193-参-内閣委員会-010号 2017年06月06日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 国家戦略特区法、また構造改革特区法の一部を改正する法律案について質疑をさせていただきます。
 この特区が突破口になりまして規制改革というものが始まっている。まだまだ十分ではないのかもしれませんけれども、それは事実だろうと思います。今も御指摘が幾つかございましたが、兵庫県の養父市におきましても、例えば古民家旅館ですか、これが設置をされているとか、あるいは千葉県成田市におきましても国際医療福祉大学に三十八年ぶりの医学部が設立されているという話もございます。こうした新しい改革が始まっている一方で、なかなか特区に指定されてもそのメニューを十分に活用できないという事例もこの委員会でも幾つか指摘もございました。
 まず大臣にお聞きしたいと思いますが、ここまでの国家戦略特区の成果と課題についてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。

○国務大臣(山本幸三君) 国家戦略特区は、国の制度を変えてまで事業を実現したいとする意欲にあふれた自治体や事業者の具体的提案を実現するために、都市、農業、創業、観光など多くの分野でこれまでに五十項目を超える規制・制度改革を実現してまいりました。例えば、企業の農地所有や家事支援外国人材の受入れなど、長年実現できなかった項目について国家戦略特区で規制改革を実現したところであります。
 このように各地で一定の成果が見られる反面、国家戦略特区の一次指定から三年間の間に、区域ごとに改革メニューの活用や提案内容に大きな格差が生じておりまして、特区諮問会議の有識者議員等からも課題として御指摘がございました。特区の各自治体には、さきに行った平成二十八年度の評価における結果等を真摯に受け止め、改善見直しに取り組まれるよう強く希望するところであります。
 また、メニューの活用が進まない地域には、特区指定を維持し続けることが難しくなるとの危機意識を持って特区のメリットを生かしていただきたいと考えているところであります。

○西田実仁君 この国家戦略特区の全国展開を図るために、この通常国会にも、既に成立をしております都市緑地法等の一部を改正する法律案、これを一つの成功例というか事例として特区制度の有用性またメリットについて分かりやすく御説明いただきたいと思います。

○国務大臣(山本幸三君) 通常、都市公園の占用が認められるのは電柱や水道管等の極めて公共性の高いものに限られていたところでありますが、平成二十七年の改正国家戦略特区法により、特区内では保育所等の社会福祉施設も設置を可能とする特例を設けました。その後、平成二十七年十一月の、東京都荒川区の汐入公園を皮切りに、これまでに全国で十八か所、入所定員約千八百名の保育所等の開設が決定いたしました。これは、保育所等が設置される自治体の待機児童数の約六割にも相当するものでありまして、待機児童対策に大きな効果を上げているところであります。
 まずは特区でこのような事業を実施をしてみることにより、弊害の有無やメリットなどが具体的に把握可能となり、いきなり全国で規制改革を行うよりも規制改革を行う議論が行いやすくなり、結果としてよりスピーディーに全国レベルでの規制改革が可能になったのではないかと考えたところであります。

