決算委員会・第8号


2005年4月18日

【質疑事項】
議題:「平成15年度決算外、(農水省・経産省)の件」
1.農業経営基盤の強化措置特別会計の決算余剰金について
2. 各特別会計の決算余剰金の扱いについて
3. 政府系金融機関の債権放棄による中小企業再生ついて
4. エコキュート補助金について<>○西田まこと君 公明党の西田実仁でございます。今日は、平成15年度決算につきまして、まず初めに農林水産省の皆さんにお聞きしたいと思っております。
先ほど尾立委員からも御指摘ございましたけれども、特に、特別会計におきます決算剰余金の扱いにつきまして、やや問題提起型で御質問をさせていただきたいと思います。
特に取り上げさせていただきたいのは、この農業経営基盤強化措置特別会計でございまして、これはかなり予算執行率の低い事業ということでつとに指摘されて いるとおりでありまして、例えばこの平成11年度から15年度までの5年間を見ましても、歳入に対します歳出の比率というのはもうほとんど20%台という 決算の姿になっているわけでございまして、特に農業改良資金貸付金あるいは就農支援資金貸付金等におきます決算額、予算に対する決算額の割合が大変に低く なっている、実際に不用額が多く出ている、こういうことでございます。
大変に厳しい財政事情の中で、まず、こうした予算執行率の低い事業あるいは貸付金が多く出ているこの農業経営基盤強化措置特別会計の決算につきまして、まず大臣からこの状況下での御所見をお伺いしたいと思います。

○国務大臣(島村宜伸君) お答え申し上げます。
農業経営基盤強化特別会計の決算剰余金は15年度末で約1千億円となっております。本特会では事業の1つとして、都道府県が農業者に無利子で貸付けを行う 農業改良資金の原資を都道府県へ貸し付けておるわけでありますが、しかし、農業をめぐる状況が現下厳しいものでありますから、農業者の投資意欲が冷え込 み、農業改良資金の需要が減退したことから、都道府県の貸付けに必要な原資の需要も減少し、その結果、本特別会計に対する都道府県からの借受け要望が低迷 し、決算剰余金が増加したものと考えております。
一方、今般、新たな基本計画において担い手の育成確保を喫緊の課題として挙げ、都道府県、農業 団体とともにこれに全力を挙げて取り組むこととしております。取組の過程においては、農業改良資金を活用して革新的な生産技術の導入や意欲的な経営管理を 促進するとともに、本特会の農地保有合理化措置の事業を剰余金を活用して推進することが重要なかぎとなっております。このようなことから、今後一定の資金 需要の増大が見込まれ、決算剰余金の額は縮小していくものと考えております。

○西田まこと君 新しい政策の下で今後一定の需要が生まれて くるだろうと、資金需要が生まれてくるだろうという御答弁でございますけれども、過去、少なくとも平成7年度以降の決算剰余金を見てまいりますと、700 百億円、800億円、900億円とどんどん増えていって、要するに8年間ぐらいで、いつの間にか平成15年度には1千億円を超えたという決算剰余金を出し ているわけでございまして、そういう意味でまいりますと、ここ2、3年急に決算剰余金が増えてきたというよりも、過去かなり趨勢的に段階を追って増えてい くという形で決算剰余金が増えてきてしまっていると。ここに抜本的にメスを入れていこうということで新たな担い手の拡大等に力を入れていくということでは ないかというふうに思いますけれども、一方で、一般会計からこの特会に対しまして貸付金の原資としてどのぐらいの額がこれまでに入れられてきたのか、御答 弁いただきたいと思います。

○政府参考人(須賀田菊仁君) この特別会計のうちの農業改良資金についてのこれまでの財源でございます。一 般会計から529億、中央競馬会、これ昭和61、62年度、300億、収入として得てまいりました。最近におきましては各都道府県からの償還金をこの貸付 けの財源として使用しておりまして、平成14年度からはその財源を一般会計には頼っていない、一般会計からの繰入れはやめておるという状況でございます。

