財政金融委員会・第3号


2005年3月15日

【質疑事項】
1.定率減税の縮減の問題
2.寄附金に関する税制について
3.国家予算の単年度主義と成長政策について
4.日銀の山一證券に対する特別融資について
5.外国為替市場における為替介入について
6.偽札、偽5百円硬貨問題について
7.納税者番号制について

○西田まこと君 公明党の西田実仁でございます。
まず、今御議論ございましたけれども、定率減税のこの縮減問題につきまして、最初お聞きしたいと思います。
日本銀行が定期的に出しております生活意識に関するアンケート調査の最新のものを見ますと、家計が支出を減らしている理由として、年金や社会保険の給付が 少なくなる等の不安とか、あるいは増税や社会保障負担の引上げが行われるのではないかという不安、これが上位を占めているわけでございまして、一方、どう したらじゃ支出が増えるのかと、家計の支出が増えるのかということを聞きますと、最も多いのは所得税減税してほしいとか消費税を引き下げてほしいとか、そ ういうことよりも更に多いのは、年金改革や財政赤字などに対する指針を示し、国民負担の将来像を明確化してほしいと。ここは素直にその数値、アンケート調 査を見ますと、単に増税を忌避しているということよりも、将来のその負担増のシナリオというんでしょうか、どのぐらいまで要するに負担をしなきゃいけない のかと、こういう予測可能性というものの向上を求めているように見えるわけであります。
そして、その観点から申しますと、今回のこの定率減税の 縮減について、今申し上げた家計が支出を増やす最大の条件とされておりますその予測可能性ということから申し上げますと、では、この定率減税の縮減が財政 再建とはどういう関係にあるのか、あるいは増え続ける社会保障との関係で、この定率減税の縮減がどういう関係にあるのか、こうしたことをきちっとやはり説 明を分かりやすく国民に対してするということが大事ではないかと。ひいてはそれが、このアンケート結果から申し上げますと、家計の支出増にもつながってい くと、こういうことになろうかと思っておりまして、今回のこの定率減税縮減の目的、今、今日午前中から部分的に御議論ございましたけれども、税制の抜本改 革の中でどう位置付けられるのか、この辺をまず最初に大臣からお聞きしたいと思います。

○国務大臣(谷垣禎一君) 今朝ほどからもうずっ と議論をさせていただいたわけですけれども、定率減税の縮減につきましては、あの当時の、入れた当時の経済状況から相当立ち直ってきたということと、それ から、三位一体との関係で、所得課税全体、地方税、国税、両方の所得課税を抜本的に見直さなければならないという中で、定率減税を年度に分けて元に戻して いただこうということでございますが、今おっしゃった財政再建との関係で申し上げますと、この平成十七年度分の定率減税が戻った部分は、これは委員御承知 のように、1つは地方の交付税に充当される部分がございますね。それから、それ以外の大宗は、もちろん幾つか、ちょっと私、法律の名前忘れましたけれど も、精神障害者の観察する法律、あれに充てると、ちょっと舌足らずな言い方で申し訳ございません。ああいうのに充てるとか、若干の部分がございますが、大 宗は基礎年金の国庫負担を3分の1から増やしていこうというのに使われることでございますから、直接財政再建にすぐ結び付くかどうか分かりませんが、年金 の状況を維持、年金の持続可能性を高めていく、今年度に関してはそういうねらいがあるということは間違いないところだろうと思います。
〔委員長退席、理事平野達男君着席〕
そうすると、来年はどうなるかということでありますが、来年は、もちろんまだ来年度の税制も出しておりませんので余り先取りしてお答えしても──あっ、済みません、医療観察法による必要となる額と申し上げるべきでございました。
来年は、まだ私申し上げる限りではありませんけれども、今年行われた議論を前提としていくということに恐らくなるのではないかと。これはまだ決まったわけではありませんから、私の予測でございます。
だから、そういう意味で、大きな意味では財政再建と関係ございますけれども、社会保障の持続可能性との関係が高いんだろうというふうに現在は考えているところでございます。

○ 西田まこと君 正に、今大臣からお話しいただいたように、この「税のはなしをしよう。」という財務省さんが昨年十月に出されておりますパンフレットの一番 最後に小さな字で書いてあるんですけれども、今回のこの定率減税の縮減、廃止と併せて、三位一体の改革等を通じた個人所得課税の抜本的な見直しを行うと。 これにより17年度以降の基礎年金国庫負担割合の段階的な引上げに必要な安定財源を確保と、このように一般国民向けのこれ非常にカラフルなパンフレット に、今回の定率減税縮減の基本的な目的、またそれをどう使うかということについての基本方針というものが示されておられまして、今大臣が言われたことは正 にその線に沿ったお話だろうというふうに解釈させていただきたいと思います。
18年度はどう使うかということは、もちろんまたこれから御議論あろうかと思いますが、基本的な方向は、今この「税のはなしをしよう。」と書いてある基礎年金の国庫負担分に充てるという方向であると、こういうことをもう一度確認をさせていただいてよろしいでしょうか。

○国務大臣(谷垣禎一君) おっしゃるとおりだと思います。

○ 西田まこと君 もう一つ、この税制の抜本改革に向けた今回の定率減税の縮減の目的でございますけれども、いわゆる基幹税としての所得税、これが空洞化を起 こしているのではないかという議論が税調等でも繰り広げられて、重ねて議論されておるわけでありますけれども、今回のこの定率減税、アメリカ式に累計減税 額を計ると20兆円を超える減税が累計で行われているわけでありますけれども、この定率減税の縮減ということと、基幹税としての所得税の空洞化、これをど う元へ戻していくのかということの関係についてちょっと御説明いただけますでしょうか。