○西田実仁君 そういう大変にうまくいった事例についても、特区がいかに有用かということは、一般の国民の皆さんにも理解していただく、PRしていただくということも大変大事ではないかというふうに思います。
 そこで、もう一つ、民泊の話も、特区で行っている東京都大田区にも私も行ってまいりました。いわゆる特区民泊でございます。この大田区におきましては、民泊にまつわるネガティブなイメージを払拭するために様々な工夫をされておりまして、条例やガイドラインあるいは規則等を整えまして、住民向けの理解の啓発あるいは事業者への万全な実施体制の指導で、一言で言いますと、行政が関与することによりまして、安全、安心面の不安を解消し、特区民泊の普及、定着が進んでいるということを学んでまいりました。
 この同区の条例におきましては、事業の用に供する施設を使用させる期間を七日というふうに定めておりまして、区による認定事業者の事務所又は滞在施設への立入調査の権限を持たせる、あるいは事業予定者による近隣住民への事業計画の周知も義務付けております。
 大田区では、大変ユニークだと私思いましたのは、本人確認を対面によって行うために、既にある既存のホテルとか旅館と業務提携をいたしまして、その鍵の受渡し等につきましてはそうした既存のホテルとか旅館が対面で行っているんですね。ですから、そこで実際に本人確認をしていると。こういう様々な努力を重ねた成果によって、ようやく住民にも民泊が定着をしてきた、特区民泊が定着してきたと。
 そこに今度、今審議入りしておりますいわゆる民泊新法で全国的にこの民泊が認められるようになる、成立すればですね。また、既に旅館業法に基づく民泊というのもあるわけで、つまり、今、民泊というのは、成立をすれば三つの民泊ということになって、この三つの民泊が併存する中で大田区は特区民泊を今行っているという状況の中で、現地でも率直に言って戸惑いの声もなかったわけではありません。特に、これ七日間というふうに決めてようやく定着してきたところに、今度は、民泊新法においては年間百八十日という上限のみが決められているわけでございまして、そうした三つの民泊が同じ地域にも併存していくということに、どういうふうに整理していくんだろうかという戸惑い、これは理解できるんだろうというふうに思います。
 これに対して国としてはどう対応していくのか、また、大田区のように特区をうまく使って民泊に対するネガティブなイメージを払拭し、定着をしているような好事例を、これから新法が成立した暁には先行事例として紹介していくという、そういう国としての努力もしていただきたいと思いますけれども、いかがでありましょうか。

○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 ただいま先生おっしゃいましたように、全国民泊と、それから特区民泊と、それから旅館業法の簡易宿所という三つの枠組みによる民泊が併存するということになるわけでございまして、これらにつきましては、全国民泊につきましては年間提供日数の上限が百八十日とされております。特区民泊は制度的には最低利用日数が二泊三日以上という要件がございますけれども、上限百八十日といったようなことはございません。また、簡易宿所につきましては、これらの日数制限がない一方で、立地場所に制約があるという、そういう状況でございまして、各制度はそれぞれ異なる特性を有しておりますので、今後は、それぞれの特性に応じまして急増するインバウンド需要に対応していくことになると思います。
 今御指摘ありましたように、大田区の取組につきましては、物件ごとに非常に丁寧に近隣住民対策を確認しながら安全、安心な民泊サービスを提供するということをやっておりますし、また、これもお話ありましたように、近隣ホテルと業務提携を行いまして、鍵の受渡しでございますとか本人確認を対面で実施するなど、近隣の旅館組合とも密接に連携しているということでございます。
 このような好事例を参考といたしまして、特区におきましては特区民泊の活用が一層進むように期待しているところでございます。

○西田実仁君 是非、そういう好事例としてお伝えいただきたいと思います。
 まち・ひと・しごと総合戦略におきましては、国家戦略特区との連携ということが記されています。しかし、具体的にどう連携しているのかというのは正直余り見えてきません。地方創生と特区の事務局同士の情報の共有というのもいま一つではないかというふうにも見受けられる節がございます。
 これまでのこの連携のありようと、今後、特区を活用して地方創生に取り組む自治体にどのように連携した支援がなされるのか、お聞きしたいと思います。

○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 国家戦略特区につきましては、規制・制度改革の突破口を開くことによりまして、我が国における国際ビジネス拠点の形成でございますとか、産業競争力の強化を図ることを目的とする制度でございますけれども、同時にまた、地域固有の資源や知恵を活用いたしまして国の規制、制度を変えてまで新たな事業の実施を目指そうとする地域を支援するものでありますので、今後、地方創生の各施策と連携し、その効果を更に高めていくことが必要だと考えております。
 例えば、特区の特例と交付金をパッケージとして活用した例といたしましては、秋田県仙北市において開催されました国際ドローン競技会、こういったものでございますとか、あるいは仙台市でエリアマネジメントに係る道路法の特例を活用した事業、こういったものについてパッケージで交付金と特区の特例を活用したという例がございます。また、新潟市、養父市、福岡市などにつきましては、総合戦略で国家戦略特区の取組を位置付けている例もございます。
 このように、特区制度による規制改革と総合戦略や交付金などの各種取組との有機的な連携に引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

○西田実仁君 残された岩盤規制ということで挙げられている幾つかのテーマの一つに、幅広い分野におけるシェアリングエコノミーというのが挙げられております。そこにおいて、ライドシェア、自家用車のライドシェアというものの検討もこのいわゆる幅広い分野の一つに含まれるんでしょうか。

