189-参-予算委員会-007号 2015年03月17日


2015年3月17日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。よろしくお願いいたします。
先日、参議院の財政金融委員会では埼玉県を視察をいたしました。その際、地元の経済団体の皆様方から、補正予算に盛り込まれましたプレミアム付き商品券に対しましては大きな期待が寄せられたわけでございます。公明党の強い要望で実現をいたしましたこのプレミアム付き商品券でありますので、そうした御期待に是非ともお応えをしたいという思いがより強くなったわけでございます。
意見交換の中で、埼玉県商工会連合会の大久保会長からは、御自身が兼務する富士見市商工会で過去四度このプレミアム付き商品券を発行した経験を通されて、発売した商品券の七割は地元の小売店で利用されており、もう本当に喜ばれている、今回のプレミアム付き商品券も地域の消費拡大にプラスになるものと期待していると、こう述べられておられました。
現在、各市町村におきまして様々に検討されているプレミアム付き商品券でありますが、報道資料を基にいたしまして、幾つか特徴的なものをパネルにまとめてみました。(資料提示)
各地で工夫を凝らして、実に多士済々でございます。例えば、埼玉県のように、県がプレミアム分一〇%を上乗せして補助することで大半の市町村が一万円で一万三千円分のお買物ができる商品券を発行する準備をしているところや、島根県あるいは愛媛県のように、宿泊券やお土産券について額面よりも安く販売する方式を取っている観光振興型というのもございます。また、京都市などでは、大型店のみならず地元の小売店舗だけで使える商品券をより多く発行することで小型店舗に配慮する方式もございます。さらに、子供さんが三人以上いる世帯に優先購入権を設ける大阪市、あるいはプレミアム率五〇%の商品券を販売する神戸市などの子育て支援型というのもございます。お子さんに障害がある世帯に更にプレミアム分を上乗せする堺市のような福祉型もございます。また、福岡市や千葉県松戸市のように、多子世帯や子育て世帯に一定額以上の商品券を配付する給付型もございます。いずれも、それぞれの地域でいかに消費拡大のきっかけにしてもらうか、知恵を絞っている姿が浮かび上がっているものでございます。
埼玉県春日部市のように、早ければ五月にも発売される予定のこのプレミアム付き商品券、この商品券で消費喚起のきっかけをつくり、賃金上昇、所得の増加によって本格的な消費拡大へとつなげていく、まさに家計に届く経済の好循環を起こしていくことが何よりも大事だと思いますが、総理の御所見をお聞きしたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このプレミアム商品券については様々な議論がございますが、大変今、西田委員から分かりやすく御説明を既にいただいたと思いますが、このプレミアム商品券については、これは今まで千を超える地方公共団体で実施された実績があります。そして、消費を喚起する効果についても定評があると言ってもいいんだろうと思います。そして、今回の交付金では、地方公共団体が、ただいま御説明をいただいたような、それぞれのニーズに合わせて自由に事業設計を行うことができると、これが大きな特徴と言ってもいいんだろうと思います。最大限の効果を得ることができる仕組みとしています。
もう既に今御紹介いただきましたが、例えば個々の商業地域が小規模な地域において隣接する市町村が共同で商品券を発行するもの、あるいはまた子育て世帯には特別に商品券の購入割引券を配付するもの、あるいはまた今御紹介いただいた社会保障型というのもあるでしょう。そして、地域の商店街などで使用できる地域通貨として連動して発行するものなど、各地域がまさに工夫を凝らす、言わば自分たちの地域にはどういう形のプレミアム商品券がいいんだということを本当に真剣に考えて設計をしていただいていると思います。
国としても、各地域の実情に応じてより効果の高い事業が実施されるように各地方公共団体による検討を促していくことを通じて、プレミアム付き商品券などの消費喚起策を更に本格的な消費拡大につなげていきたいと考えております。

