201-参-予算委員会-005号 2020年03月03日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
質問に入る前に、新型コロナウイルスによりお亡くなりになられました方々に心から御冥福をお祈り申し上げます。また、今もこの未知との闘いに挑んでおられる患者さん、そして御家族の皆様にも一日も早い回復をお祈り申し上げます。
さて、先週総理が示されました基本方針では、この一、二週間が瀬戸際である旨示されました。それから一週間がたちました。基本方針を示されてから、総理は矢継ぎ早に具体的な要請を出されています。全国規模の大型イベントの二週間自粛要請、全小中高校の臨時休校、様々に御苦労をお掛けし、また御意見もございますけれども、この感染症を一日も早く終息をさせていきたいという思いは一つであります。そのためには、対策本部長たる総理が先頭に立って、政府と自治体、企業と市民が一丸となって取り組んでいかなければなりません。
学校の一斉休校に伴う諸課題につきましては、この後、同僚の新妻議員から質問させていただきますが、私からは、まず、我が党から政府に対して緊急提言をさせていただきました、その中に盛り込みました総理主導の体制の強化、情報発信の強化についてお伺いをしたいと思います。
我が党はこれまで、総理自らの記者会見の必要性を訴えてまいりました。協力を仰ぐべき国民に対策の責任者である総理自らが直接語りかけ、理解を求めることが何よりも重要と考えているからであります。そして、先週土曜日、総理による記者会見が開催をされました。こうした記者会見は今後も続けていくお考えか、お聞きしたいと思います。
また、その際、今ちまたには誤った情報あるいはデマというものが大変に流れておりまして、それは目に余るものがあります。是非、専門家の皆様とともに記者会見等に臨む、あるいはまた、こうしたデマや誤った情報についてはSNS等で一つ一つ打ち返していく、反論していくというスピードある対応も必要かと思います。こうしたことを総理としてどのように取り組まれるのか、お聞きしたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 専門家の見解によれば、これから一、二週間が急速な拡大に進むのか終息できるかの瀬戸際となる重要な局面であることから、二月の二十九日に私自らが会見を行い、国民の皆様へのお願いや政府の今後の対応等について国民の皆様に直接御説明をさせていただいた、また、お願いをさせていただいたところでございます。
その際、国民の皆様に直接情報をお届けする観点から、インスタグラムやツイッター、フェイスブックなどのSNSを活用し、会見の模様をライブで中継を行いました。そのほか、SNSを用いて、政府の対応や国民の皆様へのお願い等について随時情報発信を行っているところでございますが、今後とも、必要があれば、そういうタイミングであれば、私から再びああした会見を行いたいと、こう考えているところでございます。
また、厚生労働大臣や関係閣僚も適切なタイミングで報道発表等を行っており、より医学的、専門的な内容を国民の皆様に発信する必要がある場面では専門家の方々とも記者会見を行ってきたと承知をしております。
そして、今、西田先生から御指摘があった様々な、こういうときに、国民の皆様が不安を持っておられるときに発生する様々なデマ、間違った情報については専門家等から的確に反論、間違いの指摘をし、国民の皆様に正しい情報をお伝えするように、これからSNS等も通じてしっかりと対応していきたいと、このように考えております。

○西田実仁君 この後御質問にもいたしますが、新型インフルエンザ等の特措法の中にも、それに基づく行動計画を読みますと、こうしたデマとか間違った情報に対して一つ一つそのたびに打ち返していくと、こういうようなことも書かれておりまして、是非、今、総理のお話のように、これからももうスピーディー、スピードを持って取り組んでいただきたいと思います。
感染症対策のために思い切った対策を打ち出す際には、それに伴う様々な課題にも責任を持って対応しなければなりません。総理がさきの記者会見でも述べておられるとおりであります。
新しい措置とそれに伴い発生する課題に対する施策をパッケージで提示する方が混乱は少ない方は明らかであります。そうした政策のパッケージを機動的につくり上げるためには、例えば、総理を中心に官房長官や厚労大臣、文科大臣など中核となる少人数の会合で議論を重ね、全閣僚が出席する対策本部で決する。実際には総理の執務室におきましてはそのような議論がなされているというふうには思いますけれども、正念場を迎えている今、いわゆる四大臣会合あるいは五大臣会合というような中核となる会議体が必要ではないかと考えます。
そして、対策本部の下には実動部隊として各省庁の局長級の対策チームを設置するとの提案も我が党から先般政府にさせていただきました。また、対策本部と専門家会議をつなぎ、各省庁との総合的な調整を行う事務局機能も内閣官房においてより強化する必要もあります。
正念場を迎えておりますこの感染症対策に関して、総理主導の体制をより強化する必要性について、総理のお考えを伺います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新型コロナウイルス感染症については、現在、私を本部長とし、そして全閣僚をメンバーとする対策本部の下に、内閣危機管理監を議長とし、各府省庁の局長級を構成員とする対策本部幹事会を設置し、対応に当たっているところでございますが、また、対策本部の開催に先立って、今御紹介もいただきましたが、私の下に官房長官や厚生労働大臣、関係省庁の幹部が集まって対応の現状や今後の方針等について突っ込んだ議論を行っており、その結果を踏まえて対策本部において私が指示を行っているところでございます。
このように、内閣総理大臣である私の指揮の下、省庁横断的な取組を行っているところでございます。その際、今、西田委員からは、例えば、総理大臣と官房長官と厚労大臣と例えば総務大臣、また外務大臣等の中核的な会議をつくったらどうかと、こういうお話だと思いますが、御承知のように、大きな危機管理としては国家安全保障会議があるわけでございます。必要に応じてそうした様々な会議体を使って対応していきたいと、こう考えているところでございます。