○政府参考人(佐々木基君) シェアリングエコノミーにつきましては、社会全体で資産を最大限活用することによりまして様々なサービスの提供を期待する取組でございまして、今後の成長戦略の柱の一つになることが期待されるものでございます。その実施のため制約となる規制、制度のある場合は、これを見直すことにより新たなサービスの提供が図られるよう各種の検討、調整を行ってきているところでございます。
 具体的な改革提案に基づきまして、その実現のため、関係省庁等と調整を図ってまいりたいと考えております。

○西田実仁君 このライドシェアにつきまして国交省にお聞きしたいと思いますが、いわゆるライドシェアの提案について、どこに問題があると国交省としてはお考えになっているのか。ライドシェアと国家戦略特区法で法定されました自家用自動車の活用拡大とはどう違うんでしょうか。

○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
 国土交通省としましては、自動車による旅客の運送において、安全、安心の確保が最重要の課題であると認識しております。
 自家用車を用いましたいわゆるライドシェア、これは、運行管理や車両整備などについて責任を負う主体を置かないままに自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態を前提としております。国土交通省としましては、このような形態の旅客運送を有償で行うことは、安全の確保、利用者の保護等の観点から問題があり、極めて慎重な検討が必要であると考えております。
 一方、昨年六月の国家戦略特区法の改正によりまして、公共交通機関が著しく不便な地域における訪日外国人等の観光客の移動手段を確保する観点から、国家戦略特区において自家用有償旅客運送制度の対象を拡大する特例制度を設けたところでございます。この特例制度は、現行の自家用有償旅客運送制度と同様に、市町村あるいはNPOなどが運送主体となり、運行管理や車両整備などの事故を未然に防ぐための措置を講じるとともに、万が一の事故の際には運送主体が賠償を含め責任ある対応を取る体制を整備し、利用者の安全、安心を確保することとしているものであり、いわゆるライドシェアとは異なるものでございます。

○西田実仁君 今御指摘いただきましたように、昨年の国家戦略特区法の一部を改正する法律案におきましては、この自家用有償運送の拡大ということで、今言われたとおり、基本的には自家用有償運送と同じ仕組みで、対象となる主な運送対象が訪日外国人を始めとする観光客になるということでございまして、その法律を成立した際には附帯で、衆参共にだと思いますけれども、いわゆるライドシェアの導入は認めないということが附帯決議にも付されているわけでございます。
 しかし、今、その戦略特区法によって拡大した自家用自動車の活用ということについてはまだ事例はないというふうに事前にお聞きをいたしました。仮に国家戦略特区におきましてこの自家用自動車の活用拡大を認めた場合に、特区に隣接する市区町村等で例えば運賃低下とかそういった何らかの悪影響が生じた場合にどのように対応をなさるのか、それをお聞きしたいと思います。内閣府です。

○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 今お話にありましたけれども、昨年の改正国家戦略特区法に盛り込みました自家用自動車の活用拡大の特例につきましては、公共交通が撤退した過疎地域であっても、魅力的な観光地を結ぶ交通手段を確保いたしまして、全国津々浦々にインバウンドの効果を広め、観光立国の推進に資するものでございます。
 国家戦略特区は規制改革の実験場ということでございますので、区域を限定し、まずは実証的に事業を実施いたしまして、改革の効果と課題を評価することが重要だと考えております。特区で実現いたしました規制改革事項とそれを活用した事業につきましては、国家戦略法及び国家戦略特区基本方針にのっとりまして、区域会議におきましてその効果と課題をしっかり評価するということで、PDCAサイクルをしっかり回しながら進めていきたいというふうに考えております。