○西田実仁君 次に、子供医療費の窓口負担軽減と国からの補助の減額についてお聞きしたいと思います。
今国会には医療保険制度の改革法案が出されております。国民健康保険制度を安定化させ、どんな地域におきましても住民の方が安心して医療を受けられる保険制度を堅持していくためにも、こうした法案の速やかな審議を是非期待したいと思います。
さて、国保に関しまして、市町村が子供医療費の窓口払いの撤廃など窓口負担軽減の地方単独事業を行った場合に、国からの補助が減額される措置が現在実施をされております。
二月の十八日の参議院本会議におきまして我が党の山口代表から、これでは財政力に乏しい自治体は実施したくてもなかなかできないのではないか、国保の財政運営が都道府県に移行する方向であることにも鑑みて、こうした措置を見直すべきではないかと総理に質問をさせていただきました。
そこでまず、子供医療費への助成は全国の自治体でどの程度実施されているのかをお聞きしたいと思います。あわせて、子供医療費の窓口負担の軽減によりなぜ国からの補助が減額されるのか、その趣旨について厚生労働大臣に伺います。

○国務大臣(塩崎恭久君) ただいま先生から御指摘のございました各自治体の地方単独事業によります乳幼児等の医療費助成の実施状況、これ調査をいたしたところ、自治体により対象年齢が異なるとか、あるいは所得制限とか一部自己負担の有無の違いはございますけれども、全ての自治体で乳幼児等の医療費助成を実施をしているということが分かりました。
こうした医療費助成によりまして窓口負担が軽減される場合に、一般的に軽減しない場合に比べて医療費がどうしても増加してしまうということで、これに対する国庫負担が増加することに相なるわけでありまして、このため、国保における国庫負担については、限られた財源を公平に配分するという観点から、窓口負担を軽減する事業を実施している市町村についても、事業を実施していない市町村と同じ補助になるように補助額を調整をしておりまして、昭和五十九年に制度が創設されて以来続いているものでございます。

○西田実仁君 地方単独事業であります子供医療費の窓口負担の軽減と国保の国庫負担の減額調整措置につきましては、今お話がございましたように、三十年前に創設された古い制度であります。この間に少子化などの社会状況は大きく変化をしている。また、ただいま大臣からも御答弁ありましたように、地方の単独事業とはいっても既に多くの自治体で実施されておりまして、時代に即した制度の見直しを行う時期に来ているのではないかと考えます。
地方創生という観点からも、子供に係る医療費の考え方を整理していくことは大変に重要であり、今後真剣に考えるべき課題であると思います。こうした観点も踏まえまして、できるだけ速やかに減額措置の見直しを含めて検討すべきと考えます。改めて厚労大臣に問いたいと思います。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の国民健康保険改革をまとめるための地方との協議会が、協議の場がございましたけれども、地方団体から、ただいま御指摘の措置の見直しについて要望が出されておりました。
今年二月に地方三団体と厚生労働省の間で合意をいたしました国保改革の議論の取りまとめ、ここにおきまして、地方単独事業に係る国庫負担調整措置の見直しといった提案につきまして、現行制度の趣旨や国保財政に与える影響等を考慮しながら、引き続き議論していくこととされたところでございます。
また、子供の医療費等の在り方につきましては、少子高齢化が進行する中で、子育て支援、地方創生、地域包括ケア等の幅広い観点から考えていくことが極めて重要であるというふうに考えておりまして、これらを踏まえて、先生から御指摘の点も含め、今後、少子社会における子供の医療の在り方等を検討するための場を設けて、関係者も交えつつ議論し、しっかりと考えてまいりたいというふうに考えております。

