189-参-政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会-003号 2015年06月10日


2015年6月10日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
今日は、四人の参考人の先生方、本当にありがとうございます。
まず初めに、主権者教育について杉浦参考人にお聞きしたいと思います。
事前にいただいた資料でも、今お話にもありましたが、選挙に行く動員という教育ではなくて、例えば政治とは何かという授業が必要だという御指摘がありました。まさに私自身も大学に行って初めて政治とは何かというような意識を持って議論をした記憶があるぐらいに、高校までの教育ではなかなかそういう議論をしていなかったなということを改めて思ったわけでありますが。
先生は中学、高校の先生ということでありますので、特に高校の話はございましたが、中学あるいは小学校の義務教育におきましての主権者教育拡充ということについて御意見いただければと思います。

○参考人(杉浦真理君) 御質問ありがとうございます。
例えば、お小遣いを決めるというのは一つの家庭内の政治なんですよね。力関係によって額が変わっていったりします。そういったものが、ある意味、いろんなところで物事を決めるときには、誰が権限を持っていてどのように話し合って決められていくかというのは全て政治なんですよね。そういうものを体験していくような小学校からのやっぱりプログラムが必要かなというふうに思います。
それと同時に、社会の中で私たちは生かされているという面があります。例えば、小学校では消防署の見学だとか行くんですけど、そういう公共財というのが税金で賄われていて私たちの生活に役立っているというのを知っていくような場面があるわけですよね。だから、単に消防署を見せるだけじゃなくて、やっぱりその消防署はどういうお金で造られているかと、そういうことも分かれば、自分たちのお父さん、お母さんが払っている税金によってこれが成り立っているとか、そういう社会の仕組みにつながっていくようなもの、そういうものを理解していくことが実は主権者教育の第一歩になっていくわけですよね。
そういったものを小学校、中学校、積み上げて、原田参考人の言われたように、理想的に中学校までで完成すれば十六歳選挙権ができると思うんですけど、そこまではちょっと時間が掛かると思いますが、いろんな言わば物事を決めていくときに自分の声がどう政治につながっていくのか、社会の中で、そういったもので例えば税金がどう使われているのか、そういうものが理解できるような発達段階に応じた教育というのをしていった中で、最終的には高度な、安保法制はどうだとかTPPはどうかとか、そういう議論に高校では行ければなというふうに思っております。

○西田実仁君 ありがとうございます。
次に、インターネットによる選挙運動の解禁による影響と課題につきまして、桐谷参考人、また原田参考人にお聞きしたいと思います。
御案内のとおり、インターネットによる選挙運動というのが一昨年の四月に成立をいたしまして、既に参議院の選挙、衆議院あるいはこの間の統一地方選挙を経たわけでございますが、これによってどのような変化があり、またどのような課題が生じているのかということについてしっかり検討していかなければならないと思っております。
特に、今参議院にかかっております法律案に関連いたしまして、インターネットによる選挙運動が若者の投票率の向上あるいは主権者教育ということにどう生かしていけるのかという、あるいは生かすべきなのかということも検討していかなきゃならないと思いますが、この点につきまして両参考人に御意見を賜りたいと思います。

○参考人(桐谷次郎君) インターネット選挙の関係でございますが、現在の高校生のスマホの所有率等を見ていきますと、もうまさしく子供たちにとってはインフラと変わらない状態になってきております。そうした中で、これから子供たちが政治との関わり、考えていくときに、やはりインターネット、スマホの部分を避けて通ることはできないだろうと。
そのときに、スマホの議論というのは教育現場でいろんな議論がありますけれども、単純に禁止をするのではなくて、やはりこれから子供たちが大人になる時代というのはインターネット、スマホが当たり前の時代でございます。そのときに必要なのは、情報リテラシーの教育、まさしくスキルとモラル、それをいかに子供たちのうちに学ばせるか、それがひいてはインターネット選挙という主権者教育の中での一つの分野にも良い影響を与えていくんだろうと。
やはり、根本的なところで情報リテラシー、これからの時代を生きていく子供たちにとってはスキルとそのモラルを教えていくこと、それが大事というふうに考えております。
以上でございます。

○参考人(原田謙介君) ありがとうございます。
インターネット選挙運動というのは、もちろん選挙運動の中の一つのツールでしかインターネットはありませんが、これは僕は逆に、若い人ほど使いやすいツールが初めて選挙運動の中に入ったかなと思っています。そういう意味で、インターネットということが入ったのはすごくいいことかなと思っています。
そのポジティブな影響を二つ述べさせていただきたいんですが、一つは、選挙に行く若者、あるいは選挙に行こうと思っている若者にとっては情報がすごく取りやすくなりました。ここは選挙に行こうと思っている若者なので、投票率を上げる、選挙に行かない人が行くようになるというほどのまだまだ浸透度はありませんが、投票に行こうかな、あるいは行くと思ったときに候補者を探せるとかということがよりやりやすくなったというのはすごくポジティブなものかなと思っています。
二つ目としては、今までの後援会あるいは各議員の皆様の後援会のようなものよりもうちょっと緩い後援会のようなものが特にSNSを介してできているような気がしています。既存の後援会であれば、例えば住所あるいは何か会費などを払って申し込んでおくと、そうすれば、例えば年に何回か活動報告みたいなものが送られてくるような流れだったと思うんですが、そこまではやらないとしても、ちょっと接触のあった議員さん、あるいは何かニュースなどを通じて気になった議員さんのSNSをフォローしておく、あるいはフェイスブックで「いいね!」を押しておくだけで何となく情報が入ってくるというのは、これは新しい有権者が政治に常に触れるやり方かなと思っています。
この二点がポジティブな影響でいいかなと思っています。

○西田実仁君 投票率の向上のための方策ということについて、竹村参考人にお聞きしたいと思います。
もう言うまでもなく、投票率は近年非常に下がっておりますし、また、さきの統一地方選でも低くなってきているわけでありますけれども、若い人たちを中心に投票率をいかに上げていくのかという、繰り返し課題として挙げられておりますが、先ほどのお話で選挙コンシェルジュ等の御紹介もいただきました。同時に、他の参考人の方から、若い人たちが我々が作るマニフェストがよく分からないとか、あるいは選挙公報そのものが今のままではなかなか理解されないという御指摘もありました。
こうしたことを踏まえて、これまでの取組から更にもっとこういうふうにした方がいいんじゃないかという御提案がありましたら、御意見を賜ればと思います。

○参考人(竹村奉文君) 私の方で改めて皆様の方の公約を発信するツールは本当に選挙公報しかないという、これを改めて見直したときに、これはまずいなというのがありました。先ほど、インターネットというようなこともあるので、実は我々選管側も一生懸命にならないといけないんですけれども、そういう皆様の方も、常時、実は選挙のときだけではなくて、平素からそういう若者に向けて様々なことを発信していただくと、非常に若者もそういうことを踏まえて判断がしやすくなるのかなと。
実は、我々ができるのは、皆様のそういう公約の情報をいかに選挙人の方に届けるかという工面をいろいろと考えなきゃいけないなというふうには思っておりますが、それはもう一つは、政治家である皆様の方もある程度平素からそういうものを発信していただけると、非常に上手な歯車が組み合うような形で、選挙人の方は実は見ていないようでよく見ていたりします。その一つとして、若い人たちから出たのは、選挙公報を、局長、読んだんだけど我々に対してのメッセージがないんですけどって言われたことがあります。
ですから、そういうこともありますので、社会全体がやっぱりそういうことを若い人たちに特に発信をしていくような、何かそういう機会を増やすことだろうと私は思っています。

○西田実仁君 終わります。ありがとうございました。

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