予算委員会・第12号


2005年3月16日

【質疑事項】
1.ダイエー再生及び地域再生について
・ダイエー撤退と地域経済への影響
・ ダイエー撤退と市街地開発計画
・ 新スポンサーと地元商店街等との協議について
2.スーパー堤防と地域の都市計画について
・ スーパー堤防と地元の都市計画について
・ 埼玉県栗橋町のスーパー堤防建設について<>○西田まこと君 西田実仁でございます。
私の方から、まず大型スーパーの撤退と地域の再生につきまして質問をさせていただきたいと思います。
今、ダイエーはもうもとよりでございますけれども、カルフール等、この外資系の大型スーパーの撤退も取りざたされております。この大型のスーパーが撤退し た場合には、面としての町づくりあるいは都市計画というものに対して大変大きな影響を及ぼすことになるわけでございますけれども、まずお聞きしたい、経済 産業省、内閣府にお聞きしますが、こうした大型スーパーの撤退の際、地域経済への与える影響、また地域経済とのかかわりにつきまして、どのような原則を取 られておられるのか、お聞きします。

○副大臣(保坂三蔵君) お答え申し上げます。
ダイエーは、それぞれの店が駅前あるいはま た商店街のど真ん中とか、極めて優れた立地に位置しておりまして、極めて経済活動の中心的存在でございました。今回、産業再生に当たりまして、事業再生に 当たりまして、これらのことを考えますと、連結で従業員の数だけでも七万人を超える大きな雇用の問題も起きてまいります。それから、地域経済へ与える影響 はもう底知れないものもございます。また、当然、出入り業者等、取引業者等への影響もございます。
こういうことを勘案いたしまして、本省といた しましては、株式会社産業再生機構法に基づきまして、中川大臣から12月の、昨年の12月の28日、機構が支援を決定した際、それからもう1つは、2月の 28日に金融機関から債権の買取りを決定した際、この2回の機会に法に基づきまして意見を申し上げております。
その意見を3つの原則として私た ち今一生懸命バックアップしておりますが、その1つは、先ほど申し上げましたように、地域経済や雇用や取引先には十分に配慮してまいりたい、そして同時 に、既存店舗の活用に関しても考慮しなくてはいけない、こういう申出をいたしました。また2番目に、ダイエーは我が国の小売業では先端におりましたので、 小売業におきましての競争環境の確保も図ってもらいたい。それから3番目には、できるだけ速やかに、しかも民間の手で自律的な事業再生を推進すべきであ る、この3つの原則を申し入れたところでございます。
機構におきましては、これらのことを出資者として勘案していただきたいわけでございます が、機構はそれぞれ物差しを持っておりまして、将来への展望、また収益性等を考えてスポンサーやあるいはまた跡地利用につきましても決定をするわけでござ いましょうから、我々としてはこれ以上のことは申し上げられないわけでございますが、ただ、委員御出身の埼玉県所沢市におきましては、斎藤市長を先頭にい たしまして、商店街連合会長や商工会議所の会頭さんが機構の社長あてに出向いて陳情を行って、その存続について鋭意努力するように、こういう動きをしてお りますこと、また先生が一生懸命それをバックアップしておいでになること、聞き及んでおりますが、あくまでも機構が最終的に決定することでございますの で、関係者の努力によってこれらの3原則が遵守されて、そしてダイエーが早期に再建されますことを強く期待をしております。

○大臣政務官(江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思います。
まず、ダイエーの件でございますけれども、個別具体的なことということはお答えできないわけでございますけれども、一般論といたしまして申し上げるなら ば、機構が関与いたしました事業再生計画の実施に当たっては、経済的合理性の追求を基本とする中で、撤退が避けられない場合にありましては、雇用や地域経 済等への影響に配慮しつつ、できる限り他の事業者に有効に活用してもらうことを念頭に置きまして事業の売却等を行うことにしているわけでございます。つま り、既存の店舗というものをできるだけシャッターを下ろさないようにしようと、そのために機構も努力していくということでございます。
いずれにいたしましても、ダイエーの事業再生につきましては、今後、スポンサーの関与の下におきまして関係者が力を合わせて取り組むことになるわけでございますが、雇用の安定等に配慮しつつ適切に対応してもらいたいと、そのように考えているところでございます。