○西田まこと君 昭和60年度から一般会計からの繰入れを、受入れを始めまして14年度でもうやめたわけでありますけれども、昭和60年度から平成13年度末までの累計で一般会計からどのぐらい入れられているんでしょうか。

○政府参考人(須賀田菊仁君) 累計で一般会計からは529億円でございます。

○西田まこと君 その500億円以上が出て、さらに一方で、毎年度というか、平成15年度では1千億円の決算剰余金が出ているわけでありますけれども、この決算剰余金の扱いにつきましてこの特会ではどのような規定になっておりますでしょうか。

○ 政府参考人(須賀田菊仁君) この特会での決算剰余金は翌年度の歳入として繰り入れられまして、翌年度以降の事業等の財源として活用されるということに なっております。事業といたしましては、農地保有合理化措置、それから土地改良関係の融資の農家負担分の軽減でございます担い手育成資金等がございます。

○ 西田まこと君 この特会法におきましては、第8条で今おっしゃった「翌年度の歳入に繰り入れるものとする。」と。大体どの特会でもここで止まっているわけ でございますが、しかしながらこの特会におきましてはその後にただし書がございまして、このただし書におきましては、「当該剰余金から政令で定める金額を 控除した金額は、予算で定めるところにより、一般会計の歳入に繰り入れることができる。」と、こういう規定が、ただし書が、できる規定がされているわけで ございますけれども、これはいつ何の目的で入れられたものでしょうか。

○政府参考人(須賀田菊仁君) この農業経営基盤強化措置特別会計 にこの特別会計が変わりました昭和60年度に入れられたものと思います。財源に比しまして支出たる事業の資金需要が見込まれないといったような場合には一 般会計に戻すと、こういう趣旨というふうに受け止めております。

○西田まこと君 つまり、一般会計に繰り入れるという規定がただし書とし てこの特会には加えられたのが、1985年の5月21日法38号で加えられているわけでありますけれども、しかしながらこの政令自体がまだ定められていな いと。これまでに、政令で定めるとして一般会計に繰り入れられる余地が法律にあるにもかかわらず、いまだに政令で定められたことは一度もないと。この理由 は何でしょうか。

○政府参考人(須賀田菊仁君) 先ほど農林水産大臣の答弁にもございましたこの特会の主たる目的でございます農業改良資金、私どもの見込みを随分下回って実績が推移をしているということでございます。原因が、これまで農業投資が冷え込んでいたということでございました。
しかしながら、昨今、この特会の目的としております事業、特に担い手の育成確保というのが農政の直面する喫緊の重要課題ということでございまして、この特 会の事業目的、農地保有合理化措置に力を私ども入れておりまして、この特会自身の資金の有効活用、効率的活用ということも旨としながら予算を仕組みまし て、例えば平成14年度から15年度にかけては決算剰余金が約170億円減少すると、こういうこともございまして、私どもとしては、引き続きこの法律の予 定しております重要な政策に使うということで全体の推移を見守っておるということでございます。

○西田まこと君 ここ2、3年の話をして いるのではなくて、先ほど御指摘させていただいたとおり、この決算剰余金は平成7年度以降かなりの額で増え続けてきているわけでありまして、新しい農業政 策が出てきて云々ということには当たらないと、このように思うわけでありまして、これだけ多くの決算剰余金が何年にもわたって出てきていて、しかも特会法 のただし書で一般会計に繰り入れることもできると、このようにできる規定がされているにもかかわらず、別途政令で定めなかった。
もうちょっと御答弁いただけますでしょうか。