○西田実仁君 総理は昨日の予算委員会におきまして、新型コロナウイルス対応の法整備について、新型インフルエンザ等対策特措法の改正を検討していると明言をされました。その特措法には、例えば、地域の医療施設だけでは対応し切れない場合、建築基準法の適用除外にすることでいち早く新たな医療施設を造れるようにする、あるいは金銭債務の支払猶予が行えるようにするといった特別の措置が盛り込まれております。また、マスクや消毒液等の生活関連物資の価格が高騰しないよう、調査、監視、また要請も可能となると理解しております。
総理の言われるこの新たな立法措置の趣旨について伺いたいと思います。どのような効果を狙っておられるのでしょうか。新たな医療施設の設置、あるいはマスク、消毒液等の高値転売の規制、金銭債務の支払猶予なども視野に入れておられるのでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 政府としては、あらゆる可能性を想定をし、国民生活への影響を最小化しなければならないと、こう考えております。最小化するために、緊急事態宣言の実施も含め、新型インフルエンザ等対策特別措置法とは同等の措置を講ずることが、今、例として幾つか挙げていただきましたが、同等の措置を講ずることが可能となるよう、立法措置を早急に進めることとしております。
なお、現在の新型インフルエンザ等対策特別措置法においては、緊急事態宣言が行われた場合において、今御指摘をいただきました新たな医療施設の設置等と同等の措置を講ずることが可能となると承知をしております。こうした仕組みも参考にしながら、必要な立法措置を早急に進めてまいりたいと思います。

○西田実仁君 我が党が要請をして対策本部に設置されました専門家会議でありますけれども、これは、いろんな方がいろんなメディアで発言される中で、この専門家会議はまさに行政府と一体となってワンボイスでの情報発信を行うという大変重要な役割がございます。
誰もが望むのは迅速で正しい情報の提供であります。この大事な局面で専門家の意見を伺い、対策本部長である総理が決断するためには、この専門家会議に法的根拠を持たせる必要もあると考えます。新たな立法措置にこの専門家会議を位置付ける必要性についてお聞きをいたします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新型インフルエンザ等対策特別措置法においては、基本的対処方針を定めようとするときは、あらかじめ、感染症に関する専門的な知識を有する者その他の学識経験者の意見を聞かなければならないとされており、専門家の関与が法的に位置付けられているものと承知をしています。こうした仕組みも参考にしながら、必要な立法措置を早急に進めていく考えでございます。

○西田実仁君 この専門家会議の目的でありますが、国民に安心感を与えること、そして、そのためには、今こうすれば今後こうなると、こういう予見可能性を持たせることが大事であります。また、仮に状況が悪化しても、こうすれば大丈夫なんだと、こういう安心感を与えることも重要であります。そのための正確かつ冷静な情報提供は欠かせません。
その意味で、総理が基本方針に示されました瀬戸際の二週間とは果たしてどのような意味なのかをもっと分かりやすく国民に発信していただきたいと思います。総理が要請されておられますこの大型イベントの自粛あるいは全小中高校の休校、またそれに伴う課題への協力など、瀬戸際の二週間というものが過ぎた後に国民に見える光景というのはどのようなものなのか、そのイメージを是非提供をいただきたいというふうに思います。
これまでの説明では、この感染症の拡大のピークを遅らせて、低くして、その間に医療提供体制も整えるというふうに私理解しておりますけれども、では、このより低くなったピークがいつ頃になるのか、あるいはピーク時の患者数はどのくらいなのか、その治療のための医療の提供体制は心配要らないということなのか。いずれにいたしましても、この瀬戸際の一、二週間と、こう言われて、今、全国民がそれに、何とか克服しようと、協力をしようということで必死になっていろんな現場でみんな頑張っていただいているわけでありますけれども、これ、頑張った後のこの見える姿、これを是非総理から提供していただきたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 新型コロナウイルス感染症については、専門家の見解によれば、これから一、二週間が急速な拡大に進むのか終息できるかの瀬戸際となるとされており、今がまさに国内の感染拡大を防止するために極めて重要な時期と認識をしております。このため、政府としては、何よりも国民の命と健康を守ることを最優先に、徹底した感染拡大防止対策をちゅうちょなく決断し、そして実行していく所存でございます。
今、西田委員が言われたように、急速な拡大となりますと、患者数が、また重症化する人がぐっと一気に増えていくという状況であります。その中において、現在の医療体制の能力をこれは超えていく危険性も出てくるわけでございまして、その山を小さくしていくということによって、十分に我々が確保している医療提供体制で対応が可能になってくるということでもありますし、そして、この小さな山としてそれをある程度先延ばしすることによって、今、例えば治療薬として、アビガンを始め三種類のお薬について治験等、投薬を既に開始をしているわけでございます。そうした中において、そうした対応が十分に可能となることも視野に入れながら、なるべくそうした体制を整えていく言わばいとまが与えられることにもなるわけでございます。
その上で、この感染症については未知の部分が多く、終息への道のりは予断を許さないわけでございます。現在、全国で二千を超える感染症病床がありますが、緊急時には五千床を超える病床を確保します。病院への支援を行い、現時点で空いているベッドを全て維持してもらうことで、今後、仮に国内で患者が大幅に増加した事態にも万全の医療提供体制をしっかりと整えてまいりたいと、このように考えております。