○国務大臣(谷垣禎一君) 確かに、今、西田委員 がおっしゃいますように、所得税というのは極めて基本的な税制でございますから、我が国の所得課税の水準というのは世界でも随分低い方になっておりますの で、基幹税として十分な税を集めてくる力、それから所得税には累進税率などが入れられますので所得再分配機能というようなものもあると思いますが、かなり そこの面での機能は、従来弱くなってきたところが、弱かったところがあるんだろうと思います。
〔理事平野達男君退席、委員長着席〕
それを回復する手だての一つと申し上げて私はそう間違いではないんではないかと思っておりますが、ただ、この点は今朝方からの御議論でも申し上げておりま すように、今年度だけでは議論できませんで、来年度の議論になりますけれども、地方住民税の方は、これは地方の財政力を余り格差を広げないということも あって、応益課税だからフラット化していくと。それと併せて、要するに合わせ技で所得税の方の所得再分配機能を高めていくということでございますから、そ このところは来年度どうしていくかという制度設計でもう少し詰めませんと、今細部にわたってはなかなか申し上げられないわけですが、おおむねそういう方向 で考えているところでございます。

○西田まこと君 続いて、この定率減税の縮減と、いわゆる停止条項というんでしょうか、弾力条項という んでしょうかね、これについてお聞きしたいと思いますけれども、今回、この定率減税の縮減が時期尚早ではないかという議論は一部には当然あるわけでござい まして、与党といたしましても決して景気の先行きに物すごくもろ手を挙げて楽観をしているというわけでは当然ないわけであります。したがって、その与党の 合意の中でも、将来、景気の悪化というものを見極めて、それでこの停止条項というものも盛り込まさせていただいているわけでありますけれども。
その際、これは本会議でも議論がちょっとあったと記憶しておりますが、その停止条項は総合的に景気を見極めるということに尽きるとは思いますけれども、例 えば金融政策におきましても、大まかにではありますけれども、市場に対する、あるいは国民に対する予測可能性ということからしますと、金融政策においても ある一定の量的緩和を解除する際のめどというものを立てて、そして予測不可能な金利上昇を防いでいるという、そういう成功事例ではないかというふうに私は 考えておるわけですが、今回のこの定率減税縮減に関する、どんなときに、じゃ縮減をやめようというのがある程度のやっぱりイメージというものが必要なんで はないかというふうに思う面も正直言ってあるんです、そういう具体的に数字としてというかどうかは別として。
それは、例えば政府税調の石さんが 中公新書で「税の負担はどうなるか」と書かれているところにも議論がされておりまして、税制改革が全体として増税の方向を目指すなら、その発動に関し可能 な限り景気回復指標とリンクさせておく方が望ましいと。例えば、成長率とか物価上昇率とか失業率などの指標が具体的にどの水準に到達したら政策を始動させ るべきか、事前に条件を定めておくべきであろうというふうに石会長はこの本の中で私見として書かれておるんだとは思いますけれども。
確かに、その景気動向に対する影響というものは大変に大きい税制の改革ということになりますと、ぎちぎちにするのはまた難しいと思いますけれども、ある程度のイメージは必要じゃないかというふうに思うわけですけれども、この点、いかがでございましょうか。

○ 国務大臣(谷垣禎一君) このいわゆる停止条項というのは、もう委員がおっしゃったように、経済というのは生き物であるから、今後の景気動向についてはも う決めたら馬車馬のごとく突っ走るというようなものであってはいけないねと。そのときそのときの経済状況を見て、一体政策的に何が必要かという判断をしな がら適宜適切に対応せよと、こういう趣旨ですので、ばさっと言ってしまえば、なかなか、言わば一般条項みたいなものでございまして、なかなかこうだとは言 いにくい面があるのは事実だと思います。
で、私は、もう少し、じゃ、この条項を具体化して考えるとどうなるんだというお問い掛けに関しては、私 はまずこの条項が直接に一番みんな、これを入れた方々の頭の中にあったのは、今年はとにかく入れるにせよ、来年また次があるねと。その来年やるときには ちゃんと景気の動向を見て、引き続きやっていいかどうか、それはよく見なさいよというのがこの条項の含意の第一番だったんではないかと思います。もちろ ん、それがすべてだというふうに私は申し上げるつもりはありませんけど、それが第一。
さらに、もう少し詰めて考えますと、実際入っていくのは、 平成18年の1月から入っていくわけですね。平成17年度に具体的にこの4月から入るわけですけれども、じゃ、平成17年度の景気がどうなって、そして実 際に入れたときの影響がどうなるかというのはもう18年度に入らないと見られないわけですけれども、その辺りのあらあらの予測が付けられるのも、現実に申 しますと、来年度の予算編成過程といいますか、税制の作成過程ということになるんではないかなと思うんですね。だから、そこらにもう一回、そこらでちょっ と定量的に、私、じゃ何が何%になったらというお答えをする用意はないんですけれども、来年の税制編成過程ではそれまでの景気動向、いろんな指数、よく見 て議論をしろということなんじゃないかなというふうに思っております。