○ 政府参考人(須賀田菊仁君) この特別会計の決算剰余が増えてきた主要な要因といいますのは、農業改良資金、要するに高度な技術等のための無利子資金でご ざいますけれども、これについてもっと需要があるだろうということでこれまで予算措置を行ってきたわけでございますけれども、これについての需要が私ども の見込みほど出なかったということでございます。
そこで、私どもも、この特会における財政資金の効率的利用という指摘を度々受けまして、平成14年度からはこの農業改良資金の財源を一般会計に求めるということはなくしているわけでございます。
そして、特会としての財政資金の効率的利用ということで、需要のある政策に活用をしていくということに現在努めているところでございまして、その効果が、 14年度から15年度で170億円減少しておりますし、今後も減少が見込まれるというような状況になって現れておりますものですから、引き続き、所要の政 策課題に対応した資金需要というものを見極めながら有効活用ということに努めていきたいというふうに思っているところでございます。

○西 田まこと君 結局、この特会を1回つくると、どの特会法も大体そうなっておりますけれども、お金が余った場合にその特会の中でまたぐるぐるぐるぐる回って どんどん増えていくという、こういう構造にどうしてもなるわけでありまして、いろんな理由を付けておられますけれども、結局何年にもわたって見込み違いが 起きてきているということは、これはもう否めない事実だというふうに思いますし、それをしっかりと見てこなかったということは言えるんじゃないかと思いま す。
そこで、特会におきます決算剰余金の扱いについて更にお聞きしますけれども、財務省の方にお聞きしたいと思いますけれども、特会においてこの決算剰余金ないし利益金から一般会計へ繰り入れている、そういう事例はほかにございますでしょうか。

○ 政府参考人(松元崇君) 特別会計の決算剰余金を一般会計に繰り入れている先例はあるかという御質問でございますが、特別会計の決算剰余金を一般会計に繰 り入れた例といたしましては外国為替資金特別会計の例がございます。平成15年度決算剰余金につきましては1兆4千190億円を平成16年度の一般会計の 歳入に繰り入れております。
このほか、特別会計の損益計算上における利益を一般会計に繰り入れた例といたしましては、平成14年度に廃止されておりますが、印刷局特別会計、あるいは平成12年度に廃止されましたアルコール専売事業特別会計がございます。

○ 西田まこと君 今御指摘いただきましたように、この外国為替特別会計、外為特会につきましては予算書で、予算総則として一般会計に繰り入れられているわけ でございますが、既に独法化されました印刷局並びにアルコール専売事業につきましてはどのような法律で一般会計に過去繰り入れられたんでしょうか。

○政府参考人(松元崇君) どのような法律措置という御質問でございますが、それぞれ、この印刷局特別会計、アルコール専売事業特別会計からの損益計算上における利益の一般会計への繰入れといたしましては、予算措置で繰入れをいたしております。

○西田まこと君 これは、私が調べたところでは、納付特例法というのを作って一般会計に繰り入れるという形になっていたはずでございますけれども。

○政府参考人(松元崇君) 失礼いたしました。
予算措置でございますが、委員御指摘のとおり、印刷局特別会計及びアルコール専売事業特別会計の利益の一般会計への納付の特例に関する法律第1条の規定により、予算措置として繰入れをいたしておるということでございます。

○ 西田まこと君 ですから、既に独法化されてなくなった特会とはいえども、一般会計に余った場合に戻していくという先例は既にあるわけでございまして、この 農業経営基盤強化措置特別会計法においても、ただし書でできる規定があるにもかかわらず、してこなかったということは言えるんだと思います。
先日、ある新聞に読者の声として載せられておりまして、たまたま私の選挙区の埼玉の人だったものですから目に留まったわけでありますけれども、この複雑な特別会計というものに対しまして非常に不信というものが表明をされておりました。
これは、予算は本来、一般会計で一体的に管理することが望ましいけれども、事業ごとの収支をはっきりさせるために別にポケットをつくって特別会計というも のがつくられているわけでありますけれども、逆に、この特会のメリットもありますけれども、デメリット、よく見えなくて、しかも無駄の温床となりやすい と、こういう指摘もあるわけでございます。
端的な例で、一番この日本において最近つくられた特会は登記特会でございますけれども、今日は法務省 さんではありませんけれども、1つの例として申し上げさせていただきますと、この登記特会、元々一般会計でやっているときは600億ぐらいの規模だったは ずです。しかしながら、この特会ができた途端に今や1700億という3倍近くに膨らんでしまっていて、いろいろと実務的なお話を聞きますと、特会と一般会 計、鉛筆一本も、一般会計でやっているときには一本だったのが、特会をつくると特会用に鉛筆もまた計上されるという、そういう形で膨らんでいくという、そ ういう傾向があろうかと思いますが、財務省の方、この特会のメリットとデメリットにつきまして、いかがでございましょうか。