○西田実仁君 PCR検査についてお聞きします。
必要な検査が受けられず、治療の開始が遅れるということを最も恐れております。二月十七日、厚労省は、医師の総合的判断でPCR検査が実施できるようになった旨公表されましたが、いまだに迅速にPCR検査が受けられない例もあるとも言われております。
加藤大臣は、昨日の予算委員会におきまして、今月十日までに一日に検査が受けられる数が四千六百件になると答弁されていますが、実際には日に九百検体しか検査されないなどとも言われておりまして、このギャップは一体何なのか、是非これを分かりやすく説明をいただきたいと思います。

○副大臣(稲津久君) お答えをさせていただきます。
御指摘のとおり、PCR検査については、検査を受けたくても受けられないと、こうしたケースがあることは承知をしております。これについては様々な要因が考えられますが、例えば、PCR検査対象の要件には当初接触歴の有無などが含まれておりまして、検査対象とすべきか否か判断がしにくい、あるいは帰国者・接触者相談センターが帰国者・接触者外来へ受診調整を行う対象やそのフォローが不明確である等の要因が指摘されたところでございます。
こうした中、今週中にはPCR検査に医療保険を適用すること、あるいはまた地方衛生研究所における検査体制の強化などを進めまして、そうした取組を総動員することによって、医師が検査を必要と判断する方がPCR検査を受けることができるようにしてまいりたいと考えております。

○西田実仁君 今、副大臣から、今週にもPCR検査に保険が適用されるというお話もございましたが、そうなりますと、病院から直接民間の検査会社に検体が運ばれるようになり、飛躍的に検査が受けられるようになると、こう期待してよいのかどうか。
ただ、現場の開業医からはこんな声も私のところにメールが届いています。PCRの保険収載は喜ばしいことではあるが、適正かつ厳格な基準なしには検査の乱発となり、第一線の医療現場は大混乱に陥る、医師の総合的判断などという曖昧な表現では困るんだと、こういう声でございました。
我が党におきましては、政府に対する第二次提言の中で、検査を医師が必要と認める場合の基準を明確化、統一化することを求めております。
PCR検査の保険適用によって、医師が必要と判断すれば必ず検査が受けられるようになると考えてよいのでしょうか。その際、患者の自己負担分は全額公費で賄うべきと考えますが、いかがでしょうか。また、検査を医師が必要と認める場合の基準についてどのように明確化、統一化していくのか、お聞きしたいと思います。

○副大臣(稲津久君) お答えをさせていただきます。
まず一つは、今週中にはこのPCR検査に医療保険を適用するということにしておりまして、これにより、保健所を経由することがなく、民間の医療機関、検査機関にも直接検査を行うことが可能となると。それとともに、民間の検査機関の検査能力も、必要な準備を行った上で、結果として大幅に増強されるものと考えております。さらに、現在、検査全体の中で約二時間を要しているウイルスを検出するための作業、これも十五分程度に短縮できる新しい簡易検査機器の導入について、三月中の利用開始を目指して経済産業省とも調整を進めているところでございます。
そして、医師が必要と判断するという点につきましては、更に明確な基準、これをお示しをさせていただきますとともに、こうした取組を総動員することで患者全員がPCR検査を受けることができるようにしてまいりたい。
それから、この点につきまして、今御指摘のあった医療保険の自己負担等につきましてですけれども、この検査費用につきましては、医療保険制度において、医療費は保険料、公費、それから自己負担と、これで賄われておるものでございまして、これらの負担割合については通常と同様に実施されるものと、このように考えております。
したがって、なお、この保険適用につきましては、行政検査と同様の趣旨で行われるものであることを踏まえて、公費負担とする方向で進めます。

○西田実仁君 保険で検査が受けられるようになったときの自己負担は公費負担とする方向で今検討をしていると、こういうお話でございました。
また、今副大臣から御指摘もございました、この検出作業が従来の六時間程度から十五分に短縮をできる簡易検査機器ですが、これにつきましては、我が党もその導入、大変強力に推進をしてきたものでありまして、お話しのとおり、三月中に利用開始を目指すと、総理も言われました。
この機器でありますが、小型、軽量で検疫現場等に簡単に設置できることから、その特性を生かした活用場所、あるいは検査対象が検討されてしかるべきであると考えます。例えば、患者を受け入れている医療機関や宿泊場所の関係者、空港の入国管理現場などでの活用など、まずは試験的な投入も含めて検討する必要がございます。
この簡易検査機器、検出作業十五分でできるという簡易検査機器ですが、いつ頃からどのような活用が検討されているのか、確認をしたいと思います。

○副大臣(稲津久君) お答えをさせていただきます。
このいわゆる簡易検査機器の導入でございますけれども、これにつきましては、先ほども答弁させていただきましたが、検査全体の中でおよそ二時間を要している、このウイルスを検出する、ウイルスを増やしていく過程の中の、そうした作業が今申し上げましたように二時間程度掛かるのでございますが、これが簡易的なものになりますと約十五分程度に短縮できる。是非、三月中の利用開始を目指して進めていきたいと考えてございます。

