189-参-財政金融委員会-013号 2015年05月26日


2015年5月26日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
今回の改正法案によりまして、これが全面施行した後には、これまで被害を訴える人のほとんどがいわゆるプロ向けファンドの販売の対象から外れるということになろうかと思います。しかし、この規制が強化される前に、つまり全面施行になる前に悪質ファンドが荒稼ぎをするという懸念もございますので、その点からまずお聞きしたいと思います。
この法案の中には様々な経過措置が設けられております。ここで具体的に年内に施行される規制はどういう規制なのか、また、業規制あるいは行為規制そのものが全面施行されるのはいつからなのか、これをまずお聞きしたいと思います。

○政府参考人(池田唯一君) まず、今回の法律の施行の時期でございますけれども、法律案では、公布の日から起算して一年を超えない範囲において政令で定める日から施行するとされております。
法の施行のタイミングにつきましては、施行に必要な政令、内閣府令の整備や、あるいは新たに規制を受けることとなる関係者における対応ということも必要となりますから、具体的な日程を現時点で申し上げることは困難な面がございますけれども、投資者被害が発生している実態を踏まえて、できるだけ早期に施行できるように取り組んでまいりたいと考えております。
また、併せてお尋ねがありました今回の法改正の適用、それから経過措置につきましてでございますが、これにつきましては、まず、適合性の原則あるいは説明義務等の行為規制につきましては、法施行後直ちに適用されるということでございます。
次に、法施行時点において現にプロ向けファンドを行っているものにつきましては、施行日前に勧誘を開始した権利に係る運用につきましては引き続き行うことができるということが法の附則第二条に規定されておりますが、新たな勧誘については改正後の要件を満たすものでなければ行うことができないこととされております。
さらに、法施行時点において現にプロ向けファンドが行っているものにつきまして、今回の法改正では届出事項の拡充等が行われておりますので、これらにつきましては六か月以内に届出事項の追加提出を行わなければならないといったことが法附則第三条に定められているところでございます。

○西田実仁君 この附則に罰則に関する経過措置というのも設けられておりますが、これについてちょっと御説明いただけますか。

○委員長(古川俊治君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕

○委員長(古川俊治君) 速記を起こしてください。

○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
罰則に関する経過措置につきましては、「この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。」とされているところでございます。

○西田実仁君 冒頭申し上げましたように、この改正法の全面施行前にどうしても荒稼ぎをするような悪質ファンドがいる可能性が、出ないとも限らないということでありまして、現行法の運用も含めまして対応できることはなるべくして、被害者を出さないようにしなきゃいけないわけでありますが、どういう対策を金融庁としてお考えか、お聞きしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) 規制を強化する前に荒稼ぎするような手合いに対してどのような対応をするかという御質問なんだと思います。
プロ向けファンドの届出につきましては、法令違反者が認められた場合は、これは現行法の枠組みの中でいわゆる警告書を出すとか、公表するとか、また裁判所への禁止又は停止命令の申立て等、こういったようなことを厳正かつ迅速に対応してまいりたいと思っております。
いずれにしても、投資家の被害が出てきているということを考えると、これは一刻も早い、この本法案に盛り込んでおりますいわゆる総合的な対応というものを講じていくことが必要であると考えております。

○西田実仁君 次に、不適切なファンドを届出の段階でどう排除するのかということについてお聞きしたいと思います。
〔委員長退席、理事若林健太君着席〕
今回は、届出制は変えずに、登録制にすることはないわけでありますが、この特例業務の届出におきまして、何をどう審査するのか、届出書の客観性の担保をどう図るのか、また審査体制はどう充実されるのかについてお聞きしたいと思います。

○政府参考人(森信親君) 今般の改正法案では、これまでの投資者被害を踏まえまして、届出事項及び添付書類を拡充するとともに、届出者について欠格事由を導入することなどとしております。
金融庁としましては、この拡充される届出事項や欠格事由について、添付書類の内容などを踏まえまして、ヒアリング等を通じて厳格な確認を行うなど、より一層適切な審査に努めてまいりたいと考えております。
また、執行の体制面につきましても、ただいまは限られた人員の中で、投資家保護のため、効果的、効率的な監督に努めているところでございますが、今般の改正内容を踏まえ、必要な定員の要求を行うなど、体制の整備強化を図ってまいる所存でございます。

○西田実仁君 続いて、プロ向けファンドの出資者の範囲見直しについてお聞きしたいと思います。
特例業務届出者によるプロ向けファンドの販売が認められる投資家に該当することの確認はどのように取るのか。例えば、今回の改正では、富裕層個人、すなわち、それは投資性金融資産は一億円以上保有するというめどが示されておりますけれども、これをどう保有しているかどうか判断するのか、また、ファンド運用者の親会社、子会社等の役職員等というのが認められておりますけれども、この等の中に何が入り、またそれをどう見分けるのかということについてお聞きしたいと思います。