○政府参考人(松元崇君) 特会のメリット、デメリットという御質問でございます。
これは正に委員のお話の中にもございましたが、それぞれ会計を別にしますことによって明らかにしていくといったような面、そういったメリットがございます。
ただ、その反面といたしまして、なかなか一般に分かりにくいといったようなこともなるということも言われておりまして、あるいはそういった中で、一般会計 に比べて特別会計の方が予算としても無駄がなされているんではないかといったような御指摘もなされている。これにつきましては、塩川財務大臣も、母屋で厳 しくしているときに離れでといったようなことをおっしゃっておられたといったようなこともございます。
こういったことから、財務省といたしまして、財政制度審議会でも特別会計についていろいろ御審議いただいておりますが、そういった無駄をなくしていくべくいろいろ努力いたしておるところでございます。

○西田まこと君 特会というのは各特会ごとに個別に法律というのは決まっているわけでありまして、一般会計は財政法の下にあるにもかかわらず特会は各個別ごとに決まっていると。
先ほどの農業経営基盤強化措置特別会計ではございませんけれども、やはりそれぞれの特会は別ポケットを持って、いろんな大義名分というか理由はあるんだとは思いますけれども、なかなか無駄をなくしていくという方向に行き難いと。
むしろ、先ほどの法務省の登記特会のように膨れ上がって自己増殖をしていくという、膨脹していくという、そういう傾向もあるわけでございまして、こういう 非常に厳しい財政事情の下でこれを何とかしなければならないというのは、今日この決算委員の皆さん、みんな共通したことではないかというふうにも思うわけ でございますが、例えば自治体におきまして、東京の足立とかあるいは文京とか三重とか、こういったところで無駄な予算を削ったときに、それをまたそういう 無駄な予算を削っていく、節約していくというインセンティブを持たせた予算制度あるいは決算制度というものをつくっているところも先進自治体ではあるわけ でございますけれども、こうしたことは財務省、国としてどのように今後取り入れ、また学んでいく必要があると思っているでしょうか。

○政府参考人(松元崇君) 地方自治体におきまして様々な取組がなされておるということ、私どもも承知いたしております。
年度末に無駄な執行がなされるといったことがないようにといった観点からそういった取組がなされておるということかと存じておりますが、国といたしまして も、予算の弾力的な執行あるいは繰越しができないことによってそういった無駄があるんではないかといったような御指摘もなされているところでございますの で、そういったことにつきまして、モデル事業といったようなものにつきましてはそういった執行を弾力化していくといったことで無駄が生じないようにといっ たような努力をいたしておるところでございます。

○西田まこと君 時間もありますので、ちょっと次のテーマに移らせていただきますが、足 利銀行の破綻に伴いまして中小企業、私の埼玉のところでも随分と取引先がございました。今日は、中小公庫総裁にも、水口総裁にもわざわざお越しいただきま してありがとうございました。御質問をさせていただきたいと思います。
この足利銀行の取引先におきまして、足利銀行がメーンで、そして中小公庫さんも準メーンのような形で融資を受けていた中小企業が数多く埼玉にもございます。
〔理事田浦直君退席、委員長着席〕
そうした中小企業が再生をしていくというときに中小公庫がどのような役割を果たしていかれるのかというところに大変に注目が集まっております。
そこでお聞きしますけれども、中小公庫におきます債権放棄、この取組姿勢というものがどうなっているのか。実は中小企業の方にも随分とお伺いしました、ヒ アリングをいたしましたけれども、実は、中小公庫は債権放棄について非常に消極的というよりも原則はしないと、こういうような返事をもらっているというと ころもあるやに聞いておりまして、この中小企業の、特に再生を図っている最中の企業に対する債権放棄についてどのような基本的姿勢でございましょうか。総 裁にお聞きします。