○西田実仁君 ただいま厚生労働大臣からは、これまで約三十年間続いてきました子供医療費の窓口負担を軽減すると国からの補助が減額されるという措置の在り方も含めて、子供医療費の在り方を広く検討する場を設けるという画期的な御答弁をいただきました。これまで同種の質問につきましては慎重に検討するというだけの答弁に終始してきたことからいたしますと、検討の場を設けるという前向きな御姿勢につきましては率直に評価をさせていただきたいと思います。
我が党といたしましても、この問題につきましてしっかりと取り組んでいく考えであります。政府におかれましても、濃密な議論をいただきますよう、そして、いつまでもずっと検討するのではなくて、検討の場をせっかく設けるわけですから、きちんと一つの期限を区切って検討の結論を出していただきたい。よろしくお願い申し上げます。
続きまして、旧公団住宅でありますUR、都市再生機構団地の改革につきましてお聞きしたいと思います。
太田国土交通大臣は二月十九日の衆議院予算委員会におきまして、UR賃貸住宅に関する私ども同僚の上田勇議員の質問に対して、改革という名の下に居住者を追い出すことは絶対にあってはならないことという固い信念を述べられました。
一方、URにつきましては、平成二十五年十二月二十四日に閣議決定されました方針に基づき、経営改善のための改革を推進することとされております。その一環といたしまして、政府において、団地の統廃合等を加速化することを目的として、近接地への建て替えを可能とする都市再生機構法の一部を改正する法案を閣議決定し、国会に提出をされました。
URが住宅セーフティーネットとしての役割を持続的に担うためにも、UR改革を推進することは重要でございます。しかし、お住まいの方の高齢化が進み、年金暮らしの方も多い中、UR団地の統廃合や家賃改定ルールの見直しによって住み続けられなくなるのではないかという不安の声も上がっております。
このような声を踏まえ、我が党から太田大臣に対しまして、一、UR団地の建て替えに際して、特に高齢者の方や子育て世帯等が安心して住み続けられるよう、建て替え後の住宅に現在と同水準の家賃で住めるようにすること、二、来年度に実施することとされている継続家賃改定ルールの見直しの検討に当たっては、居住者の意見を十分に聞くこと等を先日要望をさせていただきました。
UR賃貸住宅の居住者が住み続けられるようにするため、どのような方向性を持って対応していかれるのか、太田国土交通大臣にお聞きいたします。

○国務大臣(太田昭宏君) 先週、公明党から要望をいただきました。今御指摘のありましたように、建て替えに際して、高齢者や子育て世帯の家賃が現在と同じ水準となるように、また、継続家賃改定ルールの見直しにおいては、居住者の意見を十分聞くこと、こうした要望でありましたし、また昨日、自民党からも同様の要望をいただいたところです。
私は、URにつきましてはずっと関わってきまして、居住者が安心して住み続けられること、高齢者が非常に多くなって、ついの住みかとするという方が非常に多くなってきました。UR団地は地域の貴重な財産として地域全体の安心に貢献すること、また、改革の名の下に居住者を追い出すようなことは絶対あってはならないと、信念ともいうべきものを貫いて今日まで来たつもりです。
UR団地を建て替える際には、現在でも、所得の低い高齢者や子育て世帯が建て替え後の新しい住宅に入居してから十年間は家賃を最大二万円引き下げるということにしているのが現状でございますが、この二万円を、平成二十七年度予算案、現在の予算案でありますが、審議されているところでありますが、最大三万五千円まで拡大することを盛り込んでいます。さらに、安心して住み続けられるようにするという観点から、先ほど十年間ということを申し上げましたけれども、十一年以降も家賃が上がらないよう具体的な措置を検討してまいりたいと思っております。
また、家賃改定ルールの見直しにつきましては、URが設置している委員会におきまして居住者の意見を丁寧に十分聞いて検討するようにということを指示しておりまして、そのようにさせていただきたいと思っております。

○西田実仁君 ただいま太田大臣からは、お住まいの方々の居住の安定に向けまして、前向きで大変具体的な取組についての御答弁をいただきました。是非ともこの方向性でよろしくお願い申し上げます。
次に、消防防災ヘリやドクターヘリの操縦士の養成についてお聞きします。
消防防災ヘリやドクターヘリは、助けられる命を助けることができる重要な役割を担っております。しかしながら、その操縦士が不足をしております。
例えば、長野県では、県の消防防災航空隊にいた二人の操縦士のうち昨年一月に一人が退職した後、操縦士を公募しても応募はなく、一週間のうち二日は消防防災ヘリが運航できない状態が続いたと報道されておりました。昨年七月に再公募でようやく操縦士の確保ができ、今年六月から乗務を開始する予定と伺いました。さらに、本年四月には県内の消防本部職員を県職員として採用し、二年を掛けて操縦士として養成するそうであります。
ドクターヘリにつきましても操縦士が足りません。ドクターヘリの出動件数は、二〇〇八年度に約五千六百件だったものが二〇一三年度には二万件を超えております。しかし、その操縦士の数は全国で千人余り、この十年間ほとんど変わっておりません。操縦士の高齢化も深刻であります。
さきの参議院本会議におきまして我が党の山口代表は、国としてヘリ操縦士の継続的養成の仕組みを確立すべきではないかとただしました。安倍総理からは、その養成確保の在り方について関係省庁で検討してまいりますとの御答弁をいただき、太田国交大臣からは、関係省庁とも連携し検討をしっかり行ってまいりたいとの答弁をいただきました。
そこで、国交省としてどのように検討されていかれるのか、具体的に国交大臣にお聞きしたいと思います。