○西田実仁君 そういう意味で、何か影響が起きたときにはきちんと検証をしながらやっていくということだと思います。
 先ほど国交省から御説明ございましたように、昨年の特区法では、自家用有償運送の拡大として主な運送対象が観光客等に拡大するという改正が行われましたが、運送主体とかあるいは安全要件等につきましてはこの自家用有償運送とは変わらないというお話なんですね。
 もう一つお聞きしたいのは、今年二月の規制改革推進会議に提出をされましたいわゆる相乗りマッチング事業についてでございます。これはもちろんバス・タクシー事業でもありませんし、特区で認められました自家用有償運送の拡大でもなくて、道路運送法上、登録又は許可を要しない自家用自動車による運送、それがこの相乗りマッチング事業として提出されているんではないかというふうに私は理解をしてございます。
 この有償ではない、つまり許可制であるバス・タクシー事業や、あるいは登録制である自家用有償運送ではない範疇で、許可も登録も必要ないんだけれども、しかし自家用車を使って相乗りができるという事業、これが相乗りマッチング事業だというふうに思っておりまして、これが二月に提出をされているわけでございます。
 なぜこんなものが認められるかというふうに調べてみますと、今からもう十一年前に国交省が事務連絡、通達を出しておりまして、こうしたいわゆる有償ではない、すなわち許可、登録が不要の相乗りにつきまして、こういう運送の態様において、ガソリン代とか道路通行料とか駐車場料金の範囲内で、そしてその乗せてもらった、相乗りさせてもらった好意に対する謝礼、任意の謝礼であればその費用を収受して、受けてもいいと。
 つまり、バスとかタクシーと違って、利益等は乗せないで、実際に掛かったお金プラス、好意による謝礼というのがちょっとどういうものなのか、幾らなのかというのは分かりませんが、そういうものであれば、いわゆる有償ではない範疇として相乗りができるという形態がもう既に認められているわけなんですよ。それを、何か、この相乗りマッチング事業という、規制改革会議に出された、ある事業者の方がそれを使って何かやろうとしているんじゃないかというふうに思われるわけです。そうしますと、この態様がより発展していくと、この許可や登録が必要ないわゆる有償運送というものに限りなく近づいていくんではないかという懸念が生じるわけでございまして、それはいわゆるライドシェアとほぼ同じなんじゃないかという疑念も湧いてくるわけでございます。
 こうした許可、登録が不要な自家用自動車による運送が増え出すと、いわゆるライドシェアとほとんど変わらない態様になっていくのではないかという懸念についてどのように説明をされるんでしょうか。

○政府参考人(藤井直樹君) お答えをいたします。
 五月二十三日の規制改革推進会議において示された答申におきまして、現行法上、道路運送法の登録又は許可を要しないこととされている運送に関する考え方を明確することが盛り込まれたところでございます。
 この態様の運送は、自家用車のドライバーが自分と同じ目的地に向かう他人を空き座席についでに乗せる、こういったことを念頭に置いております。この運送により利潤を得ることは認められていないことから、当然この広がりには一定の限度があるものだと考えております。
 そういった点で、今回対象になっておりますものにつきましては、有償運送を前提とするいわゆる自家用車ライドシェアを認めたものではございません。この態様の運送には、タクシー等の有償運送とは異なり、運行管理などの命は義務付けられておらず、また事故の際にはドライバーのみが賠償責任を負うということになります。
 国土交通省としては、今後、このような態様の運送の利用者が、こういった会議の結論を踏まえて、現状よりも拡大する可能性ということがあることを踏まえまして、以上述べたような責任関係などにおける有償運送との違いの周知方策について今後検討してまいりたいと考えているところでございます。

○西田実仁君 利用する人にとってみれば、一見、バスやタクシーと同じように、知らない人が運転するところに乗るという形態、態様は同じなわけですね。だけど、一方は有償で、一方は有償ではないと、登録あるいは許可が必要でないという、他人様の車に乗るという形において、一般のユーザーからすると非常に紛らわしいです。紛らわしく、しかも安全性とか、何か事故があった場合に誰がどう責任を負うのかということも含めて様々なリスクがあると、ドライバーもそうですし、乗る人もそうだと思うんですけど。そのことをよく理解した上で、こうした態様が、既に通達をしているわけですから、きちんとそういうことも含めて、今おっしゃった責任範囲も含めて、きちんと通達を更に明確にしていただきたいというふうに思います。
 法案についてお聞きします。
 法案、今回の法改正に三つのセンターというものが設置することが盛り込まれております。事業者向けに法令相談や手続代行等を行う近未来技術実証のワンストップセンター、また外国人雇用の相談センター、またテレワーク総合センターというんでしょうか、この三つがそれぞれ、法第三十七条の二、三、そして七に規定をされております。このそれぞれ三つのセンターについてどんな支援をしていくのか、また全国のこうしたセンターの配置数、想定されるイメージについて内閣府にお聞きしたいと思います。