○西田まこと君 余り突っ込んでお聞きするとお答えにくくなってし まうんじゃないかという気もしますけれども、大まかのイメージという、私がつかみたいイメージとしますと、例えばですけれども、今のようにGDP四半期、 3四半期連続でマイナスになっている、あるいはアメリカのように機械的に2四半期マイナス、いわゆる景気後退の定義、こういう状況に仮にあったとした場合 はどうなんでしょうかね。

○国務大臣(谷垣禎一君) これもお答えしにくいんですが、要するにそれも実は、今3期連続とおっしゃいました けれども、この間の9-12月のQEの見直しの版が出ましたけれども、あれはちょっとプラスになっておりまして、非常にデリケートなところを行っているわ けですね。だから、その数字の質にもやっぱりよるんだろうと思うんですね。

○西田まこと君 これ以上言ってもあれでしょうから、いずれにしても、我々ももちろん税制をきれいにしていくということが目的ではなくて、当然成長をしながら財政も再建をしていくということが一番大事だろうということで御質問をさせていただきました。
今回のこの定率減税の縮減というか、今日の法案審議の中で提案されております中の寄附金税制についてちょっと話を移させていただきたいと思います。
寄附金の税制につきましては、今回その上限を引き上げるということで見直しがなされているわけでありますけれども、私、今日お話をさせていただきたいの は、今回のスマトラ沖地震に対する寄附金の扱いについて問題提起というか、させていただきたいと思うんですけれども。今回このスマトラ沖地震が発生しまし て、日本政府はいち早く支援を決定し五億ドルを出したわけでありますが、一方で、例えばアメリカはどうかと申しますと、特にアメリカにつきましては、今回 の地震に対する支援は、寄附金につきましては全額免除に、損金算入できるようにしていると。一つ数字的なところを申し上げますと、アメリカにおけるこの赤 十字への寄附というものは大体300億ぐらいに対しまして、日本はその10分の1近い40億円余りしかないと、こういうような数値も挙げられているわけで ございますけれども、まずこの日米の特に法人にかかわる寄附金控除の比較をさせていただきたいと思います。
日本とアメリカ、それぞれ損金算入する場合、法人が寄附した場合の損金算入の式の違いについてちょっと御説明いただけますか。

○政府参考人(福田進君) お答え申し上げます。
アメリカの寄附金税制と我が国の寄附金税制の比較について、一般論として申し上げますと、例えば一定の公益的な団体に対する寄附金の所得控除枠等について は米国の方がやや広いと思われる面がございますけれども、他方、今委員の方から御指摘がありましたように、我が国の法人税におきましては、国、地方公共団 体に対する寄附金や指定寄附金につきましては全額が損金に算入されると、限度ございません。そういったほか、一般寄附金の損金算入枠が認められているな ど、米国にはない特色がございまして、いずれが厳しいかはなかなか一概には申し上げることは困難でございます。
ただ、寄附金額、我が国よりもアメリカの方が多いというのは事実であろうかと思いますが、一つには、その背景として宗教団体が寄附金優遇団体となっていること等の事情にも留意する必要があるのではないかなというふうに考えております。
いずれにいたしましても、寄附金税制の国際比較に当たりまして、その背景にあります寄附に関する国民の意識、文化、それから所得環境などの経済社会の状況等が異なることにも私どもは留意する必要があるんではないかなというふうに考えております。

○西田まこと君 確認ですが、例えば自己資本が100億円で、税引き前利益が10億円の場合の法人ですね、法人の場合、これは日本とアメリカでその損金算入額は異なるんではないでしょうか。

○政府参考人(福田進君) 今御指摘のケースで申し上げますと、我が国の場合には、法人につきましては資本金額の0.125%、それから所得金額の1.25%が寄附金として出された場合に、その範囲内で損金算入されるということになっております。
他方で、アメリカの場合でございますけれども、法人税について申し上げますと、所得の10%が限度になっているということでございます。
ただ、今のは一般のところで、先ほど申し上げましたように、いわゆる指定寄附金等につきましては全額、国、地方公共団体については全額損金に落ちるという のが日本の制度でございまして、どちらがどうこうというのはなかなかちょっと比較が難しいところを御理解いただきたいと存じます。

○西田まこと君 全額というのは、法人税の場合ですけれども、今おっしゃっていた国、地方公共団体に対する寄附金プラス指定寄附金が全額損金算入ですね。
しかしながら、その特定公益増進法人に対する寄附金や認定NPO法人に対する寄附金は全額ではないですね。そして、その全額ではないところの法人の数です けれども、例えば日本の場合、特定公益法人並びに認定NPO法人への数ですけれども、これは大体2万社ぐらい、2万法人ぐらいだと思います。それに対して アメリカは、いわゆるパブリック・チャリティというんでしょうか、120万ぐらいの法人がその寄附金控除の対象となるというふうに認識しておりますけれど も、かなり大きな差があるというふうに私は認識しておったんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(福田進君) お答え申し上げます。
アメリカの場合に、優遇団体数でございますが、私が今持っております資料といたしましては96万4千、100万近い数字でございます。これに対しまして日 本の場合には、今おっしゃいましたように、特定公益増進法人に対する寄附金は2万1千強で、いずれにしても両者の間に大きな差があるというのは御指摘のと おりでございます。