○西田実仁君 マスクの話を質問させていただきます。
マスクが足りないという声は依然として大変根強くあります。一般用、医療用マスクの品薄状態はいつ頃解消されるのか。ドラッグストアにマスクが並べられてもすぐに売り切れてしまうという状態であります。とりわけ、免疫力が下がる血液がんの患者さん、あるいは抗がん剤の治療中の患者さんなど、定期的に病院に通わなければならない方々には院内感染から身を守るためにもこのマスクはもう必ず必要であります。
例えば、この患者さんのような方々の主治医を通して優先的にマスクを配付する仕組みを検討いただけないでしょうか。厚労副大臣にお聞きしたいと思います。

○副大臣(稲津久君) マスクの安定供給につきましても、今、経済産業省とともに政府一丸となってその増産体制に働きかけているところでございます。
そして、これも何回か答弁がございましたけれども、例えば、厚生労働省としては、薬局等の小売団体に、過剰発注の自粛ですとか、あるいは販売量の、一人当たりの販売量の制限ですとか、転売目的の購入、こうしたこと望ましくないということで店内掲示をいただくということもさせていただいてまいりました。そして、こうした中で、何よりも、医療機関等も含めてマスクの需給逼迫が解消されるように全力で取り組んでまいります。
その上で、今議員からの御指摘でございますけれども、例えば、がんなどの疾患を有する方や高齢者の方については重症化のリスクが高いということから、感染予防の観点からも、その御家族の方も含めて手洗いやマスクの着用などの感染防止対策を励行していただくことが重要と考えています。
その上で、このがん患者の方々等に対して優先的に配付すべきとの御意見については、その対象者や具体的な方法などについて十分検討が必要と考えておりますが、そうしたことも踏まえてしっかり取り組んでいきたいと考えております。

○西田実仁君 今の点、重ねて総理にお聞きしたいと思います。
特にがん患者さんでも、免疫力が下がる血液がんの患者さんとか、あるいは抗がん剤で今治療中の患者さん、どうしても病院には定期的に通わなきゃいけないわけです。しかし、そこで万が一この感染症に感染してしまいますと大変重篤化するということがもう言われているわけでありますので、こうした方々に、いろんなやり方を工夫する必要はあると思いますけれども、一番分かりやすいのは、主治医の先生がその患者さんにマスクを提供していただけることであります。そういうことが結果としてできるような優先的なこの配付する仕組み、これ是非前向きに御検討いただけないでしょうか、総理。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま厚労副大臣からお答えをさせていただきました。今、西田委員から御指摘もいただいたところでございますが、そうした形で必要度の高い方々にしっかりとマスクが届いていくように我々も努力をしていきたいと、このように考えております。

○西田実仁君 このウイルス感染症の世界的拡大は今世紀に入って実は四回目であります。二〇〇三年のSARS、二〇〇九年の新型インフルエンザ、そして二〇一二年から一五年のMERSと、四回目でありまして、つまり人類は数年に一度の割合でウイルスの攻撃に遭遇しているという認識を新たにしなければなりません。地球温暖化で大型台風の被害が頻発するのに対して国土強靱化対策が求められているように、この数年に一度のウイルス感染症拡大に対して万全な施策を準備しなければなりません。
目下の課題は一日も早い感染症の終息に集中することでありますが、喉元過ぎたらではなくて、その後の腰を据えた感染症対策も必要であります。例えば、日本版CDC、疾病予防管理センターの設立を始めとして、病院船などの医療施設の拡充、検査体制や新薬開発体制の充実、世界の研究機関との連携強化や広報体制、リスクマネジメントなど、感染症対策の抜本的な拡充強化が必要ではないでしょうか。総理にお聞きします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回のこの新型コロナウイルス感染症対策につきましては、現在、私を本部長として、全閣僚をメンバーとする対策本部を設置をし、同本部の下に政府一丸となって対応に当たっているところでございますが、さらに、医学的な知見を踏まえた対策の検討を進めていくため、政府対策本部の下に専門家会議が設置をされています。
また、今般の対応に当たっても、クルーズ船を含む複数の事例において国立感染症研究所の実地疫学専門家の派遣を行っているところでございますが、他方で、今委員から御指摘をいただきました例えば米国のCDCのような組織を、これは大変大きな組織でございます、権威のあるものでもございますが、そうした組織も念頭に置きながら、組織を強化していくことは重要な視点であると考えております。
今般の事案対応も踏まえて、今後、感染症の危機管理体制の不断の見直しを進めて、危機管理の対応力をですね、対応力を一層高めていきたいと考えております。

○西田実仁君 我が党は、この政府に対する提言におきまして、中小・小規模事業者の資金繰り支援についても要請をしてまいりました。ホテルや旅館など観光関連の中小・小規模事業者にとどまらず、中国からの輸入の停滞などにより多大な影響を受けている中小企業からも窮状を伺っております。今週には、経済対策についても新たな提言を政府に申し入れさせていただく予定であります。
まず、我が党の山口代表も要請してまいりました個人事業主等の所得税などの確定申告期限が一か月延長されたことにつきまして、その内容と趣旨についてお聞きしたいと思います。
これは、全ての納税者の納税期限が一律に延長されるという理解でよろしいんでしょうか。当初の申告期限である三月十六日より遅く提出する場合、遅れた理由等を申告書に記載する必要がないという理解でよろしいのでしょうか。また、感染症のため決算書などが組めない法人に対する手当てはどうなっているのか、国税庁にお伺いします。