○政府参考人(佐々木基君) お答え申し上げます。
 ただいまお話ありました三つのセンターにつきまして、一つずつ御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、近未来技術実証ワンストップセンターでございますが、これにつきましては、事業者が自動走行や小型無人機等の近未来技術の実証実験を行うに当たりまして、多方面との事前の協議や手続が必要とされることが円滑な実証の実施の妨げとならないように、これらに要する手続負担を軽減することが重要となっております。このため、区域会議の下にワンストップセンターを設置いたしまして、これらの実証事業の実施主体が迅速かつ集中的に実験を推進できるよう、実証事業の実施に際し必要となる各種の手続、道路交通法とか電波法とか航空法等、手続あるわけでございますが、こういったものにつきまして情報提供や相談あるいは代行等を行うことといたしまして、今般の特区法改正案の雑則に関係規定を設けることとしたものでございます。
 次に、外国人雇用相談センターでございますけれども、これは地域の産業活性化に不可欠な外国人材の就業を迅速化、円滑化することは重要でございますけれども、在留資格の制度運用につきましては非常に基準が不明確、裁量的な部分がございまして、特に中小企業に厳しいなどの指摘が少なくありません。このため、特区の区域会議の下に外国人雇用相談センターを設置いたしまして、専門の弁護士でございますとか行政書士が企業に必要な情報提供や相談対応を行うとともに、必要に応じて入国在留資格に係る運用実績を整理、分析いたしまして、在留資格の許可基準に関する運用の更なる明確化について提案することといたします。これも、今般の特区法改正案の雑則に関係する規定を設けることとしたものでございます。
 次に、テレワーク推進センターでございますが、これにつきましては、特に人手不足が著しい都市部におきまして、優秀な人材確保や離職防止を積極的に打ち出していくなど多様な働き方を普及させ、働き方改革を推進することが急務でございます。このため、企業に対しましてテレワーク導入に係る情報提供でございますとか相談、助言等をワンストップで実施する総合的、一体的な支援窓口としてテレワーク推進センターを設置することとしたものでございます。
 全国の配置でございますけれども、配置数などにつきましては、今後、各地域のニーズに応じまして、設置について各特区の区域会議において議論し決定していくことになるわけでございますけれども、このうちテレワーク推進センターにつきましては、国と都との協議の結果、厚労省と東京都が共同で都の雇用就業施設の拠点でございます飯田橋付近に本年夏頃を目途に設置する予定と聞いておるところでございます。

○西田実仁君 今御指摘のテレワーク推進センター、東京都と厚労省で七月ですか、設置を飯田橋の方でされるというふうに聞いておりますが、このセンターの設置については、法律上、センターを設置するということが書いてあるわけではありませんで、「情報の提供、相談、助言その他の援助」という援助規定になっているわけでございます。したがって、必ずしもセンターの設置に限るわけではないわけです。
 テレワーク推進センターのように、都市部ということですから東京に置くということは当然必要なんでしょうけれども、それのみならず、幅広い地域、こうした機能を配置して情報の提供、相談あるいは助言活動を行うべきではありませんでしょうか。

○政府参考人(佐々木基君) おっしゃるとおりでございまして、これらセンターに関する規定は、少なくとも特区において取組を支援する必要があるということを定めるものでございまして、特区以外における取組の推進を禁ずる趣旨では全くございませんので、特区において試験的に取り組みまして、ほかの地域にとりましても良いモデルをつくってまいりたいというふうに考えております。