○西田まこと君 つまり、先ほど局長さん御説明いただいた、文化が違うと、日本とアメリカとは文化が違うんだというこ とは、もうよくこの寄附金税制に関してはどこでも言われていることでありますけれども、問題なのは、公益に役立つ寄附を奨励する仕組みがあるかないかとい うところがやはりその文化の違いを生んでいるという面も私はあると思っております。
特に、日本という国をどうブランディングしていくかというナ ショナルブランディングから考えると、例えばそういう何か困っている、スマトラ沖で大変に困っている人がいたときに、時限的にでも全額を損金算入していく というような仕組みをつくっていけば、これが諸外国から見て優しい国であるという一つのブランディングにもなろうかと思っておりまして、それはやはり政策 を立てる方の意思ではないかというふうにも思うわけでありますけれども、この点、いかがでございましょうか。

○政府参考人(福田進君) お答え申し上げます。
我が国の寄附金税制につきましては、実は近年の税制改正におきましても私どもといたしましてはその拡充を図ってきたところでございまして、被災者支援活動 その他の公益的な活動を行っておられる非営利法人等を資金面から支えるに当たり有効に機能しているんじゃないかなというふうにも考えております。
また、先ほど委員の方から御指摘ございましたように、この平成17年度の税制改正におきましても寄附金税制についてなお一層の拡充を図ることとしておりまして、こうした措置が積極的に活用されることを期待しているところでございます。

○ 西田まこと君 冒頭申し上げたとおり、今回のスマトラ沖地震に関しましては政府はいち早く5億ドルの支援を決めました。しかし、その5億ドルといっても、 政府は7百兆円以上借金があるわけですから、結局は別に政府が何か単独で出したというよりも、国民のお金を出しただけにすぎないわけでありまして、政府に は借金がたくさんあって、民間には一杯お金があるとすれば、やはり民間のそのお金をこうした公益に役立つ寄附、役立てる仕組みもつくっていくことが道理に 合っているわけで、そこをもうちょっと整備を、もう今既に一定の整備は今回の税制改革でされているとはもちろん認識しておりますけれども、まだまだ足りな いし、日本という国をいい意味でナショナルブランディングしていく意味でもこうした仕組みづくり、公益に資する寄附金をつくっていく仕組みづくりももっと しなければならないということを申し上げて、次の質問に移らせていただきたいと思います。
次は、基本的な構造問題についてお聞きしたいと思って おりまして、内閣府で構造改革と経済財政の中期展望、いわゆる中展で、平成17年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算等も財務省でも出されておりますけ れども、まず基本的なところですが、この財務省さんでお出しになっている平成17年度予算の後年度歳出・歳入への影響試算で税収等のところを見ますと、平 成19年度並びに20年度の税収等の伸び率は1.9と0.6%というふうになっているわけですが、この前提となる経済指標である名目経済成長率は19、 20年度ともに2%、要するに名目GDPは2%伸びるという中で、税収等はそれを下回るという数字になっているものと理解しておりますけれども、これはど ういうことなんでしょうか。

○政府参考人(杉本和行君) 後年度の財政試算に関しましては、機械的に、税収につきましては先生おっしゃい ました、委員おっしゃいましたような弾性値を使いまして税収を伸ばしております。ただし、毎年度確定しております税制改正につきましてはその分を織り込ま せていただくということにしてございますので、過去の税制改正等の影響、それから17年度税制改正等の影響を織り込みました結果、そういう数字になってい るということでございます。

○西田まこと君 つまり、経済の全体の規模よりも税収等は低くなってしまうということですね、数字上。

○政府参考人(杉本和行君) お答えいたします。
後年度影響試算におきましては、17年度の税収が5.4%の伸び、18年度の税収が5.3%の伸びになっておりますので、前提としております名目経済成長 率、18年度が2.0でございますので、経済の伸びよりも税収の伸びの方が大きくなっているという姿になっていると思います。

○西田まこと君 いや、私が言っているのはそうじゃなくて、19年度、20年度の税収プラスその他収入も含めた税収等のところを言っておりまして、そこが1.9と0.6というふうに税収等の伸びは試算をされておられますよね。これについてお聞きしているんです。

○ 政府参考人(福田進君) 先生さっき御指摘のように、機械的な試算におきましては成長率に弾性値を掛けております。1.幾らの弾性値を掛けておりますの で、他の事情を一定にすれば、おっしゃいますように税収の方が上回るわけでございますけれども、他方で、今分かっている制度改正等はその試算において織り 込んでおりますので、仮に将来的に税収が減になるような制度の改正が入っていれば当然その分が落ちるということでございまして、後ろの方へ行って減になっ ているのはそういう影響が出てきているというふうに御理解いただければと存じます。