○政府参考人(田島淳志君) お答え申し上げます。
国税庁では、今般、新型コロナウイルスに係る政府の方針を踏まえ、申告所得税、贈与税、そして個人事業者の消費税等の申告納付等期限を四月十六日まで延長することといたしました。
申告所得税ですと、当初期限が三月十六日でしたので、一か月の延長となります。この場合、お尋ねございましたが、全国一律に申告期限を延長してございますことから、三月十七日以降に申告書を提出いただく際、申告書にその理由などを記載する必要はございません。
また、法人の扱いについてお尋ねいただきました。
今回の延長措置の趣旨は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、人がたくさん集まる確定申告会場における混雑の緩和等を目的としたものでございまして、そうした趣旨から、今回の措置は個人の方の申告所得税等を対象としたものとなってございます。
ただし、法人の方でありましても、やむを得ない事情により申告納付等が困難な場合には期限を延長することが可能となってございます。このためには税務署に申請していただくことが必要となりますが、当初の期限が経過した後であっても、例えば申告の際に要請をいただくことが可能でございます。
税務署では、こうした申請があった場合には、納税者の方の個々の事情をよく伺いながら判断することになりますが、納税者の方の置かれた状況にも十分配意しながら対応してまいりたいと考えてございます。
いずれにしても、納税者におかれましては、納税者の方におかれましては、疑問等ございましたら、最寄りの税務署に御相談いただきたいと思っております。
以上です。

○西田実仁君 この税務署が税務署において行う申告指導、また税理士会が公民館などで行う無料税務相談、商工会議所が行う確定申告指導についてはどのような方針で臨むのでしょうか。
税務署内部における運営方針と、各種団体に対してどのように指示しておられるのか、ちょっと地域によって若干混乱があるようですので、改めてお聞きしたいと思います。

○政府参考人(田島淳志君) お答えいたします。
今般の期限延長の措置により、例えば申告所得税の期限、申告期限が当初の三月十六日が四月十六日に延長されます。この延長される三月十七日以降の対応が円滑に実施されるよう、現在、確定申告会場の確保や税務署における人員配置など、延長に伴う申告相談の体制について検討、準備を行っているところでございます。
その中で、御指摘のありました税理士会を始めとした関係団体の皆様には、従来から確定申告の実施に当たり重要な役割を担っていただいております。期限延長後の対応におきましても、引き続き申告相談等の協力を可能な範囲でお願いしたいと考えてございます。このため、今回、期限延長を公表いたしました二月二十七日、この日に税理士会等の関係団体に対しまして、この期限延長の趣旨とともに、併せて今後の対応について御相談させていただく旨をお伝えしているところでございます。
今後の対応の相談に際しましては、現場において様々な御事情やお考えがあろうかと思います。したがって、各地の各現場レベルでどの程度御協力いただけるか、しっかりとお話を伺いながら、調整を図っていきたいと考えてございます。
なお、関係団体の方が申告相談事務へ御協力していただく際には、マスクの配付などにつきまして、我々として最大限の配慮を行いたいと考えてございます。
今後とも、各団体の皆様と連携し、適切に対応してまいりたいと考えてございます。

○西田実仁君 中小・小規模事業者の資金繰り支援についてお聞きしたいと思います。
中小・小規模事業者の皆さんからは、二週間程度我慢すればいいのであれば我慢もできるが、それが分からない以上、体力のない企業がばたばた倒れてしまうとの悲鳴がもう既にたくさん上がってきております。
中小・小規模事業者に対してもこれまでにない思い切った施策が必要と考えますが、総理の決意をお聞きしたいと思います。また、総理はさきの会見において中小企業からの直接の声を聞くと言われました。具体的にどのようなことをお考えになっているのか、お聞きしたいと思います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今お話のございました中小企業・小規模事業者への影響については、商工会やまた信用保証協会など、全国で千か所を超える新型コロナウイルスに関する経営相談窓口を開設をし、事業者の皆さんからの声を直接たくさんいただいているところでございます。
例えば、観光業の方からの、中国だけではなく日本人観光客も減少しているといった声や、製造業にも影響が出ているといった声を伺っているところでございます。
こうした声を受けまして、今般、雇用調整助成金について、中国との関係がなくとも、また業種に関係なく広く適用対象とし、一月に遡ってですね、遡って支援を行う決定をしたところであります。さらには、資金繰りについての相談も多数寄せられています。第二弾となる緊急対応策では、強力な資金繰り対策を始め、中小・小規模事業者の皆さんが置かれている厳しい現実、また、いただいた声を、お伺いをした声を踏まえまして、実効的な支援策をきめ細やかに対応していきたい、講じていきたいと、このように考えております。