○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
まず、お尋ねの投資性金融資産を一億円以上保有する個人というものをどのように確認していくかという点でございます。
個人が保有します投資性金融資産の金額の確認方法につきましては、例えば、現在金融商品取引法の既存の制度として存在しております特定投資家制度等の下では、取引の状況その他の事情から合理的に判断するということとされておりまして、この点については、従来から、金融商品取引業者が適合性原則を遵守するために顧客の財産の状況等を顧客の申告や預かり資産等により把握し、これに基づいて投資性金融資産の保有状況を判断するということが行われているところでございます。
〔理事若林健太君退席、委員長着席〕
プロ向けファンドの販売時におけます顧客の資産状況の確認方法については、健全に営業しているプロ向けファンドの実務にも支障が生じないよう配慮していく必要があるものと考えられますけれども、販売が認められる投資家に該当するか否かの確認が確実に行われることとなるような手当てについて検討をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
お尋ねの役職員等の中には、例えば会社の役員、従業員、コンサルタントなどとして会社の設立等の業務に従事している者を想定しておりますし、また、上場会社等の役員、元役員等につきましては、ファンドの業務執行組合員、あるいは元業務執行組合員といった者を想定しているところでございます。

○西田実仁君 この等の中には、親族等も入るのでしょうか。

○委員長(古川俊治君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕

○委員長(古川俊治君) 速記を起こしてください。

○政府参考人(池田唯一君) お答え申し上げます。
お尋ねは上場会社等の役員等の部分かと思いますが、ここについて親族を入れるということは想定しておりません。

○西田実仁君 ベンチャーファンドにつきましては、通常のプロ向けファンドと、さらにその販売の対象、出資者の範囲を広げるということのお話が今一部ございましたが、なぜこのベンチャーファンドにのみそのような出資者の範囲を広げることを認めるのか。また、ベンチャーファンドとは何かという定義についてどのようにお考えなのか、大臣にお聞きしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) このベンチャーファンドは、いわゆるベンチャー企業というものへの資本供給というものを行い、経営に参画する等々、今後の日本の経済成長にとりましては、このベンチャーファンドの力によってベンチャー企業の育成というものが重要な役割を果たすものだと思っておりまして、私どもとしてはその必要があると考えております。
ベンチャーファンドの役割に加えて、いわゆるアメリカにおけます制度、例のドッド・フランク法のことですけれども、これを踏まえまして、ベンチャーファンドにつきましては、いわゆるガバナンスの確保とか公認会計士による会計検査等々の実施、また一定の体制が整備されているということを前提に出資者の範囲というものを広げることにさせていただいております。
ベンチャーファンドの定義という御質問でしたが、金融審議会における報告書を踏まえ、今後、政令また内閣府令において具体的な定義を定めていくこととしておりますが、非上場企業への出資が例えば八割以上であるとか、また原則としてレバレッジがないこととか、また原則として途中償還がないこととか、ベンチャーファンドとしての投資戦略を取っていることを明確に説明していることなどを考えておりますが、基本的には米国のドッド・フランク法にほぼ似たような例として引かれておるものだと考えております。

○西田実仁君 もう時間でありますので、飛ばしまして、最後お聞きしたいと思いますが、日本証券業協会では、高齢顧客に対する勧誘、販売に関する自主規制等の制定ということが、一昨年でしょうか、定められてございます。それぞれの会社が、高齢者とは何かとか、あるいはその際の取引をどうすべきかというようなことの社内規則を定めている、そのガイドラインを業界として規定しているということであります。
こうした高齢顧客との金融商品取引全般について、こうした業界による自主規制というのも大事なんでしょうけれども、国として、こういう高齢顧客との金融商品取引をどう健全に保っていくのか。今回の法律の附則第十四条には、検討というのを五年後に加えるようになっておりますけれども、そうしたことも踏まえて、最後、大臣にお聞きしたいと思います。

○国務大臣(麻生太郎君) 高齢顧客とのいわゆる金融商品の取引につきましては、平成二十五年の十二月に日本証券業協会が、投資経験や健康状態などを踏まえて慎重な投資勧誘を行うことというガイドラインというものを決めております。もう御存じのとおりでありますが。
金融庁におきましても、銀行、保険会社、証券会社などに対して、それぞれの監督指針において高齢者顧客に対する適切な勧誘、販売体制というものを確保することを求めておるところであります。
引き続き、金融機関等々が高齢顧客への適切な勧誘、販売形態の確保を行うように促してまいりたいと考えております。

○政府参考人(池田唯一君) 申し訳ございません、先ほどお尋ねの親族の関係ですが、ベンチャーキャピタルに関します上場等のところは先ほどお答え申し上げたとおりですが、仮にお尋ねが適格機関投資家特例業務の届出者と密接な関連を有する者というものの関連で、その届出者の親会社等の関係の親族というものを含むかというお尋ねでありますと、そこについては三親等以内の親族を含めるということを検討させていただいているところでございます。

○西田実仁君 終わります。

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