○西田まこと君 今日これから議論をさせていただきた いのは、小泉総理が言われている、改革なくして成長なしということを言われるわけですけれども、当たり前の議論ですけれども、やっぱり成長なくしては財政 再建というのはあり得ないわけでありまして、税収がやはり増えなければ、あるいは増えるようにしていかなければ、それが全くなく財政再建するというのはも う非常に難しいと。もうこれはだれでも分かることで、成長なくして財政再建なしという立場からこの予算等を考えていくということが大事だと思っておりま す。
しかしながら、成長というのはつまり税収増につながっていくわけですけれども、これは本来表裏一体にもかかわらず、財政再建ということが財 政の論理というか、財政の中で議論をされておりますけれども、やはり成長というのは1年単位で、1年の単年度で見ていくわけではございませんで、私が申し 上げたいのは、予算の単年度主義ということと成長政策ということについて、諮問会議では今成果主義型予算を今度やっていこうということを主張されているよ うですけれども、それも大事だと思いますけれども、やはり成長主義型の予算というものをやっぱり組んでいかないと、私は、単なる、成長なくして財政再建な しにもかかわらず、この成長するということと財政再建をするということが別々の論理で何となく動いていて、有機的に予算上つながってこないんではないかと いうふうに非常に危惧をしております。その根源は、やはり予算の単年度主義ということにつながっているんではないかという問題意識を持っております。
まだ、もしかしたら間違っているかもしれませんけれども、予算の単年度主義、これは憲法の86条でももちろんそのように言われているわけでありますけれど も、しかしながら、成長と財政再建ということを結び付けるような予算の組み方ということを考えたときには、例えば新しい施策を入れたときに、それが財政に どういう影響を与えていくのか。端的に言えば、郵政の民営化しましょうということで今やっているわけですけれども、それが成長にどうつながって、そしてそ れが財政再建にもどうつながっていくのかという道筋を示していくことが非常に大事だと思っておりまして、この予算の単年度主義がその壁になっているのでは ないかという問題意識を持っておりますが、大臣、いかがでございましょうか。

○国務大臣(谷垣禎一君) 西田委員の問題意識にうまくお答 えできるかどうか分かりませんが、予算を組むのにやはり成長ということを考えないと、何だか財政再建だ財政再建だと言って、言ってみればどんどんどんどん 身の丈が縮んじゃうようなことをやったって仕方ないだろうと、一つおっしゃったんだと思うんですね。それに対しましては二つお答えすることがあるんだと思 うんです。
一つは、やはり今財政が厳しゅうございますから、どんどん財政を放漫に使うというようなことはできるはずがないんで、今ある、今年使 える財政資源の中でできるだけそれを伸びる分野に回していく、成長できるような形で使っていくと。これは税制もそうだと思いますが、そういう思考が一つな きゃいかぬということがあると思うんですね。
それからもう一つは、結局、今朝方どなたかの御議論でもございましたけれども、やっぱり、日本は、 バブルがはじけて以降、やっぱり今企業が最大の貯蓄過剰部門になってしまっていると。それで政府が一番の、何というんでしょうか、資金を使う部門になって いるわけですね。これがなぜなのかというのは、もちろん議論し出すと切りがありませんけれども、やっぱりある一定の時代の、何というか、いろんな、財政や 経済の流れがそういうものをつくってきた面があると思うんですね。やっぱりそれを乗り越えていくためには、やっぱり私は資金が、限られた資金が、国がある いは公的な部門がその資金を吸い上げていくというような体制からは決別していかないと資金が民間に回っていくという構図はつくれないんではないかと思いま す。これは民間の方のいろいろな体質改善の努力と我々の方の財政再建の努力と、これは重なってこなきゃいけないと思いますが、財政再建にはそういう意味合 いが、私は、資金の取り手はだれだという、そういう問題があるんだと思います。
その上で、今委員がおっしゃっていることは、やっぱりそういう辺 りのことを多年度で考えてやっていくようにならないと、なかなか国の財政運営としても方向性がきちっとしてこないではないかという御指摘だろうと思いま す。それは確かにそのとおりでございますが、委員もおっしゃいましたように、やはり国会の財政統制ということがございますから、単年度というのはやはり憲 法上の原則でもありますし、諸外国でも予算というのは大体そういうふうに、まず例外なく単年度主義でつくられていると思います。
そうしますと、 私どももモデル事業みたいなのを入れて、できるだけ多年度をにらみながら効率的な資金の使い方はどうかということを考えている、今やりつつあるわけですけ れども、委員のおっしゃったことは、そういったことだけではなくて、恐らくこれから数年後、どういう方向に日本の経済、財政を持っていこうとしているか、 個々のモデル事業で何々をするというだけにとどまらないものが今の委員の問題意識の中にはおありだったんではないかと思います。それを全部お答えするわけ にはなかなか今材料がないわけですが、やはり経済財政諮問会議なんかで骨太の方針を作ったり中期展望を作ったりしているのもそういう方向を模索する努力の 表れと、まだまだ考うべきこともたくさんあると思いますが、そういう流れの中のいろいろな努力なんだろうというふうに考えております。

○ 西田まこと君 正に成長政策というものを主眼にした歳出構造にしていかなきゃいけないと。その成長がなければ財政再建もあり得ないわけでありますので、そ れを中期的に、今、中期展望あるいは「改革と展望」ですね、これがそういう意味では作られて一つの指針にはなっているわけですけれども、私は、もうちょっ と踏み込んだものが、イギリスとかあるいはオーストラリアとかニュージーランドで今現実に行われているような複数年度予算というものも検討に値するのでは ないかということを申し上げさせていただきたいと思います。
今、大臣の方で、大きな話としては官から民へというお金の流れを作っていかなきゃい けないと、こういう御指摘がございましたけれども、私はこれからの特殊法人改革あるいは特別会計の抜本的な改革ということを進めていくに当たって幾つかや はり確認しなきゃいけないことがあると思っております。それは、やはり国の財政の透明性が高ければ高いほど実は財政赤字が相対的に小さいというような研究 報告も出てきておりまして、そういう意味で幾つかのことを明らかにお答えいただきたいと思いますけれども。
一つは、山一証券に対する日銀の特融 でございますけれども、これは焦げ付きが結果として一千百億だというふうに認識しておりますけれども、これがそのまま国庫納付金、日銀納付金の減少につな がると、国庫に対する納付金の減少につながるというふうに考えてよろしいんでしょうか。