○国務大臣(太田昭宏君) ドクターヘリが二〇〇七年に全国配備するという法律が制定されまして、今御指摘のように、大変多くの方が利用するという状況にまで来ましたが、操縦士が不足をしているという状況にございます。
御指摘をいただいたことを受けまして、国交省と総務省、厚生労働省、防衛省、警察庁及び海上保安庁で構成される連絡会議を立ち上げて、今月中に第一回の連絡会議を開催いたします。この連絡会議におきまして、民間養成機関における課題と対応策、航空大学校の活用方策等、ヘリコプター操縦士の養成確保に係る具体策について、今年夏までを目途にいたしまして結論を得るよう検討を急ぎたいと考えております。
また、民間でありますけれども、我が国エアライン等の操縦士不足、これも現在問題となっています。これに対応するために民間の協議会が設置をされているわけでありますけれども、この民間の協議会におきましてもヘリコプター部会を設けていただくということをさせていただく予定となっております。
こうした取組とも連携して、ヘリコプター操縦士の育成に力を注ぎたいと思っているところです。

○西田実仁君 総務省消防庁におきましても消防防災ヘリの操縦士の安定的な確保のための検討会を立ち上げ、平成二十七年度末までに対策を取りまとめると伺いました。一方、国交省では、今お話しのように、今年の夏までに対策をまとめると伺いました。各省庁が連携して取り組んでいくということはもちろん大事でありますが、国として強力にこれを推進していくということが最も肝要ではないかと思われます。
そこで、総理にお聞きしたいと思います。
救える命を救うための消防防災ヘリやドクターヘリの操縦士の確保に関係省庁がそれぞればらばらに取り組むのでは効率がいいとは言えません。本来、国の施策の下、オールジャパン体制で継続的なヘリ操縦士の養成に乗り出すべきではないでしょうか。これに関する御認識を伺いたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消防防災ヘリやドクターヘリは、人命救助という観点からも極めて重要な役割を担っております。そして、その運航を確保するためにもヘリコプター操縦士は重要であります。
ヘリコプター操縦士については先般の代表質問において山口代表からも御質問がございまして、ドクターヘリなどを中心にニーズは増大していることから、その養成確保の在り方について関係省庁で検討させていく旨答弁をいたしました。これを受けて、先ほど太田大臣から答弁をさせていただきましたように、今月中に関係省庁の実務者による連絡会議を立ち上げまして、航空大学校の活用方策なども含めてヘリコプター操縦士の養成確保策について検討を開始すると聞いています。
今後とも、こうした検討結果も踏まえまして、関係省庁が一体となって取組を進めるようにしていきたいと、こう考えております。

