213-参-総務委員会-003号 2024年03月12日

○西田実仁君 公明党の西田実仁でございます。
 先週の予算委員会におきまして、能登半島地震への対応を踏まえた今後の携帯電話の位置情報の検索について検討すべき課題を取り上げたところ、松本大臣より前向きに御検討いただけるという御答弁をいただきました。大変にありがとうございました。
 それに引き続きまして、ちょっとその時間がなく聞けなかったことがありますので、ここでお聞きしたいと思います。
 一つは、この位置情報の検索に関する範囲として、電話番号が分からない安否不明者の位置検索、また、現在の位置情報が取れない場合に過去の位置情報を取得、提供する仕組み、これについてはお聞きをしたわけでありますけれども、さらに、今回の能登半島地震においても消防庁への位置情報の提供対応について電気通信事業者間でその取組に温度差があったこと、また、格安スマホなどの回線の位置情報検索については制度自体が未整備の状況、こうしたことについて既に事業者団体との協議は始まっているとお聞きをしておりますけれども、昨今は千葉県における頻繁に地震が発生するなど、大規模災害ということの心配が減ることはございません。
 一般的に災害は夏場に多いとも言われておりまして、いつ頃までにこの課題の、これらの課題の整理を行い、解決に向けた取組が始まるのか、現行制度並びに今後の改善を施した制度の定着に向けて電気通信事業者にどのように今後働きかけていくのか、渡辺副大臣にお聞きをいたします。

○副大臣(渡辺孝一君) 西田委員に答弁いたしますけれども、総務省では、電気通信事業における個人情報等の保護に関するガイドラインを定めて、要救助者の生命又は身体に対する重大な危険が切迫しているような場合に、携帯電話事業者から救助機関等に端末の位置情報を提供する仕組みを整えているところでございます。
 今回の能登半島地震においても、携帯電話事業者から消防庁に位置情報が提供され、要救助者の絞り込みに役立ちました。一方で、今般の運用を通して、御指摘のとおり、複数の課題が浮き彫りになったところでございます。
 総務省といたしましては、今般の地震対応を検証するため、携帯電話事業者との間で二月末より実務者協議を始め、課題の整理を行っているところでございます。現場が対応にちゅうちょすることがないよう、遅くとも夏頃までには必要な整理、見直しを行い、しっかり事業者や救助機関などに制度の定着が図られるように周知したいと考えております。

○西田実仁君 ありがとうございます。
 次に、特定地域づくり事業協同組合についてお伺いしたいと思います。
 国立社会保障・人口問題研究所の地域別将来推計人口によれば、日本の総人口は、二〇二〇年から五〇年にかけて約二千百万人減り、一億四百六十八万人となると。東京都以外の四十六道府県は全て二〇年よりも人口が減少するという、そういう結果でございました。中でも、秋田、青森、岩手、高知など十一県では、人口が二〇二〇年よりも三割以上減ると。
 人口減少で担い手が減れば、地域の衰退を招きます。そこで、二〇二〇年より、地方における産業の担い手を確保するため、中小企業が出資し、例えば冬は酒造、夏は旅館など、様々な仕事をしながら地域に定住してもらう特定地域づくり事業協同組合を設立する動きが加速をしてございます。
 まず、総務省にお聞きしますけれども、この事業協同組合の認定状況、派遣された職員の特徴、国の支援等について概要を御説明ください。

○政府参考人(山越伸子君) 特定地域づくり事業協同組合、いわゆる特定地域づくり組合は、令和二年の制度創設以来、これまで全国で、三十五道府県、九十八市町村におきまして九十五組合が認定、設立されております。
 派遣職員の実績といたしましては、制度創設から令和五年十月一日までに累計四百二十一人の派遣職員が組合に雇用されておりまして、その約六割の職員が二十代、三十代となっており、また、男女比は男性約六割、女性約四割となっております。また、約七割の職員が地域外からの移住者となっております。また、派遣職員、制度開始から令和五年十月一日までに百二十二名の方が組合からは退職されておりますが、そのうち約七割の職員が組合の企業に直接雇用されるなど、地域の企業に就職又は起業することで派遣された地域に定着していただいている状況でございます。
 この特定地域づくり組合に対する国の支援といたしましては、まず組合の設立支援に関する経費の二分の一について特別交付税措置、組合の運営費の二分の一を市町村が支援し、その財源として国交付金で五〇%を、特別交付税措置で二五%を措置といった財政支援を行っていますほか、全国をブロックに分けまして、自治体職員や組合等を対象にいたしました説明会を開催し、制度の普及、周知等に努めているところでございます。