○西田実仁君 その中で、例えば中小・小規模事業者の場合、無担保無保証のいわゆるマル経融資、小規模事業者経営改善資金により運転資金を調達しているケースが多うございます。
マル経融資には、昨年の台風十九号など自然災害により被災した中小企業に対して特別の融資枠、すなわち災害マル経というのがございますが、今回の感染症についても、通常の枠とは別枠の融資の特例を設けるべきではないかと思います。その際、災害マル経は運転資金の据置期間が一年以内と、セーフティーネット貸付けの三年に比べますと短うございます。使い勝手が悪いと。また、このマル経融資には所得税、事業税等を全て完納していること等の要件もございますが、この感染症が終息するまでの間は、こうした税の完納要件というものは緩和していくべきであるというふうに考えます。
こうした今般の感染症に対しまして、新たなマル経融資の特例というものを設けてはいかがと思いますけれども、経産大臣、いかがでありましょうか。

○国務大臣(梶山弘志君) 委員御指摘のマル経融資は、経営基盤が脆弱な小規模事業者の信用力を補完し、資金繰りを円滑化するため、商工会、商工会議所の経営指導員が経営指導を行うことにより事業計画を改善した場合に、日本政策金融公庫が二千万円を上限に無担保無保証人で融資する制度であります。
委員御指摘のいわゆる災害マル経融資につきましては、通常とは別枠で一千万円、金利を最大〇・九%引き下げた制度を激甚災害法に定める本激指定を受けた災害時に例外的に実施をしてきたところであります。
現在、今般の新型コロナウイルス感染症に対する支援につきましては、セーフティーネット保証四号と五号の組合せやセーフティーネット貸付けの要件緩和等で対応を行っておりますけれども、引き続き、実態を丁寧に把握しつつ、小規模事業者の皆様の資金繰りに万全を期す観点から、災害マル経融資、さらにまたその要件についても考慮をしながら、どのような措置が必要かについて不断の検討を行ってまいりたいと思っております。

○西田実仁君 是非これから打ち出す中に入れていただきたいと思います。
インバウンドに加えまして、国内における日本人旅行客も激減しており、旅館やホテルの方々からは、この度つくられました衛生環境激変対策特別融資の貸付上限三千万円は五千万円まで引き上げてもらいたいとの要望が寄せられております。運転資金の不足による倒産も既に始まっているわけでありまして、この上限引上げをすべきではないか、厚労副大臣にお聞きします。

○副大臣(稲津久君) お答えさせていただきます。
この衛生環境激変対策特別貸付につきましては、本年二月の二十一日から日本政策金融公庫におきまして実施をさせていただいております。新型コロナウイルスの発生及び感染拡大におきまして影響を受けた旅館業者等の資金繰りを支援するという目的で今行っているところでございますが、まず、旅館、ホテルを経営されている方々におかれましてはこの特別貸付の活用を図っていただく、これは厚労省としてもしっかり後押しをさせていただきます。
御指摘のこの貸付上限の引上げ等の要望も含めて、引き続き関係省庁と連携を図りながら、状況を見極めて必要な対策を講じてまいりたいと考えております。

○西田実仁君 この新型肺炎の影響によりまして、商店街等がイベントを中止しているケースが増えております。こうしたイベントに国や自治体の補助金が適用されている場合、補助金の返還を求められるのか、心配の声も上がってきております。
イベントは中止になってもその準備のためにお金が掛かっておりまして、ここは返還を求めるべきではないと考えますけれども、経済産業省にお伺いいたします。

○政府参考人(渡邉政嘉君) お答えいたします。
国の補助金の交付決定を受け、補助事業として実施予定であったイベントについて、補助金等の交付決定後の事情変化により特別な必要が生じた場合には、イベントの準備費用やキャンセル料を補助対象として認めることができると考えております。
このため、新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点からイベントを中止した際の補助金の扱いについては、イベントの中止理由や補助事業の達成状況など具体的な内容を確認しながら対応を検討することになります。
現下の状況を鑑みて、個別の事情に即して丁寧に対応してまいりたいと考えております。

○西田実仁君 是非、今、中小・小規模事業者の方々、既に資金繰りに窮しておりまして、商店街のこうした補助金の返還等は求めない方向で検討いただきたいと思います。
次に、テーマが防災・減災、国土強靱化対策に移らせていただきます。
インフラの老朽化問題が全国各地で顕在化をしております。
昨年、台風十九号で橋脚が沈下し、通行不能となった山梨県大月市の国道二十号法雲寺橋は、二〇一四年の点検の結果、老朽度Ⅲ、すなわち早期に措置を講ずべき状態と判定されていましたけれども、補修がなされずに被災をいたしました。また、奈良県の国道百六十九号芦原トンネルも、二〇一六年の点検の結果、老朽度Ⅲ判定ながら補修されず、コンクリートが剥落、現在は対面通行にして交通を確保しております。
インフラが老朽化して事故が起きればかけがえのない人命が失われかねず、経済にも大変な打撃がございます。それを防ぐには、小まめに修繕し、かつ将来的な維持管理費用を抑制するため、いわゆる予防保全が必要であります。既に点検を終え、老朽化して危険度の高い道路や橋梁、トンネルは把握されているわけでありますから、それらに優先して予算を付け、短期集中的に修繕を施すことこそ政治の責任と私は訴えてまいりました。
そこで、まず財務大臣に、この判定区分ⅢないしⅣといった老朽度が高い橋梁の修繕が進むよう、新年度予算ではどのような措置がとられているのでしょうか。