○参考人(水口弘一君) 中小公庫の水口でございます。
今御質問を受けましたので、ちょっと前置きを若干さ せていただきたいと思いますが、私も民間からこちらへ入りましてちょうど2年3か月がたちました。その間、私は就任のときから経営方針として、顧客第一、 それからクイックリスポンス、速く対応しろと、それからお客様との間の信頼感の構築と、これを3原則としてやってまいりました。
就任当初は貸し 渋り問題などがありましてなかなか大変でございましたけれども、その後の最近の状況を見ますと、景気は非常に割かし底入れ状態というような感じでございま すが、といいましても、大企業に比べますと、私どもの調査でも、中小企業の景況につきましては3か月続いて足踏み状態が続いていると、こういう状況でござ います。しかも、地域間格差、私も今全国ほぼ40数か店、毎週回っておりますけれども、地域間の格差が非常に大きいと。もちろん埼玉県にも度々行っており まして、状況はお伺いしておりますが。
そこで、その中でやはり中小企業の再生支援というのは非常に現実的な問題になってきたと、こういう認識を しております。したがいまして、再生支援のためには、もちろん貸付けそれからコンサルティングということもございますが、同時に、先生おっしゃるとおり、 債権放棄というのが非常に大きな問題でございます。
従来、整理回収機構あるいは産業再生機構、それから再生支援協議会と、それぞれのところへ持 ち込まれたものに対してどう債権放棄をしていくかという問題がございまして、一部には私の耳にも、ちょっと公庫は余りにも受け身ではないかという話が入っ たりしたこともございますので、今全店に指令いたしまして、積極的に対応するようにということを指示してございまして、本年度、17年度の業務運営方針に つきましても、再生支援業務への一層の推進ということを強く打ち出しまして、単なる債権放棄で債権を放棄するということのほかに、ちょっと専門的になりま すが、DDSという、債務を劣後債権化して要するにバランスシートから外していくと、財務構成が非常に良くなるというようなやり方もいたしまして、今鋭意 取り組んでいるところでございます。
したがいまして、これからもこの問題は更に注意して一層進めていきたいと、このように考えております。
以上でございます。

○西田まこと君 これまでやや消極的だった中小企業再生を図って、中小企業に対する債権放棄を今総裁から全支店に積極的に取り組むようにという御指示をしていただいたということでございます。
もうちょっと詳しくお聞きしますけれども、中小公庫さんのこの債権放棄にかかわるルールあるいは内規というものがどのような規定になっておりますでしょうか。