○西田実仁君 私の地元埼玉県におきましても、唯一認定されているのが秩父郡市に位置します小鹿野町特定地域づくり事業協同組合であります。
 小鹿野町では、昨年の出生率は、二十人ほどと、過去のピーク時からはもう半分以下に人口が減少している中、若者の就業機会を確保するため、令和四年二月に同組合を設立、昨年二月から派遣事業を開始しております。組合事業者数は八者、事務局職員二人、派遣職員二人はいずれも二十代で、将来的には個人事業主としての自立を目指しておられると聞きました。
 先日、この同町や組合事務局、出資者の事業者の方々からお話を伺う機会がございました。人口減少が著しい地方の移住者を増やすことになるのではないかと、課題を抱えながらも一生懸命に取り組んでおられる姿が印象的でございました。
 この派遣職員、二十代のお二人は、いずれも農業あるいはデザインの分野で将来的な起業を目指しておられます。しかし、将来自立の希望はあるとはいいながら、いきなりの起業はなかなか難しいので、まずは派遣職員として地元の人脈を築きながら生活の糧を得ていく道を選択したと伺いました。
 事務局職員の方の話では、最大の課題は派遣人材の確保だそうです。移住者は比較的勤務条件が緩い地域おこし協力隊に流れてしまい、フルタイム派遣職員は敬遠されがち、また地域在住の若者も、正規職員ではなく無期雇用職員という立場は敬遠されがちという話も伺いました。
 そこで、同組合では、小鹿野町に対して国庫交付金対象外経費を補填してもらい、町以外の補助金や交付金も積極的に活用しておられました。
 そこで、大臣にお聞きしますけれども、特定地域事業の運営財源不足は地域によっては大きな課題になってございます。小鹿野町でも、派遣職員の利用料金よりも派遣職員の給与が高く、町単独補助で赤字分を補填しているのが現状です。これでは持続可能とは言えません。収支が厳しい特定地域づくり事業協同組合に対して、好事例の紹介や収支改善のための相談支援など、今後も継続できる環境づくりに努めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(松本剛明君) 西田委員に御答弁申し上げたいと思います。
 既にお話がありましたとおり、特定地域づくり事業協同組合は、言わば、地域にとっては担い手が確保され、また働く方にとっては安定的な雇用が確保されるという意味で、大変重要で、また意義のある仕組みで活用されていると理解をしております。
 組織の運営に当たって、市町村からの補助、国費も含め入っておりますけれども、についても先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。この特定地域づくり事業協同組合につきましては、全国平均としては若干ではありますけど剰余出るそうでございますが、地域によってはこれでは賄い切れていないという状況もあるようで、市町村単独事業による補填をしている例もあるとお聞きをしております。
 現在、全国の組合の令和四年度の財政状況に関する調査を実施させていただいております。調査結果の分析を行い、組合の持続的な経営に資するよう、安定的に経営が行われている事例や必要となるポイントなどを整理し、組合に対して、都道府県や市町村とも連携しまして情報提供に努めてまいりたいと思っております。御相談がございましたら、個別の御相談にも対応いたしたいと思っております。

○西田実仁君 最後に、この地域おこし協力隊というのもありますけれども、こちらはかなり定着をしておりまして、本年二月には全国ネットワークプラットフォームを立ち上げられ、全国的な横のつながりができております。また、今年で第七回を数える全国サミットも継続して開催されております。
 しかし、この特定地域づくり事業協同組合には、組合同士のそうした全国的な交流はまだありません。全国大会、サミットの開催あるいは専用サイトの創設など、同組合の周知、広報をもっと図っていただけないでしょうか。大臣にお聞きして、終わります。

○国務大臣(松本剛明君) 地域おこし協力隊につきましては、創設から十五年が経過をしておりまして、総務省で全国サミット等を開催し、また本年二月の全国ネットワーク立ち上げも行わせていただいたこと、委員からお話があったとおりでございます。
 特定地域づくり事業協同組合につきましては、令和二年度の開始から四年目のところでございまして、まず地域に近い形で丁寧に制度などを説明し普及を図る段階にあるというふうに考えているところでございまして、全国をブロックに分けて説明会を開催し、先行している団体の事例紹介を含め、制度の周知を図らせていただいております。
 コロナ禍が明けまして地域活動が活発になってまいりましたので、今後の特定地域づくり事業協同組合については増加をすることが期待をされるところでございますので、全国的な組合同士の情報の共有の場として、今後、オンラインセミナーの開催を検討をいたしたいと思っておりますし、制度を分かりやすく説明するための動画の作成に取り組むなど、積極的に周知、広報を図ってまいります。

○西田実仁君 終わります。