○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘ありましたように、高度経済成長期、まあ築五十年前後のものを主にいいますけれども、こういった橋梁の話が今は主に出ていますけど、これ老朽化が進んでいるということで、これは対策をきちんとやっておくと、それのいわゆる使える期間が延長されることになりますんで、経済効果も大きいと思っております。
今、全国で約、橋というものは七十二万橋梁あるということになっておりますけれども、今、Ⅲ、Ⅳという指摘がありましたけれども、その数が約一〇%程度で六万九千橋梁あると御理解いただければよろしいかと思いますが、そういった橋梁の老朽化対策によって、これまでは地方自治体にとっては使いやすい地方交付金というものをそれで充てて、それを対策ということをあったんですけど、なかなか、まだ通れるからいいじゃねえかという話になりますから、どうしてもその分の対策は遅れる、ほかのものにそれが行っちゃうということになりますんで、令和二年度の予算におきましては、老朽化対策を計画的に集中的に支援する個別の補助制度というものを新たに創設させていただいておりまして、二千二百二十億円、二十三億円だったか、これに計上させていただいておるというのが実態です。

○西田実仁君 この今大臣御指摘の個別補助制度の創設によりまして、老朽化した橋梁の修繕はどの程度進捗するのでしょうか。地方公共団体が管理する橋梁を例として国土交通大臣に説明いただきたいと思います。

○国務大臣(赤羽一嘉君) 今、麻生副総理から御答弁があったように、全国の橋梁の中で五年以内に修繕が必要なものというのは約七万橋あると。そのうちの九割が地方公共団体の管理する橋梁であります。
その橋梁が、修繕状況はどうかというと、その全体の約二割しか着手がされていないと。要するに、その修繕を加速化する必要があるということで、令和二年度から個別補助制度の創設を盛り込んでいただいたということです。
この見通しでありますが、これまで平成二十七年度から三十年度までの四年間で二〇%であった橋梁の修繕着手率が、この個別補助制度の創設によりまして、向こう一年で約一五%、九千橋程度新たに着手することを目指しているわけでございまして、大変加速ができるということでございますので、この新しい制度をしっかりと無駄なく使って、安全、安心な地域づくりに貢献していきたいと、こう考えております。

○西田実仁君 今大臣から御説明ありましたように、個別補助制度を使って来年度整備しても、まだ三五%ということになるわけであります。危険度の高い橋梁の修繕完了には程遠い状態と言わなければなりません。これ、時間がたってまいりますと、判定区分Ⅱという予防保全段階から、今度は、先ほどの七万橋の話じゃないですけれども、Ⅲ、ⅣというところにこのⅡから落ちてくる、そういう可能性も出てきてしまいまして、予防保全のための老朽化対策は早期に継続して集中的に行っていかないとかえって予算が膨らんでしまうということであります。
しかし、この老朽化対策、通常予算とは別枠で臨時特別の措置として設けられました防災・減災、国土強靱化のための三か年緊急対策の対象にはなっておらないわけであります。一昨年に見直しました国土強靱化基本計画にはこの老朽化対策というのが位置付けられています。しかし、緊急三か年計画にはその対象から外れているということであります。
昨年十月の当予算委員会におきまして、総理は我が党議員の質問に答えまして、こう答弁されておられます。すなわち、インフラが老朽化し事故が起これば、かけがえのない人命はもちろん、経済にも大変な打撃がある、これが一つ。もう一つは、復旧して橋を架け替えるということになれば大変コストが大きくなっていく、こういう御認識を示されました。まさにそのとおりであります。
この総理の御認識を道路橋について整理をいたしますと、既に機能に支障が生じているなど事故を起こしかねない早期に修繕が行われる必要がある橋梁、まさに今のⅢとかⅣですけれども、全国に七万橋ある。さらに、現時点で機能に支障は生じていませんけれども、将来の維持管理、更新コストを縮減する予防保全の観点から措置する必要がある橋梁は約三十五万橋あるということでありまして、これが判定区分Ⅱというところです。
まずはこの七万橋という、一番危ないこの修繕する必要があるところを短期集中的に完了する必要があります。並行して、将来的な費用を縮減するには、この三十五万橋に対する措置も行わなければなりません。さもなければ、このⅡ、ⅢとかⅣという七万橋の数が増えていってしまうからであります。ただ、こうしたインフラの老朽化対策を短期集中的に完了する必要があるにしても、そもそもその作業を行う建設業界にキャパシティーがあるのかという問題もあります。実際、国交省直轄工事の不調、不落は増加しております。
そこで、国交大臣に、まさにこの短期集中的にインフラの老朽化対策を進める場合、作業をする建設業界の執行キャパシティーはあるのかどうか、対応できるのかどうか、それをお聞きしたいと思います。

