192-参-内閣委員会-011号 2016年12月13日


2016年12月13日

○西田実仁君 関連して質問をさせていただきたいと思います。公明党の西田です。
 もうずっとこの審議をしてきて、各党各会派が指摘し、多くの人たちが共通して指摘している問題は、このギャンブル依存症の問題なんですね。ちょっと質問通告しておりませんけれども、質問をしたいと思いますが、法律を提出された皆様方ですからすぐお答えになれると思いますので。
 この条文を全部見ると、あれだけ皆さんのギャンブル依存症に対する対策ということに熱意を先ほども表明されましたが、この法文の中にギャンブル依存症という言葉がどこにもないわけですね。カジノという言葉は数えると二十五か所ぐらい、当然カジノ施設とかいろいろあるわけですけれども。
 このギャンブル依存症対策、しかししっかりやっていくんだと、こういう思いを先ほど述べられました。この法文の中でどこでそれを読むのかを改めて御指摘いただきたいと思います。

○衆議院議員(西村康稔君) お答え申し上げます。
 第十条に、カジノ設置、運営に伴う有害な影響の排除を適切に行う観点から、必要な事項、措置を講じるということで条文を設けておりますが、私ども、その第一項の八号に、「カジノ施設の入場者がカジノ施設を利用したことに伴い悪影響を受けることを防止するために必要な措置に関する事項」というところで、ここで私ども依存症のことも認識をして明記をしているところでございますが。
 法制局とのいろんな議論の中で、まだカジノがないものですから、日本には、そのカジノ依存症というものが、そもそもカジノがないものですからカジノ依存症というものがないということで、法制的にいろいろ議論した結果、依存症という言葉は、カジノ依存症という言葉は、あるいはギャンブル依存症という言葉は、ここには法制的な整理の下で私どもそう書かずに、このような形で「悪影響を受けることを防止するために必要な措置」というふうに書かせていただいた次第でございます。

○西田実仁君 確かにカジノはないんですけれども、その悪影響の中にはギャンブル依存症ということを主に想定してここに込めていると、こういう話でしょうか。
 附帯決議には、ギャンブル依存症という言葉は、依存症対策ということは衆議院の内閣委員会の附帯にも随分項目を割いて出てございました。先ほどの皆さんの思い、またこの委員会での共通する恐らく思いとしては、このギャンブル依存症対策というものを、どうあれ、これもう、すぐにもっと拡充しなきゃいけないと、こういうことであろうというふうには思います。
 その上で質問をさせていただきますが、先ほどもちょっとお話しになりましたが、このプログラム法と言われる法律が通った場合には、第五条で、この法律の施行後一年以内を目途として必要となる法制上の措置を講じなければならないと、こういうふうに定めてございます。義務が掛かっているわけですね。閣法として提出をするということだろうと思います。
 一方で、衆議院の附帯決議におきましては、この必要となる法制上の措置の検討に当たっては十分に国民的な議論を尽くすべきであると、このようにも書かれてございまして、当然、これが仮に通ったとすれば実施法を作る際は閣法で出すわけですから、与党としてのプロセスということもあるでしょうし、また、もっと広く国民的な議論を尽くすという附帯に載っていることをそのまま完璧にこなすとすればかなり幅広い議論がなされなければならないと、このように思うわけでありますけれども、そこの提案者としての思いをお聞かせいただきたいと思います。

○衆議院議員(細田博之君) IRの導入は、国際観光の振興、地域経済の活性化など、メリットが大きいわけではございますが、一方で、IRの施設の一部であるカジノ施設については、社会に与える問題、リスクに対する国民の不安、懸念が大きいところであります。したがって、我が国におけるカジノ施設の在り方について丁寧に議論を深めるとともに、国民の理解、信頼を得る必要があります。そのため、本法案では、基本理念、方針など、IRを実現するための枠組みを定めることとし、カジノ施設の在り方、具体的な規制などの詳細については政府において実施法案で定めるというふうにしたわけでございます。
 また、本法案成立後の実施法案の策定、審議のプロセスにおきましては、政府とIR議連、地方公共団体、民間、経済団体などが一体となって国民の各界各層、各世代を幅広く巻き込んだ議論が必要であると考えております。まだまだ時間を掛けてしっかりと議論していく必要があると考えております。

○西田実仁君 先般、私の質問をさせていただいた際に、様々なギャンブル依存症もありますし、様々な負の側面をなかなかこの日本の社会で受け入れられないとすれば、当分の間に限って日本人の入場を禁止してはどうかということを質問させていただいた際に、岩屋提出者の方から、それはもう随分初期の段階で議連でも議論をしたけれども、やはり刑法の属地主義という、その場所ですね、土地というか、その場所に属する属地主義を原則としている以上なかなかそれは難しいんではないかという、そういう御答弁をお聞きをいたしました。
 改めてお聞きしたいと思うんですけれども、結局、このギャンブル依存症ということがこれだけみんな問題意識を持っていて、それに対する対策ということをきちんと取られて、ああ、これならいけるかもしれないと国民の多くが思う状況になれば、それはまさに必要はないのかもしれませんけれども、なかなかそうはならないとすれば、このギャンブル依存症対策ということがきちんとできるまでの当分の間、例えば日本人の入場を禁止するというような議論というのはなされなかったのか。
 前回の議事録をもう一度読みますと、慎重に岩屋議員も答弁されておられまして、こういう議論も行ったとか、あるいはこういうふうにも考えましただとか、考えたところでございますというふうにお答えいただいておりますので、全くその余地がないとも思えない、そういう議論の余地を残した御答弁だったようにも思っておりますので、改めてお聞きしたいと思います。