○参考人(樺木野勝夫君) お答えいたします。
中小公庫は、国の機関といたしまして、貸出債権を適正に管理するということが期待されているところでございますけれども、公的な枠組みの下では当該債務者 の再生を通じて地域経済の発展が図れるというような政策上の要請があるものにつきましては債権放棄の措置をとることができるということにしております。
具体的には、株式会社産業再生機構、株式会社整理回収機構及び中小企業再生支援協議会の関与の下で作成された再建計画で中小公庫の債権放棄が求められてい る場合に、再建計画の公平性、それから経済合理性、それと実現可能性等を検討いたしまして債権放棄が行うことができるということにしておりまして、これに つきましては再生協議会あるいは整理回収機構等との連携を深めて再生に取り組んできたところでございます。
実績につきましては、今申し上げましたこういうスキームに基づく直接の債権放棄を行う方法と、それから別会社に営業譲渡をいたしまして前に残っている債権の方は償却するという、実質的には債権放棄を行う方式と合わせまして、これまで10件の債権放棄を行っております。
中小公庫の中小企業に対する再生支援体制につきましては、平成14年11月に副総裁を本部長とする再生支援本部を設置しまして、北海道から九州まで61部 店に再生支援担当の役席を配置しております。15年度からは専門チームといたしまして本部に事業再生支援室を設けまして、当初は13人でございましたけれ ども、今年度から22人に拡大いたしまして、61名の支店の再生支援担当役席と合わせまして83名の公庫の職員、それから個別の案件につきましては公認会 計士とか弁護士等の支援を得まして、本支店一体で取り組んでいるところでございます。

○西田まこと君 中小公庫さんでは、一部には再生を 図っているわけです、中小企業にもかかわらずですね。利息をもし払っていれば、これはもう正常先なんだということで、債権放棄は一切できませんと、このよ うに窓口で答えられているようなところもあるようでございますが、その真意はいかがでございましょうか。

○参考人(樺木野勝夫君) 中小 公庫の債権放棄の枠組みは、先ほど申し上げましたとおり、公的な機関の関与する再建計画に基づくものであれば十分に検討いたしまして対応しておりますの で、その時点で金利を払うことができるからという理由で債権放棄をしないということはございません。

○西田まこと君 実際、現場で中小企業の再生を図っているところに何件かお聞きしますと、これはまあ公庫さんではないんですが、RCCと例えば国有化された足利銀行の対応というのはやや異なっていると。
一番不思議に思うのは、このRCCもまた足利銀行も、ともに大株主は預金保険機構ということになるわけであります。同じ大株主。まあそういう意味ではグ ループ会社であります。しかしながら、RCCの方は、2次損失を恐れて資産査定は大変厳しいと、そして債務超過は大きく、もう2次損失が起きないようにと いうことであろうかと思います。一方で、国有化された足利銀行の方は、回収の極大化を求めるということで、資産査定はやや大きく、債務超過額は小さくとい うんですね。資産査定がまず大きく違うと。
しかも、問題は、このそれぞれの機関の資産査定にかかわる費用、デューデリ費用でございますけれど も、1千数百万円台掛かるわけですが、これがまず再生を図っている中小企業負担で幾つも取らなきゃいけないと。足利銀行で取り、そしてRCCでも1回取っ たにもかかわらず、これで満足できないといってまたもう1回取らされると。そうこうしているうちにもう1年もたってしまったと。
瀕死の状態から再生していこうという中小企業に対しまして、こうした、まあ分かりますけれども、なぜそうなのかはある意味では分かりますけれども、果たしてこれで本当にいいんだろうかと、同じ大株主を抱えているRCCと足銀で対応が違っていて。この辺どうでしょうか。

○ 政府参考人(大藤俊行君) 足利銀行とそれから整理回収機構で、足利銀行の債務者の企業再生に向けてスタンスが違うのではないかというような御指摘でござ いましたけれども、特別危機管理銀行でございます足利銀行が昨年6月に策定、公表した経営に関する計画におきましては、足利銀行の再建にとって企業再生に 向けたビジネスモデルを積極展開し正常化を図ることは、収益基盤の確保と表裏一体であり、ひいては地域経済の活性化にもつながるとの認識が示されていると ころでございます。足利銀行におきましては、このような認識の下で、中小企業等の再生に当たって、技術力や営業基盤、経営者の再生への意欲など、定性的な 側面を十分評価してその再生可能性を判断し、再生可能性が高いと認められる場合にはあらゆる企業再生手法を想定し、個々の企業に合った方法により企業再生 を図っていくこととしております。
このような考え方に基づきまして、他の整理回収機構を含みます関係機関とも積極的に連携して、17年3月末現 在で産業再生機構を活用した再生支援11件、整理回収機構を活用した再生支援3件、中小企業再生支援協議会を活用した再生支援21件というような取組がな されているところでございます。
他方、整理回収機構におきましても、企業を再生させ、またそれを通じて回収を図ることがより大きな経済的効果を もたらすものであるという認識の下で誠実に再生努力して、再生の可能性がある中小企業等に対しましては積極的に企業再生を追求しているものと承知している ところでありまして、両者の間に基本的な考え方の相違はないと考えておりますが、いずれにしても、個別事案の再生に当たりましては、足利銀行や整理回収機 構を含む関係機関におきまして、債務者企業の再生の実効性を高める観点から十分な協議がなされた上で、債権放棄を含む具体的な金融支援が決定されて行われ ていくものと承知しているところでございます。