○西田実仁君 多種多様な既存のスキームを円滑に活用していただくということが必要でありまして、そのためには何よりも人材をどう育てるのかということがこの特区において、国からの支援はもちろん必要なんですけれども、それを受ける側の特区の方に、自律的に進めていくには人を育てていかないと永続性がありません。
 過去、政権交代したときにも特区というのは続いてきたわけですけれども、政権が交代したことによってせっかく指定した特区が逆に尻つぼみになってしまってもいけないわけでありまして、そのためには、やはりこうした特区において、ビジネスの中身と公的支援策の両方に精通した人材の育成ということが何よりも必要だというふうに思います。
 特区からまたさらに地方創生というふうに視野を広げても、やはり地域が自律的に地方創生も進めていくためには、それを推進する地域の人材をどう育てていくのか。中央省庁から地方自治体への出向、あるいは市町村職員に内閣府での数か月にわたるインターンをするなど、様々、首長を支えて地方創生を自律的に運営していく地域人材の育成策についてお聞きしたいと思います。

○政府参考人(川合靖洋君) 議員御指摘のとおり、各地域で、地方創生を推進するに当たりましては、それを担う人材の確保が重要な課題となっております。
 このため、地方創生における人材面の支援といたしましては、例えばまち・ひと・しごと創生総合戦略の策定、推進等に当たりまして、比較的規模が小さく、人材が不足しがちな市町村に対し、知見や能力を有した国家公務員や民間人材等を市町村長等の補佐役として派遣する地方創生人材支援制度を平成二十七年度から実施しているところであります。本制度により、延べ百七十三市町村に人材を派遣しておりまして、派遣者は各地方公共団体の地方創生の取組の推進に尽力をしているところでございます。
 また、中長期的な人材面の支援といたしまして、昨年十二月に地方創生カレッジを開講したところでございます。地方創生カレッジでは、地方創生に真に必要かつ実践的なカリキュラム、具体的には本年五月末時点で百二講座を用意しておりますが、こうした講座をe—ラーニング形式で幅広く提供し、地域における地方創生人材の育成につなげているところでございます。
 地方創生の取組は、個別の施策を実施するだけでなく、多様な支援を組み合わせながら効果的に推進することが必要であり、まち・ひと・しごと創生総合戦略における情報支援、人材支援、財政支援の地方創生版三本の矢を強力に実行するためにも、引き続き、意欲と能力のある人材の地方への派遣や地域における地方創生人材の育成など、人材面の支援を積極的に推進してまいりたいと考えているところでございます。

○西田実仁君 一方で、関係府省庁におきましては、支援策をパッケージで実施する必要があると思います。
 例えば、応募あるいは報告のために省庁ごとに提出義務のある書類や資料の一本化を図る、あるいは他省庁の助成を得ている案件への支援は一切不可といったような要件の緩和ということも必要ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○政府参考人(川合靖洋君) 現在、地方創生の取組を更に深化させるとともに、地方創生を加速化させるための新たな取組を行い、地方創生の新展開を図るため、まち・ひと・しごと創生基本方針二〇一七の策定作業を進めているところでございます。
 去る五月二十九日のまち・ひと・しごと創生会議でお示しした基本方針案におきましては、近未来技術等の実装による新しい地方創生として、地方創生の観点から革新的な施策の案について提案募集等を行い、先導性と横展開可能性の最も優れた提案について、地方創生推進交付金や地域経済循環創造事業交付金、農山漁村振興交付金等関係府省庁による支援策をパッケージで実施する仕組みを推進することとしており、今後、基本方針案の閣議決定が行われた後、具体的な取組について検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
 なお、御指摘のとおり、地方公共団体における事務負担の軽減に向けて、申請手続等の事務の効率化を図ることは重要であると考えており、今後とも申請書類等の簡素化に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。