○衆議院議員(岩屋毅君) 先生にお答えしたように、刑法の属地主義等の様々な観点から、日本人の入場を一律に禁止するのではなくて、日本人、内国人、これはだから定住外国人などは内国人扱いということになろうかと思います、日本人と同様にアクセスが外国人旅行者よりも容易になりますので、そういう意味で内国人と、こう言ったりしているわけでございますが、これを一律に入場を禁止にするのではなくて、やはり一定の入場管理政策、入場規制政策を取ることがギャンブル依存症対策の上でも適切ではないかと判断を我々したところでございます。
 仮に、私どもが想定しているように、このIRの推進法、実施法、あるいはその後の、その地域の選定、事業者の審査、事業者への免許の付与、IR施設の建設、完成、最終的な許諾、そして実際の施行というふうに進んでいっても、やはり数年これから掛かっていくことになるんだろうと思います。
 依存症対策というのは、やはりこの国会でも、衆参でもいろいろ指摘をしていただきましたように、今厚労省も最新の調査をやっていただいておりますが、したがって、そのIRの本当のその実施以前からこの依存症対策がスタートしていくということになると思いますし、またそうでなければならないというふうに考えているところでございます。

○西田実仁君 そうすると、法案の第十条の第二項にありますように、このカジノ施設に入場することができる者の範囲の設定ということの措置というふうに定められております。今のお話ですと、外国人の観光客と、内国人も含めて日本人の入場者と、その範囲は異なるということは十分にあり得ると、その範囲の中に、例えば当分の間入場を禁止するというようなことも場合によってはあり得ると、というか、全くそれが排除されないというふうに考えてよろしいんでしょうか。

○衆議院議員(岩屋毅君) 私どもは、先ほど申し上げたような適切な入場管理政策を取ることによって、内国人、日本人も利用できる施設であることが望ましいというふうに考えておりますので、先生の御提案は、当面内国人はストップというか入場させないようにした方がいいんではないかという御提案だと思いますが、それは、先般もお答え申し上げました様々な理由によりまして適切ではないのではないかと考えているところでございます。
 そもそも、内国人を排除するということになりますと、本来この法律が目的としております公益還元というものが不十分なものとなって、その目的が達成できないおそれがあるというふうにも考えているところでございます。

○西田実仁君 公益というのは非常に幅広い概念でして、ギャンブル依存症を助長させないというのはもう物すごく大きな公益なわけですから。当然、私も未来永劫にわたって日本人は絶対入れないと言っているわけじゃないんですよ。こういう依存症対策ということが、これから更にやっていくにしても、それでいよいよ営業開始というときにそれがまだ十分ではないという事態になったときには、当分の間、それがきちんとできるまでは、そういう意味の広い本当に公益ですけれどもね。
 お金が還元していくという公益ももちろんありますけれども、お金が還元していくという公益も、今おっしゃっているIR全体の中で、日本人が入らないと、要は簡単に言えばもうからないと、もうからなければそれを納付金でも納められないと、納められなければそれが様々な施策に使うこともできないという意味での公益をおっしゃっているんだと思います。
 それはそうだと思うんですけれども、しかし同時に、そういうギャンブル依存症という人をたくさん生み出さないようにするというのも大変重要な公益でありますから、その公益ということについては幅広く見て、そのときの事態によってはそういう入場制限というか、当分の間の入場の禁止というようなことも、検討をすることがなければ一番いいんですけれども、そういうことも全く排除すべきではないという意見を申し上げさせていただいたわけでございます。
 もう時間がないので、あと一問だけ。
 前回、西村議員に御質問をさせていただきました地域の同意ということについて改めてお聞きしたいと思います。
 この地方議会の同意の要件化ということは既に衆議院の附帯決議にも入ってございますけれども、しかし、そこに至る地域の合意に向けたアクションとして、例えば市民へのアンケート、あるいは公聴会というようなことをきちんとやるということを当然として前提にしなければならないし、当該地域から、また周辺のそうした方にもちゃんと同意を得ていく、合意をつくっていく、そういうプロセスが重要ではないかと思いますけれども、最後にお聞きしたいと思います。

○衆議院議員(西村康稔君) 先般も御指摘をいただきました。まさに西田委員おっしゃるとおり、地域の住民の合意形成というのは非常に大事な点だと思っておりまして、御指摘のアンケート調査とか公聴会を開くとか、そういったことを通じて地域住民の合意に向けた取組、これは大変大事だと思っております。
 先般も申し上げましたけれども、マサチューセッツ州でも、地域住民と事業者が協定、アコードのようなものを結ぶような例もございます。いろんな事例も参考にしながら地域が住民の合意形成に努力をしていると、こういった点も認定に当たっては重要な判断材料になるというふうに考えております。

○西田実仁君 以上です。終わります。

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