192-参-政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会-003号 2016年11月25日


2016年11月25日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 質問重なったところは省いて質問させていただきたいと思います。
 まず、投票環境の向上に向けて残された課題ということについて御質問したいと思います。選挙人名簿の閲覧制度についてです。
 ドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為等の被害者が記載されている選挙人名簿の抄本の閲覧につきましては、加害者から被害者に係る閲覧の申出がなされた場合にはその申出を拒否するという仕組みになってございます。その他、第三者から閲覧の申出がなされた場合にも、加害者の成り済ましあるいは加害者の依頼を受けた第三者に閲覧をさせることがないような厳格な本人確認や閲覧目的の審査を行うというふうになっているわけであります。特段の申出がない場合には、被害者に係る記載を除いて選挙人名簿の閲覧に供することとして差し支えないと、そういう通知が総務省からも累次にわたりまして市町村に出されておりまして、当該選挙管理委員会におきましてはこの通知に基づいて対応を行っていると、このように承知をしてございます。
 近年、ドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為の認知件数が増加を続けていることを背景にいたしまして、選挙人名簿の抄本の閲覧制度については更なる厳格な制度運用ということが求められるのではないかというふうに思っております。
 そこで、こうしたドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為等の被害者に係る選挙人名簿の抄本については、閲覧の申出がいずれの者からなされた場合でも、被害者に係る個人情報の閲覧を求めること自体が不当な目的を疑われることから、原則として閲覧させないという方向で考えるべきではないかというふうに思いますけれども、いかがでございましょうか。

○副大臣(原田憲治君) 公職選挙法の規定によりまして、閲覧事項を不当な目的に利用されるおそれがあると認めるときは、市町村の選挙管理委員会は申出に係る閲覧を拒むことができることとされておるところでございます。
 こうした観点から、総務省では、DV及びストーカー被害者に係る閲覧について平成十七年及び二十一年に通知を行ってきたところでございまして、さらに、昨年三月には、ストーカー総合対策において選挙人名簿の抄本の閲覧に関する取扱いの一層の周知が盛り込まれたことを受けまして、加害者から被害者の選挙人名簿の抄本の閲覧の申出がなされた場合には、閲覧事項を不当な目的に利用されるおそれがある申出として閲覧を拒否すること、また、その他の第三者から申出において特段の申出がない場合には、被害者を除く申出があるものとみなして、被害者に係る記載のある部分以外の部分に限って閲覧に供することとして差し支えないことといった留意事項について再度周知をしたところでございます。
 各市町村の選挙管理委員会においては、こうした通知を踏まえ、DV及びストーカー被害者に係る情報の管理について適切に対応しておるものと承知をいたしておりますが、委員御指摘のように、投票環境の向上方策等に関する研究会において、閲覧申出者を問わず原則として閲覧させないこととする方向で考えるべきとの指摘があったことを踏まえ、本法案による改正に合わせ、その対応を検討してまいりたいと思います。

○西田実仁君 是非御検討をお願いしたいと思います。
 先ほど牧山委員からも御質問ありました、ICTを活用いたしました将来の投票環境向上の可能性についてお聞きをしたいと思います。
 私も、やはりこのICTを活用した投票環境の向上については段階的に進めていく、効果が見えやすい分野とか、あるいは影響が限定されている分野から段階的な検討を行っていくのも一つの方策ではないかというふうに思っております。具体的には、遠隔地における投票が前提である洋上投票でありますとかあるいは在外公館投票でありますとか、こうしたことの導入を検討していってはどうかというふうにも思っているわけでございます。
 その上で、先ほどもう大臣にお答えいただいておりますのでその質問は飛ばさせていただきまして、将来、このICTを活用して、例えば障害をお持ちの方がもっと投票しやすい投票方法を研究開発するというようなことも必要ではないかと思います。その先には、いわゆるインターネット投票ということが見えてくるんではないかというふうにも思います。
 いろんな要因で投票所に行きにくかったり、あるいは投票しづらい高齢者の方々の投票機会をいかに確保するかということもまた重要な課題です。
 この点に関しましては、投票所の設置時間や場所等を、高齢者が投票しやすいように柔軟に対応できる期日前投票を活用するなど、地域における創意工夫、これを行うことによりまして投票機会の確保を図ることは可能であります。同時に、投票所に行けない方のためには、郵便等の投票の対象者を拡大するといった制度的な前提を整備するための検討も今後は進めていく必要があると思われます。
 そこでお聞きしたいと思いますが、選挙の公正を確保することを前提として、地域における投票機会の確保に向けた創意工夫と制度的な前提の整備が相まって行われることで更なる投票環境の向上が図られていくものと考えられますわけでありますが、いかがでございましょうか。