○政府参考人(杉本和行君) 日銀納付金に関しま しては、日銀の決算状況等を踏まえまして、それぞれ日銀から納付金を算定されることになっております。おっしゃいましたような山一の件は、その日銀納付金 の算定に際して積算の中に入っていくということになろうかと思っております。

○西田まこと君 平成17年1月26日現在で1千百11億の特融残高というのが今あるわけでありまして、引き当て等をしておりますけれども、結局はこれが国庫納付金の減少につながるということだろうというふうに認識しております。
もう一つ、国鉄の債務残高で、長期債務でございますけれども、これは今どのぐらいの額に当たっているんでしょうか。というのは、お呼びしていませんでした ので私の方でじゃお答えしますけれども、済みません、平成15年度末で23兆円だと思うんですね。つまり、政府の債務残高は七百兆超えているとか、これ、 いろいろと言われるわけでありますけれども、確かにいろんなこれまでの経緯という問題があると思いますが、私はこれから、過去のことはとやかくもう言って もしようがない、結果論なんですが、これから特別会計とかあるいは特殊法人改革を全面的に見直していくという中で、こうした残された赤字とかあるいはその 清算方法、こうしたものもしっかりとした信頼できるものにしなければ結局は全部国民のツケに回っていくわけでありまして、国鉄は確かに民営化して良かった 面もたくさんありますけれども、現実に23兆円の長期債務というものがまだいまだに残っているわけでありまして、こうした、これからいよいよ取り組むとさ れている特別法人改革の全面的な見直しということについて、どのぐらい例えばある特殊法人が赤字が残っていて、それをどう清算していくのかということをき ちっと信頼できるものを提示しながら改革をすることが必要であるというふうに思いますけれども、御所見を、あるいは御決意をお聞きできればと思います。

○ 国務大臣(谷垣禎一君) 特殊法人改革、委員がおっしゃいますように、非常に大きなテーマでございまして、かなりこの間進めてまいりました。それは、平成 13年度に財投制度を改革いたしまして、基本的に郵貯、簡保、郵貯資金等が全額預託義務だったと、これを切り離して財投債又は財投機関債で市場で必要なも のを調達していこうと。それと同時に、それぞれの財投機関あるいは特殊法人等についても民間の財務諸表等を取り入れて、そういう民間の分析の仕方でどこに 問題点があるのかというようなのを分析しつつやってきたわけでございます。
それで、今年も都市整備公団等々民間と競合する仕事を整理するとか、 あるいは早く、貸付金を早く償還して、将来になっていくとだんだん荷が重くなってくるんじゃないかというようなものを早めにとにかく整理をしてしまおうと いうようなことをやりまして、私は相当進んできたというふうに思っております。まだまだ足りないところがあれば今後ともやらなければならないわけでござい ますけれども、また御支援を賜りたいと思っております。

○西田まこと君 是非、その改革に当たりましては、今申し上げたとおり、改革をし て残された赤字が国民のツケとなっていくというような形にできる限りならない形で、またそうなる場合でもそれはきちっとその清算方法を明らかにして示しな がら改革をしていかなければ、結局は、最後はみんな国民にツケが回っていろんな御苦労を掛けてしまうということであろうかというふうに思います。
続きまして、為替の問題についてちょっとお聞きしたいんですけれども、先日の予算委員会で総理が外貨保有資産の分散化という発言をされて大変に物議を醸し たということがありまして、かつて橋本総理のときもアメリカでたしかそのような、大学での講演の中で質問のやり取りであったかというふうにも記憶しており ますけれども、より本質的な問題としては、そういうことももちろん大事なんですけれども、かつての、最近は余りやっておりませんけれども、巨額の為替介入 によって、それが国民経済に対してどういう功罪があったのかということをやはり整理する必要があるかというふうに思っておりますので、ちょっと質問させて いただきたいと思います。
まず、現時点で政府による為替介入によってどのぐらいの為替評価損があるのか、その実額を確認させていただきたいと思います。

○国務大臣(谷垣禎一君) 外為特会が保有する外貨資産の平成16年度末時点における累積の評価損ですが、11兆、11.4四兆ということであります。

○ 西田まこと君 11兆4千289億円、11.4兆円が17年度末で含み損として上げられているということでございますが、為替介入そのものは、円売り介入 は特に2003年度巨額に行ってきたわけで、そうしたことの累損というか、累損というか含み損が先ほどおっしゃった11.4兆円、こういうことだと思うん ですけれども、一方で、じゃ、功の方はどのぐらいあるのかと。当時、巨額の為替介入をして経済に対してどの程度プラス面があった、これは数字にするのは難 しいとは思いますけれども、現時点ではどのように認識をされておられるでしょうか。