○ 西田まこと君 今御答弁いただいたとおり、このダイエーにつきましては再生ということで進めておるわけでございまして、地域の再生と表裏一体、一体として 再生を進めていくということではないかというふうにも理解をいたしました。さもなければ再生でなくて破壊になってしまうわけでございまして、今副大臣から もおっしゃっていただきましたけれども、正に私の地元の所沢におきましては、もう10年も前からこの市街地開発、ダイエーも含んだ、地域でやっておりま す。そういう意味では、このダイエーを撤退することによってこれまでの10年積み上げてきたもの、崩れかねないという大変な心配をしているわけでございま すけれども。
そこで、ダイエー再生につきましては既に新たなスポンサーも決まったわけでございますけれども、この際、この撤退云々、巷間53店 舗とかどうだとか言われておりますけれども、最終的にはもちろんまだ決まっていないわけですが、この新しいスポンサーと面としてのこの都市計画を立ててい る地元商店街、地元との新しいスポンサーを交えた十分な話合いというものについてはどの程度担保されているのでしょうか。

○大臣政務官 (江渡聡徳君) お答えさせていただきたいと思いますけれども、この件につきましても具体的なことということはお答えできないわけでございますけれども、 特に所沢の方で市街地開発計画、特にこれからの今後10年を対象としてということですけれども、この辺のところにおきましても、機構が支援対象事業者にお ける事業性を見極めるに当たっては収益性というのは重要な判断要素となるわけでございます。その収益性の判断に当たりましては、機構は将来の国民負担につ ながらないように、経済合理性に基づきまして、また実現可能性を厳格に見極めながら事業再生計画を策定するということにしておりまして、基本的には将来の 不安定な要素について見込むことはしないということになっているわけでございます。
そういう流れの中において、地元商店街等々の協議の場を設定 するべきじゃないかという今の御質問なわけでございますけれども、ダイエーの事業再生につきまして、中心市街地や雇用など地域経済への影響というものを懸 念いたしまして、各店舗の営業の存続等を求めて地方自治体あるいは商工会、地元商店街等々の方々が機構を訪問されているということも私も承知しているとこ ろでございます。こうした流れの中におきまして、各地域の要望等も踏まえつつスポンサーの関与の下で関係者が力を合わせて、経済的合理性の追求を基本とす る中におきまして雇用の安定等に配慮しつつ適切に事業再生に取り組んでいただきたいと、そのように考えているところでございます。

○西田 まこと君 正に今、政務官からおっしゃっていただいたように、経済合理性あるいは収益性というものを追求するに当たりましては、地元との連携、地元がいろ んな形で協力をしていくという中でその経済性あるいは収益性というものも当然変わってくると思いますので、その点で十分な地元との話合いが必要ではないか と、このように私は訴えているわけですけれども、政務官、いかがでしょうか。

○大臣政務官(江渡聡徳君) 正に、委員の御質問のとおりだ ろうと思っているわけでございますけれども、そういうところにおきまして、政府といたしましても、個別の案件への対応に当たっては機構やスポンサー等々の 当事者の判断を尊重するということにしているわけでございまして、具体的な対応の在り方について申し上げるのはこの場ではいかがかなというふうには思って いるところでございますけれども、できるだけ意を酌みたいというふうには思っているところでございます。

○西田まこと君 新たなこのスポ ンサーに決まりました丸紅サイドにおきましては、マネジメント・バイアウトと、いわゆるMBOですね、のれん分けの形を取って店舗を独立させるということ も考えているということがニュースとして流れてきておりますけれども、産業再生機構としてはこれについてはどのようなお考えでしょうか。

○政府参考人(藤岡文七君) 恐縮でございます。先ほど政務官から御答弁申し上げましたが、個別具体的なことになりますので、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

○西田まこと君 いや、個別具体的なことというよりも、手法そのもののことをお聞きしているわけですけれども、こうしたMBOという手法を取るということのアイデアについてはどのようなことを考えているかということ。