○西田実仁君 ただいま総理から、ヘリ操縦士の安定確保についての重要性を、その御認識を示されました。同時に、関係省庁一体でということで国を挙げての取組という決意も示していただきました。是非、具体的な検討を行っていただき、前向きに前に進めていただきたいと思います。
続きまして、中小企業支援策につきましてお聞きしたいと思います。
先日、埼玉県内のある大手メーカーの下請をやっておられるプラスチック成形加工の会社を訪れたところ、十年ぶりに黒字になったといういい話をお聞きしました。しかし、その黒字になったのは仕事が増えたということではどうもないようでありまして、仕事はそれほど変わらないんだけれども、これまで対価が支払われていない作業あるいは経費というものを大手会社にしっかりそれを払ってほしいと、こう訴えてきたその費用の一部がきちんと支払われるようになったから黒字になったんだという話でありました。例えば、見積書、発注書には記載のなかった運賃あるいはロット分け費用などが計上されるようになっただけで十年ぶりの黒字になったというわけであります。
今ここにまとめさせていただきましたのは、この下請の会社からお聞きしたことでありますけれども、既に済み、済みと書いてありますのは、大手企業にも訴えて、これまで計上されていなかった様々な経費がきちんと支払われるようになったということでありますが、まだ未、未、未といっぱい書いてございますように、支払われていないものがまだまだ多いと言えます。
例えば、塗装治具の選別費用の計上ということがあります。塗装を行うための治具につきましては、客先から返却される際に他機種の混入や他メーカーの治具混入があるため、この下請会社で治具の選別を行っているそうでありますが、そうしたイレギュラーな作業経費が計上されていない。また、実際に発生している不良率を認めずに、あらかじめ指定した不良率でしか見積りを算出させないとか、あるいは試作費の金額がもう指定されてしまっている、量産見本品の作成費の計上がない、あるいは使われない不動金型の長期保管要求など、本来支払われてしかるべき対価が示されず、下請企業にしわ寄せされている作業や経費がまだまだ多いというのが実態という話でございました。
昨年末に政府が取りまとめました地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策、ここには、経済の好循環を確かなものにするための取組といたしまして、経済界は取引企業の仕入価格の上昇等を踏まえた価格転嫁や支援、協力について総合的に取り組むとございます。ここで価格転嫁や支援、協力とされているのは、必ずしも下請法等の法律違反を犯していなくても、すなわち取引価格は適正だったとしても、それでよしとするのではなく、大企業のもうけを下請企業にも還元し、下請中小企業で働く方々の賃金上昇にもつなげていくものというふうに私は理解しております。
円高で下請企業に協力要請したのと同様、今度は円安や原油安によるもうけは下請企業にも十分に還元すべきであります。パネルにも示したように、対価なき作業、経費がきちんと支払われるだけで下請中小企業は十年ぶりの黒字になったということを御紹介しました。こうしたことも含めて、大手のもうけを下請企業にも還元するよう政府としても強く促すべきであると考えますが、総理の御認識をお伺いします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 企業収益の上昇が賃金の上昇や雇用拡大につながっていく、この動きを大企業だけではなくて中小企業そして小規模事業者に広げていかなければならないし、そうなって初めて本格的な景気の好循環に入っていくことができると、このように思います。
このため、昨年の政労使会議では、経済界の皆さんに、原材料価格の高騰に苦しむ下請企業の価格転嫁や支援、協力について合意をいただいています。これを受けて、経団連は原材料価格やエネルギーコストの上昇の影響を受けている中小企業に配慮し、取引の適正化等に総合的に取り組んでいく姿勢を明らかにしています。
そして、政府としても、原材料の上昇を価格に転嫁できないという中小・小規模事業者の方々に対応するため、原材料コスト高への対策パッケージを講じています。具体的には、経済界に対して原材料価格の上昇分を適正に取引価格に転嫁できるよう関係省庁から要請するとともに、下請ガイドラインを改訂します。そして、下請法に基づいて年度末までに約五百社の大企業に対する立入検査を実施をしていきます。返済猶予や新たな低利融資制度創設による資金繰り支援を講じてまいります。
最初に、冒頭申し上げましたように、言わば下請企業がしっかりと賃金を上げられるという状況ができて初めて本格的に消費が拡大をしていくわけであります。それは、例えばそれにしっかりと対応してきた大手にとっても、言わば景気の回復が本格化していく、経済の好循環が回っていくという状況をつくっていくわけでありますから、そこにとってもプラスになっていく、このこともよく既に理解をいただいているというか、理解され始めていると言ってもいいと思いました。こうした動きを更に本格化させていきたいと、このように思っております。