○国務大臣(谷垣禎一君) 今の点はちょっと定量的に 申し上げるのは難しいわけで、そういうお答えをする前に定量的にお答えできるのを申し上げますと、外為特会の累積運用益というのが平成15年末時点で約 30.2兆と、これは金利差がございますので、運用してそれだけ運用益があるということでございます。
それで、委員のお尋ねは、大量の為替介入 をしてどういう効果があったのかということでございますが、当時は、当時といいますのは2003年から2004年の初めにかけての期間ですけれども、イラ ク情勢等が相当緊迫といいますか、不安な情勢等々がたくさんございまして、地政学的リスクということが随分言われました。それから、それに加えてアメリカ のいわゆる双子の赤字というものに対する懸念もありまして、その二つがやはり、何というんでしょうか、ドルに対する一種の嫌気を誘っていた時期だったと思 うんですね。
したがいまして、本来の、今のそれぞれの成長率を見ましても、アメリカの成長率自体が特に弱含みだったとかいうことではないんであ りますが、そういう経済のファンダメンタルズとちょっと違う形で為替水準が移行していたという時期で、そういうファンダメンタルズと乖離した形を防ぐため に私どもは介入をしたわけでございます。
それで、やはりあの当時の、あの当時はまだ、今に比べましても、現在もデフレが進行中でございますけれ ども、デフレの懸念も今より更に強い時期でございましたし、経済の回復度合いも今よりもずっと弱い弱含みの状況でございましたから、あのときにそういう為 替の思惑含みでの乱高下というようなものがそれぞれの企業に、個別の企業に与える影響も私はかなり大きかったのではないかと思いますし、また、デフレを乗 り越えていく展望をつくる意味でも非常に懸念、懸念といいますか、支障があったのではないかと思っておりまして、こういう思惑的あるいは無秩序な動きを抑 制していくということで、相場の過度の変動や行き過ぎを防いで、企業のビジネスマインドといいますか、それから消費者のセンチメントといいますか、そうい うものに及ぼすマイナス影響を緩和するという意味では私は極めて効果があったのではないかと、介入した本人が申し上げてなんでございますが、そう思ってお ります。

○西田まこと君 当時とデフレの状況は大分違う、少し変わってきたというお話がございましたけれども、基本的なその介入に対する姿勢というのは今もおっしゃったようなことでよろしいんでしょうか。

○ 国務大臣(谷垣禎一君) これはG7等のコミュニケでも度々確認をされておりますけれども、為替は経済のファンダメンタルズを安定的に反映すべきものであ る、そして過度の変動や思惑的な動きは好ましくないということでG7諸国一致しておりまして、私どももそういう認識の下に、為替介入等する場合にはそうい う認識の下に行っているわけであります。

○西田まこと君 その意味では、余り言ってもあれですけれども、外貨資産の保有の分散化というこ とで、要するにそういう市場が余り変に不安定にならないようにという配慮で動いている中で、その波乱要因をつくってしまうような整合性のない経済をやって いると成長にかえって妨げになってしまうというちょっと心配をしておりまして、質問させていただきました。
次に、全く話が違うんですが、偽造通貨の話をさせていただきたいと思っております。
偽造通貨、特に5百円玉でございますけれども、特に熊本沖で回収をされた鉄パイプに詰め込んだ偽造通貨、5百円玉の話でございますけれども、これは報道に よりますと、この偽造通貨は鉄パイプに詰めて中国から届いたと、そしてこれは横浜の税関を通じて容疑者に届いたと、税関ではエックス線写真にはこの通貨ら しいものは写っていなかったということなんですが、この偽造対策、特に新5百円貨に関する偽造対策の現状は今どうなっているんでしょうか。

○政府参考人(木村幸俊君) お答え申し上げます。
財務省・税関では、従来から、偽造通貨それから偽造紙幣等を覚せい剤、銃砲と並ぶ輸入禁制品として位置付けておりまして、厳重な水際取締りを実施しているところでございます。
その具体的な密輸取締りに当たりましては、本年3月10日に発表いたしました「新5百円貨の偽造対策について」にも掲げられておりますように、従来から、 情報の収集、分析によって絞り込んだ要注意貨物及び旅客等につきまして重点的検査を実施する、それからエックス線検査装置など取締り・検査機器を積極的に 活用する、それから、関係機関、警察等との連絡を強化すると、そういった形で重点的な水際取締りを実施しているところでございます。
なお、先ほど委員の方から今回大量発見された偽造5百円硬貨の話がございましたけれども、これにつきましては、現在、その事案の背景を含めまして警察等の捜査当局によりまして鋭意捜査が行われているものと承知しております。

○ 西田まこと君 この偽造通貨についての対策で、一つはエックス線検査装置など取締り・検査機器を積極的に活用すると、こういう御指摘ございましたけれど も、しかしながら、この報道が正しいかどうか分かりませんけれども、今回エックス線写真をやったわけですよね。横浜の税関ではエックス線写真も通過したん だけれども、捜査本部によれば、エックス線で判別されないような金属製のパイプに詰めて偽造硬貨を密輸したというふうに報道されているわけです。
そうしますと、エックス線検査装置を活用するといっても、既にもう活用しているんじゃないでしょうか。

○政府参考人(木村幸俊君) ただいまお答え申し上げましたとおり、今回のその5百円、偽造新5百円貨幣の行使につきましては現在警察当局が鋭意捜査中であると承知しているわけでございます。
具体的な事件でございます。その捜査に影響を与えるおそれがあることから、財務省として、今委員からお話あった点につきましてコメントすることは差し控えたいと思っております。

○西田まこと君 それでは対策にならないんじゃないでしょうかね。単純に思えば、エックス線を通したけれども判別できなかったというエックス線を活用、今後もして偽造対策をしますという対策になっているようにしか見えないんですけれども。
そうしますと、じゃ捜査の進展を見て新たなエックス線を使うとか、何かこれまでと違うやり方をしない限りは永遠に判別されないというふうになるんじゃないでしょうか。

