197-参-内閣委員会-002号 2018年11月15日


2019年3月20日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 まず初めに、この委員会で三月の二十日の日に、私は、児童虐待で亡くなる命の六割がゼロ歳児であり、そのうちゼロか月で亡くなる方がその半分を占め、さらにその八五%はゼロ日、すなわち産んで、すぐ亡くなる方が多いとの厚労省の専門委員会の検証結果を紹介をいたしました。その加害者の九割は母親であり、その全てが妊婦健診の未受診、すなわち母子手帳の未発行ということから、内閣府が進めております子育て支援のスタートラインであります母子手帳交付からの子育て支援というのでは、予期せぬ妊娠、あるいは計画しない妊娠への支援の手は行き届かないと、こう指摘をさせていただきました。
 そして、具体的な提案として、予期せぬ妊娠、計画しない妊娠のような超ハイリスク妊婦の場合、妊娠判定のための産婦人科初回受診料を無料にするなど、初めての産婦人科受診について支援を施し、母子手帳が交付される前からの子育て支援の必要性を訴えました。
 今日は宮腰大臣にお越しいただいておりまして、こうした予期せぬ妊娠を含めた様々な事情をお持ちの妊婦の方が安心して相談できるような環境整備の必要性について御認識を伺いたいと思います。

○国務大臣(宮腰光寛君) 委員御指摘の、予期せぬ妊娠を含めた様々な事情をお持ちの妊婦の方が安心して相談できるような環境をしっかりと整備をしていくことは極めて重要であるというふうに認識をいたしております。
 平成二十七年三月に閣議決定をいたしました少子化社会対策大綱では、安全かつ安心して子供を産み育てられる環境を整備し、一人一人が子供についての希望を実現できる社会をつくることを少子化対策の基本的な目標としております。
 今後とも、妊娠、出産、子育ての各段階に応じた切れ目のない取組を厚生労働省としっかり連携して推進してまいりたいというふうに考えております。

○西田実仁君 そこで、厚労省にお聞きしたいと思います。
 厚労省では、こうした予期せぬ妊娠、とりわけ初めての産婦人科受診への支援も含めた、妊娠に悩む方、すなわち特定妊婦と言われる方々に対する産科受診等の支援について、来年度予算の概算要求にどのように盛り込んでおられるでしょうか。

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
 厚生労働省といたしましても、予期せぬ妊娠も含めました妊娠に悩む方々への、早期に発見、それから相談や必要な支援につなげていくということが非常に重要であると考えております。
 このため、厚生労働省では、平成三十一年度の概算要求におきまして、予期せぬ妊娠も含む全ての女性の相談対応を行っております女性健康支援センターにおきまして、特定妊婦と疑われる方を把握した場合に医療機関等に確実につなげるということを目的としまして、一つ目といたしましては産科受診の際の同行支援に係る人件費、それから二つ目といたしまして妊娠判定料も含む産科受診に係る費用につきまして、現在、予算を要求しているところでございます。
 引き続き、予期せぬ妊娠も含めた相談体制について必要な支援がしっかり届くように、必要な予算の確保に向けて努力をしてまいりたいと考えております。

○西田実仁君 今おっしゃったように、予期せぬ妊娠等の相談対応を行っております女性健康支援センターにおいて特定妊婦と疑われる者を把握した場合には、その状況を確認し、医療機関等関係機関に確実につなぐためセンター機能を拡充するという方針は非常に大事であるというふうに思います。とりわけ、産婦人科受診時の費用の無料化及び妊娠判定に係る費用への補助というのは大きな一歩になると思われますので、是非、来年度予算に盛り込まれるよう後押しを私どもしていきたいと思います。
 その上で、その予算が有効に活用されるには、対象者との面談や訪問、同行を一体誰が担うのか、その人件費はどう賄われるのか、またこの制度をどう周知するのかなどの課題があろうかと思います。妊婦健診の補助券が入った母子手帳、これを取りに来ることができない方が初回受診の無料の支援のために女性健康支援センターの窓口に来ることは、実際はなかなか難しいと思われるからであります。ほとんどの自治体は、例えば妊娠相談窓口のようなものをNPO等に委託して運営しております。その開設時間、あるいはその入口を当事者にとって使いやすいようにするための努力が果たして足りているのかどうかという課題もあろうかと思います。
 そこで、相談支援を行う保健師等の人件費についてどのような財政措置がとられているのか、また、今お話がありました同行支援というのは大事だと思いますけれども、その必要な経費はどうか、また、今年度から新設されました夜間あるいは休日対応など開設時間の柔軟化に応じたこの加算の実態が今どうなっているのかについてお聞きしたいと思います。

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
 女性健康支援センターにつきましては、まずは、基本的な運営費の補助、これに加えまして、妊娠に悩む方の専任相談員の配置につきまして平成二十三年度から補助の加算を行っているところでございます。これに加えまして、三十一年度の概算要求において、先ほど申し上げました産科への同行支援についての費用の経費についても要求をしているという状況でございます。
 また、相談窓口の利便性の向上によりましてセンターの利用がより促進をされますように、今年度から夜間、休日対応につきまして開設時間に応じた加算というものを行うということにしているところでございます。

○西田実仁君 この支援策の周知方法についてお聞きしたいと思います。
 とりわけ若い世代の方がアクセスしやすいように、インターネットとか、あるいはSNS等で情報発信をして周知を図るということも大事ではないかと思いますけれども、その検討状況をお聞きしたいと思います。