○西田実仁君 今回の法改正の附則には、検討規定が二つ設けられております。いずれも一年以内に検討、措置するということで、附則第二条には、特に自動車の自動運転や小型無人機の遠隔操作、ドローンですね、又は自動操縦その他これらに類する高度な産業技術等の発展のために規制の見直しを一年以内に行うという、そういう規定なんですけれども。
 ここで大臣にお聞きしたいと思いますが、こうした全般的な話ですが、規制改革を進めるには安全性に十分配慮しなければならないことは言うまでもありません。この検討規定にもありますように、一年以内に様々な事前規制とか手続を抜本的に見直すための具体的な方策を検討、措置するということなのでありますけれども、その検討、措置する際には、特に法律を改正する際には、法文上にこうした安全性への十分な配慮ということはきちんと書き込むべきではないかというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(山本幸三君) いわゆるレギュラトリーサンドボックスは、昨年十一月の特区諮問会議において初めて有識者議員から、原則自由な実証実験を可能とする規制の砂場、ゼロベース特区の仕組みを導入することを早急に検討すべきとの提言があったところであります。
 さらに、十二月の同会議においては民間議員から、安全性についてどういう仕組みをつくるか十分議論する、ルール無用や無法と誤解されないようにする必要との留意点が示されたところであります。実証実験の円滑化とはいっても、安全の確保は当然の前提であり、これが確保されなければ国民の理解も得られません。
 こうした議論を踏まえて、政府としては、事後チェックルールの徹底等も含め安全性に十分配慮しつつ、事前規制、手続の抜本的見直しなどにより実証実験を集中的に推進するための具体的方策について検討してまいりたいと思います。

○西田実仁君 最後に、この近未来技術の開発の目的ですけれども、法律にもありますように、産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成と、こうされているわけであります。
 例えば、自動走行についてでありますけれども、産業の国際競争力の強化ということの目的を達成するためには、自動車のエンジンとかあるいはセンサーの開発は当然やるわけでありますけれども、この自動車産業としての産業群の競争力をいかに高めていくのかということが大事だと私は思っておりまして、こうした自動車の開発に加えて、例えば自動車の整備でありますとか板金塗装とかあるいは中古自動車とか、この産業群全体の国際競争力をいかに高めていくのかという点では、自動車の開発に加えてアフターマーケットも視野に入れて全体としてこの競争力を高めるという視点が大変に必要ではないかというふうに思っております。
 こういう視点から、国交省、また経産省それぞれに、今回のこの近未来技術の開発に伴ってどのような開発を志しているのかということをお聞きしたいと思います。

○政府参考人(藤井直樹君) まず、国交省より自動車整備についてお答え申し上げます。
 自動車メーカーにおいては自動運転車など次世代車の開発が進められておりますが、整備工場におきましても、これらの自動車に対応できるよう、技術力の向上を図り、競争力を高めていくことが重要であると認識をしております。
 国土交通省では、高度化する自動車技術に対応するため、自動車整備技術の高度化検討会を設置し、将来の自動運転の実現を念頭に置きつつ、整備工場で使用される汎用スキャンツールの対象となる技術情報の範囲の拡大のための仕様作りを推進しております。
 具体的には、この検討会におきまして、整備工場のニーズも踏まえつつ、自動車メーカーが開示すべき技術情報の範囲について議論、合意を行い、汎用スキャンツールにより診断可能な範囲の段階的な拡大を図っているところでございます。平成二十九年度からは、自動ブレーキ、さらに車間距離の制御装置、これが新たに対象に追加をされたところでございます。
 国土交通省としましては、今後とも、これらの取組を通じまして、整備工場においても自動運転を始めとする次世代自動車に的確に対応できる環境の整備を進めてまいりたいと考えております。

○政府参考人(三田紀之君) 経済産業省からは、アフターマーケット、中古車市場についてお答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、自動走行などの新しい技術が実装された車の市場が成長するためには、充実かつ健全な中古車市場、これが存在することが必要不可欠であると考えております。
 この際、新しい技術の進展に的確に対応した健全な市場として機能するためには、例えば自動ブレーキなどの新しい技術、これを搭載した中古自動車が公正な査定により適正に評価されること、これが必要だと思っております。このような観点から、民間の自主的な取組として、技術進歩に応じた査定基準の見直し、これが行われているわけでございまして、平成二十八年度からは自動ブレーキを搭載した車の査定基準策定の検討が開始されているところでございます。
 また、国土交通省から汎用スキャンツールについて御説明がありましたけれども、次世代の自動車を査定するに当たってはこのような新たな評価機能を有するツール、これが必要になることも考えられるわけでございます。経済産業省といたしましては、これらのツールの導入が必要となった場合には、新たに設備投資を行う中小販売事業者の方々等に対しまして、中小企業等経営強化法に基づく低利融資、あるいは中小企業経営強化税制などを活用すること等によって支援をしてまいりたいと考えております。

○西田実仁君 終わります。