○副大臣(原田憲治君) 投票の権利は民主主義の最も基礎的な部分でございます。投票の機会を広く確保することと同時に、選挙の公正を確保することが重要でございます。
 このような中、総務省に設置した投票環境の向上方策等に関する研究会での議論も踏まえ、さきの通常国会において、共通投票所制度の創設、それから期日前投票の投票時間の弾力化など、市町村の選挙管理委員会において一層有権者が投票しやすい環境を整備できるよう制度改正を行ったところでございます。また、期日前投票所経費の充実や、投票所などまでの移動支援に関する経費に対する加算措置の新設など、国政選挙において財政措置の充実を図ったところでございます。
 実際に、各選管では、こうした制度改正や財政措置を活用し、投票機会の確保に向けて、期日前投票所の増設や期日前投票時間の弾力的な設定などの取組を行った団体や、自動車を利用した移動期日前投票所の設置など、工夫した取組が行われたところでございます。
 さらに、総務省としては、高齢化が進展する中、在宅介護を受けておられる方、また歩行困難な方々などの投票の機会を確保することも重要な課題と考えておりまして、郵便等投票の対象者の拡大も含め、先ほど申し上げた研究会で検討を行うこととしておるところでございます。
 委員御指摘のとおり、選挙の公正を確保することを前提として、制度的な整備を図るとともに、地域がそれぞれの実情に合った創意工夫を凝らした取組を推進できるよう、他団体の取組の横展開を図るなど、総務省としても引き続き投票機会の確保に向けた取組をしっかりと推進してまいりたいと思います。

○西田実仁君 最後に、大臣にお聞きしたいと思います。
 さきの七月の参議院選挙で十八歳選挙権というのが導入されまして、十八歳の投票率は五一・二八%、十九歳は四二・三〇%。前回、二〇一三年の参議院選挙の投票率、二十代ですけれども、三三・三七%。これに比べますと、五一とか四二というのも大変高い水準というふうに言っていいんだろうと思います。これは、昨年の公選法改正以降、全国各地の高校で取り組まれました主権者教育というものの一定の成果ということも言えるのではないかというふうに思います。
 しかし、これが本当に成果があったかどうかということは、今後この投票率が引き続き高くなって、選挙に関心を持ち続けていただくということが必要であろうかと思っております。同時に、我々政党としての努力も更にしていかなければなりませんし、家庭における主権者教育ということも大事だとは思います。
 そこで、さきの参院選挙におきます十八歳、十九歳の投票率を踏まえて、これからの主権者教育の在り方について大臣の御所感をお聞きして、終わりたいと思います。

○国務大臣(高市早苗君) 委員おっしゃっていただいたとおり、十八歳、十九歳の投票率は二十代の投票率よりは高かったということで、やはり一定の主権者教育の成果は出たと思っておりますし、また、NPO法人等、様々なところが御協力いただいての啓発活動の効果も出たと思っております。
 現在、今回の参議院選挙におけるフォローアップとしまして、選挙管理委員会に対する主権者教育に関する調査と、十八歳から二十歳の有権者に対する十八歳選挙権に関する意識調査を実施しています。年内にはその結果を公表する予定でございます。これらの調査結果を踏まえて、今後の主権者教育の推進方策を取りまとめることにしています。具体的には、年内にはもう調査結果を公表しますから、そこから有識者会議も開かせていただき、そして年度内、三月には取りまとめといった形を目指せるといいなと考えております。
 とにかく、今回の主権者教育が一過性に終わることのないように取り組んでまいりますし、それから、やはり社会人になられたばかりの十代の方々に対する啓発活動辺りが少し足りなかったかなと思っているところでございますので、引き続き産業界の御協力も呼びかけてまいりたいと思っております。

○西田実仁君 終わります。

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