○政府参考人(藤岡文七君) 産業再生機構といたしましては、正に決まりましたスポンサーと相談の上、あらゆる可能性を探っていくということと承知いたしてございます。

○西田まこと君 ということは、このMBOも認めるということですね。

○政府参考人(藤岡文七君) 当然、視野に入っておるということでございます。

○西田まこと君 続きまして、今度は同じスーパーでもスーパー堤防ということについてお聞きしたいと思いますけれども、国土交通省にお聞きしたいと思います。
首都圏のこのはんらん区域堤防強化事業ということについてお聞きしたいと思います。これはどういうものかと申しますと、もし今この利根川が決壊した場合 に、特に中流部ですね、決壊した場合に首都圏が壊滅的な被害を受けると。こういう趣旨でこの事業が進められていると認識しておりますけれども、万が一、今 この利根川中流で堤防が決壊した場合、首都圏にどのような被害があるのでしょうか。国交省から御答弁を願います。

○政府参考人(清治真人 君) スーパー堤防、通称スーパー堤防と言っておりますが、高規格堤防を計画しております河川が全国に六河川ございます。そのうちの一河川が利根川でござ いますが、利根川で昭和22年にカスリーン台風という台風で大利根というところで破堤をしておりまして、そのときには4,5日掛かって下流の方までずっと 東京の下町の方まで浸水しております。
それで、今そういうようなことが起こったらどうなるかということにつきましてシミュレーションをしておりますが、それによりますと、一口で申し上げますと、大体33兆円ぐらいの被害が出るのではないかというふうに推算してございます。

○ 西田まこと君 首都圏に33兆円という非常に甚大な被害が及ぶという御指摘がございました。そこで、今この堤防強化対策というのが取られているわけでござ いますけれども、しかしこの堤防を強化する場合に、今実際に進められていることは、いわゆるスーパー堤防と言われるものと、それから強化堤防というものが 混在しているというふうに認識しておりますけれども、これはなぜ混在しているんでしょうか。

○政府参考人(清治真人君) スーパー堤防 は、堤防の、広い、幅の広い堤防を造っていこうということにしておりますので、背後地の都市計画でありますとか土地利用でありますとか、そういうものとの 整合を取りながら一体として進めていくというふうに現在進めている事業でございます。

○西田まこと君 私の地元の埼玉のこの栗橋町というところが正にその対象になっておりますけれども、ここにおきましては強化堤防というものが進められております、進められようとしております。これ、将来スーパー堤防はここではもうやらないということでしょうか。

○ 政府参考人(清治真人君) スーパー堤防を実施するに当たりましては、その沿川の開発等と併せて、再開発等と併せて実施していくということになりますの で、その熟度、それから合意形成、こういうところでなかなかその計画的に進めていくといっても進まないのが現状でありまして、今委員御指摘のように、堤防 の強化というのは、その反面、非常に急がれるということでありまして、実は今年度、平成16年度から堤防の強化については緊急に進めていく必要があるので はないかというふうに考えまして、スーパー堤防と堤防の強化という事業を並行して進めていくことにしております。
今、栗橋のお話がございました が、栗橋は古い町でありまして、堤防にすぐ近接して町がございますので、町の方、行政の方とそれから住民の方々といろいろ話をしながら進めていかなければ ならないと思いますが、まずは5年から10年ぐらいの間にこの強化堤防を実施したいと思っております。
で、この強化堤防は、将来スーパー堤防ができるチャンスがあった場合に手戻りにならないように実施したいということで計画しておりますので、将来は町づくりと併せて高規格堤防に持っていくということで計画しているわけでございます。

○ 西田まこと君 正に、この栗橋というところは関東の3大関所の1つでございまして、利根川のはんらんによって今までもう3回も住居を移転しなければならな い人が数多くいらっしゃるところなんですね。ですから、今回、堤防強化をして引っ越します、そして将来またスーパー堤防あるといったらまた引っ越すと、こ ういうことを何度やったらいいのかという住民の不安が大変強いわけでありますし、同時に、冒頭おっしゃったように、首都圏への被害が33兆円という甚大な 被害が及ぶということがあるのでこの堤防強化をしようということでありますので、安全を最優先するのであれば、やはりスーパー堤防やるということが最優先 すべきではないでしょうか。