○国務大臣(赤羽一嘉君) 最近の人手不足を背景にしまして、公共事業に予算を付けても執行できないのではないかという御心配をいただいている向きもあるということは承知をしておりますが、現実に、じゃ、今の公共事業予算の執行はどうかということを申し上げますと、今年度は例年に比べて大変多くの予算をいただいておりますが、予算全体の執行率で見ますと、昨年十二月末時点で約八割と例年同様でありまして、順調に執行ができているものと考えております。
国交省としては、これまで防災・減災、災害時の対応に加えまして、インフラ老朽化対策、これがきっちりできるようにということで、例えば、遠隔地から労働者を確保するためにその人件費や交通費などを計上することを認める、また、一件当たりの工事の発注金額もこれまでよりも拡大をする、また、現場技術者の有効活用をするために入札時に条件を少し緩める、これは安全を損なうという意味ではなくて柔軟に対応すると、こうしたことを直轄事業において施策を講じてまいりまして、このことは地方公共団体に対しましても取組方を周知しているところでございます。
こうしたことがしっかり施策が取られれば、短期集中的に老朽化対策を行う、対応を求められた場合でも問題ないと、こう考えております。

○西田実仁君 問題ないということであります。
総理は、昨年十月のこの予算委員会におきまして、喫緊の課題とも言えるインフラ老朽化対策について、引き続き様々な財源を検討し万全を期してまいりたいと、こう答弁されています。
そこで、この七万橋の修繕を集中的に行うための財源として、例えば、この来年度までの三か年緊急対策を令和三年度以降も複数年にわたり別枠予算を確保して継続し、かつ三か年緊急対策にこれまで含まれてこなかった老朽化対策をここにしっかりと位置付けるべきであるというふうに申し上げたいと思います。
老朽化して危ない道路橋を短期集中的に修繕していく一方で、平時また災害時を問わず、国民の命を守り、生活を支える新規の道路ネットワークの整備スピードを落とすわけにもまいりません。通常予算とは別枠でインフラの老朽化対策予算が確保されるべきゆえんであります。
既に、全国複数の県議会から事業費を明示した中長期の計画的投資の必要性を訴える意見書が提出されております。また、フランスを除くG7各国においても、経済成長を支えるという視点から、事業規模を明示して計画的に社会資本整備を既に実施しております。緊急三か年対策、また復興・創生期間の終了によりまして、財政の崖が景気に及ぼす懸念もございます。
そこで、お聞きしたいと思います。参議院予算委員会での総理の御答弁、インフラ老朽化対策について、引き続き様々な財源を検討し万全を期してまいりたいと、この答弁をされました具体的な内容を伺いたいと思います。点検を終え、老朽度合いが高いインフラについては、通常予算とは別枠で短期集中的に修繕をしていく予算の枠組みをつくるべきではないでしょうか。総理にお聞きします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今後、インフラの老朽化が加速する中において、国民の皆様の安全、安心を確保し、そして社会経済活動を支える基盤として、インフラを適切に維持管理、更新していくことは極めて重要であります。
このため、できる限り効率的な維持管理、更新に向けた取組を進めるとともに、現下の老朽化の状況も踏まえまして、新たに設ける個別補助制度による財政支援や、またPPP、PFI等の民間資金や利用者負担の活用など、様々な財源を活用しながらインフラ老朽化対策に万全を期してまいりたいと思います。

○西田実仁君 最後ですが、5Gについて総理にお聞きしたいと思います。
この5Gは成長戦略の分野で位置付けられておりますけれども、なかなかそのビジネスモデルの確立がなされていないという問題があります。そこで、総理には、この5Gインフラの早期整備を図るとともに、民間によるビジネスモデルの速やかな構築が進むような支援を併せて行っていくべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 5Gがもたらす変革は、経済のみにとどまらず、安全保障を始め、社会のあらゆる分野に大きな影響を及ぼすという認識の下に国家戦略として取り組んでいることとしています。しっかりと未来を見据えながら、大胆な税制措置と予算により研究開発とインフラ整備への大胆な投資を促し、そしてイノベーションを力強く後押ししていきます。
5Gは、自動運転や遠隔医療などを可能とすることを通じて、人手不足や高齢化など、地域が直面する社会課題の解決にも大きく寄与をしていくところでございますが、まさにこれは地方創生の切り札ともなると考えています。速やかに全国展開を進めていくことが大切であり、そうした観点から、今般、周波数の割当てに当たっても、地方を含めた広いエリアでのサービス展開が行われるように条件を付したところでもございます。
また、農業、工場、そして建設現場などで活用実績を積み上げ、その横展開を図ることで全国各地で戦略的な投資が行われるように後押しをしてまいります。

○西田実仁君 最後に、総務大臣にお聞きします。
この地域課題を解決する5G、いろんな可能性があります。ローカル5G等の開発実証というのも来年度予算で総務省始めると思いますが、まさに総務省が軸となってこの5Gのビジネスモデルを確立する、いろんな関係する省庁や関係機関がありますけれども、束ねていくその推進役を是非総務省に担っていただきたいと思います。

○国務大臣(高市早苗君) 5Gは、農林水産業、製造業、建設業、そしてまた観光業、また医療や福祉、教育、そして防災、地域交通など、様々な分野で活用ができると考えております。
総務省では、令和二年度予算案に、地方公共団体や地域企業が主体となって地域課題の解決に資する、そういうビジネスモデルを構築していただける実証事業に係る経費を計上しております。是非とも、ビジネスモデルをしっかりと構築していただくことをまず促すとともに、それをまた全国展開をして、あわせて、やはり何よりも大切な5G及びICTのインフラ整備、面的な整備、こういったことについても総務省がしっかりとリーダーシップを取って関係省庁とともに取り組んでまいりたいと存じます。

○西田実仁君 終わります。