195-参-憲法審査会-001号 2017年12月06日


2017年12月6日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 私は、日本の二院制におけます憲法上の権限について考えてみたいと思います。
 現行の衆参両院における権限の配分の大前提は、両院共に全国民の代表であることによります。もしそれを侵すような改正が行われれば、参議院の機能、そして憲法上また法律上の権限は、大幅に見直しが必要となる可能性が高いと言わざるを得ません。
 参議院が全国民の代表であることに疑義が生じた場合、その選挙の結果も決して全国民の直近の民意を反映するものとはならなくなるかもしれません。ゆえに、衆院に優越が認められている憲法上の権限について、すなわち、予算の議決、条約の承認、あるいは内閣総理大臣の指名についても、衆院の優越どころか、そもそもいかなる関与が認められるのかという疑念が生じる可能性があります。
 また、内閣との関係も大幅に見直しをしなければならなくなります。内閣が責任を負うべきは、全国民の民意を直接代表している衆議院だからであります。憲法の発議においても、また国会同意人事においても、また証人喚問等の国政調査権においても、衆議院と同じ権限とはならなくなる可能性が生じてまいります。
 二院制の堅持をいうものに共通する参議院における行政監視機能も、地方固有の案件を除いては参議院に付与されるいわれはなくなる可能性も出てまいります。現行では衆参対等である両院協議会も、地方固有の案件を除き、衆議院の優越を明確にする非対等になりかねません。参議院のみの権限である緊急集会は、その存在が難しくなるでしょう。
 参議院の選挙区選挙が地方代表的性格を帯びていることは全く否定するものではありませんけれども、憲法上、法律上の権限の大幅な見直しを伴うことは、全国民の代表であることに疑義を生じた場合には覚悟しなければならなくなってしまいます。憲法制定時の様々な困難を乗り越えて、全国民を代表するとされた参議院の権限の大幅な見直しをはらむ改正には極めて慎重に考えざるを得ません。
 以上です。

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