○政府参考人(木村幸俊君) お答え申し上げます。
現在、そのエックス線検査装置、各税関におきまして、例えば固定式のもの、それから移動式のもの、さらに大型エックス線検査装置、これはコンテナの検査等に今使っておりますけれども、そういういろんな各種のエックス線検査装置を導入しております。
それはもちろん、物を導入しておりますけれども、それをきちっと、職員の方がエックス線検査写真を見ましてきちっとそれに対して的確な検査ができる必要が あるわけでございまして、そういったものを考えまして、適切な例えば研修とか、そういったものに鋭意努めているところでございます。
いずれにいたしましても、今後とも、今偽造貨幣の流入というのは通貨の信認を脅かすものでございます。偽造通貨等、覚せい剤等の社会悪物品と並ぶ輸入禁制品として厳格な取締りを実施していきたいと考えております。

○西田まこと君 ちょっとしつこいようですけれども、研修とかしても、要するにその機器そのものがちゃんとしたものでなければ、幾らその使い方を研究しても意味がないということになりかねないということをすごく心配しております。
おっしゃったように、正に悪貨は良貨を駆逐するわけでありまして、こうした事件が大変に増えている。そして、硬貨だけではなくて、海外からこれからもしか したら偽札とか、お札の方も来るかもしれないし、そういう様々なことを考えていかなければならないような今現況にあるんではないかということを大変に心配 をしておりまして、再度、今のこの3月10日に出された対策が現時点ではこういうことなんだというふうに理解しなければならないと思いますが、捜査の進展 次第ではちょっと考え、もう一考、再考する必要があるんじゃないでしょうか。

○政府参考人(木村幸俊君) 繰り返しになって恐縮でござい ますが、関税局、税関といたしましても正に偽造貨幣の流入の大きな問題であるということは十分認識しているところでございまして、今後とも、エックス線検 査装置、さらにはその関係、先ほど申しましたけれども、関係機関との連携の強化、それから情報の収集、分析、そういったものに努めまして、厳重な水際取締 りに努めてまいりたいと考えております。

○西田まこと君 最後に、ちょっと順番があれでしたけれども、納税者番号制の話を最後大臣に一言 コメントをいただいて終わりたいと思いますけれども、総理からも納番制について具体的に議論すべきというような御発言もありまして、先ほど、昼間議論もご ざいましたけれども、公平な所得捕捉ということから納税者番号というものの導入が以前からもう随分議論をされてきているわけであります。
特に、 ガラス張りと言われるサラリーマンと自営業者等の経費の問題、こうしたことが象徴的に議論もされているわけでありますけれども、それは私も、やはり公平と いうことを考えたときに、納税者番号制をどう考えるのかという大変大事な問題だと思っておりますが、公平というのは意外と分かりやすいようで非常に難しい 概念でありまして、特に自営業者の場合とサラリーマンの場合を比べたときに、中小零細企業の経営者は、改善されているとはいいながら、自らの財産もすべて 懸けて、担保に入れて事業を営んでいるというところで、ですから、だからといって経費を何かごまかして税金を少なくすることを別に奨励するわけじゃ全くあ りませんけれども、やはり仕事の仕方とかあるいはその責任の大きさとか、これはやはり勤め人の方と中小零細企業を経営されている方とはまたこれは違うわけ であります。どっちがどうということではなくて、違うと思います。
そう考えていくと、納税者番号を入れて所得捕捉をきちっとしていくということ も大事だと思いますが、それと同時に、先ほどもちょっと議論ありましたけれども、税負担を、例えば中小零細企業の税負担をもっと簡素化して、より正しく申 告をすることがかえってメリットになるというような、そういう税制の仕組みづくりも必要ではないかというふうに常々思っておりまして、納税者番号制による 所得捕捉、そして中小零細企業の方々への影響、そして税制の簡素化、より正しく所得を申告することがかえってメリットになるような税制の仕組みということ について、大臣から一言、最後コメントをいただいて終わりたいと思います。

○国務大臣(谷垣禎一君) 納税者番号制度は議論すべき論点が たくさんあると思うんですね。基本的には、委員がおっしゃいましたように、徴税の適正あるいは公平、こういうことを目的とする。我々、税を集めて、いただ く側からすれば、どれだけそれが効率的にできるかという視点があると思います。ただ、他方、今おっしゃったような、言ってみれば手間も相当掛かる、コスト も掛かる。そうすると、そういった辺りも、一体何を目的として入れるんだということもよくよく考えてやらなきゃならない面があるというふうに思います。
それと、やっぱりこれは、今正に委員のおっしゃったことですけれども、税制をどうしていくかということと無縁ではあり得ないわけだろうと思います。大体、 消費税を中心に税制を組み立てている国では必ずしもこういうことを考える必要はない国が多いんだろうと思います。しかし、所得税制を中心に組み立てていこ うという国では、やはり不公平をなくす意味でこういうものが必要だという考えがどちらかというと強いんだろうと思います。
そういう全体の税体系の在り方と併せて、一体何を、何のためにそれをやるのかというのは、いろいろ、私は決してネガティブに言っているわけではないんですが、議論をよくよく詰める必要があるんだろうと思っております。

○西田まこと君 終わります。

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