○西田実仁君 平成二十七年度予算には、非正規雇用の企業内におけるキャリアアップ、処遇改善などを実施した事業主に包括的に助成するキャリアアップ助成金が盛り込まれております。
パネルにもございますように、その予算額は年々増えてございます。キャリアアップ計画認定件数も増えております。具体的な活用事例といたしまして、例えば、製造業A社のように短期雇用社員を正社員に転換するための補助金であったり、あるいは小売業B社のように契約社員を正社員に転換する、はたまた医療・福祉業C社のようにパートタイムを正社員に転換するといった具合でございます。結果、自公政権になってからのこの三年間、働き盛り世代の正規雇用から非正規雇用になった雇用者は七十七万人から六十七万人に減っている一方で、非正規雇用から正社員になった雇用者は七十四万人から八十二万人に増えております。
ただ、この助成金の活用には事前にキャリアアップ計画の作成あるいはキャリアアップ管理者の配置が求められております。実際に同助成金を利用している企業の九七%は中小企業であります。中小企業がもっと利用できるような工夫も必要かと思います。補助金をつくってあとは企業任せというのでは非正規雇用の正社員化はなかなか進まないと思います。事実、キャリアアップ助成金の認定件数は業種あるいは地域によってまだばらつきがございます。都道府県内の事業所当たりの認定件数を調べてみますと、最も利用している県と最も利用していない県との差は約十倍もございます。
中小企業がもっと利用できるよう、事業主支援アドバイザーの配置見直しなど、その支援体制についてよりきめ細かく見ていく必要があるのではないでしょうか。厚労大臣にお伺いいたします。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今御指摘をいただきましたキャリアアップ助成金、この活用促進に向けまして、現在、各都道府県の労働局そしてハローワークにはキャリアアップ助成金の支援を行うアドバイザー、事業主支援アドバイザーというのを配置をしておりまして、助成金の周知のほかに、事業所を直接訪問して事業主に対して正社員転換など、雇用管理改善に向けたアドバイスを実施するといった支援に取り組んでおるところでございます。
今年度のキャリアアップ助成金の活用実績等を踏まえまして、アドバイザーの配置につきましては、例えば活用実績を踏まえた配置数を見直すといったことを考えているところでございますし、また、御指摘のとおり、中小企業に対しては極めて細やかな支援が重要だというふうに考えておりまして、申請等に係る負担の軽減というのが必要だという今先生からの御指摘もございました。今後は、この申請書類の作成支援など、手厚い支援を中小企業に対して積極的に取り組んでまいりたいというふうに思っております。

○西田実仁君 最後に、道路上の広告物の広告料の取扱いについてお聞きしたいと思います。
道路を占用した広告物の広告料の取扱いについては、パネルを見ていただくように、こういう形で使われておりますが、中心市街地の活性化を担うまちづくり会社の多くは、駐車場経営による収益、あるいは公的施設の指定管理者制度の活用などによって収入を得ております。ただ、その財政基盤は弱く、なかなかいろんな事業が進まない。そこで、路上広告物の広告収入をまちづくり会社の一般的な事業費や管理費、人件費等に充てようとしますと、地域によってはなかなか関係者の理解が得られず、それが進まないという問題がございます。
国交省では通達を発出し、この路上広告物の広告料の収入の取扱いにつきましては地域の実情に応じた柔軟な取扱いが可能とされておりますし、実際にそのようにされているところもあります。しかし、まだなかなか理解が進んでいない地域もございまして、是非、こうした運用につきましては広く周知をして、地域におけるまちづくり会社等の取組を支援する観点からも、広告料収入の充当先を柔軟に運用している事例を広く周知し支援していくことが必要かと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。

○国務大臣(太田昭宏君) 道路空間を活用して地域における町づくり、にぎわい創出をすると、パネルにあったとおり、そうしたことができるということは大事なことだと思います。
道路上に広告物を置きまして、広告収入を町づくりに利用するということも有効だと思います。その場合、広告を置く場所や広告料収入の使い道などについて、地域の道路管理者そして地方公共団体などの間で合意が形成されることが極めて大事なことです。現状では、そうした広告料収入を関係者で合意して使い道を活用できるというようなことについて十分な理解が進んでいないというふうに思います。
これ、できるわけですから、そうした点では合意を形成する。我々としましても、広告料収入を活用した町づくりの取組がなお一層進んでいくように制度の趣旨や良い事例の周知などに努めていきたいと、このように考えています。

○西田実仁君 終わります。

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