○西田まこと君 中川大臣には、そこで、この現場の中小企業の再生を図っていく、中小企業 の立場からしますと、この再生支援協議会という行司役と一方でこのRCCも今度中小企業の再生に力を入れていこうと、こういうふうに2つの機能があるわけ でございますけれども、中小企業を再生していくという意味では同じ目的だと思いますが、この役割分担、大臣のお立場からはお答えしにくいのかもしれません が、再生支援協議会の方には、RCCとどういうふうな違い、機能の分担をして中小企業の再生を図っていかれるおつもりなのかということについてお聞きした いと思います。

○国務大臣(中川昭一君) 中小企業の立場からの御質問でございますので、やっぱり中小企業、特に足利銀行の取引先のよう な中小企業を前提にお話をさしていただきますと、足利銀行そのものが再生機構に入ってしまったという中で、厳しい管理の下で再生を目指している。その足利 銀行の債務者としての中小企業ということになりますと、先ほどからの中小公庫であるとか、またRCCであるとか、いろんなところがあって、目的は再生とい うことの共通の目的ではありますけれども、多分中小企業の現場の方々からは、今御指摘のような、まあ何かいろんな機関がこうやってきて手間もコストも掛か るというような声が起こってきても不思議はないというふうに私自身考えております。
もちろん、役割はそれぞれ分担をし、違うわけでありますけれ ども、目的は金融機関が立ち直り、またその債権をある程度、債権放棄なりなんなりをしたり、いろんなことをしながら金融機関の取引先がきちっと再生してい く、元気になっていくということでありますけれども、私としてあえてRCCと中小企業再生支援協議会の役割の違いは何かといえば、やはり中小企業再生支援 協議会、全国47都道府県にあるこの協議会は、やはり地元の商工会議所、商工会、あるいはまた自治体、あるいはまた地元の金融機関、あるいは地元のいろい ろな事情に詳しい人たちが入っている、地元で最も密着した、地元の事情に詳しい人たちの集合体であるという意味で、私は中小企業支援協議会の果たす役割と いうものは非常に大きいんだろうというふうに思っております。
協議会の中には、ある程度のファンドを持っている自治体、自治体というか協議会も 幾つか増えてきておりますけれども、そういう協議会がリーダーシップを取ってとは言うつもりはございませんけれども、最も地元に詳しいのがやはり協議会で ありまして、もちろん中小公庫だとか地場の金融機関だとか、そういうものも詳しいわけでございますけれども、そういう人たちが一堂に会していろんな立場か らいろいろとその中小企業再生のためにやっていくということで、各機関よく連絡を取りながら、しかし中小企業再生という観点からは協議会の果たす役割とい うものが私はやっぱり極めて大きいというふうに理解をしております。