○政府参考人(清治真人君) スーパー堤防の実施に当たりましては、土地利用、それから町づくり、それから堤 防を造る際の事業の効率性、こういうものを考えまして、堤防、新たに堤防を造ったところも土地利用を図っていくというふうに考えておりますので、用地買収 等は行わないで進めていくという方策を取っているわけでございます。
したがいまして、沿川の町づくりとちょうどタイミングが合わなければなかな かできないという状況になっておりますので、話合いは進めていきますが堤防の強化対策を先行させたいということで先ほど申し上げたわけでありますが、な お、堤防を先行させる場合に移転していただく方々が出てきた場合には、今後、高規格堤防を実施する際にまた同じようなことが起こらないように、よく話し合 いながら進めていかなければならないというふうに思っております。

○西田まこと君 先ほど御指摘いただいたように、栗橋町のこの地域とい うのは、これほかの利根川流域とは違って商店街なんですよ。正に商店街、そしてしかも高齢者が非常に多く住んでいるところ。こういうほかの地域とはかなり 違う、堤防を強化するに当たってもですね、違うところでありますので、是非この地元の協力が必要であるし、国の事業として直轄事業としてやるわけですけれ ども、当然、地元の協力がなければできないことでありまして、大臣に是非お聞きしたいのは、この地元との十分な話合いというものをもう徹底して、特にほか の地域の流域とは違うんだということを御認識いただいた上で徹底した話合いをしていただきたいと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。

○ 国務大臣(北側一雄君) 冒頭お話ございましたように、この利根川の中流域というのは、かつて昭和22年にカスリーン台風があって、首都圏に大変な被害を もたらしました。現在、ここが万が一破堤をすることになりますと、先ほどおっしゃったように、首都圏にはもう大変な被害をもたらすことになると思われま す。それぐらい重要な地域であるということでございます。
もうちょっと言いますと、元々、利根川というのは350年ぐらい前までは実を言うと東 京湾に流れていまして、今の江戸川ですね、そういうところを通って利根川は流れておりました。太平洋岸に流れておったんじゃなかったんです。ですから、 いったん決壊をしてしまいますと自然の流れどおりに東京湾の方に流れてくるということでございまして、そういう意味でも本当に急所のところでございます。
スーパー堤防につきましては、先ほど来河川局長が答弁しておりますように、これは堤防の幅が堤防の高さの30倍に及ぶスーパー堤防でございまして、これは 用地取得を伴いません。そこに、実を言うと、もう私の地元でもスーパー堤防やっておるんですが、そこに実際に住宅も建てると。様々な土地利用をしていただ くわけなんです。
ということでございまして、なかなかこれは時間が掛かる、その地域の町づくりと一体となってやっていかないとこのスーパー堤防というのはなかなか前に進まないということであるということも是非、御理解をお願いしたいと思うんです。
その上で、非常に急所の地点でございますので、やはり万が一のことを想定して、スーパー堤防ができるまで何もしないというわけにはいかない箇所でございま して、やはりしっかりと重点的に整備をする必要があるということで、先ほど来答弁をしておりますように、緊急的な対策として、将来的なスーパー堤防の整備 に支障が生じない形で堤防の拡幅等の堤防強化対策をしっかりやろうということでございます。
今委員の御指摘は、しっかり地元の住民の方々とよく 協議をしろよということでございますから、これはもう全くそのとおりでございまして、地元の方々の協力なしにはこうした整備ができないわけでございますの で、それは重々、地元の方々との協議、話合いというのはしっかりと進めさせていただきたいと思っております。

○西田まこと君 正に、今大 臣からも強い決意を述べていただきましたけれども、ここの地は本当に、何度も言うようですけれども、引っ越しが大変に多く、もう3度も引っ越してきている ところだというところをよく認識いただきたいということと、国の事業であり、地元としても協力をすると、このように言っているわけでありますので、十分に 配意をして、そして地元の方が安心して協力できるような体制を是非ともつくっていただきたいということを最後にして、終わりたいと思います。
ありがとうございました。

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