある程度柔軟に考える余地を残しておくべきであって、取りあえず当面は現行水準を維持するとしてはいかがかといった議論がありました。
それらを踏まえまして、基本方針におきまして、当面、限度額を現行水準に維持するというふうにしたところでございます。
金融業務につきましては、これは国の関与をなくしていく、信用、関与が残る期間中については、これは関与の度合いの低減に通じてその制限を緩和していくという考え方を基本的に取っております。
限度額については、具体的には政令で定めることとしておりますけれども、これは基本方針に沿いまして、当面は現行水準に定めまして、政令改正に当たっては、この民営化委員会の意見を聴取の上、透明、公正なプロセスの下で様々な状況を勘案しながら、具体的にはこの日本郵政株式会社の議決権の割合や他の金融機関との間の競合関係等々、そうした事情、イコールフッティングの状況、経営の状況、そうしたことを考えながら段階的に引き上げると、段階的に変更していくということを考えているわけでございます。
その意味では、今申し上げましたような幾つかの条件、こういう状況を見ながら総合的に判断していくべき問題であるというふうに思っておりますので、当面というのはどれだけかというのは具体的にはなかなかお答えするのは難しいわけでございますが、今申し上げましたような全体的な考え方の中で適切に対応がなされていくものと思っております。
○西田実仁君 今この預入限度額については政令でということでございますけれども、移行期の郵便貯金につきましては暗黙の政府保証があると、こう見られるわけでございまして、それはすなわち財政負担の可能性があると、こういうふうにマーケットではとらえられるわけでございます。だとすれば、本来、この預入限度額についてはやはり政令ではなくて法令で定めていくべきではないかとも思われますが、いかがでございましょうか。

○国務大臣(竹中平蔵君) 官業であるゆえの制約として、これは現行1000万円の郵便貯金の預入限度額が、これは法律において、公社法においてはこれは定められているわけでございます。
民営化に当たりましては、これは貯金銀行、そして保険会社については一般の商法会社として設立して、一般の銀行、保険会社と同様、自由な経営を行わせることとしているわけでございますが、移行期間に限っては、これは限度額についてイコールフッティングでありますとか国の関与の在り方を勘案して、これは段階的に制限を緩和していくように政令で定めるということにしたものでございます。
このプロセスにおきましては、民営化委員会の意見聴取を義務付けることとしておりまして、透明、公正なプロセスの下で、株式売却等、民有民営化の進展に応じて政令改正により段階的に変更していくことが可能となる。これは、10年たつとこの制限はもうなくなる、つまり無限大になるわけでございますから、おしりが見えていて、そこで無限大になる。最初は、当面1000万ということで、そこは実態に応じてそのような改正が可能になるような形にしている。しかも、それを透明、公正なプロセスの下で議論がなされるような形にしているというところでございます。

○西田まこと君 最後でございますけれども、イコールフッティングの判断基準ということについて最後お伺いしたいと思います。
これは、政府出資率等の具体的な数値基準というものがない場合に、いわゆる強烈な行政指導の復活になるんじゃないかという懸念も一部で言われているわけでございますけれども、このイコールフッティングの判断基準につきましてどのような透明性等を図っていかれるのか最後にお聞きして、終わりたいと思います。

○国務大臣(竹中平蔵君) イコールフッティングの判断基準、これはまさしく総合的に様々な要素を勘案しなければならないわけでございますけれども、一例として、先ほど申し上げました105条決定、134条決定等々において、例えば総理大臣、総務大臣は、郵政民営化委員会の意見を聴取の上、例えば内外の金融情勢を踏まえること、日本郵政株式会社の銀行、保険会社に対する議決権割合等、他の金融機関との間の競合関係に影響を及ぼす事情を考えること及び各民営化会社の経営状況及び他の民営化会社と郵便貯金銀行あるいは保険会社との関係を考慮すること、また、その特例規定の適用を除外したとしても、他の金融機関あるいは生命保険会社との適正な競争関係、利用者への役務の適切な提供を損なうおそれがないこと、このようなことを総合的に勘案するということになろうかと思います。

○西田まこと君 終わります。

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