○西田まこと君 ありがとうございました。
最後に、物すごく細かい話で恐縮ですが、経済産業省さんがやっておられる補助金の1つでありますエコキュート、高効率給湯器の導入支援事業につきまして、最後にお聞きしたいと思います。
かなり実務的な話なんですけれども、これは大変に人気がございまして、殺到して、応募者が殺到するということで、昨年10月、1年に2回募集がございます が、昨年の10月1日に受付をして、10月1日で先着順でもう埋まってしまうと。大体、業者やまた個人の方が申込みをしようとすると、10月1日から1月 30日までと書いてありながら、10月1日に来ないともう駄目ですよと大体窓口の財団の方に言われるわけでありまして、そのために大変な神経を使い、しか も、受付番号もなく、当選番号もないと。本当にどうやって決めているんだろうかと、周辺で、私の周辺で当たった人は見たことないという方もたくさんおりま した。これは一体どういうことなんだろうかという。
しかも、不思議なことに、そういう10月1日に届けなきゃいけないということでもう急いで、 もう直接、郵送ではなくて財団に持っていく。窓口に持っていくと、直接持ってきては駄目ですと、下にバイク便が待っているのでそのバイク便に預けなさい と。その場所に行ったにもかかわらず窓口では受け付けてもらえず、下のわざわざバイク便に行ってお金を払って、バイク便からまた届けてもらうという、大変 不思議なことがたくさん起きております。
不正とかはないと思っておりますけれども、こうした利用者の方々、大変にいい制度でもあり、人気もある ということでありますので、そうした疑念を払拭するために、どうこの抽せん過程の不透明さを改善されていかれるおつもりなのかについて最後お聞きして、終 わりたいと思います。

○政府参考人(岩井良行君) お答え申し上げます。
御指摘いただきましたように、これまでの補助対象の決 定方式でございますけれども、財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターが先着順で受付をいたしまして、受付金額の合計が予定しておりました予算額に達した場合 にはその日の受付分で応募を締め切り、その日の受付分について抽せんを行うというやり方でございました。多数の応募がなされまして、応募初日で受付金額の 合計額が昨年度の第2期にはその1日で予算額を超えてしまったということでございまして、応募初日で応募を締め切りまして、受付分の全件について抽せんを 行いました。その抽せんの方法でございますけれども、150通ずつ箱に入れて箱の番号を無作為に抽せんをするという方法で当選者を決めさせていただいたと ころでございます。
先般の衆議院の経済産業委員会におきまして、そうした箱ごとに抽せんを行う場合には、1つの箱に1人の方の応募がたくさん 入っていたような場合には、結果としてまとめて採択がされないということが起きるのではないかというような御指摘もいただいたところでございまして、その 際、本年度から箱ごとに抽せんを行う今のやり方を改めまして、各申請をグループ化することなく抽せんを行うような方法を検討いたしたいという御答弁をさせ ていただいたところでございます。
その後、検討を進めました結果、ヒートポンプ・蓄熱センターが今後は通し番号を振った専用の応募はがきという ものを作りまして、それで申請を受け付けさしていただいて、各申請書の申請番号をデータベースに入力し、このデータベースに入力された申請番号の中からコ ンピューターで無作為に当選番号を抽出するという方法に改めさせていただきたいというふうに考えております。
また、これまでは先着順という考え 方でございましたけれども、本制度への応募が非常に増えてくるということになりますと、今後とも初日だけで予算額を超える応募があるということが続いてい くのではないかというふうに考えております。こうなりますと、先着順を原則とするという考え方は、これは改めた方がよいのではないかというふうに考えてお ります。
このように、先着順を原則とした方式ではなくて、抽せんを行うということを原則にするということになりますと、いつその申請が着いたか ということをまず問うというやり方は必ずしも適切ではなくなりますので、今後は、実質的に1日で締め切られるということではなくて、2週間程度の間の受付 期間にお出しいただいたものを抽せんをさせていただくというようなやり方に変えさせていただいてはどうかというふうに考えております。
今申し上げました2つの制度変更を本年度の第1期の募集から直ちに適用をしていくということで、本制度がより一層公平感、透明感を持って運営されていきますよう努力してまいりたいと考えております。
以上でございます。

○西田まこと君 終わります。

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