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
 女性健康支援センターの窓口の周知に当たりましては、この本事業は広報事業についても含むということにしておりまして、開設自治体におきまして、その所在地及び連絡先を記載したリーフレット等を作成をして、対象者が訪れやすい店舗、例えばドラッグストア等で配布をするなど、広報活動を積極的に行うこととしております。
 また、御指摘いただきました、若年世代がアクセスしやすいツールでありますインターネットですとかSNSを通じた情報発信による周知につきましては、本年七月に発出をいたしました自治体への通知、あるいは自治体向けのブロック会議などの場を使いまして積極的な取組をお願いしているところでございます。
 さらに、厚生労働省のホームページにおきましても、女性健康支援センターの窓口の一覧等を周知をしているところでございます。
 引き続き、効果的な周知を図ってまいりたいと考えております。

○西田実仁君 是非、効果的な周知、より努力をいただきたいと思いますが、この相談窓口は、それがあればいいというものではもちろんありませんで、どういう相談窓口が必要なのかという議論を深めていく必要があると思います。
 平成三十年度、今年度の子ども・子育て支援推進調査研究事業において、予期せぬ妊娠等に対する相談体制の現状と課題、その議論を実施しているというふうに承知しておりますが、現状で何か言えることがあれば御紹介いただきたいと思います。

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
 相談者にとってどのような相談窓口が必要なのか、これに対してどのような議論を行っているのかという御指摘、お尋ねでございました。
 厚生労働省では、予期せぬ妊娠に関する相談体制の実態をまずは把握をするということ、それから課題を明らかにする、こういったことを目的といたしまして、今年度、子ども・子育て支援推進調査研究事業といたしまして、予期せぬ妊娠に対する相談体制の現状と課題に関する調査研究、実施をしているところでございます。
 具体的になんですが、具体的には、自治体ですとか、実際に相談事業を担われているNPO法人等の民間の団体の方々などを対象にいたしまして、開設時間とか相談方法ですとか、相談員の職種とか配置の状況ですとか、こういった実施の体制、それから相談窓口の周知の方法、関係機関との連携の状況、こういった点につきましてアンケート調査を実施をし、相談体制の現状を把握するとともに、より効果的な相談の実施に向けた課題の整理をまず行うという予定にしております。
 現在、調査実施中でございまして調査結果はまだ出ておりませんけれども、今年度中に結果が取りまとめられる予定というふうに承知をしておりますので、その結果も踏まえて、より充実した相談体制の在り方について検討しながら、しっかり取組を進めていきたいというふうに考えております。

○西田実仁君 今いろいろと教えていただきました同行支援とか夜間や休日の人員配置について予算化されているということは大変大事でありまして、今後は、相談の現場にいる方々がどれだけ親身に対応していただくのかということに懸かってくると思います。
 今後の運用の中で、現場の方から特に対応に苦慮するケースとして御指摘をいただいていることに、こういう女性健康支援センターにつながって妊娠の判定を行って産婦人科受診をした後に人工中絶を希望される方がいる場合、どう対応していくのかという問合せをいただいてございます。性暴力による妊娠の場合等は中絶の費用は公費で賄われたりすることもあろうと思いますけれども、そうでない場合、どうするのか。実際、この妊婦葛藤相談を請け負っているNPOの方々からは、中絶費用の貸付けは行っていないのかという問合せをもらうらしいんですね。もちろん、NPO法人ではそのような支援は行ってはいないわけであります。
 そこでお聞きしたいんですが、女性健康支援センターにつながって妊婦判定を行い、産婦人科受診をした後に人工中絶を希望される方でその費用をどうしても捻出できない場合、どのような対応が可能になってくるのか。社会福祉協議会の小口貸付金、あるいは生活保護等であれば医療扶助ということもあるのかもしれませんが、どういう対応が可能なのかを最後お聞きしたいと思います。

○政府参考人(藤原朋子君) お答え申し上げます。
 まずは、女性健康支援センターにおきまして、相談に来られた方が人工妊娠中絶を希望されるという場合には、相談者に対する必要な情報の提供ですとか丁寧な相談支援を実施をし、その上で判断をしていただくということがまずは第一に重要であると考えております。
 その上で、議員が御指摘をいただきました中絶の費用をどうしても捻出できないような方、こういった方々への支援として、先ほど小口貸付金ですとか生活保護の医療扶助というふうな例示を挙げていただきましたけれども、これらの制度につきましては、御本人だけではなくて、世帯全体として見たときにその費用を捻出することが困難であるかどうかという観点から、それぞれの制度上、要件を満たすかどうか、適否を判断をするということが前提とはなります。
 その上でではございますけれども、低所得者世帯であるよという場合には、緊急小口資金など社会福祉協議会が実施する貸付制度の対象になります。それから、医療扶助につきましても、困窮のために人工妊娠中絶の手術の費用の全部又は一部を負担することができない世帯であるという場合には、生活保護法の医療扶助が適用されるということになります。
 いずれにいたしましても、人工妊娠中絶を希望する方について、個別の状況に応じて丁寧な相談支援、あるいは適切な正しい情報提供を行っていくということが重要だと思っておりますので、この取組につきましてもしっかり進めていきたいというふうに思っております。

○西田実仁君 ありがとうございました。
 宮腰大臣にも最後までお聞きいただきまして、ありがとうございました。
 私の方は終わります。

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